うちの魔法科高校の劣等生にはオリ主転生が多すぎる   作:madamu
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誰だ?お前?

2090年代の日本の主だった諜報機関は、国防軍の情報部、内閣府情報管理局、公安、そして外務省外事課になる。

 

2095年の日本の諜報はバラバラだ。国防軍情報部内で複数の諜報、防諜組織が存在しており

情報の一元化も難しい。予算もバラバラ。予算額もバラバラ。

 

俺の所属する支援課は「諜報の便利屋」の立ち位置で活動している小さな小さな組織である。

情報組織のセーフハウスの掃除、尾行道具のメンテ、事務処理の代行etc

ひどい時は潜入する犯罪組織のボスへのプレゼントの購入なんてのもある。

 

総勢10名程度の少数精鋭、偏った特技を持つ凄腕はみ出し者の諜報機関!になれるといいな~。

 

ここまで来るにはいろいろあった。人生いろいろだ。

 

前世の死亡理由はあまり覚えていない。

白い部屋でぼんやりとした人影と話したことは覚えている。

 

「君、今回××(よく聞こえない)で○○〇(よく聞こえない)する予定じゃなかった。すまん」

 

「え?!それで僕はどうなるんですか?」

 

「転生」

 

「転生?」

 

「そう、転生」

 

「トラック転生?」

 

「違う、違う」

 

「チート?チート?」

 

「チート、チート」

 

「ハーレム、なでぽ、にこぽ?」

 

「う~ん、そこはちょっと・・・」

 

「どの程度で」

 

「ちょっとこれ振ってくれる?」

 

と渡されたのが6面体サイコロが3つ。

 

コロコロコロ。

 

「あー、そう来たか、そう来たか~」

 

「え、不味かったですか?」

 

「いや大丈夫なんだけど、もう一度振って」

 

コロコロコロ。

 

「どうです?大丈夫そうですか?」

 

「いや~、君スゴイね。ここまで出す人そうそういないよ」

 

「あの、すみません」

 

「別にそういう意味じゃないんだ。ちょっとチートの調整と諸々がね」

 

「それなら普通に転生でも」

 

「逆にそうすると調整が難しくなるから、このままの方がいいのよ」

 

「はぁ」

 

「もう一回振ってくれる」

 

コロコロコロ

 

「(絶句)」

 

「(絶句)」

 

「こうまで出すか~。すごいわ~(天を仰ぐ)」

 

「(無言)」

 

「はは、じゃあ最後に今の状況を確定するから、もう一回ふってね。それでおしまい」

 

「(無言)」

 

コロコロコロ

 

「(声を出さずに笑う)」

 

「すみません。どうなるかわからないですけど、すみません」

 

「いや、最後の最後でね…。来たねー。来た」

 

以上である。

 

5歳ごろに転生前と転生時の記憶がフラッシュバック。

成長するにつれて「魔法師」とか「大亜細亜」のような単語をニュースで確認する。

 

10歳のころには【魔法科高校の劣等生】の世界だと納得した。

ただし年代が2090年代ではなく、俺が生まれたのは2059年だ。

 

前世の記憶を探っても、アニメ版観てからwiki読んでげらげら笑った程度の記憶しかない。

 

2095年時点で、四葉の熟女(四葉真夜)が44歳?47歳?で鬱系エロ漫画みたいな人生経験をして、インナーとかいう執事制度があって、2097年?になると「ヨル」「ヤミ」で呼び合う痛い中学生が出てきたり・・・

 

確か沖縄で防衛線戦やって、佐渡でも防衛戦やって、その前後のあたりはアニメではやっていなかったので記憶がない。

なんだっけか?桜井さんとか言う人も死ぬんだっけか?大越後戦争?wikiで読んだような読まないような

 

う~ん、よくわからん。

wiki情報は断片的だし、アニメの描写もどの程度今の世界を反映しているか不透明だ。

オリ主転生モノの小説をそれなりに読んだオタク前世としては、原作ルートに絡むことがどれだけ危険か認識している。

下手に絡んで敵認定されると、シスコンの前髪クロスに問答無用で分解されてしまう。。。

 

少なくとも両親の名字は数字にかかわる感じはしないし、普通に育って普通に暮らせるだろう。

原作に関わらない、民間の会社に勤めて、2096年には横浜にいなければいいだけで。

 

と思っていたが人生甘くない。最初の波乱である。

 

14歳の時に父親が病死、1,000万円の借金を残す。

脱サラ後の自営業の運転資金だった。

母親は残った借金を返すべく当初の予定どおり「洋菓子と青果」の店を始めた。

父母とも製菓学校出身のカップルで、残された母一人でも十分店を開けた。

 

ただ最初に1,000万円のマイナスを抱えた状態で

長男である俺を筆頭に4人の子供を食わすのは大変である。

 

俺は懸命に働く母親を支えるべく、学費のかかる高校ではなく国防高等学校に進学する。

国防軍の若年向け高等学校教育機関である。

生徒として学びながら国防軍という就職の道も確保され、何より学生ながら給与が出る。

学費もタダだし言うことはない。

 

既に石が転がり始めた。この時点で俺は普通の兵士になって、借金返済の目途がついたら適当なタイミングで除隊しようと思っていた。

 

で、国防高校で魔法師としての才能を見出された。

それほど突出した才能ではないが、専門コースで魔法技術を習得しつつ、普通の兵隊としての教育も受けた。

 

この時点では国防軍内では、魔法師を中心とした編成の101旅団の設立以前と言うこともあり魔法師の扱いはフレキシブルだった。

悪く言えば使える魔法師は各セクションが取り合いをし、現場に投入するという形だった。

OJTもクソくらえである。俺も入隊2か月目で海外派兵だった。

そんなんだから防諜がグダグダなんだよ!

 

大変だった。

 

普通科歩兵連隊や空挺隊に始まり、海外の大使館・領事館の警備、他国の治安調査や情報収集。

そして諜報から開戦前の戦地調査等々。

 

101旅団結成時には中南米からの在外邦人救出でてんやわんやだった。

くっそ~、ホワイト職場と名高い101旅団に行きたい~。

 

帰国後最初の命令が高校受験である。

この時「ついに原作ルートに接触するのか」と覚悟を決めた。

 

そして、試験後受験者のデータを見て村井大佐と絶句した。

試験直前に「四葉 光夜」という人物が受験にねじ込まれていたのだ。

 

誰だ?お前?

 

 








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