薬屋の息子-7
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『坊主、お前はヒワダタウンに行ってこい』
コガネシティの萌えもんセンターにてケイブさんが僕にそう言ったのを思い出す。そう言われた時はどうしてだと思った。ホロさん達を手伝うなら側にいた方がいいだろうと僕は考えていたからだ。
現在、僕の旅は特に目的地とかを定めていない。まぁ目的は出来たのだけれど…
ホロさんやセーレさん、ケイブさん達を手伝うということだ。そう僕の萌えもん達に話すとつーもろすろすも呆れながらも付いてきてくれるようだ。
実際にケイブさんに何故ヒワダなのか聞いてみた所…
『お前虫萌えもん使いだろ?ならツクシに鍛えて貰え。そうして貰う様に手紙は書いてやる』
そう言ってケイブさんは僕に手紙を渡してきたのだ。…まず僕は虫萌えもん使いでは無いし、何故ジムリーダーであるツクシさんと繋がりがあるのかとか疑問に思う所はあったが鍛えて貰うというのは悪い誘いではない。
『ヒワダタウンですね、分かりました』
その為僕はその言葉に従い、ヒワダタウンへと向かうのであった。
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「別に僕は虫萌えもん使いでは無いんだけどなぁ…」
コガネシティから南に進んだ先の34番道路にて僕はそう呟く。この34番道路を進めばウバメの森、そして森を抜ければヒワダタウンだ。
虫…タイプかぁ。別に拘りがあった訳ではない。つーの新しい仲間、友達として同じタイプの方が良いのかなぁという僕の勝手な考えだった。今考えればタイプ関係無しにつーは自分なりに仲間や友達を作るだろう。
でもタイプが片寄るのは良くないよな…。腰に付いた三つのボールを見ながらそう思う。今のパーティー…つーとろすろすでは岩タイプへの相手は厳しいのではないか。幸いろすろすが格闘技を使えるとしてもだ。
…ん?
…三つ?
改めて僕は腰に付けたボールを確認する。
「ボールが一、二、三………ん!?ちょっと待って!」
僕は慌てて腰に付けたボール三つを手に取り正面に軽く投げる。するとボールが開いて光の中から萌えもん達が現れる。
「…んー?」
「む?お前は…」
「あららー」
光の中から現れたのはつーとろすろすと…
セーレさんのヤドンだった。
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「気が付くのが遅すぎますぞ」
そう言って目の前のヤドンは笑っている。いや、そうだけども何故…?
「何でここにいるのさー、ヤドンちゃんー?」
僕が持っていた疑問をつーが聞いてくれる。するとヤドンはその質問に答え始める。
「いやー、ヤドもヒワダに用がありましてな。なら折角なんで一緒にと」
成程。別に僕としては構わないけれど問題はセーレさんの方だ。このヤドンは予め彼女に許可を得てここにいるのだろうか?
「セーレさんの方は大丈夫なの?流石に勝手に連れてくわけには…」
「だ、大丈夫ですぞ。置き手紙を残しましたぞ…」
…僕の目を見ないで言っているが大丈夫なのだろうか。
「今からでも戻った方が良くないか、主よ。何か怪しいぞ」
ろすろすがそのヤドンの様子を見てそう言う。疑う訳じゃないけどね、確かに連れていって良いものか…。そう考えているとヤドンがろすろすと肩を組み僕とつーから距離を置き、何か話を始める。
「まーまー、このフエン煎餅を」「要らん」「むむ、なら………」「…何?本当か!?」「本当ですぞ」「あ、主は喜んでくれるだろうか…?」「もうメロメロ間違いなしですぞ」
暫くして二人が戻ってきた。すると…
「ま、まぁ道中戦ってくれるらしいし…良いのではないか?」
ろすろすが賛成側に回った。僕はどちらでも良いがつーはどうなんだろうか?つーの方を向く。
「ドラちゃんに任せますー」
…だそうだ。なら連れてくか。最悪ヒワダの萌えもんセンターの交換システムでも使ってセーレさんに返そう。そこで彼女に謝ることも出来る筈だ。
「じゃ、一応連れてくよ。よろしく、ヤドンさん…?いや、ちゃん…?」
「ヤドとお呼び下さいな」
どう呼ぼうか悩んでいるとヤドン側からそう手助けしてくれた。どうやらヤドというニックネームらしい。
「私がマスターから頂いた名前ですぞ。よろしく、ドラ殿」
ヤドはそう自慢げに話す。その様子に思わず笑みがこぼれる。…良かった。別にヤドは前のマスターを嫌ってここに来たという訳ではなさそうだ。
「よろしく、ヤド」
思わぬ旅の仲間が出来たが現在の僕達の目的地は変わらない。…僕はヒワダタウンへの道のりを進み始めた。