うちの魔法科高校の劣等生にはオリ主転生が多すぎる   作:madamu
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森の中での戦闘は一校勢が有利だ。

森の中での戦闘は一校勢が有利だ。

 

司波達也、司波深雪、司波雪光、千葉エリカ、西城レオンハルト、四葉光夜、光井ほのか&ピクシー、屋上には吉田幹比古、柴田美月、藤林奏、森崎駿、須田渉がいる。

訓練場では7人と一体がパラサイトとの攻防をし、屋上から吉田幹比古の封印術と柴田美月の誘導、他三人はその護衛か。

 

アラタの姿がない。別動隊として動いているのだろうか。

 

森の中には国防軍の姿はない。パラサイト争奪から脱落したと見ていいだろう。

パラサイトが11名、そして四葉と思われる部隊が少数。

 

パラサイトは強力な存在だが、司波達也、司波深雪、四葉光夜、光井ほのか&ピクシーが魔法面で圧倒し、司波雪光、千葉エリカ、西城レオンハルトが物理面でフォローする。

 

時折、校舎屋上から須田と森崎による援護射撃が入り、状況は一校生側に有利だ。

原作における状況の混迷ぶりは一校側の戦力不足と配置に難があったのかもしれないな。

だがこのままだと膠着だ。いくら有利に事を進めても、パラサイト側は戦域を拡大させず、分散せずに行動している。

そのため吉田幹比古の封印の魔法も発動が出来ないでいる。

戦域を拡げ、各個封印という流れには持ち込めそうにない。

状況を打破するには混沌を呼び起こす必要がある。

 

USNAスターズがこれからあの訓練場へ突入する。

「少佐」

「行くぞ」

衛星級の声に答える。

スターズの衛星級が4人、星屑が5人。そしてシヴァ(シリウス)少佐たるタツヤ・クドウ・シールズの俺、計10名だ。

皆戦闘服にマスク、拳銃型CADと9mm弾の拳銃、装備は十二分だ。先ほど日本の防諜組織と八王子の道路管制にクラッキングを仕掛けたので混乱が続くだろう。少なくとも5分、10分で到着することはあるまい。

 

「民間人はいるが日本側の魔法師だ。敵勢力として対処せよ」

「「「「イエッサー!」」」」

 

我々が混沌だ。

 

 

一校野外訓練場は想像以上に広い。広大と言ってもいい。

人口減少は決して特定の国の問題では無く、2095年の日本も人口は少ない。八王子はかつては栄えた地方都市ではあったが、今は都市部とそうでないところでは人口密集度が違う。そしてその人口密集度のすき間は、重要施設の広大な敷地へと変わった。

 

訓練場の森の中に入ると戦場の形が見えた。

円陣を組み一校組がパラサイトと対峙。既に戦端は開かれている。

千葉エリカと西城レオンハルト、司波雪光が円陣の外周を自由に動きまわり近づこうとするパラサイトをけん制。

集団の回りを動き回るパラサイト達を司波達也や深雪、四葉光夜が魔法で攻撃をする。

その繰り返しだ。

 

黒羽にはアラタ一人で対応している。

驚くべきはアラタだ。工作員として訓練されたプロフェッショナルを一人であしらっている。

森の中を駆けまわり、黒羽工作員が魔法を発動する瞬間に何か礫のようなものを投げ、発動を阻害するかと思えば

逆に魔法発動のふりで、相手に威嚇をし距離とるなど対魔法師戦闘に慣れた様子だ。

非魔法師による魔法師戦は相手の発動をどう阻害するか?に尽きる。

動作や意識を阻むものから、単純に姿を隠し目標にならないようにするなど、現代の特殊部隊では必須の戦術だ。

 

それを事もなげに実行しているアラタは何者だ?

転生者としては四葉光夜よりも上か?

 

「2名はアンノウンの対応!残りはパラサイト、特にターゲットを潰せ!」

USNAの目的は脱走兵の処分だ。パラサイトの処理は二の次だ。

衛星と星屑が一名ずつ黒羽抑えに向かった。

 

一体のパラサイトがこちらに気付き、近寄ってくる。

誰も躊躇しない。手にした拳銃型CADで「レイ・スパーク」を発動する。

俺を含めた4人から撃たれ、一瞬動きが止まるが直ぐに木々の間に逃げていく。

 

拳銃型CADから放たれるのは「スパーク」を応用して放たれる疑似レーザーとういうべき攻撃だ。

フォノンメーザーよりもコントロールしやすい。それほど複雑な魔法式でもない。

複雑高度な魔法よりも皆一律に使える魔法の方が時に軍の制式採用には必要なことだ。

 

拳銃弾よりはるかに早く、連射の反動もないのはSFに出てくるレーザー銃だ。

スターズの技術士官が拳銃型CADの外観をストームトルーパーのブラスターライフルに改造した時は軍内のマニア共が狂喜乱舞した。

 

物理的な貫通性能と隠密性か兼ね備えたこの魔法はスターズでも常用される一つだ。

 

『そこの白兵屋を抑えろ!』

『イエッサー!』

衛星2名を雪光、レオ、エリカへと対決させる。

 

「なによ!こいつら!」

「達也、新手だ!」

「二人はパラサイトを!こいつらは僕がやる!」

 

千葉エリカが衛星級を視認すると悪態をつく。レオが司波達也に状況の変化を告げると、雪光が指示を出した。

衛星2名とやり合おうというのだから雪光はそれほどの腕なのか。

手元にはビームサーベル状のCADが展開されている。あれが武器か。

 

円陣を組む面々を狙うパラサイトに我々は踊りかかった。

白兵戦を挑むつもりはないがパラサイトのスピードを考えると、ある程度距離を詰めないと当たるものも当たらない。

別に一校生達を助けるつもりはない。まずは目的を果たすのだ。

 

「光夜!」

「わかった」

司波達也の声に応えて、四葉光夜がCADを操作する。

地面が揺れる。地面に振動を与え局所的な地震だ。

 

多少バランスは崩すが、スターズは誰も転倒はしない。

パラサイトもそうだ。

だが光夜の魔法はそれだけではなかった。

樹木の根が一気に地中から跳ね上がる。どういう理屈だ。地表に出た木の根が意志を持ったかのように上下左右と跳ね回る。

白兵組の周辺だけがエアポケットとなり、まったく木の根は動いていない。

一校円陣の外では木の根が激しく動き回り、行動を阻害してくる。

「っ!」

俺はレイ・スパークを撃ち、いくつか木の根を破壊する。

 

その中で、司波達也は情報体サイオン弾を発射しパラサイトにダメージを与えていく。

1体、2体とパラサイトが弱っていく。

司波達也は校舎の方に目をやり、何かつぶやく。そうすると数秒の間を空けて落雷が

弱ったパラサイトに直撃し、まるでパラサイトは蝋人形のように固まって倒れる。

 

あれが吉田家の封印か。

 

一連の動きを見た他のパラサイトは司波達也に殺到する者と、校舎に向かって移動しようとする者に別れた。

校舎に移動する者にはスターズが、司波達也に殺到する者にはエリカとレオが、立ちはだかる。

 

俺は脱走兵の一人が校舎へ向かうのを阻止する。

「脱走は処分だ」

「どけ!」

最低限の通告。あの晩のようにはいかない。ここで決着だ。

脱走兵、チャールズ・サリバン。

お互い走り回り、相手の動き牽制する。奴の攻撃はCADを利用しないサイオンを使った雷撃や炎。

俺は情報体次元と物理世界を二重に見ながら、パラサイトの攻撃を避け、反撃をする。

レイ・スパークの光線が夜の森を一閃する。

その一撃がサリバンの左足を薙ぐ。一呼吸分奴の動きが止まる。

CADに入力し、魔法を起動する。塵になれ。

 

サリバンの肉体の持つ情報強化を貫通し、俺の魔法が発動する。

俺の干渉力を奴は抑えきれなかったようだ

奴の肉体が高速で振動し、数秒の後に発火。奴の体が燃え上がる。

肉体の炭化し始める嫌な臭いが鼻につく。立ったまま動かなくなったサリバンの額にレイ・スパークを撃ち込み処分を終わらせる。

情報体次元では輝く情報体であるパラサイトが中空へ浮かぶ。

 

 

「目標は現地魔法師にやられました」

横から星屑の報告を聞く。

視線をそちらへ向けると、上下分断されたアルフレッド・フォーマルハウトの死体がある。

俺は即座に、フォーマルハウトの死体に魔法を施し消し炭にする。

奴には世話になった。転生なんかするなよ。

 

脱走兵二名は塵に消えた。これで「脱走兵処分」の任務は終わった。

 

周辺では、パラサイトの数が減っていた。

二体のパラサイトが倒れ、固まっている。レオとエリカが相手するパラサイトも攻めあぐねているし、情報体次元では司波達也の情報体サイオン弾で徐々に疲弊していく。

 

雪光は衛星二人を相手に善戦している。動きに無駄があるがそれでもスピードで圧倒している。

あの手にしている光る剣も殺傷能力が高いのか、周辺の木々は大きな切れ目を作っている。

 

時折の校舎からの狙撃で、パラサイト達は戦域を拡げられない。

校舎に行くにはスターズが邪魔。円陣に近づくには一校の面々が邪魔。俺としては円陣が苦労してくれるとよかったが。そのために衛星を二人白兵組にけしかけたが、釣れたのは雪光だけだ。

 

俺に視線を送るのは司波雪光と四葉光夜、そして西城レオンハルトだ。

他の面々は自分のすべきことをしている。パラサイトをけん制するもの。障壁を張り攻撃を防ぐもの。そして唯一視覚で情報体次元を見れる司波達也はパラサイトにかかりきりだ。

 

 

情報体次元に漂うパラサイトは一つにまとまり、集合体となっていく。

先ほど封印された2体のパラサイトも、他のパラサイトが頭を完全に踏み抜き宿主としての価値を失くすと封印されていたパラサイトが目に見えぬ空間で鳴動し始める。

 

情報体次元には巨大なパラサイト集合体、物理空間には6体のパラサイト。

正念場だ。

そう思ったのは俺だけではない。

俺の視線にいる司波達也は情報体次元にいるパラサイト集合体に意識を向けている。

仲間に手を伸ばす触手をサイオン弾で砕き、防御に徹している。

吉田の魔法がこの規模のパラサイト集合体を焼けるのか。

表情には出ていないが、きっと司波達也は焦っている。

 

それは俺の存在を仲間に任せ、意識を向けていないことが証明している。

絶好の機会だ。

俺は手首のCADを操作し、「閃光」の情報体次元用魔法式を構築する。

これを視覚として認識する者は少ない。この場にいる魔法師では俺と司波達也だけだ。

 

狙いは「精霊の眼」を潰すこと。

すなわち、精霊の眼に「情報体次元での強力な発光」をぶち込み「失明」させるのだ。

 

情報体次元の影響で肉体的な失明になろうと俺の知ったことか。

あの男の「精霊の眼」を潰せば、マテリアルバースト始め、いくつかの魔法の使用は難しくなる。

司波達也は「分解」も「再成」も強力だが汎用性や実戦での利便性を支えるのは「精霊の眼」だ。

あの男の強さは「分解」でも「再成」でもない。相手を知覚し、因果をさかのぼり、敵を把握し、世の理を見抜く目だ。

マテリアルバースト?あんなのはデカい爆弾だ。

再成?術者に痛覚負荷を与える出来損ないの魔法だ。

だが「精霊の眼」は違う。あれこそが恐るべき魔法。観察者としての司波達也の象徴だ。

 

あの眼を潰すだけで、司波達也の戦力を、ひいては日本の軍事力の低下となる。

 

俺の日本入国時からの狙いは、この瞬間だった。

 

「達也さん!」

ピクシーに守られた光井ほのかの声がする。

一瞬だけそちらに視線が飛ぶ。

この「閃光」の魔法式を感じ取ったか。流石光のエレメンツの末裔。

心配するような、泣きそうな表情をしている。

 

彼女はこの戦場で唯一の弱者だ。それが普通なのだ。彼女はあちら側で、残りはこちら側。

本来はこちら側に居てはいけない。司波達也への恋心だけでこの場にいる。

 

彼女が心配そうに司波達也を見つめる。

「達也さん!」

もう一度叫ぶ。やめろ、その名を呼ぶな。呼ぶんじゃない。そんな男を好きになるんじゃない。なっちゃだめだ。

 

 

前世の記憶を取り戻し、この世界を「魔法科高校の劣等生」と認識した瞬間は、盗んだドックフードを食べていた時だ。

現世での最初の記憶は複数の人物にUSNA中を連れまわされ、いつしか孤児院にたどり着いたことだ。俺一人で。

そこは孤児院というよりも、孤児を集めて自治体から助成金を掠めとるクズの集まりだった。

 

寒空の中、身体を洗うと言ってホースで水をぶっかけられた。

目つきが気に食わないと殴られる。食事も与えられない。1か月同じ服などザラだ。

栄養失調で少なくとも二人は死んだ。数か月に一度、役人が視察に来る時だけはまともに飯が食えた。

役人が帰るとうっぷん晴らしに殴られた。口に犬の糞も押し込められた。

 

だが小さな子供だ。栄養失調で体力もなく意識も薄弱な状態だ。

逆らうことも出来ない。俺の心が成人だった前世に戻っても、身体に力が入らなければ大人を倒すことなど不可能だった。

骨を折られたことも一度や二度ではない。

 

10歳になるかならないかの時、孤児院の男が俺をレイプしようとした。

助成金の振込みが遅れたらしい。女を買う金が無くなりその代用のつもりだったらしい。

怒鳴りながら俺を殴りつけた時に説明してくれた。糞が。

食事や服装、暴力は生命の危機だが、この時は尊厳の危機だった。

 

自分のうちに沸き起こる魔法の力「創造」、つまりは対消滅を初めて起こした。

ベッドに縛り付けられ、隣の部屋にいた男に向かってごくごく小規模な対消滅。空間に存在する目視も出来ない微細な塵の反物質。

男を中心に半径数mはごっそりと消えた。あと1mでも大きければ俺自身も危なかった。

魔法のコントロールが不十分でその程度の対消滅しか起こせなかったのが幸運だった。

 

その後、半狂乱になった孤児院の女(男の母親だったと思う)に死ぬ寸前まで殴られたが、ぎりぎりで州の保安官が駆け付けた。五体満足であの施設から出て、健康に心の傷もなく成長できたことだけは感謝している。俺自身に。

 

あとはお決まりのコースだ。魔法の才能を認められ軍に飼われることとなった。

飯と服を与えられ、暴力も振るわれない。身体を鍛えた、知識を蓄えた。

12歳になる頃にシールズ家に引き取られた。

日系の顔と軍の識別コードが「T」から始まることから「タツヤ」と呼ばれた。

悪い気はしない。だが反面、俺の知るこの名前の人物はこれほど苦難の人生を送っているか疑問に思った。

感情を抑え込まれた、家族に召使扱いされた。

 

いいじゃないか。自分の両親を知っているんだろう?

いいじゃないか。感情が薄ければ隣りのベットで死んだ子供のことも何とも思わないんだろう?

いいじゃないか。子供の頃から名前があったんだろう?

 

日本に来たら義妹と同じように笑い、哀しみ、恥ずかしがり、そして誰かを想う少女と話をした。

髪の色も、目の色も、声も、形も違うが、彼女の純粋で思い込みがちで、おっちょこちょいなところが義妹と重なった。

友達の兄を殺す、友達を騙す、妹を妻に迎える、そんなことを受け入れる、受け入れようとする男を好きになっちゃだめだ。

 

クズ共の宴に巻き込まれながら抗おうともしない男はダメだ。君が幸せになれない。

だが、彼女はそんな男を心配し、恋をしている。

 

くそったれ。なんで俺の心は痛む。

 

 

情報体次元用閃光は司波達也の眼前ではなく、上空にさく裂した。

離れた屋上にいる柴田美月から見たら単なる花火だ。

 

パラサイト集合体には、吉田幹比古の魔法が落ちる。

情報体次元での「燃焼」だ。

その攻撃に苦しむパラサイト。奇妙な言い方だが燃焼に身をよじり苦しんでいる。

地上に残ったパラサイト達が、パラサイト集合体の苦しみに呼応するように自爆を始める。

 

円陣、スターズ、白兵組と各所で爆発に対応している。

障壁を張り爆発を殺し、被害を軽減する。

情報体次元では自爆し、器を失くしたパラサイトが集合体へ合流する。

ピクシーを除く全パラサイトが一つになった強大な集合体は、身を焼く魔法を力技で引きはがす。

 

このパラサイトの姿を視認している俺と司波達也は同じ驚きの顔をしただろう。

炎を吹き飛ばしたそこには悪魔の姿があった。

 

 

俺が見たのは、巨大なパラサイトの集合体が相馬新の肉体に入り込む瞬間だった。

アラタは黒羽のエージェントの相手を終わらせたのか、樹木の陰から現れた。

分散していたスターズが集合し、それを睨みながら円陣へ合流しようと向かう瞬間だ。

あいつは、情報体次元を認識できない。

司波達也も集合体の動きを遮るようにサイオン弾をぶつけるが、なしの礫だった。

 

集合体が肉体に入り込むとアラタが両膝を付き、頭を垂れたまま動かなくなった。眼も虚ろだ。宿主になったのか。どうなんだ。首の後ろがひりひりする。俺は一気に後ろへ跳躍する。跳躍先に木があり、背中をぶつけ痛い思いをするが見たものと比べればマシだった。

 

一瞬の光。俺が立っていた地面が爆発する。高出力のレーザーが着弾したのだ。

発射位置を見ると、青白い顔をした藤林奏が校舎からこちらを見ている。

自分の男の危機に攻撃してきたか。

 

スターズが散会する。

「撤退だ!」

俺の声を聴き、スターズは森の闇に消えるよう走っていく。彼らの速度なら3分もあれば戦場から離脱だ。

 

アラタを心配げに見る地上の一校生たち。俺への敵意は少なくない。

エリカなど「どうする?!」と怒りながら誰かに、例えば司波達也に指示を求めている。

 

俺はCADの銃口を光夜や達也に向けつつ、少しづつ後退する。

緊迫する。速さでは司波雪光が抜群だ。だが恐ろしいのは司波達也と四葉光夜だ。

撤退するにも、何かしらワンアクションが欲しい。

 

緊張が上昇する数秒間。

突然に相馬新の肉体が覚醒する。

肉体からは先ほどのパラサイト集合体、悪魔が飛び出す。だが先ほどより、吉田の燃焼を振り払った時より遥かに疲弊している。

 

起き上がったアラタは俺の方を向く。

アラタは一瞬で間合いを詰める。距離が取れない。

熊手のよう指を立てた両手で、俺の左腕を挟み込む。

「ぐっ!」

何とか叫び声は上げずに済んだ。だが俺の左腕には大きな傷跡。

まるで四足の肉食獣にでも引っかかられたようだ。

血が垂れる。さらに肉薄すべくアラタは俺から距離を取らない。奴の体に向けて俺の血が舞う。

 

虚ろな目をしたアラタに蹴りを一撃見舞い、何とか距離を取る。

アラタはそのまま倒れ込み動かない。

 

負傷はしたが、目的である脱走兵は処分した。あとは俺も逃げるだけだ。

だがこの状況下で逃げれるのか。

体力的に疲労したとはいえ、一校の面々はまだ動ける。

 

戦況分析をする俺の意識に割り込み、五感に情報体次元での冷やかさを感じる。

その発生源を見ると、司波達也が司波深雪を抱きかかえ目をつぶっている。

 

深雪の精神干渉魔法でパラサイトを消し去ろうというのだ。

 

原作通りのクライマックスだ。




ちょっと自信がない。頑張る。妄想する。







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