うちの魔法科高校の劣等生にはオリ主転生が多すぎる   作:madamu
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ホントだったら俺たちが勝ってたんだよ!

大きく息をつき顎に手をやる。
宿舎ホテルに戻り、まずはロビーのソファに腰掛ける。
体力的には全然問題ないが、精神的な疲弊はくる。

どうやら俺は「青春」と「友達」に感情移入し過ぎたのだろう。
感情移入の結果が不測の事態後の精神的疲労だ。

「お疲れ様です。大丈夫ですか」
と声を掛けてくれたのは中条あずさパイセンだ。
ども、可愛いっすね。
ソファから立ち上がり病院の方も落ち着いたことを説明する。



一校生の二次被害と思われたのは光夜だった。
想定外の土煙を見たので大急ぎで現場に来たらしい。
反響測位(エコーロケーション)の魔法を使って瓦礫の下の二人を見つけ出した。
そのころには救助のための運営スタッフ達が現場に到着した。

そこからは更なる瓦礫の倒壊を防ぐため、周辺の建造物への措置。
二人の上に積もった瓦礫の撤去。派手にやっては下の二人を更なる危険に巻き込む。
だがゆっくりやっては二人の生存に関わる。
現場にいた人間総出の人力作業だ。

半ば反射的に場を仕切ってしまったことは少し反省している。
少しね。晩御飯のから揚げをつまみ食いして怒られた程度に。

適当なスタッフを捕まえて、相手校の選手が責任を感じて自暴自棄になるかも知れないから身柄確保して現場から離して監視するよう言ったり、
瓦礫の下から見つかった二人を、クラッシュ・シンドロームを知らない若手スタッフが無理やり瓦礫から引きずり出すのを止めたり。

1時間ちょっとの作業で現場は落ち着いたが
俺は病院への救急搬送に随伴した。
病院では市原先輩が先着しており、受け入れ準備やモーリーと須田ちゃんのご家族に連絡をしてくれていた。

あれだ、横浜騒乱編でお馴染みの背の高い美人系女子生徒だ。
美人が多いから判断がつかない場合は画像検索できれば楽だろう「 市原鈴音  劣等生 」

競技会場脇の軍施設併設の病院では対応が難しいレベルの重傷だった。
会場から救急車で20分ほど行った市の救急病院の手術室に放り込まれたのはモーリーだった。

須田ちゃんは集中治療室のベット行き。
3時間の手術のあと、モーリーも集中治療室へと運ばれてきた。
先に目を覚ましたのは須田ちゃんだった。
ご家族が到着するまでは、と思い俺は近くにいた。

「あれ、どうしたの?」
「アクシデントで病院に運ばれたんだ」
「そっか、負けたのか。ごめんね」
ちょっと涙が出そうになった。
「次勝てばいいよ。先に体治さないとね」
「もしかしてカテーテルとかしてる?恥ずかしいな、ちんちん見られちゃったんでしょ」
「大丈夫だよ、俺よりデカい」
「ふふ、モーリーは?」
「手術終わって寝てる」
「そっかモーリーもカテーテル仲間?勝ってる?」
「安心しろよ、チャンピオンは須田ちゃんだ」

ナースコールで呼ばれた看護師が入ってくると同時に親御さんも来た。
ほどなくしてモーリーの家族も来て、医師から説明を受けた。

検査の結果ではモーリーの頭部には酷いダメージは無いようだ。
ただ胴体部へのダメージが思いのほかあるので、最低でも1か月は入院らしい。

須田ちゃんの方は骨折箇所が多く、自宅療養とリハビリが長くなりそうだった。

帰り際に集中治療室の硝子越しに麻酔が効いたまま眠るモーリーを見たら
薄っすら目を開けたような気がした。
「ホントだったら俺たちが勝ってたんだよ!」と眼で言っているように思えた。



俺は中条パイセンに促され、七草会長のところへ向かった。
まずは無線報告を怠ったことを謝罪。
会長は俺を「困った子供」として叱った。すまんね、お嬢さん。

そして状況は俺の知っている未来に近くなった。
相手校の棄権という形で試合は勝利となった。
来年度からは破城槌の使用そのものが見直されるかもな。

十文字会頭が運営側に交渉して、登録選手の入れ替えでの競技参加をもぎ取った。
どうやら十文字会頭だけでなく、光夜も交渉の席に行き「温情を」と発言したらしい。あの声で。
十文字会頭からは「お前のアレは脅迫に近い」と言われたらしい。
まあ四葉の名前で美形の美声がプレッシャーかけながら「温情」と言ったら脅迫だわな。
下手に断ると何が起きるかわからん。

チームの再編は選手で唯一残った光夜に任されたらしい。
誰を選手にするか問われこう言ったらしい。

「司波達也と司波雪光を。モーリーと須田に総合優勝持って見舞いに行きます」

以上の経緯を七草のお嬢さんから聞いて、俺はワクワクが止まらなくなった。







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