八幡は魔法科高校ではぼっちでは居られない 作:sinobun
討論会当日、出席している生徒は全体の半分と言った所だった。
達也は昨晩八幡と交わした情報を真由美、摩利、克人にも伝え、司甲との繋がりが有りエガリテの関係者だと思われる生徒をマークしていた。しかし討論会に出席している生徒の中にそのメンバーは半分位しか見えなかった。
「お兄様これは・・・それに壬生先輩の姿も見えませんが」
「ああ。もしかしたら何か別の目的があるのかもしれないな」
達也と深雪がそんな事を話して居る目の前では真由美と有志同盟による討論が行われていた。
しかし明らかに誰が聞いても有志同盟による主張の中身は希薄で、討論会は最早真由美の独壇場と化していた。それでも真由美は差別が存在する事自体は認め、それに対しての自分の考えも述べた。
そしてそのまま今回の討論会は終わるかに思われた時事態は動いた。
轟音と共に講堂の扉が開き、明らかに生徒では無い男たちが武装して突撃してきたのだ。そのタイミングで討論会を傍聴していたエガリテのメンバーも動き出そうとする。更には窓から榴弾が投げ込まれそこからガスが噴き出す。しかしこれらは予め警戒していた摩利や服部により直ぐに鎮圧された。
「達也君、外の様子も気になる。私達はこの場を納めたら行くから君は先に行ってくれ。」
「わかりました。」
「お兄様、私もお供します。」
摩利に指示された達也は深雪を引き連れ講堂を後にした。
一方その頃雫、ほのか、雪乃、結衣の四人は一高の敷地内にある演習場でバイアスロン部の部活動を行っていた。
その日は普段演習場を使っている他の部の生徒達は討論会に行っていた為、今この場にはバイアスロン部員しか居なかった。そして練習中にバイアスロン部部長である五十嵐亜美の端末に連絡が入った。
「えっ?」
端末を見て顔を青くして固まってしまった亜美に雪乃が尋ねる
「五十嵐部長。どうかしましたか?」
雪乃に声をかけられ再起動した亜美は
「みんな落ち着いて聞いてね。今この学校に武装したテロリストが侵入しているみたいなの」
それを聞いた部員たちは騒めき出す。そしてその瞬間どこからか爆発音の様な物が聞こえた。それを聞いた部員たちはそれが真実なのだと認識する。
「そんな・・テロリストって・・・」
「どうするの?怖いよ・・」
部員たちが不安がる中亜美が進言する。
「皆落ち着いて。今の爆発音もここからはまだ距離が有りそうだし、とりあえずここを離れましょう」
そう言う亜美に雫が
「部長、ほのかがまだ戻って来ていません。」
ほのかだけはタイミング悪く、練習の為今この場にいなかった。
早く移動した方がいいと判断した雪乃が亜美に言う。
「部長先に行ってください」
「でも・・」
「ほのかが戻ったら私達もいきます。それに余り大人数で居ない方が目立たなくていいと思いますし」
「・・・わかったわ!光井さんが戻ったら貴方達もすぐ移動するのよ?」
そして雫、雪乃、結衣はほのかを待つが、震えている結衣に雫が気が付いた。
「結衣。部長達と行っても良かったんだよ?」
しかし結衣は首を横に振って笑顔で言う。
「ううん。ほののんは友達だし。それに雫とほののんは二科生の私と最初から仲良くしてくれたしね。」
「そっか。ありがとう結衣」
そしてしばらく経つとほのかが戻ってきた。
「あれ?部長や皆はどうしたの?」
この場に雫達しか居ない事に疑問を持ったほのかに状況を説明する。
「そうなんだ・・皆ごめんね私の為に」
「ほのかは悪くない」
「そうだよ、ほののんは悪くないよ」
「ほのか気にしないでいいわよ。それより早く移動しましょう」
そう雪乃が言い四人がこの場を動こうとした時に数名の武装した男達が現われた。
「おい、こっちにも生徒が居たぞ」
「本当だ。逆らうなよ?逆らえば殺す。」
四人は部活中だった為CADを所持していた。相手がテロリストとはいえ魔法師ではないと判断した雫と雪乃はCADを操作し攻撃しようとしたのだが急な眩暈に襲われた。見るとテロリストが腕輪の様な物からノイズを発振しているのが分かった。そのせいで雫と雪乃は魔法を発動出来なかった。
「逆らったら殺すといったよな?」
そう言ってそのテロリストは四人に向け銃を乱射した。
雫と雪乃は咄嗟にそれぞれほのかと結衣を庇い背中に銃弾を受けてしまった。
吐血し倒れて動かない二人を見たほのかと結衣は
「いやーーーーッ!雫----ッ!雪乃ーーーーッ!」
「雫、ゆきのん・・嘘だよね・・?返事してよ・・・」
ショックで最早こちらを見ていないほのかと結衣に
「馬鹿が。逆らうからだ。お前らも直ぐにあの世に送ってやるから安心しろ。」
男がそう言うとテロリスト達は再度ほのかと結衣に向けて発砲しようとした。
その時だった
「お前ら・・生きて帰れると思うなよ」
そう言いながら四人を守るように八幡が風の様に現れた。