東方緑妖想   作:和菓子屋蜜柑

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お久しぶりです。
ちまちまと忙しい間をぬって書き上げました…(汗
かなり文字量が少ないですが本当に申し訳ない…
今回は繋ぎです、
そう、繋ぎ(と、言い訳してみる)


首輪の狼と半人前

僕は光の中にいた。

心地良い光なんかではなく、それは痛みと苦しみを生み出すだけの力

全身全霊を振り絞り、その場から逃げようとするが、縫い止められたかのように、身体は動かない

 

痛い、痛い痛い痛いイタイイタイイタイ

 

首だけではなく全身に重りが付いたような重さ

僕は、痛みで本当の狼のように吠えた

 

「グアアアアアアアアアアアア!」

 

「爽歩さんっ!!」

 

意識がなくなるその瞬間、大好きで、もう二度と聞くことのないと思っていた愛しい人の声が聞こえた気がした・・・

 

 

目が覚めるとそこは真っ白で、なにも、だれも居ない空間だった

その空間は冷たく、まるで深い水のなかのよう

 

「う・・・」

 

身体が鉛弾のように重い

手足を動かそうとすると、なんとか動く。

動こうとすると、じゃらり、と音がした

重すぎる身体で音の発生源を見てみると、そこには鎖。繋がれているのは僕の首だった

 

「っ・・・!?なんだよ、これ・・・」

 

重い手足で外そうと試みるが、労力を使っただけでビクともしなかった

何度も、何度も外そうと試みるが硬い鎖の前では無意味だった

 

「・・牙ならっ・・・」

 

犬歯を思いっきり立てて鎖にかみつく

しかし結果は虚しいものだった

牙は欠けることはなかったが、鎖はびくともしなかった

 

「くそ・・・」

 

そんな微々たる抵抗をしていると、八雲紫の声によって引き戻された

 

「無駄よ、そんなんじゃ私の術は破れないわ。そして、あなたを博麗大結界の・・・人柱とするわ」

 

「人柱・・・?」

 

「そう、博麗の巫女を守る為の守護妖怪って言った方が正しいわね。博麗は居なくなることは許されない。そして、異変において誰にも負けることは許されない。この術式は、時空間に縛るものだから、貴方を半永久的に縛り付けるわ。博麗に」

 

「このっ・・・!!八雲紫ッ!!!」

 

怒りにまかせた声がし、白刃と緑が(むらさき)に襲いかかった

それは、愛しい少女のもので、もう、会えないと思った少女の声

 

「妖夢っ!?」

 

「爽歩さんをっ・・・放せっ!」

 

「無駄よ」

 

紫さん・・・いや、八雲が手を何もない空間に這わしただけだった

その瞬間に、障壁・・いや、結界ができ、妖夢の剣は受け止められた

 

「今の貴方ごときの剣では、私には届かない」

 

そして八雲は片手間に手を振った

その瞬間、衝撃波のようなものが妖夢を襲った

いや、衝撃波ではない。あれは・・・ただの妖力だ

 

「やめろっ!妖夢には関係がない!もう・・・既に縁を切ったんだ!」

 

「っ!?」

 

言い放った瞬間、ズキリと胸が痛む。もう、決めた事なのに。

言い放った瞬間、大好きなあの子(妖夢)の顔が歪む。違う、そんな顔をさせたい訳じゃないなに。

自ら言い放った言葉は棘となり、奥深く刺さった

 

「妖夢、もう帰れ!」

妖夢、もう、僕は君とは合う資格なんてないんだ

 

「妖夢!お前は弱いんだ!八雲になんて、勝てないから早く帰れ!!」

こんな僕のためになんか、必死になんてならないでくれ

 

妖夢が僕の鎖に剣を打ち込み、結界が展開され、弾かれる度に言葉にする

弾かれる度に妖夢の身体には打撲や土の後が刻まれていく

 

「妖夢!!!さっさと帰ってくれ!!!」

こんなに傷付く君を見たくない

 

「妖夢!!」

妖夢、頼むから傷つかないでくれ

 

「妖夢帰れ!!」

僕は君を守りたかっただけなのに

 

「妖夢!!!」

 

僕の叫びに妖夢が叫ぶ

 

「爽歩さんの大馬鹿っ!!」

 

妖夢が答えた瞬間、結界がヒビが入った。

 




爽歩、という名前はとても愛着があります
爽やかに人生を歩んでいく、という希望を込めて付けた名前です。
実際には、爽やかに歩ける事なんてないですけどね。
次回の予定はまだ先となりますが、また、気長にあいつ来ないかなー程度にお待ちください。
この和菓子屋にきてくださった方々に感謝を。
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