なので、原作沿いのタグは消しておきます。
あと、今回は前回より少し少ないです。
イッセーが公園のベンチに座りながら、ボーッと地面を見つめていた時と同時刻。
グレイフィアは、職員室で先日出題した小テストの丸つけをしていた。
シュッ、シュッと赤ペンの小気味良い音が鳴っていく。
「ふぅ...」
自分が担任をしているクラスの他に3つのクラスの生徒達の丸つけをしていたグレイフィアは思わず溜息をつき、肩に手をやる。
「よし、あともう少し」
気合いを入れ直して再度丸つけを始めようとしたグレイフィア。その瞬間ピクンと何かを感じ取ったかのように彼女は体を震わせた。
・・だ、堕天使のオーラ...?
自分と同じ人間とは違う種族のオーラを感じたグレイフィアは昨年の今頃あった『とある事』を思い出していた。
ー○●○ー
確か、あれは...そう。その日は確か、寝坊をしてしまって慌てて身支度を整えて、朝食を済ませ、バイクで急ぎめに通勤していた時の事だった。
自分よりも全然弱い微弱なオーラだったが確かに自分と同じ悪魔のオーラを感じ取った私は、急いでオーラが発せられた方向へバイクを急がせると目の前に真紅の髪の毛がとても綺麗な女子高生と長い黒髪をポニーテールにした女子高生が談笑しながら歩いていた。
「アレは駒王学園の...」
目の前で歩く二人の制服を見てふと思い出した私が呟くと、彼女が振り向く。
咄嗟にシールドで目元を隠すと彼女達は去って行った。
彼女達から感じられる魔力の量で自分を排除しに来た者ではないと確信した私はアクセルを回し、発進した。
ー○●○ー
昨年の事を思い出した私は慌てて階段を駆け上った私は周りに誰もいない事を確認し、背中に力を込める。
ググッと服の上に生えた漆黒の蝙蝠の翼を広げ、羽ばたいた私は堕天使がいる方へと急いだ。
数分後、堕天使を見つけた私は地上に降り立ち、何をしているのかと物陰に隠れて様子を伺う。
「ッ!人間の癖にしぶといわね!」
「ガッ⁉︎」
後ろ姿しか分からないがどうやら、声を聞いていると女性の堕天使が人間の男性を痛ぶってるみたいだ。
魔力を出し、昨年こちらの世界に来たのであろうあの赤髪の女子高生に感づかれて魔界に連絡されるかもしれない事を危惧した私が、どうしようかと悩んでいると、先程まで堕天使の姿で見えなかった男性の顔が見えた。
「・・ッ⁉︎」
驚きのあまり声を出しそうになったのを咄嗟に防ぎ、慌てて再度確認すると...間違いない。堕天使に光の槍で何度も刺されているのは、兵藤君だった。
その時、私の中で何かがプツリと切れた。
ドス黒い何かが腹の底から湧き出てくる感じがする。
許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない!!
怨嗟の声が私の脳内で響き、心を黒く染める。
両手に魔法陣を作り出した私は、風を固まらせて死神が持つ鎌の様に背を逸らす。
ビュッと放った風の鎌は更に兵藤君の身体を突き刺そうとしていた彼女の腕を切断し、宙に飛ばした。
「ぎゃあああああ⁉︎⁉︎⁉︎」
彼女から悲鳴が聞こえるがそんな事知ったこっちゃない。
私の大切な人が窮地に立たされているのだ。
慌てて駆け寄り、声を掛けると微かな声だったが確かに「先生」という言葉が聞こえて来た。
「ごめんなさい!遅れてしまって」
言葉が聞こえて、一瞬安堵したもののまだ安心は出来ない。何故なら、人間は血が一定量以上失血してしまうと死んでしまうからだ。
・・・そうだ。兵藤君の救命の前にこいつを殺そう。
兵藤君の救命中に邪魔されたのでは堪ったものではない為、目の前で涙を流しながら、必死に「命ばかりは...!」と自己保身する彼女を睨みつける。
普段の私だったら、自分よりも弱い相手を殺す時は必要以上な力を加えずに最小限の力で殺す。
だが、私も今回ばかりは彼女の事が許せない。
こんなに心優しい少年を何度も串刺しにした事を。そして、私の事を愛してくれる少年を殺そうとしてる事を。
私から発せられる殺気で彼女は震え上がり、涙目で必死に私に懇願する。「お願いします...!命ばかりは...!」と。
「それは無理な相談よ。貴女は此処で殺すわ」
「・・ッ!」
「・・本当は苦しんで死んでいってもらいところなんだけど、兵藤君を助ける為に迅速に済ませるわ。感謝しなさい。楽に逝けるんだから」
意識を失った兵藤君に「ゴメン」と謝った私は、素早く彼女に近づき、逃げない様に首に手を回す。そして、もう片方の手で魔法陣を作り、跡形が残らない様、火炎魔法で殺した。
よし...治るかな?・・ううん、治してみせるわ!絶対に。
自分が施せる最高の回復魔法で兵藤君を治す。
死なないで...!死なないで...!と懸命に治癒していたその時だった。
「・・貴女、何者?」
「ッ!」
兵藤君の治癒に全神経を注いでいたからか周りの状況があまり把握できていなかった。
急いで、声が聞こえて来た背後に視線を向けると其処には、昨年出会った赤髪と黒髪の女子高生、金髪の兵藤君と同じぐらいの年齢であろう男の子、そして白髪の小さな女の子がいた。
・・全員、同じね。それにあの紋章は確か...『グレモリー』だったかしら?
一方的に知人である赤髪と黒髪の女子高生は置いといて、金髪の男の子と白髪の女の子のオーラを探った私は自分と同じ悪魔だと確信した。
それに足元に落ちていた紙に描かれた魔法陣から昔の記憶を辿り、この五人の中で一番強い赤髪の女子高生の出身家名が分かった。
「・・ビックリした...また敵かと思ったわ」
「私の質問に...って、血だらけじゃない⁉︎」
私が抱えている兵藤君を見た彼女は驚き、私よりも弱いが同じ系統の回復魔法をかけ始める。そして彼女に続き、黒髪の彼女も同じ魔法をかけ始めた。
数分後、兵藤君の傷は塞がり、「スー、スー」と吐息が溢れてきた。
兵藤君の吐息が聞こえてきて安堵した私は、「もう隠し通せない」と確信し、これから来るであろう目の前の少女からの質問に正直に答えることを決めたのだった。
レイナーレ結構、アッサリと逝って貰いました。
レイナーレファンの方すみません。