とあるアニメの美少女の声に起こされて、重い瞼をゆっくりと開けた俺の視界に人生で初めて本気で恋に落ちた女性の顔があった。
凛々しい顔立ちに反して、赤くてふっくらとした艶やかさを醸し出す唇...って、は⁉︎
ちょ、ちょっと待て!何でこの人が俺の横で寝てる⁉︎
起きて間もなかった所為か少しの間、いつもとは全然違う朝を迎えても反応しなかった俺だが、起きてから時間が経って段々と意識が覚醒してきた現在、俺は目の前で寝ていらっしゃる俺が現在進行形で恋い焦がれている女性がいる事に驚いた。
「・・いや、コレは夢だ。夢なはずだ」
目の前で起こってる現在の状況についていけなくなってしまった俺は、自分の理想が見えているんだと思い、「ハァ...」と溜息をついた後、目を瞑ってもう一度開ければ現実に戻れているだろうと考えて再度目を瞑った。
「・・・」
そろそろ良いか?
数秒目を瞑り、現実に戻れている事を願いながら目を開けると、目の前には目を開けてこちらに視線を送っている彼女の顔があった。
「おはよう、・・イ、イッセー君」
「え?」
「!ご、ごめんなさい。私もリアスさんと同じように愛称で呼んでみようかなって...」
「い、いえ、全然!呼んで頂いて光栄って言うか、なんと言うか」
愛称で俺の事を呼ぶ先生は俺を自分の方へと引き寄せ、抱き枕感覚で俺の胸に顔を埋めた。
むにゅっと俺のお腹に当たり、広がる彼女の胸ッ!
柔らかいっ!柔らかすぎるっ!
彼女の豊満な肢体が全身に伝わり、質問しようとしていた事を忘れて何も考えられずに楽しんでいると、突然コンコンと扉がノックされた。
これから起こるであろう未来が目に見えた為、素早くベッドから降りようとするともう遅く母さんは入ってきていた。
「イッセー、早く起きなさ...え?」
「お、おはよう、母さん」
「・・・ごゆっくり」
俺の隣で上半身裸で熟睡してる先生と、先生と同じく上半身裸の俺を見て固まっていた母さんは何を勘違いしたのかそのままで寝てる事を促して扉を閉めた後、「父さーん!!孫ができるかもしれないわ!!」と訳の分からない言葉を叫びながら降りていったのだった。
「孫?・・・あ!いや、ちゃんと履いてるからね⁉︎」
母さんの不可解な言葉に戸惑いながら下半身を見た俺は母さんがとてつもない勘違いをしてる事に気付き、慌てて母さんが誤解してる事を釈明しに一階へ降りるのだった。
ー○●○ー
「・・じゃあ、イッセー。何故、ここに先生がいるのか聞かせてもらおうか」
何とか誤解を解き、両親に話す機会を作ってもらった俺は先生を起こしてリビングまで連れてきた。
隣に座るよう先生に促した俺は、嘘のように現実離れした昨日あった出来事を全て話し、自身が悪魔である事を翼を出して証明した。
実の息子だが、人間でなくなった自分を受け入れてくれるのか不安で不安で震えが止まらなかった俺だが、隣で座っていた先生が励ますように手を握ってくれて勇気が出て震えは次第に止まっていた。
「・・イッセー」
「ッ!は、はい」
「父さんには悪魔とか天使とかの話はよく分からないが、お前は俺の...」
「お父さん、『俺達』でしょ?」
「・・俺達の息子だ。それはお前が何者になったって変わりはしないよ。だから、そんなに怯えないで欲しい」
「そうよ、イッセー。私も最初はお父さんと同じで戸惑ったけど、いや、今も信じられないんだけど、今感じている事はお父さんと同じだわ。だから、何も心配する事無いわよ?」
「ッ⁉︎」
フフッと微笑んで俺の頭に手を乗せる両親の言葉に感極まった俺は人がいるにも関わらず大粒の涙を溢れさせて泣いてしまい、結果両親を困らせた。
それから、数分が経った後俺が泣き止んだのを見計らったのか母さんが先生の方に視線を移し、爆弾発言を投下した。
「それにしてもイッセーも先生と付き合っちゃうなんてやるわね。ね?お父さん」
「ああ、そうだな。これぞ『愛に年の差なんて関係ない』ってやつだな」
「ええ。・・あ、そうだ。グレイフィアさん」
「は、はい!」
「早く孫の顔見せてね」
「ブフッ⁉︎」
「ブハッ⁉︎」
ちょ、ちょっと、母さん!何言っちゃってんの⁉︎
子供なんて...俺まだ17なんですけど...。
まだ法律上結婚できない上、まだそんな話先生と全然してないし...!
母さんの発言に色々なツッコミを心の中で入れていると、顔を真っ赤にさせてプルプルと震えていた先生が俺の手を先程握った時よりも強く握る。
「せ、先生?どうしま...」
「お義母さん、わ、私も彼との子ども、ほ、欲しいです。けど、後、少し...彼が高校卒業するまで待ってて下さい」
先生⁉︎
チラチラとこちらを見ながら母さんに応える先生。
・・ヤバい。滅茶可愛い...!
「まぁまぁ!イッセー、あんた早く高校卒業しなさい。そして早く孫の顔見せるのよ」
先生の応えに盛り上がる両親。
・・って、早く孫の顔っていうのは可能だけど、早く卒業ってのは無理だからね?
盛り上がる両親に心の中でツッコミを入れる俺だった。
原作より随分と早い親への告白にしました。
理由は、別にルシファーに連れ去られた後じゃなくても良いんじゃないかなぁって思ったからです。
あと、書いててグレイフィアのキャラってこんなんじゃなかったような感じがしたんですが、可愛く書けたら良いかなって思ったんでそのまま投稿させて貰いました。