現在社会に潜んで人類に危害を加えようとする存在、怨髏血(オロチ)衆。

彼らを討とうと、一人の少年が立ち上がった。

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この度、小説家デビューしたバルバロッサ・バグラチオンです。

オリジナル作品なので、色々試行錯誤して出来上がりました。


強化型装鋼 銀鎧

とある公園の一角。

大きな段ボールハウスに一人の男が佇んでいる。

年齢は30代だろうか、無精ヒゲを伸ばして何ともみすぼらしい格好をしている。

近くにあるゴミ箱から拾ってきたであろう残飯をたくさん平らげ、寝ていた。

 

そこに、「見つけたぞ、遂に」ドスが効いた声がハウス内に響く。

 

「何だ、お前は」男が見上げたその先には一人の少年が立っていた。右手には日本刀、左手には黒いアタッシュケースを持っていた。

 

「貴様の正体は分かっている。神代彰!怨髏血《オロチ》衆の一人だ!」

少年の答えに男の眼が赤く染まり、蛇と同じ目付きに変わった。

そして、側に隠してた大刀を取り出し少年に向かって振りかざす。

 

少年は咄嗟にかわし、「鋼・身・一・体!」と叫ぶ。

するとアタッシュケースが白い閃光を放ち、中にあった頭部、胴体、腕、脚部といった部位が瞬く間に密着する。

白銀の強化型装鋼「銀鎧」は、右手に青白いオーラを放つ日本刀「草薙」を握りしめる。

 

「このガキ、ぶっ殺したる!」神代は声を荒らげ斬りかかる。

 

いとも簡単に銀鎧は攻撃を躱すと、腹部に思いっきり突き刺す攻撃「龍突」を出し、打撃を与えた。

 

「うっ!」神代は吐血し、うろたえる。

 

焦りを隠せなくなり、ひたすら銀鎧に対し攻撃を止めない。先を読むかの如く、銀鎧は躱し続け弧を描く様に三回斬りつけ『円月斬』を出しダメージを与える。

 

もう絶望しか取り残されてない神代はがむしゃらに振り回す。その一撃を銀鎧が左腕で受け止める。

 

「この強化型装鋼 銀鎧 多少の攻撃でもヘッチャラだからな。もう終わりだ、神代」銀鎧は簡単に大刀をへし折る。

「うわぁ、」もうパニック状態の神代は今度は格闘攻撃で殴りかかる。しかし、銀鎧はノーダメージでありビクともしない。

 

(そろそろコイツを終わらせるとしますか)

余裕綽々の様に銀鎧は飛びかかり、草薙に力を集中して

神代の胴体に斬りつけ『烈空斬』を出し、致命傷を与える。

 

「ぐはっ!」神代はあっけなく銀鎧に敗れ去り、倒れた。

 

「お前は何者だ。」怯えた声を出して銀鎧に問いかける。

 

「俺の名前は刑部良誠。貴様ら怨髏血《オロチ》衆を討つ存在。」

銀鎧は答えると神代の心臓部に容赦なく突き刺す。

 

止めを刺された神代は呆気なく砂の様に崩壊して消え去ってしまった。

 

「鋼・身・解・離」銀鎧が呟くと良誠の身体から離れ、スーツケースの中に戻った。

 

「これで一人討ち取った。さて戻るか」良誠は自分の家へと戻るのだった。

 

「ありゃあ、アイツ死んでしまったか。まあ、僕より弱い存在だったからしょうがないか。刑部良誠君、君と戦えるのを楽しみに待ってるよ。」

 

帰路に戻る良誠の姿を公園の隅から眺める、神代と同じく赤い眼をした少年の姿があったのだった。




初めまして。今まで読み専だったバルバロッサ・バグラチオンです。

今作が初めての投稿となります。稚拙な文章があるかと思いますが、温かい目で見守って下さい。

銀鎧のモチーフとなったのは山口貴由先生の「覚悟のススメ」であります。

今後の予定としましては、現在放映中のある作品とクロスオーバーしようかなと考えてます。


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