やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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異世界女性格闘家チーム対バーンシュタインチーム2

sideエリナ・ジョースター(一色いろは)

 

アーデルハイド「これは………どういう状況だ?」

 

私の前に現れた一目で上流家庭で育った感じのある男性が、鋭くわたし達を睨みます。

この人はルガール・バーンシュタインの息子……。

この人もわたし達のスタンド能力を狙っているのでしょうか?

 

アーデルハイド「あなた方はこれから私達と試合をする大戦相手……ですね。イングリッド殿が倒れている理由をお聞かせ願いたいのですが………」

エリナ「イングリッドさんはわたしを庇ってくれたんです。ルガールに……あなたの父に襲われたわたしを助ける為に……」

アーデルハイド「ルガールに……」

 

アーデルハイドは気を失っているイングリッドさんの体を改めます。

 

アーデルハイド「信じるに値する情報ですね。この鋭利な刃物で斬られたような衣服の切り傷……父、ルガールのジェノサイドカッターならば……それに、微かに残る暗黒の力……父を自滅に追い込んだオロチの力が……」

恭介「しかし妙だ……体に傷がない……」

 

ああ。わたしのエメラルド・ヒーリングで傷は治してありますからね。

わたしのエメラルド・ヒーリングは生物に対してしか効果がありませんから、仗助のクレイジー・ダイヤモンドのように衣服まで直すのは不可能なのです。

肌を晒すような事になってしまったので、イングリッドさんには心苦しいのですが……。

 

アーサー「一色さんの能力で治したんですよ。一色さんにはスタンドっていう超能力がありますから」

 

いえ………その説明では………

 

アーデルハイド「そうですか………」

 

それだけを言うと、アーデルハイド

納得してしまうんですか……?

 

アーデルハイド「そういう技があるのは事実ですから。麻宮アテナさんやナコルルさんがそういう技をもっていますから………それにしても困りましたね。間もなく試合だと言うのに………」

エリナ「すみません……わたし達を庇うために……」

 

わたしは申し訳なくてアーデルハイドさんに頭を下げます。

 

アーデルハイド「お気になさらずに結構です。確かにイングリッド殿がダウンしたのは痛手ですが、KOFではこのてのアクシデントは当たり前の話です。幸い、我がチームの他のメンバーのジェニー・バーン嬢も鏡恭介君も優秀な格闘家ですので」

エリナ「いえ……わたしのエメラルド・ヒーリングならば、目さえ覚ましさえすれば……」

アーデルハイド「まさか………怪我はなくとも倒れた女性を叩き起こして戦わせるなど、紳士としてあるまじき行為です。イングリッドさんには休んで頂きます」

 

紳士ですね………ジョナサンの転生でもあるハチ君以上に………。

 

アーサー「むぅ……でしたならば、こちらもストライカー無しでいきますか?」

 

確かにアーデルハイドさんのチームはストライカーなしなのに、わたし達のチームには全員揃っているのはフェアではありませんね。

確かにわたし達スタンド使いの戦いは不意討ち騙し討ちは当たり前の事ではありすけど、こういう時にはさすがにフェアプレイ精神を発揮しますよ。

ましてやこっちを守って貰っておいてじゃあ、心苦しいことこの上ありません。

 

アーデルハイド「………そうですか。そのフェア精神に感謝いたします。互いにいい試合を致しましょう。誰がルガールやギースにたどり着いても、文句なしという事で………」

 

アーデルハイドさんは踵を返して颯爽と立ち去りました。

 

エリナ「紳士ですねぇ……ハチ君に見習ってもらいたいものです……ホントに………」

 

ハチ君の中のジョナサンは何してるんでしょうね?Jonathanがいなくなってジョナサン成分が少なくなってしまったからかも知れませんが……。

八幡の藪知らず(わやわたのやぶしらず)での決戦でいなくなってしまいましたが………。あ、Dioもでしたっけ……。

 

アヌビス「ストライカー抜きの戦い……ねぇ。アーデルハイド・バーンシュタインさんってルガールの息子だったわよね?勝てるの?ただでさえこの世界の人達って私達より強いのに」

 

ハルさんが呆れながら呟きます。

 

アーサー「確かにそうですよねー。わたし、八神庵と直接戦った事があるんですけど、確かに強かったですし」

※1

 

エリナ「まぁ、負けたら負けたで何とかなりますよ。意外にも味方はいっぱいいるみたいですし……」

 

ノスフェラトゥという組織の比企谷八幡先輩はどうなのかはわかりませんが………どうもわたし達の事を知っているみたいですが……。

 

 

sideなし

 

餓狼八幡「何かトラブルがあったみたいだが……」

餓狼いろは「エリナ・ジョースターさん達、遅れているみたいですけど大丈夫なんですかね?」

DIO「棄権だったら棄権だったでそれでいい。元々戦い慣れている言っても、いろはは戦いそのものが好きじゃあ無いんだからな。後は俺や承一郎、それにノスフェラトゥとかいう奴等に任せておけばいい」

餓狼いろは「じゃあわたしも逃がしてくれますよね?DIO先輩?」

DIO「ざけんな。いろははいろはでもお前とは違う。馬車馬のように働いてもらうぞ、一色」

 

エリナいろはが言うとおり、このDIO八幡にジョナサンの影響が発揮されるのは身内だけのようである。

同じ一色いろはでも餓狼世界のいろはを始めとして、ここに集結している餓狼世界、ノスフェラトゥ、そして弥七の一色いろはとエリナいろはを完全に区別していた。

 

アンディ「ツッコミ飛翔拳!」

 

ゴン!

 

DIO「げふっ!必殺技でツッコミは勘弁してくれませんか?アンディさん」

アンディ「一応はチームメイトなんだから、表面上でも取り繕うつもりは無いのか!」

 

呉越同舟とはいえ、態度の悪いDIOを嗜めるアンディ。

そんなアンディに近付く男が一人いた。

 

テリー「ハハハハ。しばらく見ない内に髪の毛が後退してきたじゃないか?アンディ」

 

話しかけて来たのはテリー・ボガード。アンディの兄だ。

しかし、このテリーはアンディが知るテリーとは別人だ。このテリー・ボガードはKOF世界のテリー。

まずは髪型。

このテリーは背中まで伸びた髪を後ろで束ねているが、アンディの世界のテリーは肩まで切っている。

次に服装。今のテリーはトレードマークの赤いジャケットに赤い帽子をしなくなり、帽子を脱いで革ジャンを着込んでいる。昔の面影があるのはデニム地のジーンズパンツと父の形見のグローブくらいだ。

何より………

 

餓狼八幡(テリー兄ちゃん?声が何だか違うような……)

 

テリー「お?八幡もいろはも久し振りだな。こっちの目付きの悪い方は知らないが……女性恐怖症は治ったのか?」

餓狼八幡「はぁ?テリー兄ちゃん?何を言って……」

テリー「おいおい。お前に兄ちゃんとか言われるとはビックリさせてくれるじゃないか。そうそう、お前の声はキムに似ていたな。まさかお前がパワーゲイザーを使いこなすなんて、やはりあの女の息子だな」

餓狼八幡「???」

 

餓狼八幡はテリーの言葉に混乱する。

確かに餓狼八幡はパワーゲイザーが使える。しかし、それは自分の世界のテリーから手解きを受け、長い修行の末にやっと習得した技だ。

 

アンディ「おかしい……兄さんの声は元々キムと良く似ていたはずなのに………」※2

 

一方でDIO八幡と静はガタガタと震えていた。

 

DIO「ジョ、ジョ、ジョ、ジョジョ………まさかとは思うが、このテリー・ボガードが出会った俺って……千葉村でちょっとだけ出会った………」

静「そ、そ、その名前を言っちゃ駄目だからね?あの規格外オブ規格外の名前を言ったら終わりだからね?」

餓狼八幡「誰のことかわかるのか?DIO……」

DIO&静「知らない!知ってるけど知らない!その名前は決して言ってはならない!導かれし小道や八幡の藪知らずに送り込まれたく無いんだったら絶対に近付くな!」

餓狼八幡「何でそこで八幡の藪知らずが出てくるんだ……」

 

餓狼八幡も千葉県民故に八幡の藪の事は知っている。

ほぼ東京都寄りの位置にある千葉の禁足地の1つ、八幡の藪知らず。自身の名前が使われている故に、もちろん調べたこともある。

足を踏み入れたらどんな危険に襲われるかわかったものではない。

 

餓狼八幡(ジョジョの世界では八幡の藪知らずに何かあるのか?)

テリー「まさかお前達がアンディとチームを組むなんて思わなかったぜ。いつ出会ったんだ?「灯火の光」の時はアンディはいなかったのに」

餓狼いろは「い、いえ……ですからわたし達は……」

テリー「まぁ、対戦になったら手加減はしねぇぜ?じゃあまたな!」

 

テリーは何か一人で納得して一人で勝手に去っていった。残された餓狼八幡達はボカンとなっていた。

 

餓狼八幡「なぁ………今の話、全くわからなかったんだが……」

DIO「女性恐怖症の比企谷八幡の事を知っていたからな……規格外オブ規格外が関わっていることは確かなのだが………弥七なら何か知ってるかも知れん……」

 

大正解である。

弥七が波動拳やパワーゲイザーを使いこなしている理由はMs.OFUKUROの修行だけでなく……。

 

 

side弥七

 

弥七「んー?」

 

何やらDIO先輩とどこかの一色いろはにテリー・ボガードさんが話しかけていますが………。

もしかしてあのテリーさんは灯火の光事件で出会ったあのテリー・ボガードさんですかね?あの一色いろはをわたしと勘違いしているのならば……ですが。

パワーゲイザーや昇龍拳、波動拳はあの世界で散々見てきたわけですし………。

 

弥七「もしそうならば……あのリュウさんやケンさん、ロックマンさんは………」

 

意外な協力者ができましたねー。

 

陽乃「どうしたの?いろはちゃん」

弥七「いえいえ。何でもないですよー?」

陽乃「そう。八幡の藪知らずに何か反応したのかと思ったわ」

弥七「あ、ハルさんの世界でも八幡の藪知らずは禁足地なんですか?」

陽乃「ええ。ノスフェラトゥに所属している人外が隠れ住む場所よ。山梨の「花魁渊」とか禁足地になっている場所ってそういうのには好都合だから」

 

世界が違えば色々と違うんですねー。

あ、エリナさんたちが出てきました。どういう試合運びをするのか、色々と気になるところですねー。

 

←To be continued




※1
ミリオンアーサーがSNKとコラボした際に八神庵が聖剣戦争に参加した話。
SNKヒロインズでも女体化した庵……ミスXと出会っているのだが、夢の世界でのはなしだった故に盗賊アーサーの記憶は曖昧になっている。
ちなみに女体化スカロマニア、女体化テリー、舞、麻宮アテナ、クーラ、レオナ、ユリ、ミアン、シェルミーとも出会っているが、ナコルル以外の事は忘れている。

※3
テリー、キムの声の違い
近年、声優が一新されたKOFキャラ達。
テリーの声は葉山の声に、キムの声は八幡の声に変更されているが、元々キムとテリーは「橋本さとし」という同じ声優が担当していた。
佐世保中年ライダーさんの餓狼世界では旧ボイスの設定とのこと。

※3
八幡(やわた)の藪知らず
現実の世界にもある千葉の禁足地。
神隠しの伝説がある森である。
比企谷八幡の名前と何か関わりがあるのかは不明。

※4
大乱闘スマッシュブラザーズに登場したKOSFのキャラクター。
灯火の光とはスマブラスペシャルのメインストーリーの名前である。
テリー、リュウ、ケン、ロックマン。八幡や弥七との関係は……?

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