※思ったより長くなりそうなので前後に分割しました。まずヤンデレ度軽そうな萌えもんからどうぞー
~case1~
[雑記メモ]
『モエルス』…確か萌えもんの成長を促進させるウイルスのことだったか。ウイルスと言うと響きは良くないが実際は萌えもんに悪影響を及ぼすものではなく、熟練のトレーナーは萌えもんのモエルス感染を歓迎するそうだ。
そして近年、モエルスの亜種…『ヤンデルス』の存在が確認された。
このウイルスは萌えもんが持つトレーナーへの好意を増大させるものらしい。その際に精神的に病んだ状態になる報告が多く挙がっている。………にも拘らず、どうやらこちらのウイルスも熟練のトレーナーは萌えもんのヤンデルスの感染を歓迎しているようだ。………上記の熟練と下記の熟練の意味は違うのではないか。俺はそう考えている。
[ケイブ]
「成程ねぇ…」
俺は自分の書いたメモを再読しながら目の前の萌えもんを見る。
「えへへ、ケイブさーんー」
「こりゃ、分かりやすいわ」
「ケイブさーん、んー」
アノプスはニコニコしながらこちらに両手を広げ近付いてくる。…これは抱っこしろってことか?まぁ…いいか
「おー、来い来い」
「んー、もっとギュッとー」
アノプスの言葉に応じ、ちょっと力を強めて抱き締める。アノプスは目を細めて満足そうだ。
「で、俺はどうすればいいんだ?アノプス」
「このままでいいー」
「…そうか」
「このまま二人で一緒にいような」ボソッ
「ん?何か言ったか?」
「何でもないぜー」
そうしてずっとアノプスを抱き締めて日が暮れる頃、アノプスが急に離れ「な、何してんだ!ケイブさんのエッチ!」と罵られた…。ヤンデルスは消滅した…のか?
………ふと一つの考えが頭をよぎる。もしあの時他の萌えもんのことを話したり、ボールから出してたら…
どうなったのだろうか。
それを確かめる術は俺にはない。
~case1 end~
コメント:まずは軽いジャブから
~case2~
「ホロねーちゃんが悪いんだよ…」
私は個室の中でツヴァイに手錠をされ、押し倒される。ツヴァイは一体どうしたというのだ。
「ホロねーちゃんが他の萌えもんと話してデレデレしたりして…」
「いや、してないわよツヴァイ」
「………えっ!?えーと、ちょっと待って!えっと…」
ツヴァイが慌てて部屋を出る。部屋を出る前に手錠を外して欲しいのだけれど…。暫くするとツヴァイは紙を持って戻って来た。
「えっと続きはここからだよね…」
「ウソ!絶対してた!もう許せない…こうしてやる…!」
そう言うとツヴァイは小さな刃物を取り出し、私に詰め寄る………って!
「…ツヴァイ!駄目、そんなもの持ったら!危ないでしょ!ほら、渡しなさい!」
「え…で、でも…」
「でもじゃない。渡しなさい!」
「う、うん…」
何か口答えしようとしてたがツヴァイは刃物を渡してくれる。全く…
「後この手錠も!こんなの何処で買ったの!?」
「は、はい…」
ツヴァイに手錠を外させる。こんなの何処で買ったのやら…
「ツヴァイ、何でこんなことしたか分からないけど…危ないからしちゃ駄目よ。怪我とかしてない?」
「だ、大丈夫…」
「…なら良かった。じゃ一緒に買い物行くわよ、お菓子買ってあげる」
「本当!?わーい!ツヴァイね、あれが…」
こうして私とツヴァイは部屋を出て買い物に向かう。あ…そういえばいつもより足に掴まる力が強いけど気のせいかしら。
~case2 end~
コメント:優しい世界
~case3~
「ふふふ、これをマスターに飲ませれば…」
「………マスター、お茶の準備が出来ました」
「あら、ありがと。エレも一緒に飲みましょ」
エレが淹れてくれたお茶を私は飲む。私が飲んだのを確認したエレもそれに続きお茶を口にした。…うん、美味しい。そう思っていると…
エレが突然倒れた。…え?私は慌ててエレの側に寄り、大丈夫か確認する。
…息はある。というか鼾をかいている。………どうやら寝ているようね、ベッドに運びましょうか。
エレをベッドに運んで寝かせてから暫くするとエレが目を覚ます。エレは起きた途端に周りをキョロキョロ見ている。…そしてブツブツ何か言っている。
「はっ!?ま、まさか飲むカップを間違えた…いや、馬鹿な…」ブツブツ…
「大丈夫、エレ?疲れてたのかしら?体調悪い?」
「い、いえ大丈………ゴホゴホ、いやーまだちょっと悪いみたいですー」
…どうやらエレは体調を悪いみたいだ。私が色々無理をさせたせいだろうか…
「ゴメンね…今日は付きっきりで看病するから、何かして欲しいことある?」
「!じゃあ傍にいて下さい!」
「あ、うん…良いけど他には?」
「大丈夫です!」
「やった…!計算通り…」ボソッ
結局私はエレが寝るまで傍にいてあげた。………それにしても幸せそうな顔で寝てるわねー
~case3 end~
コメント:優しい世界その2
~case4~
「なぁ、お前は大丈夫なのかドライ」
「急に何だ。ケイブよ」
「いや、最近ヤンデルスっていう萌えもん専用のウイルスが流行ってるらしいからな」
まぁ、ドライは見るからに平静だ。問題なさそうだが一応聞いておく。
「その話か。確かそのウイルスは萌えもんのトレーナーへの好意を増大させるものだったか、なら心配いらん。貴様に感謝はすれど好意など持っていない」
「ハハハ…酷いなー。まぁ掛かってないならいいや」
…大丈夫みたいだ。余計なお世話だったようだ。
「そこは否定しろ、馬鹿が」ボソッ
何か聞こえたが気のせいだろ。…俺はいつものようにメモを取り始めた。
~
私は自分のボールを見つめていた。もし…
もしだ。私がこのボールを壊してしまえばどうなるのだろうか。私は誰の萌えもんになるのだ。お嬢の萌えもんになってしまうのか…
なってしまう…?何だ、今の自分の考え方はまるで…。いや、まずそんなことをしても彼は私を受け入れてくれるのだろうか。…それは無い。
私がそんなことをしても彼は受け入れてくれるとは思えない。それはこの短い旅の中で一緒にいてずっと見てきたから分かっている。
ずっと見てきた…?やはり何か考えがおかしい。なら…なら私はどうすれば彼と…
ずっと一緒にいられる?
………
………うん。私の考えは何時も通りだ。
~
翌日、俺のメモ帳の表面に小さな切傷が付いていた。別に使えないって程の傷でもないからいいんだが…いつ付いた傷なんだろう。
~
「またメモか、懲りないな貴様は」
「ま、癖みたいなもんだ」
彼はそう笑いながらメモ帳を見つめ、ペンを走らせる。
…彼が私を見つめている。私を愛している。
私がお前の傍にいる。
~case4 end~
コメント:この位の距離感好き。ドライはホロのパーティーですが、ヤンデレ想定はケイブでしか出来なかった。すまん。
こんな感じで良いのかなぁ…
4体中3体はヤンデレ感無いんだが許して下さい