女の子だらけの職場で俺がヒロインなのは間違っている 作:通りすがりの魔術師
なので、そこからの分岐(if)となります。
年長組は書きやすいけど内容が……
プロローグ(遠山りんの場合)
好きな人が今の職場を辞めると知ったのはつい昨日のことだ。偶然、その話を聞いてしまった。
本人から直接でなく、立ち聞きしてしまった。私は彼女が仕事を辞めることよりも、それを一番最初に私に伝えてくれなかったことにショックを受けた。
だって、好きだから。ずっと一緒にいたのに。温泉に行ったり、ご飯を食べたり、2人で寝たこともあった。それなのに私にはまだその事を言ってこない。それがただただショックだった。
ホントなら、笑顔で送り出してあげたい。きっと彼女の事だ、ただの気まぐれなのかもしれないし、すぐに戻って来るかもしれない。
そうでも思わなきゃやってられない気がした。
それに、そのことばかり考えて仕事の質を落とすわけにもいかないから、自分の感情を押し殺して1日を過ごしていたら。
「遠山さん、なんかありました?」
同じ職場の中でも観察眼に特化した子に見抜かれてしまった。
「そんなことないけど、顔色でも悪かったかしら」
そうやって取り繕った笑顔を浮かべる。すぐさまこの場を立ち去ろうと足を動かした。でも、次の一言で止められる。
「じゃあ、なんで泣いてるんですか?」
言われて目尻を指先でなぞる。すると、一粒の雫が出ていることに気づいた。やっぱり、好きな人への感情なんてそう簡単に抑えられるものじゃないらしい。
「……ちょっと、屋上行こっか」
目尻を拭って私は歩き出した。
その子も無言で付いてきて2人で屋上への階段を上がっていく。扉を開けると外はもう夕日が沈んでおり、月が夜空を照らしていた。
「わたしね、変なんだ」
扉を閉めて柵の方まで歩き出すと、たくさんの人が行き交う夜の街を見下ろしながら自嘲的に笑ってみせる。
「女の子なのに女の子が好きなの」
目の前で顔色変えず、わたしを見つめてくる彼に。
「いつからだったかな。分からないけど、いつの間にか好きになってたの」
知り合って1年くらいになる異性に、何年も思い出を紡いだ彼女への気持ちを綴る。
「ガサツだけど好きなことにはとことん真っ直ぐで、普段はかっこいいのに、時々可愛くて」
彼女との記憶を思い出すたびに心の内から何かが騒ぎ立てる。しかし、その彼女がいつもの場所からいなくなると知った。それから自分の中で何かが壊れる音がした。
「そんな八神コウが大好き」
それでも、私の口は止まらない。止められない。自制がきかないほどに、心が参っているのかもしれない。
涙を流し女の子の劣情を目の前で見せられる彼は今、どんな気持ちなのだろう。
「そして、君のことも好き」
これは呪いだ。告白なんかじゃない。
コウちゃんは少なからず、彼に何かしらの好意を持っている。それが後輩への好意なのか、異性に向ける好意なのかは私には分からない。でも、もし後者なら。
「比企谷八幡君」
彼の名を呼んで、彼の胸元に身を寄せると私はこう囁いた。
「あなたは私を愛してくれますか?」
彼女の彼への思いを終わらせなくてはならない。
私は最低の人間だ。
とっても短いけど、インパクトはあると思う(個人的に)
7巻の内容次第ではだいぶ変わるかもしれませんが、現状は遠山さんには「ヤバイ女」を演じてもらいます
低評価きそうだなぁ