八幡は魔法科高校ではぼっちでは居られない   作:sinobun

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雑談

会場を出た八幡はホテルのフロントで烈の部屋へ連絡してもらい、VIPルームだった為部屋のあるフロアへの進入許可をもらった。

そして直ぐに部屋へと向かいドアの前まで着くとノックをする。

 

「四葉八幡です」

 

「来たか。入れ」

 

八幡が中に入ると烈が椅子に座って居るのが直ぐに見えた。

そしてその横には一人の美しい女性が立っていた。

 

「八幡君お久しぶりね」

 

「響子さん・・お久しぶりです。でも貴方が何故ここに?」

 

藤林響子・・・彼女は九島烈の孫娘にあたる。

さらに彼女は国防陸軍の軍人であり、国防陸軍第101旅団独立魔装大隊の幹部で風間玄信の副官(秘書役)をしている。電子・電波魔法による高度なハッキングスキルを得意とし、「電子の魔女(エレクトロン・ソーサリス)」という二つ名で呼ばれている。

この独立魔装大隊には大黒竜也特尉という偽名で達也も所属している。

 

「私は仕事でここに来ただけよ?ここは軍の施設何だから別に不自然ではないでしょう?それに久しぶりに八幡君に会えたからラッキーだったわ」

 

「仕事ねぇ・・やっぱりこの九校戦で何か起きそう何ですよね?」

 

八幡はここに来るまでに起きた事故を思い出し響子にそう聞く。

 

「一応守秘義務があるからそれには答えられないわ。ごめんなさいね」

 

「大丈夫です。いざとなったら自力で調べますので」

 

八幡の言葉に響子は肩を竦める。

 

「もう!それを言われたら身も蓋もないじゃない!一応聞かなかった事にするわね」

 

そこで二人の話を黙って聞いて居た烈が口を開く。

 

「それで八幡、よくお前がこの九校戦に出場する気になったな?面倒くさいとか言って絶対出ないと思うておったぞ」

 

「まぁな・・・色々あるんだよ・・」

 

「それはお前と同じ一高に居る深夜の子供の為か?」

 

烈は深夜とも関係が深かった為、達也と深雪の(特に達也の)隠している力についてまでは知らないがその素性については知っている。

 

「・・・・まぁそんなとこだ」

 

「司波深雪と言ったか・・確かもう一人は司波達也と言ったな。そっちも見てみたかったんだがのう・・」

 

烈は『十師族』という序列を確立した人物であり、その力関係がどこか一つの家に偏ることを危惧していた。

だからこそ九校戦に選手として出場する深雪はもちろん達也の力も見ておきたいと思っていた。

八幡もその事を知っている為

 

「じーさん、見るのは勝手だが達也と深雪に何かしたら本気で怒るからな?」

 

「わかっておる。それにお前が居る時点で四葉に勝てる家などないからな」

 

「俺は別にそんな事に興味ない。『十師族』っていう枠組みだってどうでも良いと思ってるからな」

 

「はっはっは。それも知っておるわ。だからこそワシも安心なんじゃ。もしお前が四葉をトップに立たせ様と目論む独裁者の様な奴だったらこんな所で笑っておらんわ」

 

そこで響子も話に加わる

 

「でももしそうだとしても八幡君を止めるのは私達じゃ無理よね・・止めれるとしたら深雪さんくらいね」

 

「俺はそんな事考えてないしこれからも考えないからもうこの話はいいじゃないですか」

 

「それもそうね」

 

次に烈はもう一つ興味が有る事を八幡に聞く。

 

「それで八幡、この九校戦ではどの程度力を見せる気なんじゃ?まさか全力ではやらんのじゃろ?」

 

「流石に全力はないな・・でもある程度は母さんにも本気を出していいと言われてるからな」

 

「そうか。それは楽しみじゃのう」

 

「私も楽しみにしてるわね」

 

「どうも俺が出る種目は二つとも一条将輝と当たるらしいからそれなりに楽しめるかもな」

 

「一条家の御曹司か・・」

 

「ああ、あのイケメン・・あわよくば殺してやろうかと・・・」

 

八幡の物騒な言葉に響子が引き気味に言う。

 

「ちょっと八幡君どうしたの?目が据わってるわよ?というか絶対に殺したらダメよ?」

 

「冗談ですよ冗談・・・」

 

「それならいいけど・・(本当に冗談なのよね?)」

 

響子は八幡のまだ据わっている目を見て心配になった。

 

「あんまり長居するとアレだから俺はそろそろ戻るぞ」

 

「そうじゃな。まぁとにかくお前の出る試合は全部見るつもりじゃから頑張れよ」

 

「ああ。それじゃあ、響子さんもまた」

 

「ええ、またね八幡君。それと達也君にも後日会うと思うからよろしく言っておいてね」

 

そして八幡はその場を後にして、自分の部屋に戻る前に達也の部屋に寄る事にした。

 

 

 

 

達也の部屋にはどうやらさっきまで深雪を含めたいつものメンバーが来て居た様だが、丁度八幡と入れ替わりでそれぞれ部屋へ戻ったらしく今は達也一人だけだった。

 

「そうか、藤林さんがな。それより俺はお前が九島閣下とあそこまで仲がいいとは知らなかったぞ」

 

「仲は良くないぞ?会ったらいつもあんな感じで喧嘩だ」

 

「閣下に自分から喧嘩を売れる奴はお前だけだろうな」

 

「それより響子さんが居るって言う事はやっぱり軍が動いているんだろ?達也にも何か連絡は来てるのか?」

 

八幡の質問に達也は苦笑いしながら答える。

 

「一応俺にも守秘義務があるんだがな。それにまだ確定てしていないから黙ってたんだが・・実はここに来る前に軍がちょっとした情報を掴んでいてな。九校戦の会場であるこの富士演習場南東エリアに不穏な動きが確認されている」

 

「不穏な動き?」

 

「香港系国際犯罪シンジケート無頭竜(ノー・ヘッド・ドラゴン)の構成員らしき姿が確認されたらしい」

 

「無頭竜・・・じゃあ昼間の事故もやっぱり・・・」

 

「まだ確定はしていないがな。それと実はさっき不審者がこの会場に侵入してな。偶々そこに居合わせた幹比古と一緒に取り押さえた。身柄の方は・・これは偶々か分からないが後から現れた風間少佐に引き渡した」

 

「侵入者か・・とにかく警戒はしておく。いざとなったら俺が・・」

 

「落ち着け八幡。今回は軍も動いているしお前は大人しく九校戦に専念していろ。(こうなるから無頭竜の事は黙っていたんだがな)」

 

「大丈夫だ。さすがに俺もこんな所に来てまで暴走したりはしないさ」

 

「懇親会で閣下にフォークを突きつけておいてか?」

 

「ぐっ!あれはあのじーさんが悪いんだ」

 

「そう言えばさっきも深雪がその事で怒っていたな・・」

 

「・・・・そうか。取り敢えず今日の所はもう部屋に戻るな」

 

「ああ。それじゃあな」

 

肩を落として出て行く八幡の背中を見ながら達也は思った。

 

(八幡の奴毎日深雪を怒らしてないか?)

 

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