うちの魔法科高校の劣等生にはオリ主転生が多すぎる   作:madamu
<< 前の話 次の話 >>

43 / 112
正面にいた女子が「ひっ」て悲鳴上げたぞ

 

9月に入って、生徒会選挙となった。光夜の機嫌が悪い。

どうやら生徒会選挙に名前が挙がっていることにいら立っているようだ。

 

いま、正面にいた女子が「ひっ」て悲鳴上げたぞ。

 

それを横目に俺は忙しかった。

中華街の動き、密入国者の入国事件の発生の確認、横浜騒乱の兆しを待っていた。

元はと言えば、千葉の長男坊が悪い。

お前、密入国者の特殊部隊をぶっ飛ばしてれば、横浜騒乱なんて起きないんだぞ!

てめぇ!藤林響子に鼻の下伸ばしてんじゃねぇぞ!こら!俺の方が先にお茶したんだからな!

 

などと息巻いても仕方がない。というか、あの千葉刑事?警部?の一件があるからこそ

事件が動き出したことを知ることが出来る。

 

この横浜騒乱事件は8月の九校戦から10月30日の論文コンペまで因果関係が短いスパンで発生し、解消する。

 

人食い虎呂剛虎の病院襲撃の遠因は、平河千秋の入院であり、それは司波達也への逆恨みであり、その逆恨みは姉の不登校によるもので、不登校になったのはミラージュバットでの小早川先輩の墜落が関係している。

 

ミラージュバットでの小早川先輩の墜落が無いので現状病院襲撃が行われる公算は低い。

注意すべきは平河千春の精神状態と千秋の姉妹関係の親密度である。

そこが問題ないなら周公瑾は「逆恨み」を利用した洗脳をし、学校内への混乱を起こせない。

 

鑑別所襲撃も関本の奪還or殺害が目的である。それならば簡単だ。

関本を鑑別所ではなく、より高度な少年刑務所なり軍の施設なりに放り込めばいい。

関本の行動も洗脳なので、注意深く見ていればどうとでも対応できる。

大事なのはいつ周公瑾一派が関本に接触するかどうかである。

 

この横浜騒乱のスタートの合図は「密入国船を沈める」なのだ。

あれが発生すれば、それは大亜連合の面々が上陸したことになる。

その前後で関本、平河妹の動きを抑えればこっちも有利だし

俺の本業を使えばジロー・マーシャルの行動の全容もわかる。

 

つまり千葉の長男の出すスタート合図を見逃さないよう網を張っている状態だ。

 

先に周公瑾を暗殺する手もあるが、何をするにも人が足りない。ホント足りない。

俺、任務あるから成果を出さねばならぬ。十文字会頭の個人的な連絡先とか、弱味を本人から直接言われれば楽なのに。

「本当は39歳で2児の父だ」とか言われれば助かる。納得する(いろんな意味で)

 

てな、話をカナデにすると意地悪そうに「ふーん」と興味ありそうな顔をしている。

夏休みも終わる直前に何度か会った。

 

彼女に会うと意地悪に「淫行未遂め」と言われるとこちらも立つ瀬がない。

先日の雪光からの電話の時に指遊びをしてしまったので、前科二犯だ。

「いつになったらできるのよ」

ごもっとも。指遊びを楽しんだこともあり、言葉は厳しいがその時を楽しみしているニュアンスだった。

俺もしたい。

 

任務とは関係の薄い相手との接触なので、正直任務を外される可能性もある。

そうカナデに言うと俺の手を握って来やがった。可愛い。

 

結局会うたびに、彼女の話を聞き、俺が話をし、夜通しおしゃべりといった感じだ。

キスに興味津々なのも可愛い。さすが41年間の彼氏なし。大人だけど初心い。可愛い。

 

遥か昔の俺に

「お前、いろいろあって、15歳のスゲー可愛いスタイル抜群の美少女と二人っきりで会うたびにキスされまくる中年になるからな。ボディタッチしても怒らないし、向こうの方が積極的にボディタッチしてくるし、その子は精神は大人で、すっごい仕草色っぽいけど15歳な。ベタ惚れやで」

と言って信じてくれるだろうか。いや信じないな。絶対信じない。2,000円賭けてもいい。信じるなら、欲しいプラモ5万円分買ってやってもいいくらいだ。

 

「ねえ、始まる前に光夜と雪光に話した方がいいんじゃない?」

人がいない放課後のcafeテラスとはいえ、指を絡めながら言うの止めません。おじさんドキドキしちゃう。夕日を浴びるカナデは綺麗やら色っぽいやらで困る。

真面目な話、不審船と警察の件が起きた瞬間のスタートに合わせて彼らと意見をすり合わさねば。

ここに来て正念場が近くなってきた。

 

 

「アラタ!お前、藤林さんと付き合ってるのか!」

デカいを声を張り上げて教室入ってきたのはモーリーだった。

昨日やっと登校出来たと思ったら、これだ。

 

今、一年生の間では光夜の生徒会選挙出馬の話と

俺がカナデと付き合い始めた件で持ち切りだ。

 

美少女の定義は多々あれど、1年生でのトップは司波深雪。2位と目されるのが藤林奏だ。

他にも美少女は多いので確実に単独2位とは断言しないが、明るく活発で冗談をいい、どこか大人っぽい。

人気者であることは確かだ。

 

「まあ、そうだな」

「お前!お前・・・脅迫でもしたのか?!」

軽くいなすつもりで返事したがモーリーは思いのほか厳しい表情で追及してくる。

俺、お前が思ってるよりモテるからな。

 

周りも興味津々のご様子。今、風紀委員の仕事で教室にはカナデがいない。

「モーリー、カナデのこと好きなの?」

「そうじゃない!不思議すぎるだろう!なにかあったに違いない!」唾を飛ばすな。

「羨ましいんだろ。看護師さんにモテてた奴に言われたくないがね」

潮目が変わった。

「お前、女性の看護師さん何人かとメール交換したって言ったじゃないか。え、合コンか?高校生が、社会人のおねえさんと合コンするのか?」

「ぐぬぬぬ」

モーリーが返す言葉を失った。初めて「ぐぬぬぬ」を言う奴見たぞ。

 

「アラタ!藤林さんとお付き合いしてるってホント!」

次が来た、健全な男子高校生がもう一人。何嬉しそうな顔しているの?!

「モーリーも聞きに来たの?どうなのアラタ?!」

須田ちゃん顔近い。マジ近い。何で鼻息が荒い!

「須田、こいつ誤魔化そうとしてるぞ!」

味方が来て息を吹き返しやがったな。唾を飛ばすな。

「え、部活の先輩が昨日二人っきりでカフェテラスに行くの見たんだよ!どうなの?どうなの?」

止めろ!周りに人が集まってきた。みんなニヤニヤするな!この二人を止めろ!

「僕も気になるな~。ねぇキスしたの?キス?」雪光もはやし立てるな!

女子が「え、キスって」「ちょっと、ふふふ」とか興味津々というレベルじゃないぞ。

 

おい、光夜、お前も後ろの方で腕組んで見てんじゃねぇ。童貞男子どもが!悔しいのか!童貞男子ども!

教室の扉が開きカナデが戻ってきた。

「どうしたの?なに?」

この囲みが自分たちのの事と知らず、面白いことが進行していると思い好奇の表情をしている。

クラス内の全員がカナデを見る。

「カナデ、相馬君と付き合ってるの?」

クラスの女子がストレートに聞いた。みんながカナデの返事を待っている。

「うん、まあそうね」

ケロっと答える。この問答はこれで終わりではなかった。

「カナデは、キスは、そのしたの?」

光井ほのか~!なぜ、おまえがいる!そして、なぜ聞く!

どうやら隣りのクラスに騒ぎが伝播したのか、チラホラA組の面々もいる。

おい、扉のあたりに深雪もおるぞ。

 

カナデは状況を察したようで、俺に意地悪な笑顔を向けた。

「思ったより上手よ。そいつ」

クラス全員が黙り一斉に俺の方を向く。

なんだ、雪光、その顔は!ポカーンとするんじゃない!

頷くな、光夜!なに、納得してんだ!

光井さん、顔真っ赤ですよ。君、司波達也を追っかけていなさいな。

深雪さん、深雪さん、君もなにもじもじしてるの?兄と自分に置き換えてるんだな!お前の脳内はそんなんばっかだ!

 

こんなアホらしい一日もありかと、俺はあきらめた。








※この小説はログインせずに感想を書き込むことが可能です。ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に
感想を投稿する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。