やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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さよならはまた後で!第4章ー1のエピローグ

side一色いろは

 

ケネディ宇宙センター

 

何が起きたのかわからない。だけど、そんな事はどうでも良い!ハチ君は…ハチ君は無事なの!?

 

G・S「………………」

 

ザ・ジェムストーンは動かない。あの時と同じように…まさかまた魂が!

 

G・S「……………ぐあああああああ!」

 

ザ・ジェムストーンが叫び出した!もしかしてまた!?

 

G・S「終わったぁ!一週間も経って無いけど長かったぁ!」

 

ゴンッ!

 

雄叫びを上げるハチ君にストーン・フリーが拳骨を落とす。

 

徐倫「紛らわしい事をするんじゃあねぇ!本当に心配したんだから!」

 

全くです!また一人で勝手に動いて!

何度同じ事をすれば気がすむんですか!

 

G・S「少しぐらい余韻に浸ったって良いだろうが!あとスタンドで拳骨するな!徐倫!」

 

徐倫「スタンド相手なんだから素手で殴ってもすり抜けるだけだろうが!」

 

いろは「ハチ君!」

 

わたしはナイチンゲールで抱き付き、思いっきり泣いた。

 

八幡「あー……!何だかスッキリしないけど、やっと終わった!」

 

陽乃「本当だね!やっと日本に帰れるよ!」

 

先輩とハルさんが抱き合う。これ、弥七が嫉妬しないですかねぇ?

 

八幡「ところで、お前の本体はどうなるんだ?」

 

先輩が呟いた。そうですよ!肝心なところがまだ未解決じゃあないですか!

 

G・S「ああ、それなら」

 

八幡「えっ?お、おい!」

 

先輩の胸から聖なる遺体が飛び出す。遺体はわたしの方へと飛んでくる。そして……。わたしの中に入って来た。同時に星形のアザが先輩とマチちゃんから、そして耳の3連黒子も先輩から消えて無くなった。

代わりにわたしにアホ毛と3連黒子ができる。

ふふふ……身も心もひとつですね♪ハチ君♪

 

八幡「もしかして…最初からいつでも抜け出すことが出来たのか?」

 

G・S「さあな。だが、楽しかったよ。お前の中は」

 

八幡「くそ…最後の最後まで…このペテン師め」

 

本当ですよ!どれだけ心配したと思ってるんですか!

でも、これでやっと終わりました。納得がいかないですけど。

仗助とジョルノはそれぞれ用事があると言って別れた。

そしてハルさん達のチームとわたし達アーシスは閣下も交えてわたし達は向かい合う。

 

G・S「お別れだな……まぁ、この世界は楽しかったから今度は普通に遊びに来るかも知れないが」

 

材木座「楽しい夢のような時間であった。我はこの体験を是非とも小説にしたい!何が原因で何が目的だったかは覚えておらぬが、そこは何とか想像力でカバーしようではないか!お主達も元気でな!」

 

風鈴「本当にお世話になりました!新しい友達も出来て本当に嬉しかったです!」

 

戸塚「僕もです。また少し、僕は成長できた。そしてそっちの八幡も元に戻れるといいね!」

 

小町「ゴミぃちゃん?もう二度とこんなことにならないようにね♪今度は体を持ってこっちの世界に来ること!いいね!」

 

雪乃「そうじゃないとザ・ジェムストーンを氷つけにするんだから。二人の義兄さんが並び立つところをみてみたいわ」

 

八幡「じゃあな。異世界の俺達。俺の事を忘れるなよ?」

 

アナスイ「良いであいだった。また君達には会いたい」

 

エルメェス「こっちのあたしの事も頼んだよ?」

 

SPW「さようなら。彩加。またいつか…」

 

沙希「今度は波紋を教えに来るよ。じゃあね」

 

徐倫「この世界が宇宙の黄昏にならなくてよかったわ。次に来るときはただの観光で来たいわね。こっちのあたし達の事が気になるし」

 

いろは「皆さんと会えて本当に良かったです。いつも平行世界では必ず何かいさかいがあるんですけど、今回はそういうのがあまりなくて良かったです♪本当に気持ちの良い人たちでした!……一人を除いては」

 

わたし達はそのまま握手をして別れようとしたところで…。

 

陽乃「ちょーっとストップ!」

 

ハルさんがその流れをぶったぎった。

 

陽乃「DIO。何か忘れてない?」

 

G・S「何を?」

 

あ、これはわかります。わたしの中のハチ君がすっとぼけているのが。でも、何をすっとぼけてるんだろ?

 

陽乃「DIO……あなたの復活を見届ける事と、みんなに感謝を伝える事を私達と約束したわよね?なに良い雰囲気を醸し出して逃げようとしてるのよ!」

 

G・S「チッ!覚えてやがったか…うやむやにしてバックレようと思ったのに…」

 

そういえばマイアミビーチで戸塚先輩を治療するときにそんな約束をしていたような……。

 

八幡「あっ!確かに!DIO……お前という奴は…」

 

小町「ゴミぃちゃん……ポイント低いよ」

 

戸塚「全く反省してないね。DIO…君って人は」

 

G・S「あー…わかったよ。閣下、先にこいつらをどジャアァァァンしてもらって良いですか?ちょっとだけアーシスの人間で話したいことがあるので」

 

ハチ君は閣下にお願いする。多分、彼女のことでしょう。どうしてもこのままお別れするのは惜しい奴がいる…ハチ君はそう考えているみたいです。けど、彼女は先輩の前で正体を明かすのは避けたいみたいです。もっとも、バレてないと思って大胆にも先輩達の前に現れたりしていたようですけどね。

 

八幡「バックレないよな?」

 

全く信用してませんね。まぁ、この2日間でのハチ君の行動は先輩達を欺いて来たからなぁ。

 

G・S「本体の前で見張られてるんだろ?逃げたくても逃げられるかよ。それに、今の俺の本体はいろはだ。離れたくても20メートル以上は離れられん。ハーミット・アメジストの射程からはな」

 

それなら逃げられませんね?だって、わたしのナイチンゲール・エメラルドの射程は500メートル(・・・・・・・)なんですから。

 

ヴァレンタイン「では先に彼らを連れていこう。良ければ連絡をくれたまえ。それでは良いかね?はるのんとはちまんくん」

 

陽乃「何で最後にその呼び方?」

 

八幡「一色。逃がすなよ」

 

いろは「はい♪というか逃がしません。一生」

 

八幡「その辺りは安定の一色だな。じゃあ、お願いします。閣下」

 

ヴァレンタイン「どジャアァァァン!」

 

閣下は国旗に先輩達を包んで俺達の世界へと飛んで行きました。

さて、わたしも彼女を問い詰めますか。バレてないと思っていたら大間違いですからね?

 

sideDIO

 

……

………

さて………と。

 

DIO「出てこい、弥七。気配でいるのはばれてるぞ」

 

そう言うと、一瞬で弥七が現れた。しかし、建物の影で隠れていてまだ姿が明らかにならない。そう思っていると徐々にと影が移動していきその姿があらわになった。

 

弥七「流石ですね。本当に化け物です。DIO」

 

弥七がジト目を俺に向けてきた。

 

SPW「え!?本当にこの子が弥七!?」

 

アナスイ「全く気が付かなかった…」

 

エルメェス「やっぱりお前が弥七だったか」

 

徐倫「注意深く見てるとわかりそうなものだけどね」

 

沙希「あたしは直接一回会っているから知っていたよ。波紋の気配で正体がバレバレだったし」

 

いろは「やっぱりあなたでしたか…。少なくともわたしにバレないと思っているのがおかしくないですかね?薄々は勘づいてましたよ?」

 

DIO「俺がお前を間違えるわけないだろ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

弥七「何ですか?口説いてるんですか?確かにDIOも八幡先輩ですし今の言葉はちょっとトキメキましたけど目が腐ってますし根性悪いですし裏側の人間ですし総合的に見てやっぱりあり得ないんで無理です!ごめんなさい!」

 

お分かりだろうか?弥七の正体はこの世界の一色いろはだ。

よくもまぁ、こんな長い時間隠し通せたものだ。俺と川崎は最初から気が付いていたが…。

 

一色「空条先生もわりかし最初に気付いてましたよね?何でですか?」

 

徐倫「ハッチの言葉遊びよ。むしろ何でイーハがこの段階で気が付かなかったのか不思議だったわ」

 

一色「言葉遊び?」

 

徐倫「『弥七。無料に感謝する』これよ」

 

いろは「………あっ!今さら気が付いた!そう言う意味だったんですか!」

 

なんだいろは。案外察しが悪いな。

 

一色「全く意味が分からないんですけど…」

 

SPW「僕も…」

 

アナスイ「済まん。日本語はよくわからん」

 

やれやれ…ならネタばらししますか。

 

DIO「弥七…を数字にすると?」

 

一色「8と7ですね?」

 

DIO「8から7を引けば1。つまり『い』」

 

一色「普通わかりませんよ!」

 

徐倫「あたしもそこではわからなかったわ。でもその後の『無料に感謝する』で気が付いたのよ。無料ってスラングで『ロハ』って言うでしょ?」

 

流石は姉貴分。だが、いろはが気が付かないのも無理はない。ロハ…なんていろはの中では中々使わないスラングだからな。

 

一色「そう言うことですか。『いろはに感謝する』最初からあなたは口に出して言ってたんですね…………わかりませんよ!そんなの!」

 

DIO「まぁまぁ怒るなイッシチ」

 

一色「混ぜるなぁぁぁぁぁぁ!」

 

一色はハコフグのように頬を膨らませる。他の人間はいつ気が付いたのか?

 

エルメェス「あたしは水族館でだね。スポーツマックスと戦っている時にだ」

 

やっぱりその時か。八幡にバレないようにさりげなく他の場所に行かせてたから、多分その時じゃあないかと思っていた。

 

エルメェス「今のイーハが敵にダメージを与える時、何を使う?」

 

いろは「エメラルド・エクセスかエクセス・ラッシュですね?」

 

エルメェス「そう。だけど、あの時に助けに来てくれたイーハは『エメラルド・ストライク』を使っていたんだ。それも、海老名のエメラルド・スプラッシュと同じくらいの大きさでね。弥七、あんたはエメラルド・エクセスを使えないね?」

 

一色「ええ。おっしゃる通りです。わたしは何故かエメラルド・エクセスは使えませんでした」

 

本質が元から違うからな。いろははエリナ・ジョースターだが、一色はエリナ・ジョースターじゃあない。

一色のナイチンゲールは所詮、いろはのナイチンゲールのコピー。上っ面は真似が出来ても本質が違う故にエメラルド・エクセスが出来る程の回復力はない。医学の知識はあってもエリナのように活用したことがないのだから。代わりに基本スペックやエメラルド・ストライクの効果が強かった。その身体能力故に。

 

エルメェス「疑問に思ったあたしは言動を思い返してみたんだよ。そして更に疑問が沸いた。何でこいつは透明になったワニのゾンビの位置がわかったんだろうって。その段階でそのイーハが弥七だと気が付いたんだ。波紋使いとなった弥七なら、不可能じゃあ無いってね。エメラルド・ヒーリングの効果も一瞬で治るイーハのヒーリングよりは徐々に回復する感じだったし」

 

良かったな?一色。エルメェスさんが気を回していなければその段階でバレてたぞ?

 

いろは「わたしは不思議に思ったのがジョースター邸での事でした。わたしがジョースター邸に到着したのはサンの効果が解除された後でした。なのに意味もわからず先輩に撫でられました。なぜか戸塚先輩や雪乃さんにもお礼を言われましたしね。最初はわけもわからなかったんですからね!」

 

一色「あ、確かに後でナデナデしろってナイチンゲールで言いましたね。それにDIO先輩も気が付いていた感じでしたけど」

 

DIO「気付け。互いのナイチンゲールを出してみろよ。間違い探しだ」

 

二人のいろははナイチンゲールを出す。

 

一色「あっ!腕の時計!」

 

そう、一色のナイチンゲールには閣下との異世界通信用のスタンドにはめる時計型通信機がない。ナイチンゲールがいろはの物か一色の物かを見分ける時はそこで判断をしていた。

 

アナスイ「そんな簡単な見分け方があったんだな…」

 

沙希「弥七が一色だと気が付いていなければ気が付かないよ」

 

まぁ、知らなければ気がつかないものだ。

 

いろは「あと、ロックマウントでは二つミスをしてますね?あそこではわたしは風野さんを守って気絶をしてました。じゃあアレッシーの前に現れたわたしは誰ですか?同時にあの時のあなたと材木座先輩を助けに行ったナイチンゲールはどのくらいの距離がありましたか?わたしのナイチンゲールの射程は500メートル。なのに、わたしが気絶していた場所から徐倫が戦っていた距離は一キロも離れていました。例え、私が気絶していなくても短時間でそこまで移動するのは不可能です。」

 

一色「……侮っていましたよ。一色いろは。あなたを。

次はもっと上手くやってみせます…」

 

次があればな。

 

徐倫「それにさ、初日にイーハが風に当たりに行ったすぐあとにあんたが来たときは肝を冷やしたわ。何で泣き顔で目を潤ませて出ていったイーハが目を充血させずにケロッとして帰って来るのよ。案外陽乃あたりにはばれてたんじゃあないの?勘が鋭い子だし」

 

そう、一色はいろはの振りをして大胆にも俺達の前に姿を現して来る度に案外ボロを出していたのだ。ただし、注意深く見ていればの話だがな。

 

一色「本当に感服しました。自分では上手く立ち回っていたつもりだったんですけどね」

 

いろは「でも、あなたには助けられました。だからハチ君。今だけは許します。代わりにご褒美をあげてください♪」

 

やれやれだ。俺は幻影の波紋でザ・ジェムストーンを八幡の姿に変える。と言っても、体格や目付きだけはどうしようもない。せいぜいアザと黒子が無いくらいだ。

 

DIO「ありがとな。一色。お前のお陰で本当に助かった。お前やお前が作った八幡ファンクラブが無ければ誰かが倒れていただろう。敵も手加減が効かないであいつらの誰かが人殺しになっていたかも知れない。それがお前のお陰で最良の結果に終わってくれた」

 

俺は一色の頭に手を置き、いろはにやるように優しく撫でる。

 

一色「ふえ?せ、せ、先輩!?」

 

DIO「お前にとっては偽物の比企谷八幡で申し訳ないが、この比企谷八幡の中ではお前は本物だ。だから、比企谷八幡の感謝の気持ちをお前に贈らせて欲しい。そしていろは…」

 

いろは「はいはい。基本世界のイッシキ・イロハにあげたあれですね?」

 

いろはが出したのは金メッキで作られた「JOJO」と「DIO」と彫られたボタン。それを一色に渡す。

 

DIO「受け取ってくれ。俺の魂の名前が彫られたこのボタンを。黄金の精神を影から守り抜いてくれたお前にこそ、これを渡したい」

 

一色「………ありがとうございます。やっぱりあなたは『比企谷先輩』ですね。あざといです」

 

いろは「ですよね。本当にあざといです♪じゃあ、弥七さん、忍者モードに着替えて下さい。あなたも見届けて欲しいです♪ハチ君の復活を。わたし達の仲間を」

 

一色「良いんですか?わたしまで」

 

DIO「バッカ。おまえだって俺の本物だ。お前が来ないで誰が来るんだよ。ほれ、行くぞ」

 

一色「わわわわわ!待って下さいよ!せんぱぁい!」

 

DIO「閣下、お願いします」

 

ヴァレンタイン『了解した。すぐに向かおう』

 

一色は急いで忍者装束に着替える。閣下のどジャアァァァンがケネディ宇宙センターに響いたのはそのすぐ後だった。

 

だが、俺たちは気づくことができなかった

 

そんな俺たちを見ている人物がいたことに…

 

 

 

←第4章ー1「はるのんとはちまんくんのストーン・オーシャン」完

 

←第4章ー2「ワールドトリガーの戦闘潮流」




はい、最初のコラボの「はるのんとはちまんくんのストーンオーシャン」はこれにて終わりです。

弥七がいろはだと気付いた方はいましたでしょうか?

忘れているかもですが、4-1の主人公はいろはです。
なのにいろはの同位体がいないのは変ですよね?
なので、隠れヒロインとしてこそこそ動いてもらいました。

そして世界観を貸して頂いたアルスDQ様、ありがとうございました!そしてコラボお疲れ様でした!
また機会があったらお願いします!
そして、「あいつ」みたいにちょっかいかけにいくかもですが、その時はよろしくお願いいたします!

ちなみに…何気に4-5と4-2のネタを挟んでいました!しきりに承一郎&ジョニィのことや、ジョセフ達チーム戦闘潮流の話題を挙げていたのは前後のコラボを意識的に挟んでいたからです!

さて、次回からは4-1のキャラクター紹介を挟んで4-2が始まります。どこかほのぼのしていた4-1から作風が変わります。言っていました通り……一部がアンチの色が強い世界になります。互いの人間関係も不穏な物に変わります。

小町とジョセフが主人公の4-2「ワールドトリガーの戦闘潮流」

次回からもよろしくお願いいたします!

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