ハイパームテキがハイパームテキで在る所以を世界に劇的に知らしめたい。エグゼイドをもっと多くの人に見て欲しい

 仮面ライダーエグゼイドの最強フォーム、ハイパームテキは無敵の形態である!

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 連載中のアマゾンズと555の最新話を切り取りして貼り付けしようとしてうっかり消してしまったルシエドは、消えてしまった分がどうやっても戻らないことに気付き、ストレスでゲーム病を発症しました
 この短編はルシエドバグスターが書いています


無敵だぞ文句あっか

 魔王城に辿り着いた勇者達。

 だが残りの魔王軍全てが迫り来る!

 

「行ってください!」

 

「だが、永夢! お前を置いていくわけにはいかない!」

 

「ここは僕が食い止めます! 決して振り向かないで!」

 

「……すまない。死ぬなよ永夢! 帰ったら酒を奢ってやる!」

 

 勇者達を先に行かせ、襲い来る津波の如き敵軍を永夢は睨み―――

 

\ハイパームテキッ/

 

 特に死なない。ムテキだから!

 

 

 

 

 

 メロドラマ。

 それは三歩進んで三歩戻るうだうだとした恋愛模様の物語。

 幾重にも絡み合う恋慕のドロドロストーリーは、今や男として情けない大我の頬をニコがビンタして駆け出すというフェーズに到達していた。

 

「バカ! タイガなんてもう知らない! 別れてやるんだから!」

 

 駆け出すニコ。

 俯く大我。

 そして大我に寄り添うハイパームテキ。

 

「追わないんですか、大我さん」

 

「……だが、俺は……」

 

「追ってください、大我さん!」

 

「聞け、永夢。俺はな、あいつと出会った頃からずっと思ってた」

 

「追ってください、大我さん!」

 

「あの時、俺は思ったんだ。あいつの手に……」

 

「追ってください、大我さん!」

 

「……お前は知らないかもしれないが、俺とアイツは先月」

 

「追ってください、大我さん!」

 

「聞けぇッ!」

 

「効きません!」

 

 言い訳は聞かない。言い訳は効かない。どんな言葉も歯が立たない。ムテキだから!

 

 

 

 

 

 ざわ……ざわ……

 ひりつくような緊張感が雀卓を包んでいる。

 参加費一千万の大勝負。卓を囲む四人の内、勝者となった一人のみが、この闇世界の麻雀トーナメントの優勝賞金百億を手にできるのだ。

 四人の視線が卓の上で衝突する。

 不屈の男・海道。

 不敗神話・赤沢。

 生ける伝説・浪岡。

 ハイパームテキ。

 雀卓を映すカメラを見る限り、四人全員がいい目をしていた。

 

「ロン」

 

 やがて海道の国士無双十三面待ちが、無情にもハイパームテキに直撃する!

 だが点数が変動しない!

 全自動麻雀卓の判断は正しく正常。なのに点数が減りもしない!

 

「点が減らない!?」

 

「てんで話になりませんね」

 

 麻雀で『直撃』させられても効かない。何故ならムテキだから!

 

 

 

 

 

 少女漫画特有のイケメンだけを襲う不治の病の病原菌が永夢を襲う!

 これにかかれば永夢も死に至る!

 危うし、ハイパームテキ!

 

『くけけ、人間の体を侵してやるぜ』

 

 だが、駄目ッ!

 

『ダメだ……肺に辿り着けない!』

 

 無念、病原菌くん届かない! 生きて肺まで届けない! 今、ムテキの前に力尽きたー!

 

 永夢、余裕の乳酸飲料摂取!

 そして始まる乳酸菌のチャレンジアタック!

 

『くけけ、腸まで届いてやるぜ』

 

 だが、駄目ッ!

 

『ダメだ……腸に辿り着けない!』

 

 無念、乳酸菌くん届かない! 生きて腸まで届けない! 今、ムテキの前に力尽きたー!

 

「いと美味し」

 

 永夢は乳酸飲料を余裕で味わう。何故ならムテキだから!

 

 

 

 

 

 患者の子供に勧められてソシャゲを始めた永夢。

 

\ハイパームテキッ/

 

 最高レアを単発で回して引けるか? 否。引けるわけがない。

 最高レアはソシャゲにもよるが5%であったり1%であったりする。

 引けるわけがない! いくら金をかけようと、引けないのがソシャゲの世界!

 

「ごめん呼符で引いたわ」

 

 でも爆死はしない。死なないから。ムテキは死なない!

 

 

 

 

 

 甲子園決勝戦、非常に白熱した勝負となって参りました。

 九回裏、点差はなく1対1、これは延長も見えてきたか?

 打者は一番セカンド・ハイパームテキ。

 ああっと、デッドボールだ!

 ハイパームテキの頭部にボールが直撃! ヘルメット粉砕! これは殺人球だ!

 

「あー怖かった」

 

 でも死なない。死球じゃ死なない。ムテキだもの。

 

 一番ハイパームテキが一塁へ進塁し、二番ショート・パラドが打席へ。

 ああっと、牽制球だ!

 ハイパームテキ、刺された!

 これは刺殺か!?

 

「アウト不成立! セーフ!」

 

 しかし審判の判断はセーフ! ノットアウト!

 ハイパームテキは殺せない! ゆえに刺殺も盗塁殺も不成立! ムテキだから!

 プレイ再開。

 慎重なプレイが続きます。……ああっと、二番パラドがフライを打ち上げた! 情けない! それでもチ○ポ付いてるのか! サードがキャッチし余裕のゲッツー……ああ!

 

 不成立! 併殺不成立です!

 ハイパームテキは殺せない! よって併殺不成立! ムテキに併殺は効きません!

 ランナー回って……ハイパームテキ、今余裕のゴールイン!

 決勝点、九回裏に劇的な決勝点が入りました!

 

 甲子園優勝はハイパームテキ、ハイパームテキですッ!

 

 

 

 

 

 ギュオオオオオオオオッーーーと迫り来るトラック。

 転生トラックだ!

 轢かれて死んでレッツ転生! これはまさしくテンプレート!

 危ない、ハイパームテキ!

 

\ハイパームテキッ/

 

 トラックの方が死んだ。

 トラックの方が転生した。

 神様のミス云々で死んでしまったトラックがお詫びで転生させられる。

 ハイパームテキは転生しない。何故なら死なないムテキだから!

 

 

 

 

 

 ある朝目覚めると、ぼくはハイパームテキになっていた。

 朝日がやわらかで心地良い。

 ぼくは本当にハイパームテキなのだろうか?

 ぼくは生まれた時からハイパームテキだった気もする。

 昨日まではハイパームテキじゃなかった気もする。

 もしかしたらぼくがぼくをハイパームテキだと思い込んでいるだけで、周りの人はぼくをハイパームテキじゃないと思っているのかもしれない。

 これは夢で、目覚めた現実のぼくはハイパームテキじゃないのかもしれない。

 

 でも、今のぼくは確かにハイパームテキだ。

 少なくとも、今ここにいるぼくはぼくをハイパームテキだと確信している。

 我思う、故に我あり。

 ぼくはぼくがハイパームテキだと信じている。

 いや、ぼくはそもそも、自分がハイパームテキ以外の何かだなんて思えない。

 

 カーテンを開けた。

 注ぎ込まれる陽光にも負ける気がしない。

 太陽でさえも既にぼくを殺せないだろう。

 そう、ぼくはハイパームテキなのだから。

 

 病室を抜け出し、ぼくは駆け出した。

 自由、自由だ!

 何故ならぼくはムテキだから!

 無敵は自由!

 ムテキなぼくは横断歩道を渡ろうとしてトラックに跳ねられて死んだ。

 

「あべしっ」

 

 畜生ぼくはムテキじゃなかったのかよ。

 ムテキじゃないカス野郎のぼくの前に、何か神様が現れた。

 

「儂は神なんじゃが、儂のミスで死なせちゃったんで、何か力をやって転生させてやろう」

 

 マジかよ神様最高だな。

 ムテキしかないだろ!

 

「ハイパームテキになれる力をくーださい」

 

「その願いは儂の力を超えている」

 

「シェンロンかテメーはよォ!」

 

 どうなってんだハイパームテキ。

 ぼくは嘆いた。ぼくは叫んだ。

 ぼくはムテキじゃなかったのだ。ぼくはムテキにはなれない。ムテキなんてこの世にはないんだ! 圧倒的絶望感が僕を襲う!

 そして黄金が降って来た!

 

\カガヤケーリュウセイノゴットックー オーゴーンノサイキョウゲーマー ハイパームテキッ エグゼーイッ/

 

 神ー! 神が死んだ! ニーチェー!

 

「僕の患者を返してもらう」

 

「宝生先生ッ!」

 

 なんてこった、ムテキは本当にあったんだ!(ラピュタ感)

 彼もムテキ、ぼくもムテキ、ぼくはムテキだったんだ!

 ありがとうムテキ!

 サンキュームテキ!

 フォーエバームテキ!

 いつかぼくも彼のようなムテキになってみせよう!

 

 宝生先生がムテキの右手をぼくの肩に優しく乗せる。

 

「君は心の病気だよ。さあ、病室に戻るんだ」

 

 ぼくは泣いた。

 

 

 




 あばば面倒臭いけど忘れてた正月分の短編をひとまとめにしておかないと
 感想返しや誤字直しとかもしておかないと
 時間そんな多くは無いけどあばば
 現実逃避に短編短編
 でも明日までに消えた分また書き直してちゃんと連載の続き投稿します(鉄の約束)


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