[地下洞窟報告ファイル]
およそ一月前にジョウト地方を襲った大規模地震によりエンジュシティ内の焼けた塔が崩壊。その解体作業の際に地下洞窟が発見された。内部調査の結果この洞窟は現在ジョウト地方全域、ホロン地方南部に繋がっていることが確認されており、近域のカントー地方にも繋がっている可能性も考えられる。世間一般では地震によって地下洞窟が出来たと認知されているが、この様な大規模な洞窟が大規模な地震であったとはいえ即発的に生成されるとは考えにくい。その為今後も地下洞窟の調査を行い、地下洞窟の内部の捜索、生成の詳細を追うものとする。
[チョウジ萌えもん研究所地下洞窟捜索部職員ケイブ]
「ふぅ…まぁこんなもんか」
俺は報告書に一段落つけ、息を吐き体を伸ばす。年のせいか、長く座っていたからかどちらか分からないが伸ばした際に体から小さな音が鳴る。
するとこの部屋に俺の萌えもんが静かに入ってくる。彼女はカップを乗せたお盆を持ちながら近付いてくる。
「………」
「お、ありがとうなリリーラ」
彼女…俺の手持ちであるリリーラが淹れてくれたお茶を受取って俺はそれを口にする。
…うん、落ち着くな。
「ありがとうな」
「………」
そう言うとそそくさとリリーラは部屋を出てしまった。顔を見た限りでは赤くなっていたから照れていたようだ。
…それと入れ替わりで俺の二体目の手持ちであるアノプスがドアを開ける音を響かせながら部屋に入って来た。そして俺の側に来る。
「ケイブさん、報告書見てもいーい?」
「良いけど…見るだけな?」
そう言って俺は書き立ての報告書を手渡すとアノプスは黙々と読み始める。…暫くして読み終わったのだろうか、アノプスは俺に声を掛けて来た。
「なぁ、このホロン地方って何よ?」
んーとこいつにも分かるように説明するとだな…。顎の無精髭を弄りながら話し方を考える。
「ホロン地方は今いるジョウト地方から北に向かった所にある地方だな。…ちょっと前にお前らと見つけた出口があったろ。あそこはホロン地方のカンナシティ付近だったんだよ」
「えーっ!?俺そんなの知らないぜ!」
アノプスは驚く。あ、確かその時こいつは…
「…そういえばお前は瀕死状態になってたか。リリーラなら知ってる筈だぞ」
「リリーラの姉貴は全然話さねーから分かんねーよ!」
「…確かにな」
リリーラは大体表情見れば考えは分かるんだがなー。そこそこ長い付き合いだしな。
「…んでケイブさん、次はいつ行くんだい?」
アノプスは何処にとは言わないが場所ら恐らく地下洞窟のことだろう。そうだな…
「今すぐにでも行きたいな。一応報告書も書いたしな」
「えっ、今すぐか。ケイブさん、地方洞窟好きだねぇ」
「まぁな、今まで各地方見てきたがマニアとしちゃあそこまで面白いもんは無いわ」
今の俺は地下洞窟が持つ謎の魅力に惹かれているのだ。ここまで大規模で新しく出来た洞窟なのでまだ捜索しきれてない所だ。これは遺跡マニアとしての血が騒ぐ。
洞窟と遺跡は違うが俺はそういう未知なるものが大好きなのだ。現にこう話している内に行きたいという願望が膨れ上がっている。
「よし、アノプス。リリーラを呼んでくれ。さっそく行こうか」
「うん。…ってあ!」
部屋の扉の前には既に旅支度を整えたリリーラが待機していた。…いつからいたのだろうか?
「………」
「呼ぶ前からいるし…」
「おっ、支度まで出来てるか。流石だなリリーラ。んじゃ行くか」
「おう!」「………」
俺はリリーラが用意してくれた荷物を身に付けて部屋を出る。
さて、今日も探索だ。
リリーラ(リリーラ)
性格:おとなしい
ケイブの手持ちの一体。たまにしか喋らず基本無口。ケイブと共に各地方の遺跡や洞窟等を見て回ってきた。ビジュアルとしてはピンクのショートに紫の作業服と頭に紫の被り物と眼鏡装備。
アノプス(アノプス)
性格:わんぱく
ケイブの手持ちの一体。リリーラより後輩である。様々なことに興味を持つことが多くそれが良くも悪くも新たな発見に繋がることが多い。ビジュアルとしては灰色のツインテールに灰色の作業服と頭にアノプスの模様が書かれた被り物を付けている。