八幡は魔法科高校ではぼっちでは居られない 作:sinobun
この日八幡は真由美と深雪に誘われた為昼食を生徒会室で取っていた。
そして先ほどから真由美は九校戦のメンバーをどうするか頭を抱えながらずっと唸っていた。
見兼ねた八幡が真由美に聞く
「まだ選抜選手が決定してないんですか?」
「選手の方は十文字君が手伝ってくれたおかげで何とかなったんだけど・・・問題はエンジニアなのよ」
「エンジニアですか・・・」
そこで摩利も話に入ってくる
「何だまだ決まってないのか?」
「二年生はあーちゃんとか五十里君とか、優秀な人材が揃ってるんだけどね」
そこで八幡は大袈裟に頷きながら
「さすがあーちゃん先輩ですね!お兄ちゃんとしては鼻が高いです」
「だから私は先輩です!四葉君の妹じゃありませんからね?」
あずさは意外とマッ缶を気に入ったらしく、あれ以来たまに貰える八幡からの差し入れを楽しみにしていた。
そのせいもあって入学当初にあった八幡への恐怖心も今はほぼ無くなっていた。
「まーまー、いいじゃないですか。また差し入れ持ってきますから。ね?」
「うっ、仕方がないですね・・今回は許します・・・」
そのやり取りを見て居た真由美と摩利が
「あーちゃん・・貴方完全に餌付けされてるわね・・・」
「本当に兄妹に見えて来たな・・」
そして深雪も
「やっぱり私も水波みたいに八幡お兄ちゃんて呼ぼうかしら・・いや、でも私は妹よりも・・・」ブツブツ
脱線した話を摩利が戻す
「でも五十里は調整はそんなに得意じゃ無いと聞いていたが?」
「そんな事言ってられる状況じゃないのよ。十文字君と私でカバーするって言っても限界があるし」
「お前たちは主力だからな・・他のヤツのCADの面倒を見ていて自分たちの事が疎かになったら洒落にならんぞ」
「せめて摩利が自分のCADくらい自分で調整出来れば良いのだけれどね・・・」ジー
そう言うわれた摩利は気まずそうに真由美から目を逸らす
「ねぇリンちゃん。やっぱりエンジニアやってくれない?」
しかし鈴音は
「無理ですね。私の腕では中条さん達の足を引っ張るだけです」
そこで八幡が
「だったら達也はどーですか?」
その言葉にあずさものってくる
「司波さんのCADは司波君が調整してる様ですし、一度見せてもらいましたが一流メーカーのクラフトマンにも勝るとも劣らない出来でした」
達也のもう一つの顔、トーラス・シルバー 。これはフォア・リーブス・テクノロジーに所属する魔法工学技師の名前である。しかし四葉が念入りに情報をブロックしており、本名、姿、プロフィールなどは一切公開されていない。達也の使うCAD「シルバーホーン」もトーラス・シルバー の作品で有り、それを見たCADマニアのあずさが目を輝かせて居た事からトーラス・シルバー のファンで有る事も周知の事実である。
そんなあずさが知らないとは言えトーラス・シルバー本人である達也の腕を認めないわけがない。
「ですよねあーちゃん!」
「はい!って、もう先輩も無くなってるっ!?」
「それに深雪もCADを調整して貰うなら達也の方が安心だろ?」
「ええ勿論よ。、お兄様が一番安心できるわね。それに雫やほのかや雪乃も同じ気持ちだと思うわ」
そして達也は少し考えた後
「・・・はぁ。分かりました・・・引き受けますよ。他の方々が二科生の俺を簡単に認めるとは思えませんがね」
それに対して真由美と摩利は
「前例が無いのは分かってるわ。でも達也君の実力なら皆納得するわよ」
「というか納得せざるを得ないだろうな」
「それじゃあ達也君、貴方の調整技術を皆に見せる為に放課後部活連本部でやる予定の会議に来てね」
こうしてこの場での話は纏まった。
放課後になり達也に付いて行こうとした八幡だったが、それは達也本人と真由美に止められた。
「さっきも言った通り二科生の俺をあっさり認めるとは思えないからな。それに対してお前がまた暴れでもしたら大変だからな。」
「はち君、私も達也君と同じ意見よ。絶対に来ないでね?いい?絶対によ?」
「会長、それはフリですか?」
「違うわよ!今回は冗談抜きで本当に大人しくして居てね!」
八幡も自覚がある為大人しく従う事にした。
「わかりましたよ・・・俺は行きません。」
その後会議の冒頭で達也のエンジニア入りが発表されたが、やはり大多数の生徒が反対した為達也の腕を見せる事になった。そこで披露された達也の完全マニュアル調整という高すぎる技術はその場に居たほとんどの者が理解できないレベルだった為逆に簡単には納得しなかった。しかし桐原が自ら達也の調整したⅭAⅮを試したり、自身も優れたエンジニアであるあずさ、さらに克人、真由美、摩利の一高三巨頭、そして止めは且ては達也を二科生だからと侮って居た副会長の服部までもが推薦した為誰も反対できる者はいなくなった。
一方その頃八幡は、今日の帰りは司波家に寄ることになっていたので、達也と深雪の仕事が終わるまで暇を持て余していた。
そこで以前からほのか達に来てと言われていたバイアスロン部の練習を見に来ていた。
正確にはSSボード・バイアスロン部
SSボードは、スケートボード&スノーボードの略。それを使用して移動しながら設置された的を魔法で撃ち抜きつつ林間コースを走破する競技なのだが・・
(これって目のやり場に困るな)
この部活は現在女子しか居ない上にけっこう激しい動きをするので、ついつい揺れる二つのアレに目が行ってしまうのだ。
(俺は断じて悪くない!だって男の子だもん!)
八幡がそんな風に言い訳を考えているとほのかと雫、雪乃と結衣が休憩の為八幡の元へやって来た。
四人が近くに来ると八幡はついつい流れで目が行ってしまった。
(ほのかと結衣はあれだな。うん・・立派な物をお持ちだな。雫と雪乃は細い分それなりだが・・まだ諦めるには早いぞ。)
「八幡どこ見てるの?」
「八幡君・・今何か不愉快な事を考えて居なかったかしら?」
「八幡さん?」
「ヒッ、ヒッキーどこ見てるし!エッチ・・・ううう」
雫と雪乃は不機嫌そうにそう言い、ほのかと結衣は恥ずかしそうに自身の胸を隠す様にする。
「すっすまん。ついな・・」
「まぁ呼んだのは私ですから今回は許してあげます」
ほのかがそう言うと八幡は感謝し話題を変える。
「そう言えば結衣以外の三人は九校戦のメンバーに選ばれたんだろ?」
「うん。楽しみ」
「はい。雫は毎年現地に見に行く位九校戦が大好きな上に、今年は自分が出るから人一倍張り切ってるんだよね」
「私は今回辞退・・・というか控えに回らせて貰う事にしたの」
雪乃の言葉を聞き八幡は心配する。
「そうなのか?何か問題でもあるのか?」
「問題と言えば問題ね。悔しいけれど体力が無さ過ぎて最後まで競技をやり通す自信がないのよ。この部活も半分は体力作りの為に入った様なものだもの」
八幡はそれを聞いて納得した。確かに雪乃は中学の頃から全て完璧に見えて体力だけは無かったのだ。
「そうか・・・でも意外だな。負けず嫌いの雪乃なら選ばれたからには無理にでも出たがる様な気がするけどな」
「昔の私ならそうだったでしょうね・・でも貴方が居なくなってから私も変わったのよ。姉さんを追いかけるのももうやめたし・・・」
「そうか・・・」
八幡はそれを聞き一人の女性を思い出す。
雪ノ下陽乃・・雪乃の姉で有り八幡並みのシスコンである。でも当時そのシスコンをこじらせて雪乃との仲はあまり良くなかった。
(陽乃さんか・・確か彼女も一高の卒業生だったはず。今は国立魔法大学に通ってるはずだよな?それに陽乃さんとの仲もだが雪乃は実家とは今どうなんだろうな・・・今聞く事でもないし今度機会があったら聞いてみるか)
「まぁあれだ、雪乃なら来年も選ばれるだろうし今は体力作りを頑張れ」
「ええ、そのつもりよ」
話を聞いていた結衣も
「そうだよ!ゆきのんなら来年も再来年も選ばれるに決まってるよ」
「おい結衣!お前も可能性はあるんだから頑張れよ」
「えっ?私は無理だよ。二科生だし・・」
「俺の前でそれを言うのか?」
「でも・・・」
「俺はお前がやればできる子だって知ってるからな。一高にだって頑張ったから入れたんだろ?」
「うっうん!」
「だったら最初から諦めるな。来年か再来年には元奉仕部三人で九校戦に出るぞ」
「そうね。結衣さん頑張りましょう」
「わっわかった。私頑張る」
良い感じになっている三人に雫とほのかは
「八幡。私とほのかも居るんだけど」
「そうですよ!皆で頑張りましょう」
「そうだな!取り敢えず今年は俺達が頑張るか」
そこに部長の亜美から声がかかる。
「皆そろそろ練習再開するわよー」
それを聞き八幡も
「んじゃ俺もそろそろ行くわ。練習頑張れよ」
「はい。八幡さんまた見に来てくださいね」
「それじゃあね八幡君」
「ヒッキーまた明日」
最後に雫が
「八幡・・今度また見に来てもほのかと結衣の胸は見たらダメ」
「うっ、すいませんでした」
結構根に持っていた。
陽乃の名前だけ出してみました。登場するかは未定です。