ツンデレスナイパーの彼氏でポニーテールと乳の幼馴染みで神崎名人のライバルのいる暗殺教室   作:てこの原理こそ最強

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才能の時間

 

「視線を切らすな!ターゲットの動きを予測しろ!全員が予測すればそれだけやつの逃げ道を塞ぐことになる!」

 

 体育の時間。校庭で二人一組のナイフを持ちながらの指導。その中で烏間先生からの指示が飛ぶ。そんな時だった

 

「グホッ!」

 

 烏間先生が珍しく、ホントに珍しく迫ってきたナイフを持った腕を強く弾いて防いだ。その拍子に攻撃したやつが空中で一回転して地面に背中から倒れた

 

「痛った・・・」

 

「・・・すまん!ちょっと強く防ぎすぎた」

 

「あ、平気です」

 

「バッカでー。ちゃんと見てないからだ」

 

 潮田 渚。体格や身体能力が決して優れているというわけではないはず。それなのに今の感覚はなんだ?烏間先生もそれを感じてあの行動を取ったのだろう

 

 \キーンコーンカーンコーン/

 

「いやー、しかし当たらん。隙無さすぎだぜ、烏間先生」

 

「私生活でも隙がないって感じだよな」

 

「っていうか私達との間に壁っていうか距離を保ってるような・・・」

 

「私達のこと大切にしてくれてるけど、でもそれって任務だからなのかな・・・」

 

 烏間先生は基本授業や訓練以外でオレ達生徒と関わろうとしない。それを逆に不安に思う岡野や倉橋。みんなももっと親しくなりたいとは思っているだろう

 

 そして烏間先生が校舎へ戻って行く途中で何やら大量の荷物を抱えた男性が一人やってきた

 

「新しい先生・・・?」

 

「やぁ!今日から烏間の補佐としてここで働くことになった鷹岡 明だ。よろしくな、E組のみんな!」

 

 鷹岡と名乗った新しい教師は烏間先生とは正反対、親しみやすそうな笑顔でこっちに近づいてきた。そして持っていた荷物の中身をどんどん出していった

 

「なんだ!?」

 

「ケーキ!」

 

「ラヘルメスのエクレアまで!」

 

「いいんですか!?こんな高そうなの・・・」

 

「おう、食え食え!俺の財布を食うつもりで遠慮なくな!」

 

「よくこんな甘いブランド知ってますね?」

 

「ま、ぶっちゃけラブなんだよ・・・砂糖がよ!」

 

「デカい図体して可愛いな・・・」

 

 出てきたのは有名ブランドの甘いお菓子ばかり。女子なんかは特に目がないだろう。オレは和菓子派だが

 

「明日からの体育の授業は鷹岡先生が?」

 

「あぁ、政府からの要請でな、烏間の負担を減らすために・・・」

 

「ケーキ・・・」

 

「おぉ!アンタが殺せんせーか!食え食え!」

 

 ここにも甘いものに目がないやつ、いやモンスターがいたわ。ヨダレなんかたらしちゃってまぁ・・・

 

「まぁいずれ殺すけどな、ははははは!」

 

「同僚なのに烏間先生と随分違うんスね」

 

「なんか近所の父ちゃんみたいですよ」

 

「へへへ、いーじゃねぇか父ちゃんで。同じ教室にいるからには俺達家族みたいなもんだろ?」

 

 家族。家族ね。さて、どうなることやら。あ、大福見っけ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌日、昨日聞いた通り今日からの体育の授業は鷹岡先生になるようだった

 

「よーし、みんな集まったな。今日からはちょっと厳しくなると思うが終わったらまたウマいもん食わしてやるからな!」

 

「そんなこと言って自分が食いたいだけじゃないの?」

 

「まぁな。おかげさまでこの横幅だ」

 

 \はははははは/

 

 ダメだ。あの笑顔になんかありそうで落ち着かね

 

「さて、訓練内容の一新に伴って新たな時間割を組んだ」

 

 配られた紙には新しい時間割が載せられていた

 

「うそ・・・だろ・・・」

 

「10時間目・・・?」

 

「夜9時まで訓練!?」

 

 そこには21:00までの計10時間目まである時間割表だった

 

「これくらいは当然さ。このカリキュラムについてこられればお前らの能力は飛躍的に上がる。では早速・・・」

 

「ちょっ、待ってくれよ。無理だぜこんなの!勉強の時間これだけじゃ成績落ちるよ!遊ぶ時間もねーし、できるわけねーよこんなの!」

 

 新しい時間割に抗議する前原の言い分を聞くと、鷹岡は前原の頭を掴み腹に膝蹴りを入れた

 

「ガハッ!」

 

「”できない“じゃない。“やる”んだよ」

 

 その出来事に全員恐怖を感じその場に硬直した

 

「言っただろう?俺達は家族で俺は父親だ。世の中に父親の命令を効かない家族がどこにいる?抜けたいやつは抜けてもいいぞ?そのときは俺の権限で新しい生徒を補充する。けどな、俺はそんなことはしたくないんだ。お前らは大事な家族なんだから父親として一人も欠けてほしくない」

 

 そうわけのわからないことを言いながら今度は有希子のもとに近づいて行く鷹岡

 

「家族みんなで地球を救おうぜ!な!」

 

 そして座っている三村と有希子に腕を回して引き寄せる

 

「な、お前は父ちゃんについて来てくれるよな?」

 

「は、はい・・・」

 

 そう返事した有希子はゆっくり立ち上がる

 

「あの、私・・・」

 

 それに続いて鷹岡も立ち上がった

 

「私は嫌です。烏間先生の授業を希望します」

 

 恐怖を感じつつも引きつった笑顔でそう言い放った有希子。それに対して鷹岡の平手が近ずく

 

「オレも有希子に賛成だ。第一、あんたを父親と思ってないなら言うこと聞かなくてもいいよな?ん?」

 

「彼方くん!」

 

 オレは二人の間に入り平手を左手でガードした

 

「へ〜。お前らまだわかってないのか?」

 

 鷹岡はオレの割り込みに驚きもせず一旦離れた

 

「返事は“はい”以外はないんだよ。文句があるなら拳と拳で語り合おうか?そっちの方が父ちゃん得意・・・」

 

「ダマレ・・・」

 

「っ!」

 

 オレが一瞬で近づいたことにはさすがに驚いたようで顔を引きつらせた。オレはその機に鷹岡の顎に拳を一発入れる

 

「ぐっ!」

 

 人間は顎を殴られるとその衝撃で脳が揺れ、一瞬だが機能が停止する。鷹岡も同じようによろめく。オレは続けて打った顎と対角線上にある頭の側頭部を殴打した。こうすることで揺れた脳はさらに揺れ幅を大きくするため完全に機能が停止し気を失う。鷹岡もそのまま地面にうつ伏せになるように倒れた

 

「・・・有希子、ケガないか?」

 

「う、うん。大丈夫」

 

「そっか。よかっt・・・」

 

「やるじゃねぇか」

 

「なっ!ごふっ!」

 

 鷹岡が倒れたのを確認して有希子にケガの有無を確かめると背後から鷹岡の声が聞こえ、驚いて振り向こうとした瞬間に脇腹に蹴りを入れられた。幸い防御が間に合ったため骨を折るなんてことはなかったが1mぐらい吹っ飛ばされた

 

『彼方くん!』

 

「ちっ、寸前で防御しやがったか。まぁいい。さっきの分きっちり教育してやるよ」

 

「・・・」

 

 鷹岡の蹴りはとてつもなく重かった。前に受けたイトナの触手ほどではないにしてもこんなんまともにくらってたらあばらの一本はいってたぞ・・・吹き飛ばされたオレは痺れている右手を隠しながら鷹岡を睨みつける。そのオレに凛香や桃花、有希子達が心配してくれているのか集まってきた

 

「止めろ!鷹岡!」

 

「ん?」

 

 すると校舎の方から烏間先生がオレの方に駆け寄ってきた

 

「大丈夫か?痛みはあるか?」

 

「・・・大丈夫です」

 

「前原くんは?」

 

「へ、平気っす・・・」

 

 オレに続いて前原にも声をかける。前原の方には磯貝や委員長が様子を見れくれている

 

「ちゃんと手加減してるさ、烏間。大事な俺の家族だ、当然だろ」

 

「いいや、あなたの家族じゃない。私の生徒です!」

 

『殺せんせー』

 

 鷹岡の背後には顔を赤黒くし血管を浮かび上がらせて怒りをあらわにしている殺せんせーがいた

 

「私が目を離した隙に何をやっている!」

 

「文句があるのか?モンスター。体育は教科担任の俺に一任されているはずだ。そして今の罰も立派に教育の範囲内だ。短時間でお前を殺す暗殺者を育てるんだぜ?厳しくなるのは当然さ。それとも何か?多少教育論が違うだけでお前に危害も加えてない男を攻撃するのか?」

 

 鷹岡の言うことはムカつくが正論っちゃ正論だ。先生によって教育論は違うしここはE組。よって前原や有希子、オレに対して手を出したのが体罰とされない可能性も高い。殺せんせーもそれがわかって反論しないのだろう

 

 それからオレ達は整列し直し鷹岡の教育(めいれい)通りにスクワットをしている。それも一介の中学生に向けては尋常じゃない量をやらされている。このままいくと全員潰れてしまうほどだ

 

「冗談じゃなぇ・・・スクワット300回なんて、死んじまうよ・・・」

 

「烏間先生・・・」

 

「おい」

 

 あまりのキツさに倉橋が烏間先生に助けを求めるような声をあげてしまった。それが鷹岡の目に止まってしまった

 

「烏間は俺達の家族じゃないぞ?お仕置きだな・・・父ちゃんだけを頼ろうとしない子はぁ!」

 

 鷹岡は手をポキポキと鳴らして威圧感を丸出しにし、倉橋に向けて拳を振り下ろす。オレの右腕はまだ正常に戻ってない・・・受け止めきれない・・・なら盾になるしかない・・・そう思って鷹岡に背を向けて倉橋を覆い隠すように抱きしめ、守る体制をとった。しかし一向に痛みを感じないと思ったら背後から烏間先生の声がした

 

「そこまでだ」

 

 オレは背後の状況を確かめるため振り向くと、振り上げられた鷹岡の右腕を片手で止めている烏間先生がいた。鷹岡は必死に動かそうとしているがビクともしないようすだ

 

「暴れたいならオレが相手を務めてやる」

 

「・・・烏間、横槍を入れてくる頃だと思ったよ」

 

 鷹岡は腕に力を入れるのを止めたため、烏間先生もその腕を離した

 

「言ったろ?これは暴力じゃない教育なんだ。暴力でお前とやり合う気はない。やるならあくまで、()()としてだ。烏間、お前が育てたこいつらの中から一押しの生徒を一人選べ。そいつが俺と闘い、一度でも俺にナイフを当てられたらお前の教育は俺より優れていたのだと認めて出て行ってやる」

 

 鷹岡は自分のバックの元に歩いていき、バックから何かを取り出すのか手を突っ込んでいる

 

「しかし使うのはこれじゃない・・・」

 

 殺せんせー用特殊ナイフをブラブラと見せ地面に捨て、その後バックから本物のサバイバルナイフを取り出して殺せんせー用ナイフに突き刺した

 

「殺す相手は俺なんだ・・・使う刃物も本物じゃなくちゃなぁ」

 

「本物のナイフだと!?よせ、彼らは人間を殺す訓練も用意もしていない!」

 

「安心しな、寸止めでも当たったことにしてやるよ。俺は素手だし、これ以上ないハンデだろ?」

 

 ハンデ?んなバカな話があってたまるか。あっちはプロの軍隊、対してこっちはひよっこの中学生。訓練を受けてると言っても密度が違う。ハンデなんてないも同前だ

 

「さぁ烏間。一人よ。嫌なら無条件で俺に服従だ」

 

 鷹岡はそう言って烏間先生の足元にナイフを放り投げた。烏間先生はそれを拾い上げオレ達の方に振り向く。そして選んだ一人の生徒の元に歩み寄った

 

「渚くん、できるか?」

 

「なっ、なんで渚を?」

 

「俺は、地球を救う暗殺任務を依頼した側として君達とはプロ同士だと思っている。プロとして君達に払うべき最低限の報酬は当たり前の中学生活を保証することだと思っている。だからこのナイフは無理に受け取る必要はない。そのときは俺が鷹岡に頼んで報酬を維持してもらえるよう努力する」

 

 烏間先生は渚の目をしっかりと見ながら説明をした。渚もそれを烏間先生の目を見ながら真剣に聞いているようすがうかがえた

 

「・・・烏間先生、一つ教えてください」

 

「なんだ?」

 

「なぜ僕なんですか?僕より彼方くんの方が確実じゃないんですか?」

 

「あぁ、実はさっきあいつから蹴られたときから右腕が痺れててな。まだ正常に動かないんだわ。面目ねぇ」

 

 オレは左手を後頭部に当てて痺れている右手を上にあげて使えないことを主張した。正常であればオレが殺りたいさね

 

「それもあるが俺は君だと確信しているからだ」

 

「・・・」

 

 渚は一度オレの見てから再び烏間先生が差し出しているナイフに目をやった。そしてそのナイフを受け取った

 

「やります」

 

 掴んだナイフを今度は口で咥え、準備運動がてら腕を十字にして肩を伸ばしている

 

「烏間ぁ、お前の目も曇ったなぁ」

 

 体格や運動神経からしても渚と鷹岡の力の差は歴然。しかし烏間先生は渚を選んだ。そこには大きな理由があるはずだ。大丈夫、渚ならやってくれる

 

「渚のナイフ、当たると思うか・・・?」

 

「無理だよ。プロ相手に本物のナイフなんて・・・」

 

 菅谷と木村は無理だと話す。他の連中も無理だという顔で見ている。すると茅野と倉橋がオレの両手とそれぞれの手を握ってきた。その顔も不安でいっぱいのようだ

 

「大丈夫だ」

 

「「っ!」」

 

「信じろ。渚を」

 

「・・・うん」

 

「そだね」

 

 そしてそんなクラスメートの目の前で決闘が始まろうとしていた。鷹岡は着ていたジャージを脱ぎ捨て、渚は咥えていたナイフを右手に持った

 

「さぁ、来い!」

 

「・・・」

 

 鷹岡は笑顔、渚は少し表情が引きつっている。無理もない。本物のナイフは殺せんせー用のゴムナイフとはわけが違う

 

 オレは鷹岡相手に渚はどんな戦法を取るか考えていた。体格差があるため無闇に近づけば捕まってフルボッコ確定だ。かといって距離を取っても腕のリーチがあるわけではないからナイフを当てられない。そんな考えをしている中、オレは渚の行動に驚いた。いつも通り自然体で立ち、普通に歩いて近づいて行く。それはまるで友達と廊下を歩くように、普通にだ

 

 そしてそのまま鷹岡の懐に入った瞬間、ナイフを鷹岡の顔目掛けて振り上げた。それを間一髪で避けた鷹岡の体勢は崩れ重心は後ろに傾いた。それを利用して渚は鷹岡の服を引っ張って転がし、瞬時に背後に回って首元にナイフを突きつけた

 

「捕まえた」

 

 なんだありゃ・・・ホントにいつもの渚か・・・?殺気を隠す、殺気で相手を怯ませる、本番に物怖じしない。こいつ、マジの暗殺者だ・・・

 

 オレだけでなくクラス全員が今の出来事に驚いている。あの烏間先生でさえも

 

「あれ、峰打ちじゃダメなんでしたっけ?」

 

「そこまで」

 

 鷹岡に突きつけられているナイフを殺せんせーが取り上げた

 

「勝負ありですね、烏間先生。まったく、本物のナイフを生徒に持たすなど正気の沙汰ではありません。ケガをしたらどうするんですか」

 

 取り上げたナイフをボリボリ食べながら話す殺せんせー。そして渚の元に走り出すクラスメート

 

「やったじゃん、渚!」

 

「ホッとしたよ!」

 

「大したもんだよ!よくあそこで本気でナイフ振れたよな!」

 

「いや、烏間先生の言われた通りにやっただけで鷹岡先生強いから・・・」

 

 パチン!

 

「いたっ!何で叩くの!?」

 

「あぁ、悪い。ちょっと信じられなくて・・・でもサンキュ!今の暗殺スカッとしたわ!」

 

「笑顔でナイフ突きつけて捕まえたなんて」

 

 全員さっきまでの心配や不安がどこへやら。全員笑って渚を褒め称えてる・・・のかな?

 

「はぁはぁ、このガキ!父親も同然の俺に刃向かってまぐれの勝ちがそんなに嬉しいか!もう一回だ!心も体も全部残らずへし折ってやる!」

 

 そんなもう教育というより負けた腹いせ、逆ギレのようなこと言いながら相当お怒りなようすの鷹岡が渚に再選を申し出た

 

「たしかに次やったら絶対僕が負けます。でもはっきりしたのが、僕らの担任は殺せんせーで、僕らの教官は烏間先生です。これは絶対譲れません。父親を押し付ける鷹岡先生よりプロに徹する烏間先生の方が僕はあったかく感じます。本気で僕らを強くしようとしてくれたことには感謝します。でもごめんなさい、出て行ってください」

 

 渚は頭を下げみんなは軽蔑の目で鷹岡を見ている

 

「じゃあ私は?」

 

「僕らのビッチです」

 

「殺す!」

 

 ビッチ先生。今シリアスな場面でしょ。そんなわかりきったボケいらんよ

 

「黙って聞いてりゃガキの分際で大人になんて口を!」

 

 鷹岡は沸点が最高潮に達したらしく、渚に殴りかかった。右腕も治ったし()()やっとくか・・・と思ったのに先に烏間先生が倒しちゃった

 

「身内が迷惑をかけてすまなかった。後のことは心配するな。今まで通り俺が教官を務められるよう上と交渉する」

 

『烏間先生!』

 

「や、やらせるかそんなこと・・・俺が先にかけあって・・・」

 

「交渉の必要はありません」

 

 うわっ、なんか聞いたことある嫌な声だ

 

「理事長」

 

「新任教師の手腕に興味がありまして全て拝見させていただきました。鷹岡先生、あなたの授業はつまらなかった。教育に恐怖は必要です。が、暴力でしか恐怖を与えることができないならその教師は三流以下だ。解雇通知です」

 

 理事長は鷹岡の空いた口に解雇通知書を突っ込んだ

 

「ここの教師の任命権はあなた方防衛省にはない。全て私の支配下だということをお忘れなく」

 

 理事長は汚いものを触ったかのようにハンカチで手を拭き、それを鷹岡のバックの上に捨て校舎の方に歩いて行った

 

「くそ・・・くそ・・・くそ・・・くそぉーーーー!」

 

 それに続いて鷹岡がバックを持って理事長を追い抜き走って去って行った

 

「鷹岡、クビ・・・」

 

「ってことは今まで通り烏間先生が・・・」

 

『よっしゃぁ!』

 

 鷹岡のクビ。烏間先生の復帰。全員が歓喜の声をあげた

 

「烏間先生。生徒の努力で体育教師に返り咲けたし、なんか臨時報酬があってもいいんじゃない?」

 

「お前は何もやってないだろ、中村」

 

「あー、彼方そういうこと言っちゃうんだぁ〜」

 

「ホントのことだろ。今回は渚の一人勝ちだろ」

 

「ふん、甘いものなど俺は知らん。これで食いたいものを・・・」

 

 と烏間先生が言い終わる前に取り出した財布をビッチ先生に取られた

 

『やったー!』

 

「にゅや、先生にもその報酬を・・・!」

 

「えー、殺せんせーはどうなの?」

 

「今回はろくな活躍なかったよなー」

 

「いやいやいや!烏間先生に教師のやりがいを知ってもらおうとあえて静寂していたんです、そう・・・」

 

「放っといて行こ行こ、烏間先生」

 

 殺せんせーを無視して烏間先生を引っ張って行く中村。そのときの烏間先生の顔はとても笑顔であった

 

 オレも後を追おうとすると腕を誰かに掴まれた

 

「倉橋?」

 

「彼方くん。さっきは助けてくれてありがと・・・」

 

「ん?あぁ、あれはオレがいなくても烏間先生が止めてたじゃん」

 

「でも、彼方くんもケガしてたのに守ってくれたから・・・」

 

「そんな顔すんなよ。いいじゃん、なんもなかったんだから」

 

「うん・・・」

 

 倉橋顔赤いな。しかしそれよりも離してくれないかなー。この状況凛香にでも見られたら・・・

 

「彼方くん」

 

「うぉっ!ゆ、有希子か・・・」

 

「うん。どうしたの?」

 

「いや、なんでもない・・・それより、有希子こそどうした?」

 

「さっきは守ってくれてありがとう」

 

「おう、ケガがなくて何よりだ」

 

「でもそのせいで彼方くんが・・・」

 

「大丈夫だって。有希子もそんな顔すんな」

 

「うん・・・」

 

 申し訳なさそうな顔をした有希子を安心させるために頭を撫でた。なんでこんなサラサラなんだ?やべっ!今のは変態発言だ。気をつけよう・・・とそんなことを考えてるうちに有希子にも腕を掴めた

 

「神崎さ〜ん・・・?何してるのかな〜?」

 

「あら倉橋さん。何ってあなたと同じことだけど?」

 

「今は私と彼方くんのお話タイムなの。だから神崎さんは離れてくれないかな・・・?」

 

「そうだったんだ。ごめんねそんなのがあるなんて知らなかったから。でも私も彼方くんと話したいことがあるから、倉橋さんの方こそ離れてもらえないかな・・・?」

 

「私が先だったんだけど〜?」

 

「別に先とか後とか関係ないと思うな」

 

「なんで二人とも喧嘩腰なんだよ。とりあえず二人とも離れればいいんじゃない?」

 

「「彼方くんは黙ってて!」」

 

「アッハイ」

 

 うちのクラスの女子は強いと再確認・・・

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