東方紅転録2部 ─NAMELESS MIST─ 作:百合好きなmerrick
私が小説を執筆し始めてから早2年。今年も処女作である紅転録での番外編⋯⋯に加えて⋯⋯。
年末年始特別編!
Twitterで投票を行った自分の執筆する紅転録×罪妹録の特別編です。投票の結果、紅転録時空での話になったので紅転録時空での話となります。本編とは一切関係ないのでご注意を。
ついでに言うと、完全にスカーレット姉妹主役となります。
それと書き方が微妙に違いますが、以前として中の人は変わっていないので御安心くださいませ(
side Renata Scarlet
──霧の湖
たまには1人になりたい気分になる時もある。お姉さまやフラン達と喧嘩したわけではない。何かに対して怒ったり、怒られたわけでもない。ただ、ふとそういう気分になっただけ。それだけの理由で、日の差さない霧の湖を歩いていた。⋯⋯そもそも今は平和だし、たまにはこういう日があってもいいだろう。姉妹と戯れるのも楽しいけど、1人静かに落ち着いた1日を過ごすというのも──
「⋯⋯あー、できなさそうですねー」
突然、霧の奥深くで雷のような音とともに、何かが大きく光った。だが、今日は生憎と晴れ。いくら幻想郷でも雷なんて落ちるわけないし、明らかな異変の兆しだった。巫女や魔法使いに任せるのもいいけど、見たからには放ってはおけない。というかまぁ、好奇心的にも何が起きたのか見てみたい。
「鬼が出るか蛇が出るか⋯⋯ふふん、楽しみですね」
内心嬉々として現場に向かった。
「⋯⋯あー、既視感。同族ですかね? 大丈夫ですかー?」
雷のような何かが起こった場所に向かうと、そこにあった⋯⋯いや、居たのは小さな少女だった。フランに似た赤のドレスを身に纏った緑色の長髪を持つ女の子。背中にはお姉さまに似た翼があり、そこから同族ということが分かる。ただ、私よりも小さいから年下のはずなのに、どこがとは言わないが私よりも大きい。別に妬ましいとか羨ましいという気持ちはない。ない⋯⋯けど、複雑な気持ちだ。
「ん⋯⋯あれ、ウロ⋯⋯?」
「え? あ、あの、大丈夫です?」
目を擦りながら私を見て何か言ったみたいだけど、一先ずは安否確認だ。見たところ外傷はないみたいだし、とりあえずは大丈夫そうかな。傷のない場合の回復魔法は苦手だから、あまり使いたくはない。失敗した時が怖いし。
「⋯⋯お姉ちゃんの匂いがする。え、あれ。誰!?」
知らない人だと気付いて警戒したのか、少女は突然起き上がって身構えた。鋭い爪を露わにして、真っ赤な瞳で私を睨んでいる。その姿はお姉さまやフランが怒った時と似たものを感じる。
「落ち着いてください。私はレナータ・スカーレットことレナです。大丈夫、敵ではないですよ」
「⋯⋯証拠が欲しい。敵じゃないという証拠。手を上げてじっとしてて、ね?」
「はい、いいですよ」
言われた通りに手を上げると、少女は警戒した様子で近付いてくる。少女は手が触れるほどの至近距離まで近付くと、私の身体に顔を近付けた。
「えーっと⋯⋯何をしているのです?」
「匂い。やっぱり、お姉ちゃんと同じ匂いがする。それと⋯⋯スカーレットって言ったよね?」
「はい、言いましたよ。⋯⋯え、何か悪かったりします?」
「ううん、大丈夫だよ。私もスカーレットって言うの。ハマルティア・スカーレット。ティアって呼んでね!」
先ほどの警戒した顔付きはどこへ行ったのやら。眩しいほどの笑顔でそう言われ、流石の私も戸惑ってしまう。どうして急に警戒を解いたのか。それに、お姉ちゃんの匂いって⋯⋯どういう意味だろう。
「レナ、もしかしてお姉ちゃんの知り合い? それとも、実は姉妹?」
「す、すいません。話に付いていけません。お姉ちゃんって誰です?」
「フラン。フランドール・スカーレット。その服からお姉ちゃんと同じ匂いがする。それに、レナからも同じ雰囲気がある」
「あー⋯⋯」
あ、凄い既視感⋯⋯。というか、デジャヴ。これはあれか。平行世界とか別世界のスカーレット姉妹かな。私の親に隠し子とか居ないはずだし、この娘の話し方的にフランとは会っているはず。もし会っているなら、フランがこの娘のことを話さないわけがない。だから、この娘の姉が同族で同姓同名じゃない限り、この世界の住人ではないのだろう。前に何度かあったし、多分間違いない。
「レナ、どうしたの?」
「いえ⋯⋯もしかしてですけど、ここの場所の名前って知りませんよね?」
「え⋯⋯? そう言えば、ここってどこなの?」
ここが幻想郷だということも知らない⋯⋯。となれば、やはり違う世界の住人か。一応、もう少し確証を得るためにちょっと聞いてみようかな。
「ここは幻想郷。忘れられた者の集う世界です。ちなみに、レミリアって知ってます?」
「うん。お姉様の名前。やっぱり、レナのお姉ちゃんもレミリアとフラン?」
「いえ、レミリアは姉ですが、フランは妹ですよ。スカーレット家の次女です。そう言う貴女は末妹なのです?」
「うん。じゃぁ、レナは私のお姉ちゃんなんだね!」
お姉ちゃん⋯⋯不思議な気持ち。三姉妹のはずなのに、いつの間にかいっぱい増えてたし。いや、増えた原因私だけど。別世界の妹だとしても⋯⋯あ、まだそのこと話してないな。
「えーっと、ティアさん?」
「ティアでいいよ、レナ
「レナ姉⋯⋯。まぁ、いいかも。あ、聞いて驚かないでくださいね。恐らく貴女が居る世界とここの世界は別世界です」
「ふーん⋯⋯えっ? そうなの? ⋯⋯私、帰れる?」
ティアは多少驚いた顔を見せたけど、すぐに受け入れてそう質問する。明らかに飲み込みが早いけど、彼女も慣れているのだろうか。だが、心配そうにはしているようだ。
「⋯⋯多分、帰れると思いますよ。魔法に不可能はありませんから」
「そうなの? ⋯⋯あ、うん。確かにそうかも。私がここに来た原因、多分⋯⋯ルーン魔法で遊んでいたからだと思うの。ルーン魔法で遊んでて、気が付いたらここに居た」
「な、なるほど⋯⋯」
ルーン魔法凄っ。え、ルーン魔法って基本的に弱い効果しか発動できないんじゃないの? 異世界転移とか、上位⋯⋯下手したら最上位の魔法じゃない。と、とにかく。パチュリーならその手の魔法も詳しいだろうし、帰って相談してみるか。
「ティア、行くあてが無ければ一緒に来てください。元の世界に戻せる可能性があります」
「本当!? ありがとう、レナ姉!」
「いえいえ。困った妹を助けるのは姉の役目ですから。そう言えば、今は何歳なのです? 見たところかなり小さい⋯⋯いえ、一部大きいですけど」
「今? 58! そう言うレナ姉は?」
幻想郷を知らなかったし、もしやとは思ったけど⋯⋯そんなに昔なのか。私が60くらいの時って何があったか。⋯⋯考えても思い出せない。狩りとかを楽しんでいたかな。⋯⋯あー、ダメだ。全く思い出せないや。っていうか、今の年も曖昧だし⋯⋯やっぱり長く生きていると記憶が薄れるなぁ。
「今は⋯⋯500以上ですね。500超えてから数えていません」
「私の8、9倍? うわぉ。いっぱい生きてるんだね、レナ姉って。⋯⋯あ、お姉ちゃんやお姉様も居るよね。お姉ちゃん達も、もう500くらいなの?」
「はい、そうですよ。今から行く場所に居ますから、方法が分かった後に行ってみます?」
「うん! お姉ちゃんとお姉様に会ってみたい!」
何とも純粋無垢で可愛い妹だ。フランやルナとはまた違った可愛さがある。あの2人もこれくらい純粋無垢だったら⋯⋯。いや、あまり言えばバレそうだしやめようか。あの娘達が怒るのは、あまり想像したくない。怖いし、積極的過ぎるし⋯⋯。
「とりあえず⋯⋯ティア、こちらへ入ってください」
例の如く長距離瞬間移動用の抜け穴を作り、そこに手で入るように促す。
「入るのはいいけど⋯⋯怖くない?」
「えぇ、大丈夫ですよ。ただのワープですから。紅魔館に繋がっていますので、見慣れた光景かと思いますよ。咲夜が多少空間を弄ってはいますが」
「⋯⋯分かった。じゃぁ、先に行くね」
ティアは警戒もせず、自ら穴の中へと落ちた。先に行くと思ってなかった私は、慌てて彼女の後を追った。
「なるほど、原初のルーンね。配列も聞いたもので間違いないなら⋯⋯今日も入れて3日もあればその魔法に対抗する魔法を作り出して、元の世界に戻す事もできると思わう」
帰ってすぐにパチュリーに相談すると、パチュリーは幾つかティアに質問した後、そのように返した。まさか本当にパチュリーに相談しただけで帰れるようになるとは思ってもみなかったが、流石パチュリーだ、としか言えない。
「本当に? ありがとう!」
「でも、驚いたわ。平行世界だとしても、貴方達の妹だなんて。今何人姉妹よ?」
「ティアを入れて⋯⋯6人ですかね。私にお姉さま、フランとルナとミア。一応、三姉妹なのですけどね」
「もう三姉妹って言うのやめていいんじゃないかしら」
確かに⋯⋯。もう人数も倍になったわけだし、そろそろ五姉妹とか名乗ろうかな。⋯⋯でも、語呂的に微妙だし、やっぱり三姉妹の方がいいか。それに、五姉妹の内2人は双子みたいな存在だし。
「レナ姉、早くお姉ちゃん達に会いたい。それに、ルナとミアという人にも」
「ルナはともかく、ミアに会えるかは運次第ですね。あの人、放浪癖がありますから」
「そうなんだ。なら、まずは他のお姉ちゃん達に会いたい」
「では、まずはお姉様から会いに行きましょうか」
ティアの手を引き、お姉さまが居るであろう書斎へと向かった。
「お姉様ー!」
お姉様の書斎に着くと、待ちきれなかったのか、ティアはノックもせずに部屋へと入る。急いで私も後に続くと、中では目を丸くさせたまま、ティアに抱き締められているお姉さまが椅子に座っていた。何とも羨ましい光景だが、私に気付いたお姉さまが目で助けを求めているから、急いで助けないと。
「ティア、お姉さまが困ってるみたいですから、一旦離しましょう」
「あ、うん。お姉様、初めまして! ティアって言いますっ!」
「えーっと、どういう事? この可愛い娘誰?」
「別世界のスカーレット姉妹の末妹ですよ。なので、私達の妹です。元の世界に戻るまでの3日間、ここに住む事になりましたので、一緒に面倒を見ましょうね」
私がそう話すと、お姉さまは頭を抱えて黙り込んだ。流石のお姉さまでも理解が追い付かないらしい。元々フランとは真逆で、柔軟な発想はできない方だし、仕方ないと言えば仕方ないが。
「お姉様、よろしくねー」
「⋯⋯まあ、可愛いからいっか。ティアって言ったわよね? そっちにも居るみたいだけど、改めて自己紹介するわ。レミリア・スカーレットよ。しばらくの間よろしくね」
「うん! あ、ハマルティア・スカーレット、さっき言ったティアで良いからね! でね、お姉様。頭撫でてー」
「ええ、いいわよ。⋯⋯誰かさんよりも素直で可愛いわねぇ」
凄く目線を感じる。一体誰の事を言ってるんだろうか。少なくとも、私じゃないよね。多分、フランとかルナの事だよね。私はまだ素直な方だし、うん。
「レナ姉は素直じゃないの?」
「そうなのよねぇ。あの娘、いつでも甘えて良いって言ってるのに、来てくれないのよね。今も羨ましいはずなのに、ずっとそこで立ってるだけだし」
「いやいや。普通に考えて恥ずかしいだけですからね? 別世界だと言っても、妹の前で頭撫でられるとか⋯⋯」
「あら。その言い方だと私が普通じゃないみたいねぇ?」
あっと。怒らせちゃったかな。いつもは気にしないくせに、お姉さまったら⋯⋯何がしたいのやら。適当に理由を作って、私に何かするつもりなのかな。⋯⋯嫌な予感する。と、とりあえず、逃げよっか。
「あ、少し用事を思い出したので」
「ティアを置いて何処に行くつもりよ」
「あっ──」
後ろから誰かに肩を掴まれる。恐らく、というか確実にこの手はお姉さまだ。だが、気付くには時すでに遅し。振り解く前に、私は椅子の近くへと連れられる。そして、無理矢理引き寄せられ、強制的に頭を撫でられた。どうやら、これだけのために怒ったフリをしたらしい。お姉さまの方こそ素直になればいいのに。ティアはといえば、逆の手で頭を撫でられ、猫のように気持ち良さそうにしている。
「よしよし。妹2人に囲まれて、私は幸せだわ。⋯⋯レナも撫でられるだけで気持ち良いでしょ? いつでも私の元に来ていいからね?」
「むぅ⋯⋯分かりました。いつか来ます。でも、恥ずかしいので⋯⋯次は、2人っきりの時に」
「ふふっ、ええ、分かったわ。ティア、貴女もやってほしい事はどんどん言いなさい。できる限りの事はしてあげるから」
「はーい⋯⋯嬉しい、ありがとうね、お姉様⋯⋯」
あまりの心地良さにティアは膝をついて眠りかけている。このまま寝るのもいいけど、ここで寝るとフランやルナと会うのが遅くなる。善は急げという言葉があるくらいだし、会うのも早い方がいいだろう。
「お姉さま、すいません。これからフランとルナに会う約束もあるので、今日はこれくらいで」
「あら、そうなの。ティアは3日くらい居るのよね?」
「うん、そうだよ。どうしたの?」
「いえ、明日暇だから一緒に寝ようかと思って。もちろんティアが良ければ、だけど」
「え⋯⋯いいの?」
ティアは喜びと驚きの混ざった奇妙な顔をお姉様に向ける。それは小さい時に見た、お姉様やフランの顔に似ていた。その時私は改めて、世界が違えど同じ姉妹を持つ妹なのだと実感する。例え、同一存在なだけで、同一人物ではない姉妹だとしても。⋯⋯ついでに言うと、髪や胸も私達とは違うけど。ティアの世界のお姉さまやフランは、ティアみたいな胸だったりするのだろうか。⋯⋯それはそれで有りかな。
「ええ、いいわよ。⋯⋯レナ、フランとルナも誘ってあげて。居るならミアも」
「え、私は⋯⋯」
「心配しなくても省いたりしないわよ。じゃあ、ティア。お姉ちゃん達によろしくね。きっとあの娘達、新しい妹だとか言って喜ぶと思うから」
「うん! レナ姉、行こっ!」
「あ、デジャヴ⋯⋯」
ティアに手を引っ張られ、お姉さまの部屋を後にする。そして、フランの居る地下へと向かった。
「へぇー、別世界の妹⋯⋯えぇっ!?」
「妹⋯⋯妹? オネー様、本当に言ってる?」
地下の部屋に着いてすぐ妹2人に状況とティアの事を説明すると、フランもルナもお姉さま以上に驚いた顔をした。予想では柔軟な発想を持つ2人なら、あまり驚かないと思っていたのだが⋯⋯予想外だ。それに私が転生した云々の話は知ってるはずだし、もう少し落ち着いた反応すると思ってた。
「お姉ちゃん、白いお姉ちゃん。よろしくね」
「⋯⋯うん、よろしくね! ちょっと抱っこしても良い?」
「あ、フランずるい。私が先」
「えー、私が先の方が⋯⋯。あ、なら一緒にじゃダメ?」
「⋯⋯それなら良いよ。ティア、良い?」
「うん、いいよー」
まるで人形を取り合う子どものように、妹2人はティアを抱き締める。和やかで微笑ましくなる光景だ。あの輪の中に入れなくても、心が浄化されるようで嬉しい気持ちになれる。私吸血鬼だから、浄化されたらダメだけど。
「あぁー、気持ちぃー。お姉様、ティアちゃん貰っても良い?」
「ダメです。っていうか、玩具みたいに言っちゃダメです」
「お姉ちゃん達相手なら、オモチャになって良いよ?」
「推奨しちゃダメですよ。この娘達、本気にしますから」
冗談だとは思うけど、少しティアが怖くなってきた。もし本気だったとしても、気持ちは分かるけど。いやだって、お姉さま優しくてカッコいいし、お姉さま相手なら私は命も⋯⋯って、私は何を言ってるんだろう。
「ねぇ、ティアちゃん。お姉ちゃん達と遊ばない?」
「言い方⋯⋯。悪い人みたいになってますよ」
「悪くないよー。ティアちゃん、何して遊びたい?」
「んー⋯⋯何でも良いよ。私はただ、こうしてお姉ちゃん達と一緒に居るだけで嬉しいから」
その言葉に、一瞬だけ世界が凍り付いたかのように皆が動きを止める。皆が今、不思議な感情や疑問に襲われてるのだろう。ティアは一体、どんな暮らしをしてきたのだろうか。フランやルナでも、ただ一緒に居るだけで良いなんて言葉、中々口にしない。それなのに、ティアは平然と、当たり前のようにその言葉を発した。もしかしたら、私達以上に辛い経験をしていたのかもしれない。今は無邪気な子どもでも、きっと昔は⋯⋯。
「お、お姉ちゃん達⋯⋯どうしたの?」
「ううん、何でも無いよ。だから、ずっと一緒に居てあげるね」
「ティア、今日は一緒に寝よう。私達がずっと横に居てあげる。⋯⋯ついでにオネー様も寝る?」
「あ、寝ます。ついでに言うと、明日お姉さまが暇らしいので、一緒に寝ようと誘ってましたよ」
私がそう話すと、2人は同時に頷いた。本当に息の合った妹だ。喧嘩もあまりしないし、私とミアとは大違いだ。いや、信頼はし合ってるんだけど。ただ、ミアが放浪癖あるから会えないってだけで。昔は確かに恨まれてたらしいけど、今は全然仲良いし。
「あ、2人とも、ミアが何処に居るか知りません?」
「ミアなら一昨日くらいに天界に行くって言って消えたよ。多分、明日か明後日には帰ってくるんじゃないかな」
「天界って⋯⋯。本当に自由ですね」
「今日ミア姉には会えない? そっか、残念」
本当に残念がってる。できれば会わしてあげたいけど、ミアがいつ帰るかは彼女の気分次第だから、会えるかどうかは運次第になるだろう。最終日に会えないかもしれなかったら、私がどんな手を使ってでも連れ帰るつもりだが。
「大丈夫、心配しなくてもきっと会えるよ。それよりさ、人生ゲームしない? 昨日新しいの見つけたんだよね。外の世界の言葉が多いけど、それはお姉様が説明してくれるだろうし、ね?」
それを私の方を見て言われても困るのだが。まぁ、人生ゲームは何度もやった事がある。知識の利でこれならフランに負ける確率も低いだろう。勝負事に関しては強いし、今度こそは勝ちたい。というか、負けた時に要求される事が色々な意味で重いから勝たないとマズい。
「やってみたい。レナ姉、お願い」
「まぁ、ティアの頼みなら⋯⋯いいですよ」
「ありがとっ。初めてするから、どうなるか楽しみ」
「⋯⋯どうせフランが勝ちそうな気もする。絶対に阻止しなきゃ」
その後、意気揚々と人生ゲームをする、愛おしい妹達の姿が見れた。
ちなみに、今回はティアが1位、次に運良く私とフランが同着と続き、最下位はルナとなったとか。悔しそうにするルナのために、その後も何度か人生ゲームを繰り返し、私達は楽しい時間を過ごした────
末妹だからか、ただみんながティアちゃんに甘くするだけの話になった(
時系列説明してなかった。
時系列は紅転録は一部二部の間、まだフィオナに会ってない時空ですね。本編関係無いので平行世界ですが。
罪妹録は第2章の11話まで。なので、ウロには会って、美鈴には会ってません。