萌えもん~multi travel~   作:マクドール

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ここは36番道路。キキョウ、コガネ、エンジュへと通じる道。


遺跡マニアのおじさん-5

 

[雑記メモ]

名は体を表す…とはよく言ったものだ。この萌えもんを見ていると改めてそう思う。最も彼女の名…ニックネームと俺が今考えている言葉は文字は一緒だが意味は異なるものである。ドライ…確か何処かの国で3を表すものだったか。ドライ…態度が冷淡であり、他と深い関係を持たない様。

………恐らく一時の関係であるとはいえ、別れる際には後者のドライから一時的だが俺のパーティーの三番目という意味の前者のドライが体を表すことになることを願うばかりである。

[ケイブ]

 

 

 

…俺はメモ帳を閉じ横にいる緑髪の萌えもん…ジュプトルを見る。するとすぐにその視線に気づいたのかこちらを見返してくる。

 

 

「どうした、ケイブ」

 

 

「…いやー、随分と素直にここまで付いてきてくれたなーと」

 

 

「私がお前達に付いていくのがお嬢に会うには一番賢明だと判断したからな。逆らう道理はない」

 

 

彼女は俺の質問に対し、ぶっきらぼうに答える。

 

 

…俺は最初にこのジュプトル…ドライを連れていくのに苦労すると思っていたがそんな心配は不要だった。

 

 

彼女は最初こそこちらを警戒していたもののあのホロン地方の嬢さん…ホロとその萌えもんのツヴァイの説明をし、お前を元の持ち主の所に戻してやると俺が言うと少し考えてた後、付いていくと答えたのだ。

 

 

そして現在チョウジからエンジュ、そしてコガネへの道を俺達は進んでいる。

 

 

「…騙しているとか考えなかったのか?」

 

 

「騙していようがあそこまでお嬢の詳細を知るお前達だ。仮に騙されようがあの研究所にいるよりは建設的だろう?まぁ最も…」

 

 

彼女は手を俺の腕手前まで伸ばす。彼女の手は俺に触れていないのに腕には何かが当たっている感触を俺は肌で感じる。

 

 

「そうならないことを私は願うがね」

 

 

「…それは無いからそのサイコカッターを閉まってくれ。それを出してるとな…」

 

 

 

 

「あいつが怒るんだ」

 

 

俺がそう言うとすぐに前方からリリーラが現れ、ドライを睨み付ける。その際に同じく前方から『ちょ、リリーラの姉貴!?』とアノプスの叫び声が聞こえる。

 

 

「………」

 

 

リリーラの睨みに対しドライはフッと笑い、俺に伸ばした手を下げる。

 

 

「冗談だ。私は君達の仲間だよ。今はまだ…ね」

 

 

「…だそうだ。リリーラ。早く戻ってやれ。何人のトレーナー相手にしてるか知らんがアノプス一体じゃキツいだろ。…さっさと片付けてやれ」

 

 

アノプスとリリーラにはこの付近のトレーナーの相手をさせていた。理由としてはこの近く…自然公園で始まる虫取り大会の影響だろうか…妙に数の多いトレーナーの相手をして貰い、俺が楽するため。後ドライと二人で話したかったというのもある。

 

 

「………」

 

 

リリーラは俺の指示を聞くとすぐに前方に戻る。

 

 

………前方から凄まじい岩が降り注ぐ音がする。…さっさと片付けてやれは言い過ぎたかな。

 

 

「…な?」

 

 

俺は少し笑いながらドライにそう言う。

 

 

「フフッ、確かに恐ろしいものだな…」

 

 

「…悪いな、怖がらせたか?」

 

 

俺は横のドライの頭上に手を伸ばし、頭をポンポンと叩く。何度かそれを受けたドライは俺から離れる。

 

 

「ケイブ、それは止めておけ」

 

 

「あ…悪い。嫌だっか。いつもアノプスにやる癖でな…」

 

 

「…違う。怒るんだろう…?あいつは?」

 

 

「………ん?」

 

 

そう言うとドライは薄笑いを浮かべながら前を指差す。その指先を方向を俺は見る。

 

 

「………」

 

 

…そこには何人…いや、何十人かの打ちひしがれるトレーナーと萌えもん達をバックに瀕死のアノプスを抱えたリリーラがこちらを睨み付けていた。…さっきと違うのは睨み付ける対象がドライではなく、俺だという所だ。

 

 

…どうやらコガネへの道中のトレーナーは問題無さそうだが、リリーラの機嫌取りという壁が俺に立ち塞がるようだ。




ドライ(ジュプトル)
性格:冷静
ホロン地方特有のデルタ種の萌えもん。タイプはエスパー。かつてはホロの手持ちだったがはぐれてしまったようだ。ケイブ達に対して不快感は無いものの、何処か距離を取って接している。
ビジュアルは緑髪のポニーテールに赤と緑の服。又、長い前髪が左目に被っている。
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