1500人もの軍勢を返り討ちにし、悪名高く轟いたギルドの名は『アインズ・ウール・ゴウン』

そんな難攻不落なナザリックに遂に『奴』が立ち上がる!



オーバーロードの中ボスはこいつだと思う。たぶん
書きなおし?ました

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ナザリックが負けるのが嫌いな人は回れ右で!
(負けるとは言ってない)

ナザリックで無双したかったから書いた。

アニメまだ見てないけど書き直しました!ほどほどに文字追加したけど基本は変わらないです。薄いところを厚くしたかんじ?


ナザリック陥落

「えい」

「ぐ、ぐはぁー! でありんすー!」

 

 

 そう叫び、後ろに吹き飛んだのはナザリックの第一階層から第三階層の守護を任されている階層守護者“鮮血の戦乙女”と称されるシャルティア・ブラッドフォールンであった。

 彼女の周囲には配下である吸血鬼の花嫁(ヴァンパイア・ブライド)達が重なり合うように転がっている。

 

 かつて1500人にも上るプレイヤー達を返り討ちにし、11個にも上るワールドアイテムを所有したギルド“アインズ・ウール・ゴウン”のナザリック地下大墳墓であったが、たった一人、いや一羽の反乱により陥落の危機を迎えていた。

 “アインズ・ウール・ゴウン”に作り出され絶対の忠誠を誓った筈の〝彼〟であったが、それは偽りの姿。〝彼〟の真の目的、それは『ナザリックを手中に収める』という創造物として史上最悪の野望。

 彼はこれまで本性を隠し、爪をとぎ──もとい翼でトイレを磨きながら期を待っていたのだ。己を作り出したナザリックへ謀反を起こすその瞬間を。

 そして圧倒的な〝力〟を手にした〝彼〟はナザリックへと反旗を翻し、ナザリックの最強の層守護者であるシャルティア・ブラッドフォールンを真正面から撃破したのだ。

 

 片手に新聞紙を丸めたような、まるで子供が使いそうな武器を片手に持ち、戦闘服のような格好をした者たちに抱えられて彼は叫ぶ。

 

 

「私の名はエクレア・エクレール・エイクレアー! これよりナザリック地下大墳墓を支配せんとする誇り高きイワイトペンギン! 邪魔する者はかかってくるがいい!」

 

 

 吸血鬼が倒れながら睨むのを尻目に、黒服のマスク男達に抱えられてそのペンギンは進んで行く。

 

 そんな彼らの行く手を遮るように次に現れたのは、30cmほどの王冠をかぶったゴキブリであった。五代最悪の一人“拠点最悪”として──主に女性陣から、恐れられる恐怖公である。

 

 

「そこまでですよ反逆者、あなたは既に包囲されています! 大人しく投降しなさい!」

 

 

 エクレアは歩いて来た、もとい抱えられてきた薄暗い通路を見渡すが周囲には黒服と恐怖公以外にいない。いや、よく目を凝らして見るとその通路がわずかに動いているのがわかる。床、天井、壁。通路全てに大小様々な黒光りする生き物が隙間なく詰まっているのだ。

 

 

「……なるほど。既に囲まれていたというわけですか。しかぁし!この程度で私を止められるとお思いですか? 恐怖公、貴方といえど邪魔をするのならば排除するのみです」

 

「ならば我が必殺技を喰らうがいいッ! 喰らえ〈<ruby><rb>Dirty Dark Destiny Due to Cockroach</rb><rp>(</rp><rt>いともたやすく行われるえげつない行為</rt><rp>)</rp></ruby>〉!」

 

 

 触れることが憚れるあの生物が、エクレアの四方八方から同時に飛びかかってくる。この世界において圧倒的な力を持つナザリックの強者であってもこの攻撃に(精神的に)耐えられる者は少ないだろう。

 しかし彼は畏れない。

 

 

「他愛なし」

 

 

 そう言って手に持った武器を振り回し、もとい彼を抱える黒服が一回転する。すると、まるでその動きに合わせるようにゴキブリ達が一斉にあちらこちらへと散らばっていった。

 

<ギャー、コッチ飛バシテクルナ恐怖公ッ! 

 シャルティア様ァー! >

 

 どこからか聞こえてくる悲鳴のような声を無視して、エクレアは二本足で立ち塞がる恐怖公の前に辿り着く。恐怖公の目線に合うように降ろされたエクレアは、恐怖公の頭と思われるところへ武器を振り下ろした。

 

 

「えい」

「はい」

 

 触手に致命的な一撃を与えられた恐怖公は地に倒れ臥す。倒れ伏した状態こそがゴキブリのあるべき姿勢ではあるのだが、ナザリック最悪の一人である恐怖公ですら、エクレアの敵ではなかったのだ。

 

 

「恐怖公、恐れるに足らず!」

 

 

 そう言い残し、彼はナザリック地下大墳墓を降りていくのであった。

 

 

 

 

 

 ◆

 

 

 ナザリック地下第四階層の地底湖を容易く踏破した彼、エクレア・エクレール・エイクレアーは猛吹雪溢れるナザリック地下第5階層へと来ていた。

 雪化粧が舞う場所をペンギンが進むその姿は、もしかしたら普段彼が仕事をしている第9階層よりも様になっているといえるだろう。そんな彼の進む先には4本の腕全てに武器を構えた、完全武装をしたコキュートスが立っていた。

 

 

「ヨク来タナ反逆者エクレア・エクレール・エイクレアー! 貴様ハコノ第五階層守護者コキュートスガ相手ヲシテヤロウ!」

 

 

 ぶん、と武器を振り回し衝撃波で雪が弾け飛ぶ。宣言するその姿は、どこか楽しそうな、まるで仮初めでも夢が叶った子供を連想させるものであった。

 一人の黒服が事前にリクエストされ準備していた台本を取り出してエクレアの前で開く。咳払いを一つしてエクレアはコキュートスへと喋り始めた。

 

「……ゴホン。第五階層守護者コキュートス、私はあなたのことを買っています。どうでしょう? 私の部下になるのであれば、高い地位と貴方の命だけは約束しましょう。共にナザリックを支配しませんか?」

 

「戯言ヲ! 私ハ偉大ナルナザリックヲ守護スル、“凍河ノ支配者”コキュートス! 例エ相手ガドレホド強敵デアロウトモ屈シハシナイ! ナザリックニ敵対シタ貴様ナド、我ガ刀ノ鯖ニシテクレヨウ!」

 

 

 そう叫びエクレアへと向かうコキュートス。しかしその動きは1レベルのエクレアでも視認できるとてもゆっくりとした動きであった。そしてとてもゆっくりとコキュートスは刀を振り下ろし始める。そんな彼の元へと抱えられたペンギンは近づいていき、すれ違いざまに普通に横切りに武器を叩きつけた。

 

 

「えい」

「ッグッハァッ!」

 

 

 腹部に致命的な一撃を貰ったようなコキュートスはどこか楽しそうによろめき始める。

 

 

「マサカコノ私ガ負ケルトハ……ッ。シカシ、ナザリックノ為ニコノ命ヲ散ラセルナラバ、本……望……ッ」

 

 

 そう言い残し倒れ始める。しかし、まだ言いたいことが残っているのかゆっくりと、圧倒的な体幹でその巨体を支えながらとてもゆっくりと倒れ続ける。

 

 

「申シ訳アリマセンアインズ様ッ……ドウヤラ私ハココマデノヨウデス……ッ、面目……アリマセン……ッ」

 

 そう言い残しついに倒れるかと思われたコキュートスは、強引に体勢を変えてさらに一歩、歩を進める。どうやら彼の最後の台詞はまだ終わっていないようだ。

 かつてない強敵と激戦を繰り広げるものの惜しくも敗れ、花と散る漢の最後の言葉を続ける蟲を尻目に、エクレアは更に次の階層へと進むのであった。

 

 

 

 

 

 ◆

 

 

 エクレアが次にやって来たのは、緑溢れる自然豊かな大森林。ここはナザリック地下大墳墓でも最も広い第六階層であり二人のダークエルフが守護する場所である。

 第五階層から降りて来た同僚、もとい反逆者を一本の巨大な木から双子のダークエルフが見下ろしていた。彼ら二人こそナザリック地下大墳墓の第六階層守護者アウラ・ベラ・フィオーラとマーレ・ベロ・フィオーレの二人である。

 彼らの背後には幾多もの猛獣や魔獣に植物系モンスター、さらには強大なドラゴン達が並んでいた。

 

(マーレ、練習した通りにしっかりね!)

(ほ、本当にやるのぉ? お姉ちゃん)

(当たり前じゃん、ほらいくよ)

 

 緊張で固くなっているマーレ()アウラ()が声をかける。返ってきた返事はおどおどした声ではあったが、普段と変わらないおどおど加減であったので恐らく大丈夫だろうと結論づけた。

 二人は呼吸を合わせて反逆者を迎え入れる。

 

 

「「これ以上先には進ませないよ(ません)、反逆者!!」」

 

「「ナザリックに敵対する愚か者は私たち」」

 

「アウラ・ベラ・フィオーラと」「マーレ・ベロ・フィオーレが」

 

「「成敗してくれるッ!」」

 

 

 二人の背後で爆発が起こるのと同時にポーズを決める。満足気な表情の(アウラ)とは対照的に、(マーレ)の顔は恥ずかしさで真っ赤に染まっていた。

 

 

「それじゃーみんなー! 突撃ー!」

「と、突撃ぃー!」

 

 

 二人の合図と共に後ろに並んでいた(スタンバッていた)強大な猛獣達がエクレアに向かって一斉に走り出す。

 もし彼らがたった1レベルしかない鳥人、イワイトペンギンに衝突したとしたらそのイワイトペンギンは元の形がわからないほどバラバラに吹き飛ばされることだろう。しかし結果はそうはならなかった。

 地響きと共にエクレアへと走る猛獣達はエクレアにぶつかる前に横に逸れる。そしてまるで突然死んだかのように滑り倒れるのであった。

 その後もまるで流れ作業のような茶番、もとい決死の突撃が短くない時間続けられる。暫くしてついに第六階層の猛獣達は全員倒れ、ここを守護する者はダークエルフの双子のみとなった。

 

 

「くっそー! まさか私たちの魔獣たちがやられるなんてー! 皆のかたきだー! ほら、マーレ!」

「か、かたきだー!」

 

 

 そう叫び、鞭と杖を構えた彼女はエクレアに向かって元気よく、もう一人の彼はスカートを抑えながら可愛らしく走り出す。しかしそんな彼女たちの突撃もエクレアに対しては無力であった。

 

 

「えい」

「「うわー」」

 

 

 頭部にそれぞれ致命的な一撃を喰らった双子はクルクルと楽しそうに回り倒れる。倒れた先にはシモベであるスピアニードルという兎のような巨大な塊が待ち構えていた。倒れる主人を受け止めるために移動してきたのであろう。倒れたアウラがエクレアに向かって手を伸ばす。

 

 

「はい、これ炎に対する完全耐性の装備。あと三階層分頑張ってねエクレア」

「おお、ありがとうございますアウラ様。これもいずれ私がナザリックを支配するのに必要なこと。しっかりとアインズ様の期待に応えてみせますとも」

 

 

 同僚からのエールを受け取り、エクレアは更に下の階層へと進んで行くのであった。

 

 

 

 

 

 ◆

 

 

 溶岩流れるナザリックの第七階層、そこは炎獄の造物主と呼ばれる最上位悪魔(アーチデヴィル)デミウルゴスが支配する地。ナザリック防衛時におけるNPC指揮官である(デミウルゴス)であったが、そんな彼の知略をもってさえエクレアの圧倒的な力の前には無力であった。

 デミウルゴスの周囲には口から血を垂らし腹からは贓物が溢れ出て、四肢はもがれた無残な姿で大勢の配下の悪魔たちが倒れていた。

 その姿は、まるでたとえ訓練や実験であっても本番と同じ緊張感をもって臨むという意思の高さゆえに、自分たちで死なない程度にダメージを与え合い、本当に負傷して倒れている、冗談の通じない部下の姿のようであった。

 この階層を守る者で残っている者は既にデミウルゴスのみとなっていたが、その彼も頭部からは血を流し片腕はない。体から吹き出る血を自らの手で止めることもせず、今にも倒れそうな満身創痍のデミウルゴスはエクレアに語り始める。

 

 

「フフ、我々を……、ここまで、追い込んだのは、褒めてあげましょうエクレア。しかし残念でしたね。私を倒しても……ハァハァ、次に待ち構えるは我らが絶対なる至高の御方。グフッ……、貴方は我らが主の前に、為す術なく跪くことになるでしょう」

 

 

 そう力を振り絞って言うデミウルゴスは、己の真の姿を封印するネクタイと眼鏡に手をかける。

 

 

「そして冥土の土産に私の真の姿をお見せ致しましょう。我ガ姿二刮目スルガイイッ!」

 

 

 デミウルゴスの手脚が膨れ上がり、鋭利な翼が生え、体から炎が吹き荒れる。吹き出す火柱の中から現れたのは先程までのスーツ姿の悪魔とはまるで違う姿。そう、言い表すのなら“漢の浪漫”を詰め込んだような異形の姿であった。

 

 

「サぁ! 始メる斗死ヨうカ!」

 

 

 最後の変身をしたデミウルゴスは反逆者であるエクレアへと挑み掛かる。たとえそれが無謀な行動だと知っていても。

 

 

「えい」

 

 

 

 

 

 ◆

 

 

 ナザリックを守護する階層守護者達を倒し、エクレアはついにナザリック第八階層までたどり着いた。そこはかつて1500人に上るプレイヤー達がたどり着いたものの、圧倒的な策略と力によって敗北した場所。そこには今までの階層とは趣きが違い、荒野という単調な景色が広がっているのみであった。

 そんなエクレアを待ち構えていたのは、下が赤で上が白の服を着た女性、1mほどの胚子のような天使、それに何らかのアイテムを宝物殿から持って来たのか、漆黒のローブを纏いライトアップされながらポーズを決めるオーバーロード(死の支配者)の姿であった。

 

 

Herzlichen Glückwunsch(おめでとう)、エクレア・エクレール・エイクレアー。ここまで来た功績を讃え、この私自らが相手をしてやろう。Bereiten! (覚悟しろ!)

 

 

 そう叫びマントを翻してオーバーロード(死の支配者)とその配下達がポーズを決める。それに対し抱えられながらも武器を構えるエクレアが対峙する。

 

 

 

 ──そして最後の決戦の火蓋が落とされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まさか、この私が敗れるとはな……ッ

 Es ist großartig(見事だ)。エクレア・エクレール・エイクレアー」

 

 

 激戦の末、ナザリックの支配者であるオーバーロード(死の支配者)はついに敗れた。それは1500人にも及ぶ軍勢でさえ成し得なかったまさに偉業と呼ぶに相応しい光景であった。

 

 ナザリックを守る全ての守護者を倒したエクレアは感涙に浸る間も無く黒服の男達に拡声器のようなアイテムを渡される。そのアイテムの名は“喧騒なる拡声器(ノイジースピーカー)”。それは一つのダンジョンの隅々に音声を響かせるマジックアイテムであり、ダンジョン防衛時などで使われるたアイテムである。

 

 全ての戦いを制したエクレア・エクレール・エイクレアーは拡声器に手を、もとい翼をかける。エクレアにはナザリックにいる全ての者に終わったことを伝える義務がある。これはエクレアのしなくてはならない最後の仕事なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「──こちらはエクレア・エクレール・エイクレアー。現時点をもって避難訓練を終了といたします。各階層守護者に従って撤収作業に入るように。繰り返します、こちらはエクレア・エクレール・エイクレア──―」

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◆

 

 

「……で、今回の訓練で運び出せた総量はどれぐらいだ。セバスよ」

 

「はっ、聖遺物級(レガシー)の武器、防具は全て運び終わりました。しかし、最上級以下はほとんどが宝物殿に残ったままとなっております。金貨は7割ほど、制作物系とその他アイテム系は半分ほどが、消耗品系のアイテムはほとんどが手付かずのままで終わってしまいました。そしてナザリックで殉職したことになっているNPC以外の全てのNPC及び、ハムスケやツアレニーニャなどのナザリックの新たな配下たちは皆避難が完了できた次第でございます」

 

「……なるほどな。しかし消耗品系のアイテムがほとんど手付かずのまま残ってしまうのは痛いな。もしも敵の手に渡ってしまったら面倒だ。逃げる際に運べないアイテムを破壊する方法を考えるべきか?」

 

 

 

 

 

 今回ナザリックが総出で行った大規模な避難訓練。それはナザリックが敵わない強敵と敵対し、なおかつ戦いが回避できないものであったときに備えて、限られた時間でどれだけ多くの物資やアイテムをバレずに避難させることができるかという実験であった。

 

 アインズはプレイヤーの存在を恐れている。しかしアインズが恐ろしいのはプレイヤーチームであって、プレイヤー1人ではない。なぜなら相手が一人であればナザリックは容易く殲滅できるのだから。──しかし何事にも例外が存在する。

 

 WIの二十のうちの一つ、最強の世界級(ワールド)アイテム“世界意思(ワールドセイヴァー)”。普段は棍棒程度の攻撃力しか無いが、無限に強くなるために全ギルドメンバーが揃っていた頃のナザリック地下大墳墓ですら、単騎で陥落可能な至上最強の世界級(ワールド)アイテム。

 

 シャルティアを洗脳した人物がこの世界のどこかに確実にいることからも、この世界にはアインズの知らない世界級(ワールド)アイテムが存在している可能性がある。それなのに、アインズの知ってる世界級(ワールド)アイテムがナザリックを脅かさないだろうという甘い考えで備えずにいていいのだろうか? いや、そんな筈がない。

 

 ナザリックを至高の場所と認識し、アインズを智謀の王と本気で信じこんでいるNPCの中にナザリックが敗北する可能性があると考える者はどれだけいるのだろう。もしかしたらあのデミウルゴスやアルベドでさえ理解しても本気では考えたことはないかもしれない。

 ナザリックで最もその危険性を理解しているアインズにとってNPC達に敗北に対する備えをさせることは、支配者として当然の責務であった。

 

 今回エクレアには『偶然二十の一つである世界意思(ワールドセイヴァー)を手に入れ、ナザリックを手にするべく反逆を起こした』という荒唐無稽な設定で憎まれ役をやってもらった。

 敵役としてエクレアが採用されたのは、本人から是非自分にその役目を、と嘆願されたからである。“ナザリックの支配を狙っている”という設定があるエクレアにはまさにはまり役だったのであろう。

 

 シャルティアからデミウルゴスまでの階層守護者及びその配下を逃さずに勝つ見込みのない敵と戦わせるのには理由がある。それはナザリックへの侵攻が実際に8階層まで行われた過去があり、その映像は世に出回っていたからだ。

 ユグドラシル全盛期の頃にいたプレイヤーならば、ナザリックが1500人にも及ぶ大軍に侵攻され返り討ちにした映像を見ている可能性が高い。もし映像に映っていた守護者達がナザリックにいないことに気づき、ナザリックの防衛の裏でしていることに悟られた場合、宝物殿にある貴重な財宝を持ち出していることがバレてしまう可能性がある。

 

 たとえ一度ナザリックを落とされても、再び取り戻すのならば問題はない。しかし反撃するためには強大な戦力となるナザリックの財宝を奪われるわけにもいかず、手放すわけにもいかない。そのために時間稼ぎとして渋々かつて戦ったNPC達を逃さずに戦わせると決めたのである。移動させた財宝や武器は全てかつてアウラの作った偽のナザリックへと運ばせる。

 

 第九階層以下を守るセバスやプレアデス、それにアルベドや一般メイド達は、ユグドラシル時代に情報が外に漏れていないので避難の際の警護と運搬が任せている。そして勿論パンドラズアクターはアインズの影武者だ。

 

 “栄者必墜”という言葉があるように、来るかもしれない敗北にも備えなければならない。だからあらゆる備えや訓練をするべきなのである。アインズの心に期待(不安)が浮かぶ。

 

 

(──そんな日はほんとうに来るのだろうか?)

 

 

 今日も明日もアインズは強敵(来客)に備えて準備をする。

 

 その行為が無駄にはならないことを信じて──




テスト期間中だからアニメ見れねえ!
なのにコツコツと書いた短編は書き終えた。レポートまだなのに!

風の噂でエクレアのラスボス感ヤベェと聞いたのでアニメ観るの楽しみ
軽く書き直しました

↓以下細かい設定

アルベドはセリフ考えるのめんどくさくてハブりました。多分もう一つのナザリックで引き上げ作業してると思う。
アインズさんはエクレアの進撃を魔法で見てるんじゃないかな。6階層で癒されて7階層で胃を痛める。そして8階層で恥ずか死ぬ。パンドラはあとで呼び出し説教ですね

D4C→ジョジョ読んでたら書きたくなった
Dirty Dark Destiny Due to Cockroach 多分直訳すると「汚く暗いゴキブリのせいによる運命」?
調べたらdue to は良くないことの原因として使えると聞いて使いました。
正直文法的に合ってるかは知らないです

パンドラのドイツ語もネット翻訳なので間違ってたらごめんなさい

栄者必墜→盛者必衰 受験生は間違えないでね!小卒だから仕方ない!


シャルティア→内輪での演技はわざとらしそうなイメージ
コキュートス→多分放送かかるまで一人演劇やってそう
アウラマーレ→ナザリックの癒し、アインズ様の胃に一番優しそう
デミウルゴス→いかに本番に近い訓練をするかに本気を費やそう。ある意味正しいけれど絶対にアインズ様の胃(ないけど)を傷つける
パンドラズアクター→パンドラの箱

感想、評価、共に励みになります。誤字脱字報告あれば直します。
読んでくれてありがとう!
「村娘の恩返し」と「魔導国冒険者組合史」もあるので興味もてたらどうぞ

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