翌朝、学校へ行くと、春と康太の姿があった。
康太は明らかに1か月前よりも体が一回り大きく、そして何より体が傷まみれになっていた。
「康太!いったいどうしたんだその傷!」
「ちょっとね!ずっと体術のトレーニングをしていたんだ。」
「そうだな。おいらとの修行はきつかったみたいだからな!」
いきなり後ろから声が聞こえた。振り向くとそこには猿神がいた。
「おはよう!弘太!久しぶりだな。」
猿神は満面の笑みでこちらを見る。
「これから、学校でトレーニングするんだろう?おいらにも手伝わせてくれ!」
猿神のいきなりの登場、嘆願に驚いたが弘太は嬉しかった。
「あぁ、特訓の相手は必要だと思っていたんだ。ぜひともお願いするよ!」
「それよりも、今後どうするのよ!具体的にどうするのか何も決めてないし・・・。」
春がみんなに向かって言ってきた。
「とりあえず、今日はみんなの特訓の成果を確認しない?」
「それはいいな!康太!おいらが見てやるよ。」
康太の提案に猿神はノリノリだ。
「あぁ、僕もそれでいい。」
「分かったわ。それなら行くわよ!」
こうして、4人はトレーニングルームへと移動した。
「康太!特訓の成果を見せてやれ!」
猿神が康太のほうを見ながら言った。どうやら相当な自信があるらしい。
「そうだね。弘太君、相手してくれる?」
康太本人も、自信満々だ。
「分かったよ。」
弘太はそれだけ言うと康太と向かい合った。
「ルールは魔法なしで、己の体術だけで戦うこと。いいか?」
猿神の言葉に弘太と康太は頷いた。
「それでは・・・はじめ!」
猿神のコールとともに、康太は距離を詰める。
弘太はそれに対しバックステップで距離を保とうとするが、思ったよりも康太の踏み込みが深く、腹に一撃食らってしまう。
弘太はそこから反撃の蹴りを繰り出すが、その足を掴まれ投げ飛ばされてしまう。
そのまま、康太が倒れる弘太との距離を詰めて試合終了となった。
「くそ、負けたよ、康太!」
弘太は悔しそうな顔で、康太を見上げた。
「僕だって、強くなってるんだからね!」
「なら次は、魔法を使って戦うぞ!」
「魔法を使われたって、負けないよ!」
康太は自分に言い聞かせるようにそう言って構えた。
「僕だって、この一か月遊んでたわけじゃないところを見せないとな。」
弘太も、やる気に満ち溢れていた。
「ふたりともやる気だな!それでこそ、審判のやりがいもあるぜ!」
「準備はいいか!?」
猿神のコールに二人は無言でうなずいた。