八幡は魔法科高校ではぼっちでは居られない   作:sinobun

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九校戦編
八幡は深雪の為に九校戦に出る事になる


ブランシュ残党による総武中学占拠事件から約二か月が経った。

あれから八幡は深雪にマッ缶を一ケース渡しただけでは許してもらえず、五月の連休に買い物に付き合うことで許して貰ったり(八幡もノリノリで出かけた)、克人にマッ缶を一ケース渡したら偉く感謝されたり、あずさには「一ケースは多いので三本でいいです」と言われて残りをいつものメンバーに配ったら全員微妙な顔をしたりと色々あった。

そして今第一高校では九校戦メンバーの選抜も兼ねた定期試験が目前に迫っていた。

 

八幡は九校戦をどうするか指示を仰ぐため真夜に連絡を取ろうとしていた。

 

「これはこれは八幡様。お久しぶりで御座います」

 

「お久しぶりです葉山さん。母さんは近くに居ますか?」

 

葉山忠教・・・先代当主の頃から四葉本家に仕える執事で、八人居る執事の中で執事長も務めている。

他の執事達とは違い、プライベートを含め常に主である真夜の傍に居る。

さらに四葉家内でも唯一達也の事を軽んじてはおらず(今はある出来事により露骨に態度に表す人間は少ないが、深雪の守護者である達也は四葉家内では見下されがちだった。)高い評価をしている。

 

「はい、今かわりま・・「葉山さん早くどいて頂戴!あっ八幡?」す・・・」

 

「はぁ・・久しぶりだな母さん」

 

「久しぶりね。もっとマメに連絡してくれてもいいのに」

 

「ここ最近は報告する事もたいしてなかったからな」

 

「そうじゃないわよ。親子のコミュニケーションよ。中々直接は会えないんだから、せめて声を聴いたり顔を見たりしたいもん」

 

「したいもんて・・・」

 

「それで今日はどうしたの?もしかして九校戦についてかしら?」

 

「やっぱり分かってたのかよ」

 

「八幡の事ならなんでもお見通しよ」

 

「・・・・・・。」

 

「八幡の事ならなんでもお見通しよ」

 

「二回言わなくても聞こえてるからな?それで・・・どうしたらいい?」

 

「勿論出なさい。そして格好いい姿を私に見せるのよ」

 

「マジで出てもいいのか?」

 

「ええいいわよ。でも条件があるわ」

 

「力を抑えろとかか?」

 

「いいえ。ある程度は本気でやっても構わないわ。それより深雪さんも多分出場する事になるわよね?」

 

「まぁ深雪の実力なら間違いなく選ばれるだろうな」

 

「だから八幡、貴方は深雪さんより目立って誰かが深雪さんの力に疑いを持つ事から守るのよ」

 

深雪の魔法力は八幡と達也を除けば間違いなく一高ではトップクラスである。

ナンバーズでもない出身という事になっている深雪がそれだけの力を持っている事が知られたら、必ず十師族もしくはナンバーズの関係者なのではないかと疑いを持つものが現われるはず。

真夜はその目を逸らす為に、八幡に深雪よりも目立てと言ったのである。そしてその為なら本気を出してもいいと。

 

「でもいくら俺が頑張っても深雪は目立ってしまうと思うぞ?」

 

「それもそうなのよね・・・かと言って私が深雪さんの出場を止めたりしたら八幡が怒るじゃない?」

 

「深雪には出来るだけ不自由な生活はさせたくないからな・・・せめて今しばらくは・・・」

 

「だから例え完全には無理でも貴方が居れば少しはその目を逸らせるじゃない?」

 

「そうだな。・・・ありがとな母さん」

 

「いーのよ。私も深雪さんの事は実の娘の様に可愛いんだから。あっ、でも深雪さんが八幡と結婚したら本当の娘になるわね」

 

「けっ結婚って、にゃっにゃに言ってんだ」

 

「でも八幡は渡したくないわね・・・」

 

「とっ取り敢えず九校戦に着いては了解したからな」

 

「ええ、私も直接応援に行こうかしら?」

 

「いやいや来なくていーから!母さんが来たら凄い騒ぎになるから」

 

「別にいいじゃない!息子の応援をするのは母親として当たり前よ!」

 

「自分の立場を考えてくれ!とにかく今日はもう切るからな。選手に選ばれる為にも試験に向けて勉強しないとな」

 

「何言ってるのよ。達也さんと同じ瞬間記憶能力を持ってる貴方が勉強何て必要ないじゃない」

 

「記憶するには一度見ないとできないだろ?」

 

「ふん!じゃあいいわよ!もう切るわよ!べっ別に寂しくなんかないんだからね!」

 

「まぁあれだ、今度からはもう少しマメに連絡するから今日はこの辺で切るぞ?」

 

「そんな事言われたって別に嬉しくなんてないんだからね!」

 

最後にそう言って真夜は電話を切った。

 

「疲れた・・・今日はもう寝るか・・。」

 

八幡が真夜になるべく連絡したくない本当の理由は疲れるからであった。

 

 

そして数日後、定期試験が無事終わり結果が発表された。

 

 

 

順位   実技       

 

 

1位 1-A 四葉八幡 

 

 

2位 1-A 司波深雪

 

 

3位 1-A 北山雫    

 

 

4位 1-A 光井ほのか   

 

 

5位 1-B 十三束鋼  

 

 

 

順位   理論

 

 

1位 1-A 四葉八幡  1-E 司波達也

 

 

3位 1-A 司波深雪

 

 

4位 1-E 吉田幹比古

 

 

5位 1-A 雪ノ下雪乃   

 

 

 

順位   総合            

 

 

1位 1-A 四葉八幡    

                                      

 

2位 1-A 司波深雪    

 

 

3位 1-A 北山雫     

 

 

4位 1-A 光井ほのか   

 

 

5位 1-A 雪ノ下雪乃   

 

 

 

 

翌日、八幡と達也が指導室に呼ばれたと聞いて、仕事で生徒会に行った深雪以外のメンバーが指導室の前で二人が出て来るのを待っていた。

 

「失礼しました」

 

「・・・・・。」

 

指導室から出てきた八幡と達也を見つけてメンバーは駆け寄る。

一科生と二科生が一緒に行動しているので元々目立っているのだが、女子メンバーは言わずもがな美少女揃い、レオも日本人離れした顔立ちでそれなりに人気がある。さらに風紀委員としてクラブ活動勧誘期間から始まり数々の武勇伝を作り続けている達也。極めつけは元々四葉という名前だけで目立つのに、入学早々の食堂での件に続き先日の総武中学占拠事件の解決でのメディアへの露出。いい意味でも悪い意味でも有名な八幡。このメンバーが一緒に居ればやはり相当目立つのだ。

 

そのせいで周りが騒がしかった事も有り苦笑いしながら達也が聞く。

 

「如何したんだ皆して。お出迎えか?」

 

それに対してレオが

 

「如何したはこっちのセリフだぜ達也。指導室に呼び出されるなんて二人とも何があったんだよ」

 

「簡単に言えば俺は入試や今回の実技試験で手を抜いたんじゃないかと疑われた」

 

「なるほどな。魔法理論ではトップなのに実技はなんでいまいちなんだ?って事か?」

 

「まぁそう言うことだが手を抜くメリットが俺にないと言ったら一応は納得した様だ」

 

そして今度は雪乃と結衣が八幡に聞く。

 

「じゃあヒッキーは何で呼ばれたの?」

 

「八幡君は文句なしで総合トップの結果だったわよね?」

 

二人の言葉にメンバー全員が頷く。

 

「まぁいいじゃねーか。もう済んだ事だ・・・」

 

八幡がなんとか誤魔化そうとそう言うが達也が横から

 

「八幡が呼ばれた理由はだな。「何であれだけ授業をサボってるのにこの点数が取れるんだ」って言う単純な疑問からだ」

 

それを聞いて全員が八幡をジト目で見る

 

「ヒッキーそうなの?なんか凄いけどずるいし!不公平だし!私は補習ギリギリなのに・・」

 

「結衣さん、実技はともかく理論は自業自得よ。一緒に勉強して居ても直ぐにサボるのだから」

 

「うっ!」

 

結衣に続きエリカと美月は

 

「でも八幡ってやっぱり凄いのね。普段はやる気ないのにね」

 

「八幡さん尊敬します。サボるのは尊敬できませんけど」

 

そして雫とほのかは

 

「八幡。次の試験の時は私に勉強を教えて」

 

「あっ、私にもぜひお願いします」

 

「俺は教えるのとかは得意じゃないんだけどな・・まぁ今度は皆で勉強会でもすればいいんじゃねーか?」

 

こうして八幡は無事定期試験を終えたのだった。

 




真夜は八幡と話す時だけこんな感じなだけで普段はちゃんとしてますからね!
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