うちの魔法科高校の劣等生にはオリ主転生が多すぎる 作:madamu
北山雫はUSNAに短期留学しに行った。USNAの男に気をつけなさいね。
俺も以前、USNAでティーン少年のふりしてたら尻触られた。
当時潜入中だったから殴れなかったのが残念である。
試験の手ごたえはあった。試験後にカナデと回答を確認したら、良い得点いっていた。
ありがとう司波達也!お前、軍人辞めて教師になれ!
年末年始は忙しかった。会議と仕事に忙殺された。
カナデは冬休みすぐに、九島の本家に長期滞在するため東京を離れた。
クリスマスも年末年始も一人羽を伸ばす、わけもなく仕事だ。
「こんなに仕事をしていたんだな」
久しぶりに執務室で会った風間さんが驚いた顔をしている。
別部署からの仕事を可能な限り受けるようお願いしていた。
「少しは他部署に貸しは作れました?」
「内情が機嫌良くしているのを初めて見たよ」
内情や公安に年末の挨拶ついでに最近の密入国情報を確認するが、大規模なものはほぼ皆無。
周公瑾が手元にあり、密入国者への住居提供や身分証提供のルートを潰せたのがデカいらしい。
そして悲劇の憑依転生者周公瑾とも面会した。
「どうです、最近は」
「ええ、資産も返還されて、お店は他の人に譲れたのでまずは一安心です」
以前あった暗さは微塵もない。漫画みたいなイケメンぶりだ。
一人刀剣乱舞も納得のイケメンだ。
「お聞きしたいんだが、あなたがここにいることで貴方の師匠はどんなトラブルを被る?」
そう言われて周公瑾は悩んだ顔をする。腕を組み2分間ほど「ん~」と悩む。
三日月宗近のコスプレしたら似合いそうだ。でも今の若い子は知らんか。
「情報部の方にも話しましたが、基本的に日本国内での活動拠点を失った、と考えていいです。人、物、金、伝手は私と無頭竜に集約していましたので。四葉というか、日本というか、復讐心の強い人物なのでまた何かしらアクションを起こすと思います」
この人は相当重要な人物だったんだな。黙っていればイケメンだし。
「では、あなたや無頭竜がいない場合、あの人物は日本へ工作員を送り込むなどを短期間に行うことは可能ですか」
「可能だと思いますが、工作員の現地生活までは面倒見切れないと思います。あれですか?パラ」
「そうです」
単語を最後まで言わせない。盗聴の心配のない情報部内のカフェとは言え、未来知識に関わる点はオフレコだ。
「自分、アニメ組なのでよくわからないんですが、大変なんでしょう?」
「まあ面倒具合だと横浜レベルですよ」
◆
年始は初詣、と言いたいところだが仕事だ。
実のところ内閣情報局からの仕事が一番多い。業界の最大手としては年末年始も休みなしだ。
今日は尾行である。
ふざけんなよ。元旦の駅伝見れないじゃないか。三が日は駅伝三昧したいんだよ~。この5年出来てないけど。
ブリーフィングルームでは覆面姿の俺を不安視する情報分析官が資料を見せてくる。
「タツヤ・クドウ・シールズという魔法科高校一校の留学生です。背景情報として九島烈氏の弟の家系であるシールズ家の養子です。以前は民間研究所に勤める日系人家族の子供でしたが、研究所における失火で両親がなくなりシールズ家に養子縁組。失火から養子縁組のスケジュールを精査したところ、不自然な日付のズレがありました。工作員、諜報員の可能性があります。彼の日本での在留先とその周辺を探っていただきたい」
分析官は表情を変えずサラっと言いやがった。標的のそいつが大問題なんだよ!マテリアルバーストかますぞ。使えないけど。
いくつかの道具を持たされて、俺は新春のめでたき空港のロビーにいた。
空港の乗降口からタッちゃんが出てくるの待つ。
彼名義の予約チケットではあと20分ほどで空港に到着するはずだ。
すでに「来訪者編」については二学期終業式の夜に、転生者面々と協議した。
方向性は決まっているし、行動方針も決まっている。
空港は元旦の正午も人がごった返している。空港が新春のイベントをしているということもあるが
やはり日本の空の玄関口は新年関係な混みようだ。
にしても、元旦から日本に行かされるとは、スターズもブラックだ。
リーナとタッちゃんにその気があれば日本亡命でも誘ってみようか。魔装大隊の戦力強化だ。
国防軍は熱海に保養所あるから温泉に格安で行けるぞ!どうだ?!
少し待つと、タッちゃんが乗降口からやってきた。
うわ~、司波達也だ。
紺色のダッフルコートを着ていて、年相応な服装で少年らしさを感じさせるが、首元の筋肉見るに鍛えていることがよくわかる。
写真で見た髪型は前髪を上げていたが、今のように髪を下ろしているとお兄様特有の眉間当たりで前髪がクロスする癖っ毛も似ている。あの髪型は印象深い。
体格面でもそっくりだ。身長や想像しうる胸の厚み、筋力量、歩き方から推察される筋力バランスや運動能力。
元祖司波達也より、本家司波達也の方が歩くスライドは大きく早い。元祖より本家の方が堂々としている印象だ。
写真より似ている。一卵性双生児と言っても通じるな。
◆
スゲー緊張した。
奴の後ろを通り過ぎる瞬間に、ちょっとしたギミックを使い、靴に粘着性の高い液体追跡装置を付着した。
ピンポイントで、靴の踵に接着できたのは俺の能力の高さによる。やったね。
液体の中には超微細な追跡装置が含まれている。微弱な電波を出し、市街地の警察・公安が使用する受信機を使えば足跡を追える。
場所を追跡するだけならこれで十分だ。
少し距離を取りつつ、たまに視界から完全に外れ奴の日本滞在の拠点を探る。
追跡装置の稼働時間はいいとこ24時間だ。
セーフハウスと思われるマンションはセキュリティもしっかりしている。ちょっと準備すれば入り込むことは可能だが、入国直後は潜入した人間は緊張感が高く警戒心が強いので、あんまり踏み込みたくはない。
結局近くの住宅街で内情の指揮車で監視を継続。
18:00頃に外出し、USNA大使館に移動。そこで新年のパーティに出席。22:00に帰宅。
翌日9:00に外出。国際留学生支援協会に顔を出す。
正午過ぎに協会建物から出て、移動。スーパー等で日用品を買い帰宅。
17時と20時に外出。俺もこのタイミングで内情の要員に引き継ぎ離脱した。
とりあえず、タツヤ・クドウ・シールズの面は拝んだが、写真以上の司波達也だった。
なんだ、写真以上の司波達也って。
もう数日で始業式だがどう事件は進むのか。パラサイトはもう入国しているのか?