最強魔王の背後霊   作:のーぞー

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勇者の島の少女

 

儀式が終り、宿に戻ると、愛と健と陸が心配そうにこちらを見ていた。どうやら、3人は弘太がなにをしていたのか、知らないらしい。3人は改めて泣きながら感謝や謝罪などいろんな言葉がぐちゃぐちゃになりながら話しかけてきたが、途中で疲れたみたいで寝てしまった。

 

 

翌日、弘太の部屋にいた凜猫を愛が見つけてかわいがっていた。凜猫の方も満更ではないみたいで、かわいい声で「ニャー」と鳴いていた。

 

それから数日かけて、雷無双を使えるようになるための修業を3人と一緒に行った。凜猫は弘太や凜猫自身の意思で現実と弘太の中を行き来できるようで自由に行動していた。

 

そういえば、凜猫とコンタクトをとることができるようになったことにより、魔力を共有することもできるようになり、雷無双しながら様々な攻撃も(魔力的には)できるようになった。

 

 

 

 

しかし、なにかを忘れている。

 

 

そう、3人の子供と弘太は感じていた。

 

 

 

 

 

 

そのころ、とある協会では

 

 

「ね!弘太って子面白かったでしょ!」

ハチは興奮しながら満面の笑みで女性に話しかけた。

 

 

「わざわざ、魔法を使ってまで見に行きたいっていうからどんな子供かと思ったら、意外に面白かったわね。あんなに純粋で真っすぐな子、食べちゃいたくなるわ。」

ハチに話しかけられた女性はそのキリッとした顔を少し緩ませながらいた。

 

「にしても、ロクの演技もうまかったね。みんな、存在もしない子供がずっといたと錯覚してたね!笑いこらえるのに必死だったんだから!」

 

 

「私に騙されない人間なんていないのよ。怜という架空の存在のおかげであんなに近くで戦いが見れたんだから儲けものよ。」

 

 

 

 

島に来て1か月、弘太は様々な遊びという名の修業を行っていた。

 

「健見っけ!」

 

「弘太、本当に探すの上手くなったな!」

 

「そうですね!弘太さん最初は木にぶつかったりしてたのに。」

そう言うと、健と陸は笑っていた。

 

「もう!あんまりからかったらダメだよ!ね!弘太さん!」

愛が二人を怒り、弘太に話を振った。

 

「あぁ、3人と遊んでるの、本当に楽しいよ!」

弘太が笑顔で3人に向かって言うと、3人とも照れたような笑顔を見せた。

 

「それなら、いっそのことこの島に住んでしまえばいいんじゃないですか?」

愛が少し頬を赤く染めながら、弘太へと言った。

 

「それも楽しそうだけど、僕には僕のやらないといけないことがあるからさ。」

 

「もうそろそろ、一か月になるから明日にはこの島を離れようと考えていたんだ。」

 

弘太のその言葉に3人は悲しそうな顔をした。

「大丈夫!また休みができたら遊びに来るからさ!」

 

(罪な男じゃにゃ)

凜猫が語り掛けてくる。ここのところにゃーにゃー鳴きすぎて口調が変わっているところが少し気になるが・・・。

 

 

「絶対ですよ!」

3人は嬉しそうにそう言った。

 

 

 

 

宿に帰ると、3人と女将さん、健のお父さんが来た。

 

「弘太も明日帰るんだろう?お別れくらい言わせてくれ!」

健のお父さんは豪快に笑いながらいった。

 

 

 

その夜はみんなで大盛り上がりだった。

 

 

 

 

そして、わいわい騒ぎも終わり、部屋に戻り眠ろうとしていると、部屋のドアが開いた。

 

「弘太さん、起きていますか?」

 

愛の言葉に、眠ろうとしていた弘太は上半身を起こした。

 

「あぁ、起きてるよ。」

 

弘太の言葉に、愛は頬を赤らめながらしゃべり始めた。

 

「弘太さん、明日にはもういなくなるんですよね?」

 

「あぁ、そうだな。」

 

「また、この島には来てくれるんですよね?」

 

「あぁ、いろんな思いでもできたし、おまえらにも会いに来ないといけないからな。」

そう言いながら、弘太は微笑んだ。

 

そして、弘太のその笑顔を見て、愛は下を向いてしまった。

 

「わたし、弘太さんが好きです。」

 

 

 

 

「え?」

愛のいきなりの言葉に弘太は困惑する。

 

 

 

 

「だから、弘太さんのことが好きです。大好きです。元々、かっこいい人だと思っていました。仮面の人にやられるとき、弘太さんともう話せなくなることが一番怖かったです。そして、助けられた時、この人のそばにいたいと強く思いました。だから!」

 

愛のことだが強くなった。彼女の目には涙が流れていた。

弘太は、女性から気持ちを伝えられるという経験はなく、正直困惑していた。

 

 

 

そして、決意したように口を開いた。

 

「僕は、正直言うと人を好きになるというのが分からない。

でも、これだけは分かるんだ。

 

 

好きになった女性も、好きと言ってくれた女性も守れなければダメだって。

今回の戦いで僕は愛を守れなかった。

だから、僕はもっと強くなる。人々を守れるように。

 

もしその時まで、僕のことを好きでいてこれたら、その言葉をもう一度君の口から聞きたい。」

 

 

弘太は無意識に泣いていた。今回、3人を守れなかったこと、サクラギの時も康太がやられてしまったこと、後悔してもしきれない感情が頭の中で回っていた。

 

 

愛は、泣くのを止めて真っすぐと弘太を見ていた。

 

「分かりました。なら、私はそれまでに素敵な女性になってますよ?弘太さんから告白しちゃうくらいにね!」

 

そう言い残し、愛は去っていった。

 

 

結局、弘太は一睡もできなかった。

 

 

 

 

翌朝、愛が起こしに来た。どうやら、船の時間らしい。

彼女の目はとても腫れていたが、その吹っ切れた顔が弘太にはどこか魅力的に見えた。

 

 

 

 

 

 




原文が短すぎて投稿できずに試行錯誤した結果、原文二つを繋げることにしました!
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