ちなみに、文量が前編の二倍くらいあります。
どうぞ、よろしくお願いします。
後編
「はい、着いた~!ここだよ、ダイヤちゃん!」
「そうですか。・・あれ?ここは。。」
夕焼けが始まったばかり、くらいの時間。
きれいなオレンジ色が、海面に反射してキラキラ輝いている。
二人は、黙って海を見つめる。
「実はね、」
沈黙を破ったのは、花陽だった。
「今日行った場所、全部、μ'sの皆との思い出の場所、なんだ。」
ダイヤは、黙って聞いている。
「動物園、美術館、浅草寺、遊園地、神田明神。
出来ればゲームセンターとかにも、行きたかったんだけどね。」
「・・音ノ木坂学院とUT-X高校にも、行ったでしょう?」
黙ってうなずく、花陽。
「そして、この海。
実はこの海ね、μ'sが解散を初めて宣言した場所、なんだ。」
「そうだったのですか。。」
「うん。正式に発表したのは、もっとずっと後だったんだけど、ね。」
「・・実は、この海、私たちAqoursも、来たことがあるんです。」
「ええっ!?本当!?」
「はい。すごい偶然でしょう?あれは確か、地区大会が迫ってきている頃でした――。」
本当の輝きとは何か。
Aqoursと、μ'sとの違いとは一体何なのか。
自分たちに問うていた。
だから、見つけに行った。その、答えを。
「・・それで、見つかったの?」
花陽がダイヤに尋ねる。
「ええ。見つかりましたとも。・・自分たちは、μ'sではないんだ、と。」
「私たちは、浦の星女学院スクールアイドル、Aqours。
μ'sを追いかけるなんて、無理だと気付いたんです。
だから、自分たちは自分たちのやり方で、輝こう、と。」
「・・なるほどね。」
そうして。
また二人は、海を見つめる。
その先に見えるものを探して。
「じゃあ、遅くなってもいけないし、そろそろ帰ろうか。」
「はい。そう致しましょう。」
駅のホームに帰った二人は、電車を待つ。
ベンチに座るダイヤに、おにぎりを二つ手渡す花陽。
「・・またですか。」
「"また"、とは人聞きの悪い!おにぎりって、すごく素晴らしい食べ物なんだよ?」
「はいはい。その話は先程も聞きましたから。」
「じゃあいいもん!そんなことを言うダイヤちゃんには、おにぎり分けてあげないから!」
そう言いながら、風呂敷いっぱいに詰め込まれたおにぎりを見せる。
もちろん、全て塩むすびであることは、皆もお分かりのことだろう。。
「これも、先程も言いましたが、本当に白米がお好きなんですね。」
「もっちろん!」
嬉しそうに、ダイヤの持つおにぎりよりも幾分かサイズの大きいそれを頬張る。
まるで、リスである。
写真を撮りたい衝動に駆られたダイヤ。
しかし、彼女は人にカメラを向けることに不慣れであった。
その時、
「花陽さん!ちょっとこちらに来てください!」
「ひょっひょ、ひょほひふへへひふひ?(ちょっと、どこに連れていく気?)」
彼女を引っ張っていった先は――。
「・・証明写真?」
「ええ。こうでもしなければ、花陽さんの姿が撮れませんので。
って、もう飲み込んだんですの?くっ、撮り逃してしまいましたわ。。」
「・・いいよ、撮ろう。」
「はい?」
「ほら、早く入って!撮るんでしょ、写真!」
「ちょっと?どういうことですの?それと、私が撮りたいのはリス花陽さんなのd――」
「あ~、楽しかった!!」
「つ、疲れましたわ。。」
「それにしてもダイヤちゃん、本当に写真が苦手なんだね。。」
「仕方ないでしょう?
私だって、自分が流行に逆らっている人間だということくらい、分かっていますわ。」
「別に、そういうつもりで言ったわけじゃ、ないんだけど。。」
花陽の手には、背景の青いフレームに映る、仏頂面のダイヤと、その頭に人差し指を立て、
"鬼"を思わせるようにしながらカメラに満面の笑みを向ける、花陽の写真があった。
「それで、花陽さん?これで、今日の予定は終わりなのですか?」
もう、すっかり暗くなっている。
「もう終わり、のつもりだったんだけどね。
予想以上に、ダイヤちゃんが面白かったから、――。」
「ええっ!?私は別に、問題ありませんが。。いいんですの?」
「これでも、もう大学卒業してるんだよ?」
「あっ、そうでしたわね。つい。。」
「ダイヤちゃん、ヒドイよ~!」
「うふふっ。では、向かいましょうか。」
「ここですわ。あまりきれいではないですが、どうぞお上がりください。」
「おじゃましまーす。
わあ!すっごくきれいだよ?自分からハードル下げたね、ダイヤちゃん?」
「べ、別に、そういうわけではありませんわよ!」
「おお~!本当にμ'sのグッズがある!
絵里ちゃん、希ちゃん、海未ちゃん、私、絵里ちゃん、希ちゃん、絵里ちゃん、絵里ちゃん。。
ダイヤちゃんって、絵里ty。」
「花陽さん!どうぞ!お茶になります!」
「あっ、ありがとう。って、顔、真っ赤だよ?」
花陽の言うように、ダイヤの顔は真っ赤だった。
まあ、真っ当なことだと思う。
憧れのμ'sが目の前。それに慣れたと思ったら、今度は推しメンがばれそうになっているのだ。
「夜ご飯は、どうなさいますか?」
「えっ、そうだなぁ。。」
慌てて話題をそらそうとしているのが、見え見えである。
と、花陽の口角がにっと上がった。
「ダイヤちゃんは、料理得意なの?」
「ええ、まあ。。一人暮らしも長いですし、自信が無いと言えば、嘘になりますが。」
「そ・れ・な・ら、
ボルシチとか、作れるのかなあ?」
「っっ!!!」
その言葉を聞いた瞬間、ダイヤの中で今までため込んでいた羞恥心が溢れ出し。
何かがはじけ飛んでしまった。
結局。
ダイヤがショートしてしまったため、花陽が簡単に料理をした。
元に戻ったのは、もう料理も完成しようかというタイミングだった。
花陽が作ったのは、肉野菜炒めに、ポテトサラダ。
ご飯はもちろん、昼から継続の塩むすび。
「ごめんごめん、ダイヤちゃん。まさか、あそこまでになるとは思ってなくて。。」
料理をする花陽をにらみつけるダイヤ。
それに、軽い調子で応える花陽。
二人はまるで本当に、古くからの知り合いのようになっていた。
その後、料理が完成し、食卓につく。
「「いただきます。」」
そろえて口にし、晩御飯を食べ始める。
「あっ、おいしい。」
「そう?良かった、口に合って。」
そこでふと、ダイヤは思い当たった。
「ちょっと、テレビをつけますわ。」
「はーい。」
そして、つけたのは。
昨日録画した、スクールアイドルの特集番組。
「これ。。」
「ええ。昨日あっていた、スクールアイドルの特集番組ですわ。一応、録画しておいたんです。
ということで、折角ですから一緒に観ましょう。」
『スクールアイドル。それは、高校生によって結成されたアイドルユニットの総称である。
その歴史は、約八年前に始まった。』
「何とも...紹介が、雑ですわ。。」
「まあ、仕方ないんじゃないかな。悲しいけど。。」
『"KERRIA"は、東京都八王子にある高校に通う、二人組のユニットである。』
〈リーダーで作曲担当、
〈主に作詞担当の、
『二人は、同級生、なんですよね。』
【はい。そうです。二人でやるのは大変なんですが、すごくやりがいがあって。】
『衣装も必要だと思うけど、それはどうしてるのかな?』
【もちろん、二人で協力して作っています!すごく、楽しいですよ!】
『憧れの先輩、とかはいるのかな?』
【たくさんの、伝統をつないできた先輩方の中で、私たちが最も尊敬しているグループを
一つあげるのならば、それは、Aqoursの皆さんです。】
「ええっ!?」
突然声を上げる、ダイヤ。
『その、理由は?』
【そもそも私たちは、東京の檜原村に住んでいたんです。でもその村には、高校がなくって。
それで、どの高校に入ろうって考えていた時に、偶然Aqoursさんのライブを観たんです。】
するとここで、インタビュー映像から切り替わり、Aqoursについての紹介が始まった。
【最初に観たのは、AKIBA DOOMで歌う皆さんの姿でした。
そこから私たちは、スクールアイドルを知って、自分たちもやることに決めたんです。】
そう、山武麗菜が語る中で流れ出したのは、WATER BLUE NEW WORLD。
「私たちの、歌。。」
ぽつりとつぶやくダイヤ。
「まさか、このような形で取り上げられるとは。。」
思ってもみなかった展開。全く予期していなかった。
花陽は、黙りこくったまま、じっくりとテレビを観ている。
そうこうしている内に、サビ前。
♪ずっとここにいたいと思ってるけど きっと旅ってくって分かってるんだよ
だからこの時を楽しくしたい 最高のトキメキを胸に焼き付けたいから♪
「そうですわ。。こんな風に歌っていましたが、離れ離れに。。」
悲しげに、そうつぶやいた。
♪My new world 新しい場所探す時が来たよ 次の輝きへと海を渡ろう
夢が見たい想いはいつでも僕たちを つないでくれるから笑っていこう
今を重ね そして 未来へ向かおう♪
「・・・。」
【Aqoursの皆さんは、廃校になりそうな学校を救うために立ち上がったんです。
失礼かもしれませんが、田舎に住んでいるというところにも、私たちは惹かれたんです。
"ああ、どんなところであっても、スクールアイドルは輝くことができるんだ"って。
結局、廃校を防ぐことはできなかったそうですが、それでも、あの輝きは絶対に不滅です。】
ここで、二人には聞き覚えのない音楽が流れ始める。
【この歌は、そういう想いをつづった曲で、私たちの始まりの歌です。
では、聞いてください、"everlasting glitter"】
「"永遠に続く、輝き"。。」
初めて、花陽が口を開いた。
その瞬間。
いきなり立ち上がったダイヤは、部屋から出ていった。
その目に、涙を浮かべながら。
「・・やっぱり、録画してたね。良かったぁ。。」
一人部屋に残った花陽は、そうつぶやいた。
その後、その番組は、スクールアイドルの歴史を作ったA-RISE、そしてμ'sの紹介に続き。
そのA-RISEが、スクールアイドル時代の思い出などを語った後に"Private Wars"を披露。
さらに、A-RISEとKERRIAの軽い対談のようなものを挟んでから、KERRIAが新曲を披露。
最後に、μ'sに話題が掘り下げられた。
ダイヤは、ようやくこのタイミングで戻ってきた。
目元は赤くはれていたが、涙はなかった。
「遅いよ~、ダイヤちゃん。戻す?」
「いえ。。遠慮しておきますわ。」
そして、テレビの画面を観たダイヤは、目の前の花陽に問うた。
「μ'sは、解散する必要があったのでしょうか?」
不躾な質問だとは分かっていた。
しかし、聞かずにはいられなかった。
ずっと気になっていたこと。
μ'sは、どうしてあのような去り方をしたのか。
もっと続けたいという気持ちは、本当になかったのか。
あの解散が、どれだけ当時、自分にとってショックな出来事だったか。
ダイヤは、ファンだったからこそ、聞けなかった。口にできなかった。
そういう想いは、胸にしまっていなければならない、と思っていた。
ただ、今なら。
色んなことを共に経験した今日なら。
自分のすぐ近くにいる伝説の人に。
長くため込んでいたことを、聞ける気がした。
いや、むしろ、聞かないといけない気がした。
「・・μ'sは、あの9人しか、考えられなかったんだ。。」
そう花陽が切り出したのは、しばらくの静寂の後だった。
「私たちは、スクールアイドル。もちろん進級もあるし、卒業していっちゃうし、入学生も来る。
そうなれば、普通は世代が変わるもの。それは、もちろん分かっていたの。でも――、」
「でも?」
「でも、私たちは違ったの。μ'sは、私たちにとって、あのメンバーでしか考えられなかった。
あの9人だったからこそ、あそこまで行けた。あんな風に頑張れたの。」
「・・・。」
「だから、μ'sは解散したの。
海でも言ったけど、本当はラブライブの本戦決勝の前にはもう、決まってたことなんだ。
でも、決勝で優勝して、話題になって。アメリカに行って。有名に、なった。」
「それは。。」
「実際、すごく嬉しかったよ。
大好きなμ'sのメンバーと、一緒にまた過ごすことができた。
それに、音ノ木坂学院の名前は広がって、今は有名な音楽学校になったんだし、ね。
だけど同時に、ものすごく辛かった。」
「・・・。」
「きっぱり辞めようって決めたのに、まさかあそこまで反響があるなんて予想してなかったから。
また未練がでてきてしまうのが...怖かった。
μ'sを応援してくれてた人たちには、すごく申し訳ないな、って思ったけど、でも。
ちゃんと辞めないといけない、って思ったから。」
ダイヤは、真剣に聞いていた。
グループの解散。
それはAqoursでも、もちろん問題になったことだった。
でも、不思議なことに。
私たちはどういうわけか、その話題には触れなかった。
といっても、皆考えていることは同じだったと思うが。
「・・どう?納得できたかな、ダイヤちゃん?」
「ええ、もちろんです。
私は、μ'sを応援しておりました。μ'sが大好きでしたわ。
でもそれは、まさに花陽さんの仰るように、あの9人のμ'sのことですわ。
確かに、μ'sの解散は、ショックでしたし悲しかった。
ですが、決して、誰かが入って誰かが抜けて、というものではありませんから。」
「・・うん、ありがとう。」
「答えにくい質問、大変失礼しましたわ。」
「・・それなら、代わりに一つ、私から質問。いい?」
「ええ、まあ、答えられるものであれば。。」
「絵里ちゃん推しなの?」
「・・はい、そうですわ。って、もう分かっていたでしょう!?
わざわざ聞かなくてもいいではありませんか!」
「あはは。そっかー、絵里ちゃんか~。まあ、人気だもんね~。」
「そう言えば、気になっていたのですが。。年上、だと思いますがなぜ"ちゃん"と?」
「あれ?言ってなかった?実は、かくかくしかじかで――。」
「なるほど、"先輩禁止"ですか。。勉強になりますわ。」
「その頃からの流れで、今でもそう呼んでるんだ。
ところで、ダイヤちゃんはなんて呼ばれてたの?」
「ええっ!?」
「やっぱり、生徒会長でもあったし、"さん"付け?」
「・・ええ、まあ、そのようなところですわ。
(よもや、"ちゃん"付けをお願いした、などとは口が裂けても言えませんわ。。)」
「とっ、ところで、私の妹、ルビィはご存知でしょうか?」
またも弱みを握られるような気がしたダイヤ。話題をすり替えた。
「えっ?まあもちろん、知ってるけど。。それがどうしたの?」
「じっ、実は!花陽さん推しですの!」
「ほ、本当に!?」
「ええ。いつも、花陽さんの可愛さを語っていましたわ。。」
「そっか~、嬉しいなあ~。実は、私を推してたって言ってくれる人、あまりいなかったんだ。」
嬉しさを見せる花陽に、ダイヤは安堵していた。
しかし、花陽は気付いてしまった。
「ということは、ダイヤちゃんは妹の推しメンを見かけたのに、
その時に気が付かなかった、ってことになるね?」
一気に顔が青ざめるダイヤ。
「たっ、大変申し訳ございませんでしたわ!その節は、本当に...!」
「ははは。そんなに改まらなくても。」
「(私、なんだかずっと花陽さんに遊ばれている気がしますわ。。)」
「ダイヤちゃん。」
「はい、なんでしょうか。」
突然改まって名前を呼ばれ、背中がのびる。
「ありがとう。」
「えっ?いや、それは、こちらこそ、といいますか。。」
「違うの。全部、私がしたいことをやっただけなの。」
「花陽さん。。」
「大学に行って、好きなお米のことを学んで、一生懸命研究してきた。
でも、どうしても、μ'sの皆のことが、頭から離れなかったの。
もう、私、頭の中は皆のことばっかり。。」
「・・・。」
「だから、ダイヤちゃんに会った時、今日のこの計画を思いついたの。折角の機会だと思って。
ダイヤちゃんなら、私たちのこと分かってくれる、って。付いてきてくれる、って思ったの。
私は、皆のことを思い出したかった。確かな記憶を、感じたかったの。
ダイヤちゃんの都合なんて、もはや考えてなかった。私自身のことしか。。」
花陽は、今日の一連の行動の心情を吐露した。
それをダイヤは、落ち着いた表情で聴いていた。
「ごめんね、ダイヤちゃん。勝手に連れまわしたりして。ごめんね。。」
花陽の頬を、一筋の涙が伝った。
「どうして、謝るんですの?」
「・・えっ?」
「私は、嬉しかったんですのよ?
私の一番の憧れ、そして伝説をつくったμ'sの、小泉花陽さんと今日を共に過ごせて。
私の都合を無視していた?――とんでもありませんわ!
私にとって、μ'sの方とお会いできて、お話ができて。これ以上に幸せなこと、ありません!
ですから――」
そして、ダイヤは、下を向いている花陽の顔を上げさせ。
抱きついた。
「本当にありがとうございました!花陽さん!」
誠心誠意、感謝の言葉を述べたダイヤの頬にも、涙が伝った。
「・・ありがとう!ダイヤちゃん、ありがとう!」
「こちらこそ、花陽さん。――大好きですわ!」
そうして二人は、抱き合いながら、泣いた。
翌朝。
目が覚めたダイヤは、洗面所の鏡に、ペンで一つのサインが書かれてあるのを見つけた。
慌ててリビングルームに行ったが、そこには探している人の姿はなく。
代わりに、机の上に一枚の手紙が置いてあるのを見かけた。
『ダイヤちゃんへ
昨日は本当にありがとう!すごく、楽しかったよ!
μ'sのことを応援してくれてありがとう。好きでいてくれてありがとう。
昨日一緒に観たテレビ、実は私は、一昨日に一人で観てたんだ。
それで、絶対にダイヤちゃんにも観てほしい、と思っていました。
あの子たちのように、未だにAqoursのことを思い続けている人は沢山います。
そのことを忘れないでね!そして私も、その中の一人です!
大変なこともこれから色々あると思うけど、私はずっと応援してるからね!
真面目で頑張り屋なダイヤちゃんを!!
そして私は、一つ嘘をついていました。
「自分のことしか考えてなかった。」
昨日私は、こう言いましたね。でも、気付きました。
私、ダイヤちゃんと一緒に色んな所に行って、色々お話しして。
ダイヤちゃんと過ごせる時間を、心から楽しんでいたんだと思います。
最初は確かに自分のことしか考えてなかったけど。
最終的にはダイヤちゃんと一緒でよかったって、強く思いました!
きっとまた会えることを信じています。大好きだよ!ダイヤちゃん!
μ'sic forever♪♪♪♪♪♪♪♪♪ 小泉花陽より』
「花陽、さん。。」
また、その近くには、二つのぬいぐるみが置いてあった。
昨日行ったスクールアイドルショップにあったものと同じ、小泉花陽のぬいぐるみだった。
ただ、一点を除いて、だが。
「サイン、入り。。」
そう。二つのぬいぐるみは、花陽のサイン入りだった。
言わずもがな、直筆である。
『一つは、ルビィちゃんへのプレゼントです!』
『ダイヤちゃん、私も推してくれると嬉しいな!そして、
近くの紙片に、そう記してあった。
「もちろんですわ。。当たり前、でしょう?」
土産は、それだけではなかった。
「これは、お米、ですわよね?」
新潟県産の超有名なお米、5kgであった。
おそらく、花陽の大量の荷物の中にあったのだろう。
『お米を食べて、健康的な生活を!
――もっと成長するためにも、ね!笑』
『あと、私はこれから、新種のお米の研究をすることに決めました!
いつか、ダイヤちゃんの元にも届けられるように、"頑張ルビィ"するね!待っててね!』
「成長?よ、余計なお世話ですわ!まったく、花陽さんは。。
"頑張ルビィ"、ですか。久しぶりに、聞きましたわ。。
やはり、ご存知、なのですね。流石、ですわ。。」
これがダイヤが最後にはっきりと口にできた言葉であった。
「ううっ、は、はなよ、ざん。。なにもいわずに、でていぐなんで。。
まったく、、れいしらずな、おがたですわ。。」
そして、彼女は泣いた。枯れるほどに、泣いた。
自分の想いが、きっと花陽に届くと信じて。
まずは、読了、ありがとうございました。
上手く描けていたでしょうか?
読者さん方の満足のいく出来になっていれば、幸いです。
大人になった二人を描く上で、一番悩んだのが二人の口調でした。
結果的に、このような形になりました。
また、花陽をけっこう明るい系のキャラにしましたが。
こうしないと、物語があまり進む気がしなかったもので。。
気にくわなかった方には、申し訳ない限りです。
と、いうことで。
今回この短編を読んでくださり、誠に、誠に、ありがとうございました!!