うちの魔法科高校の劣等生にはオリ主転生が多すぎる   作:madamu
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ブラック企業かよ

今日は学校に泊まり込みだ。明日は30日。すでに部室のロッカーにはいくつかの『玩具』を隠しておいた。

中条パイセンには「留守の間、宜しくお願いします。何かあったら兵隊さんに任せて逃げてくださいね?!いいですね!」と念を押された。
お任せあれ、兵隊さんとしては生徒を守るよ。

ここに来て確信めいたものが俺にはあった。
一校に呂剛虎は来る。
奴らは決死隊だ。郷里に戻ることを前提に動いていない。
敵地に潜入し、現地協力も不安定で、わかることは自軍が何月何日に横浜に来る、と言うことだけだ。

陳なり呂なりが情報を無理やりにでも確保して横浜の自軍か、多少洩れてもネットのオープンなスペースに情報を送れれば勝ちなのだ。

乾坤一擲で一箇所集中もあるだろう。だが既知未来と今は違う。
呂剛虎は五体満足。潜入軍人に腹を探り合う協力者はいない。魔法科高校の筆頭校には当日四葉はいない。

と考えているが、どうも思考が固い。カッチカチだ。冗談が足りない。

陳や呂をラグビー部と茶化すこともない。面白くない。これでは瞬間的な自由な発想が生まれない。
茶化すのも冗談も、常に思考の速度を上げるための練習だ。
勿論冗談は好きだが、それだけでこれだけの茶化しや冗談を考え付かない。

もう少し、ゆるくやろう。

「なんだ、ここにいたのか」
教室のドアを開けて入ってきたのはモーリーだった。
君、何してんのよ?警備は前日現地に行くんじゃないの?
「あれ?警備で横浜じゃないの?」
「体は治ったけど体力面がガタガタだから外された。お前は?」
今やっと課題を送信終えたところです。すいません。学校サボってイイことしてました。
「今日は泊まり込みだよ。明日の早朝から論文コンペ関係でトラブったときに学校に生徒会の一人ぐらいはいないとな」
「ブラック企業かよ」
まあ軍ほどじゃないよ。
「一気に軍や警察が動いて想像以上に学校も騒がしくなったな」
「確かに」

俺の返答にモーリーは微妙な表情だ。「俺がいれば大丈夫なのにな!」と言うかと思った。
「なんだよ、あんまり元気ないな。看護師の彼女にフラれたか?」
「彼女じゃない!」
顔真っ赤だよ、モーリー。
「なんか、魔法の戦争利用が多くて気持ちも沈むよ」
深くため息をつく。なんだ、モーリー大人になったか?
「魔法なんて道具だろ。使われ方は人それぞれじゃない?」
「そうだけどさ、医療転用が進み切っていないのはなんかな~、と思う」
何とも歯切れの悪い。今までの使ってた玩具の不具合を発見した子供のようだ。
「彼女の影響か」
「・・・そうだよ」
認めおったぞ!!

茶化されて仏頂面ながら、認めた。
「たしかにな~。大けがしても病院の治療はそんな進んでないからな」
2010年代から医術面はあまり進歩していない。外科と精神科は進んでいたが、インフルエンザ、HIVetc、解決していない問題もいくつもある。
「だろ。だから救急搬送にはクイックドロウとか、より生理学分野での魔法技術の転用が必要だと思う」
おっ、モーリーが難しい単語を出してきたぞ。
「受け売り?」
「少しは自分で考えた」
「えらい!成長した!」
拍手をしてモーリーへの喜びを表すと、途端にモーリーの機嫌が悪くなる。
「お前は、俺の父親か!何時も偉そうに!」
「キスはしたのか~」
「うるさい!うるさい!」
教室内を10分ばかり追いかけっこ。
モーリーはいい奴だ。心のビタミン剤です。
ぐぇぇ、首を絞めるな~。







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