東方緑妖想   作:和菓子屋蜜柑

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どうも、和菓子屋蜜柑です
まだまだできたてホヤホヤの東方緑妖想。ゆっくりしていってね!


狼と魂

あのあと、僕は夕飯に呼ばれ、魂魄さんが作った料理を食べ、夜を待った

思い出すのは師匠との約束。最後の言葉。

僕の師匠が遺した言葉は「大切な人を見つけろ。それが強くなる道だ」

そう言い残し最後は逝った

 

ー強くなりたいー

 

 

そう、僕は強くなりたい。誰にも負けないくらい。

魂魄さんの師匠の妖忌さん。あの人のように。師匠が負けたあの人に

ここで死ぬわけにはいかない

 

 

満月が登りきったその夜、僕は昼に魂魄さんと戦った庭に出ていた

あのときは澄み切った空気と殺気の入り混じった空間で、見る余裕は無かったけど、改めてみると、凄い綺麗な庭だ。

 

 

「綺麗な庭だ」

 

 

心からそう思う

 

 

「私が手入れしてるんですよ。」

 

 

いつの間にか横に立っていた魂魄さんが言った

・・・さっき西行寺幽々子と同じで魂魄さんも気配が読めない。

 

 

「それじゃ、向こうで幽々子様がお待ちですので、行きましょう」

 

 

魂魄さんに連れられ、一際大きい空間がある庭に連れてこられた。

そこには、一本大きな木が。

 

 

「・・・桜の木?」

 

 

「西行妖と言うのよ。あなたは準備はいいかしら?」

 

 

「・・・よろしくお願いします」

 

 

庭の中央に僕は立たされる

 

 

「夢魂さん。今から、あなたの魂を食べている狼の魂を切ります。そのあとは切り取った狼の魂の半分を幽々子様の能力で死に誘い、そこから夢魂さんの勝負になります。」

 

 

その後、詳しく聞くとこんな感じらしい

ー夢魂ノートー

1、魂魄さんの刀で狼の魂を半分切る。

2,切った狼の魂を西行寺幽々子の力を使い、殺す

3、残った狼の魂は、僕の魂を取り込もうとするため、逆に僕は狼の魂を取り込む(綱引き状態?)

 

 

 

前と被っているような感じもするが、こんな感じかな

 

 

「それでは、いきます断命剣「冥想斬」」

 

 

魂魄さんは脇差しの方の長さの刀を抜刀。次の瞬間、その刀は光り輝き、倍以上の長さになり彼女は僕の迷うことなく切った

 

 

「っーーー!?」

 

 

切られた瞬間、僕の身体から何か飛び出た。

そして魂魄さんが叫んだ

 

 

「幽々子様!」

 

 

「そんなに慌てなくても大丈夫よ。妖夢」

 

 

扇子を片手で広げ、そして亡霊姫の周囲には蝶蝶が飛んだ

その蝶蝶が僕に近づき、僕から出てきたモノに触れるとそれが消滅した

 

 

「さぁ、あなたの番よ」

 

 

その声が聞こえた時にはすでに僕は狼の魂と対峙していた

今まで見えなかったけど、今なら見える。銀色の毛並みをしている狼。

凶暴なまでにギラギラ光るその目。捕食者の目。

その銀狼は僕に飛びかかってきた

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「それでは、いきます断命剣「冥想斬」」

 

 

正直、幽々子様から、夢魂さんの魂を切れと言われた瞬間戸惑った

私は、まだまだ未熟で、剣士としても、人としても半人前。庭師の仕事でさえも半人前。

本当なら、私が、白楼剣で切ったらその魂は未練を失って、消滅するハズだった。でも、今の私にはそれが出来ない。

だから、幽々子様が手伝ってくれた。

冥想斬を夢魂さんに放ち、上手く魂を切れた。その瞬間、私は興奮して「幽々子様!」と呼んだ

半人前の私でもできた

そして、幽々子様が能力を使い、魂を死へ誘ってくださった瞬間、夢魂さんは急変した

 

 

「がああああああああああああああああああああああああっ」

 

 

まるで狼の遠吠え・・・いや、断末魔みたいな声で叫んだ。

夢魂さんの身体はまるで妖怪の山に住む白狼天狗のようだった。狼の耳が生え、口からは鋭い牙が。

 

 

「紫、見てるんでしょ」

 

 

「ふふふ、流石ね幽々子」

 

 

「のぞき魔のあなたですもの。こんな大変なことを見ないのは紫じゃないわ。・・・これ以上暴れると白玉楼が大変なことになるから結界張ってもらってもいい?」

 

 

「他のない友人の頼みなら」

 

 

のぞいていた妖怪の賢者に結界の依頼をした。

 

 

「・・・でも結界は必要ないみたいね」

 

 

そう彼女が言うと、夢魂さんからうっすらと蒸気が出ているのがわかり、そのまま力尽きたのか、ばったりと雪の上に倒れた

 

 

「妖夢。」

 

 

「はい」

 

 

「あの子を部屋に連れていきなさい。」

 

 

「でも・・・」

 

 

でも、夢魂さんはもし負けていて、狼になっていたりしたらー

 

 

「妖夢。あなたは私の剣術指南役よね?もし、そうなっていたら、躾なさい」

 

 

「・・・わかりました」

 

 

夢魂さんの身体は私と同じくらいで、これなら、最初運んだ時の狼の時と同じく運べれそう

私は倒れた夢魂さんの上体をあげ、膝を曲げ、肩に手を回す。

一応、私も鍛えている。大丈夫。幽々子様に応えないと

膝に力を入れ、立ち上げる。・・・見た目よりも重い

身体の力が抜けている夢魂さんを立ち上がらせ、そのまま背に乗せる。

 

 

「それでは、失礼します」

 

 

幽々子様に一礼し、夢魂さんを部屋に運んでいった

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「ねぇ、幽々子」

 

 

「なぁに、紫」

 

 

「あの子をどうするつもり?」

 

 

従者がいなくなった庭で幽々子と紫は話していた

 

 

「あの子を、うちの子にするの。さっき、試合をしていたのを見たんだけど、人間であの能力は不釣り合いで、能力に振り回されていたわ。それだけでもなく、剣術も妖夢よりも劣るけど、筋はいい」

 

 

「・・・半人半妖になった彼をそのまま育てるというのね?」

 

 

「ふふふ、そうよ。妖夢のいい相手になりそうじゃない?あと、普段の様子を見ても、適度に力が抜けているようだったわ。妖夢があの子と一緒にいていい刺激になりそう」

 

 

「そう、それじゃまだ冬だから、私は寝に戻るわね」

 

 

「ふふふ、紫もあんまり従者を困らせちゃ駄目よ?」

 

 

「・・・善処するわ」

 

 

「それじゃ、また。おやすみ、紫」

 

 

「ええ、また春にね。おやすみ、幽々子」

 




東方の迷宮2をメロンブックスさんで飼ってきました
バレットリポートと迷ったのですが、東方の迷宮にしました
なんたって、嫁(霊夢・妖夢)がでるから!!
次回は爽歩がどうなったかが出てきます
さぁ、爽歩へ犬として調教されるのか。もしくは人間としているのか!?

次回 狼と半霊
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