※前後の二話分の予定。
※今回は番外編の量が多いので本編→番外編→本編→番外編…の流れで投稿予定(あくまで予定です)。
大体UA7500か10000辺りまでには番外編を全て終えたいですね(終わるとは言ってない)。
※…このままではUA5000に間に合いません!強行します!
→アンディー!!(フライング投稿)
~簡単なあらすじ~
XXXX年。世界はヤンデルスの炎に包まれた!!
トレーナーの精神は枯れ、良心は裂け、あらゆるトレーナーは萌えもんに溺愛されたかの様に見えた!!
…しかし!萌えもん協会と匿名の少年の尽力によりヤンデルスの抗体薬が製作…拡散され、多くのトレーナー達は平穏を取り戻し…一部のトレーナーは舌打ちしたという!!
………だが!!
ヤンデルスは死滅していなかった!!
~case1~
朝のこの時間。
彼は朝に強い人間らしく、寄り道とかは余りしない人間だから…
彼らは仕事場へ向かう際に、この時間にここを通る筈だ。
………そのせいで最近ワイまで朝に強くなってしまったなぁ。…何でやろ?
暗い洞窟の道に薄い光が灯る。…来たか。これがウチの光…彼を示す光。
………。
………『捕まえてくれ』なんてウチから言える訳ないし、彼の周りの萌えもん達の様子から断られそうだ。
だから………
「…おっさんか!…偶然やないか!」
「おう、マリル。今日も通らせて貰うぜ」
「どうぞ、どうぞ!おっさんなら大歓迎でっせ!」
「…ありがとよ。…お前も普段こんな時間から起きてるのかー。珍しいもんだ」
「………実はおっさんのこと待ってるんやで」
「………え?」
「…冗談や!冗談!…アホみたいな面しおって!からかっただけじゃ!バーカ!!」
「コ、コイツ…変なこと言いやがって…!」
「ハァ…まぁいいか。じゃあな、俺は行くぜ」
「おう、気を付けてなー」
そう言って彼と彼の萌えもんが離れていくのを見送る。…彼等が離れると薄い光が更に乏しいものとなる。
………彼の萌えもんが放つ洞窟を照らす光は薄いのは嬉しくもあり、悲しかった。彼の顔をしっかりと見れないのは残念だが…
………ウチの真っ赤な顔を彼にしっかりと見られないのは嬉しかった。
だって…
…恥ずかしいやん。
~case1 end~
コメント:最初は軽いお通しから。…でもこれヤンデレじゃない感。…普通にラブコメみたいな話になってしまった。でも個人的にこの位の距離感がいっぱいちゅき。
~case2~
…彼にとって萌えもんという存在は一杯いるのだろう。
…でもあっしにとってトレーナーという存在は貴方しかいない。
「………ふふーん」
だから貴方を待つ。彼との約束の場所で約束の時間のかなり前から。
朝から…いや、昨日の夜…いや、約束をしたあの時から緊張している。…彼のことを考えると胸の高鳴りが収まらない。
だからだろうか………
彼にとってあっし以外の萌えもんという存在がいるのが我慢ならない。
………
あ…まだ約束の時間まで余裕はあるよね。
先に『仕事』、終わらせよ。
~
「アッカ、お待たせ」
「…やぁ!主人さん」
「いつもありがとな。…じゃあ行こうか」
「分かった。…確かあの場所の大木かな?」
「…そうだ。頼むぞ」
さて…
仕事終わりのご褒美の時間だ。彼があっしの隣にいる。あっしに話しかける。あっしを見ている。
あぁ、いいなぁ、これぇ…。仕事の疲れも吹き飛ぶよ。うん。最高。
「…アッカ、今回はしっかりな。…前のトレーナーさんみたいな人は出さない様に」
「はいはいー」
前回は…祠の近くの大木の件か。ふざけてトレーナーさん相手に遊んでたことを彼は言っている様だ。………結局遊ばれたのはあっし側だったけどね。あの時のトレーナーさんの側にいたあの忌々しい金髪の少女を思い出す。
………正確には違う、忌々しかった少女だ。…今なら分かる。
彼女はあっしと同類だ。…そしてあっしの理想型を既に手にした者。…云わば先輩だ。………そういえば彼を想う際の胸の高鳴りが以前より強くなったのは彼女に会ってからだ。
…そんな彼女の言動は私に答えをくれた。
『大切な時間』を楽しみたいなら『仕事』をしよう。それが『大切な時間』を楽しむ為だ。
…え?
仕事は何かって?
ここ…ウバメの森であっし以外の萌えもんを狩ることだよ?…これで彼にとっての萌えもんはあっしだけでしょ?現に彼があっしの隣にいる。あっしに話しかける。あっしを見ている。あぁ…いいね、最高だ…!
………あ、『仕事』の後始末は既に終わってるから気にしないで。『中途半端な仕事はするな』…それが彼の言葉だからね。
…まだこの森に起きた異変を知らない彼はあっしを連れて目的地へと進んでいる。
うん、一緒に進もうね。
あっしだけのトレーナーさん。
~case2 end~
コメント:原作でもポケルスって近くにいると感染するからね。ただし感染後に抗体が出来ると他へうつらない。…つまりどういうことなのかは皆様のご想像にお任せします。
~case3~
惜しかった。
優しいこと…合格。
真面目なこと…合格。
空気を読めること…合格。
正直なこと…合格。
心配り出来ること…合格。
謙虚なこと…合格。
礼節を重んじること…合格。
場に流されやすいこと…不合格。
恥ずかしがり屋なこと…不合格。
大事なことを黙ってること…不合格。
周囲に甘いこと…不合格。
物事の詰めが甘いこと…不合格。
仲間に恵まれないこと…不合格。
儂を愛していないこと…不合格。
紙に走らせていたペンを置き、書いたことを見直す。…まだ、こんなに駄目な部分がある。
少しずつ直していくしかない。…彼には儂の王になって貰うんだから。
さて…二日目、行こうか。
~
「やぁ、おはよう」
「………おはよう、ごさいます」
彼が動けない状態ながらも挨拶に応じる。彼の目はまだ様々な想いが混ざっているが挨拶に応じたことをまず評価しよう。
「…!よし…偉いぞ…少年」
儂は彼の頭を優しく撫でる。…すると彼はこちらを睨み返してきた。
………。
撫でる手を止めて彼の顔を掴み、儂の顔を見させる。…すると彼の目は怯えを持ったものとなる。
………。
彼を叩く。叩かれた彼は少しだけ体が横に動いた。…少しだけなのは彼の手足を縛ってる鎖のせいか。…彼の恐怖に歪む。…この後に起こることを彼は分かっている様だ。それを恐れてか彼が震えながら言葉を発した。
「…っ、すみま…せん…。ありがと…ヤドラン…」
「…!!…儂も悪かったな。少年…痛かったよな…大丈夫だったか?ごめんなー…」
儂は彼の叩いた部分を手でそっとさすりながら、抱き締める。そして耳元で囁く。
「…よく分かったね。凄い…、偉いな。二日目で何も言わずに分かった…流石少年だ。…賢いな。よく頑張ったぞー………」
「 ………っ」
そして、耳元から顔を離し、彼から距離を置く。…一日目と違い、離れる時の少年の顔が屈辱と切なさが混じったものとなっていた。
………悪くはない。
もう一度近付き、彼を抱き締める。…彼が顔を逸らそうとするが、儂がじっと見ると彼が顔を逸らすのを止めた。…向き合う形になる。
「…でも優しい君のことだ。これも儂を考えてのとりあえずの対応なんだろうな」
「………」
彼は黙っている。…そんな彼に救いの手を与えようか。…さて、どうするかな?
「………ふむ。ここの答えはな『そんなことない。気にしないで』と言えば良い」
「………!」
「少年のいい部分までは矯正したくない…その心配りは大切にしてくれ。…優しい君のな」
儂は彼の頭に手を伸ばし…
止める。…抱き締めていた腕も解く。
「………あっ…」
「………少年、答え聞いてなかったよ」
彼の顔がお預けを食らった様な切ないものになる。…先程よりも良いぞ。…やっぱり少年は儂の理想だ。…後は彼がその称賛を与えられる返答をするかどうかだ。
「どうする?」
「……………そんなことない!気にしないで!」
勝った。
彼に伸ばしかけていた手を頭にやり、全力で撫でる。そして儂の胸元まで頭を持っていき、解いていた腕で彼を再び抱き締める。それを受けた彼の顔が喜色に染まるのが束の間、見えた。
「よく言えたねー…。…少年を信じていたよ。君は優しくて…真面目で…空気を読めて…正直で…心配り出来て…謙虚で…礼儀正しくて…本当にいい子だ。でも…」
「………で、でも?」
震えた声で聞いてくる。まるで捨てられるのを恐れている子犬の様だ。…捨てる訳がない。儂が君を捨てる訳ないのにな。
「…悪い所もあるんだ。それは直していこう。…直す度に少年が望むことをしてやろう」
「……………なら」
「 …なら?」
「…こうやってまた僕を撫でて、抱き締めて、褒めて欲しい………」
「…!………そうかー…」
………一日目で解放してくれと言った彼が嘘みたいだ。…その様子の違いに黙っていると彼が不安そうな表情で見上げてきた。…そんな顔をするな。またご褒美をあげたくなってしまう…!でもまだ駄目だ…しっかりと彼を教育しなくてはな…。
「…いいぞ。君が直す度に…頑張る度に愛してやる」
彼が儂の王になる日は近い。
~case3 end~
コメント:やっぱり今回も駄目だったよ。まぁ…彼女は逆らわなければ優しいから大丈夫でしょ。…元の仲間は『仕事』されてる設定です。
前編はマリル、カモネギ(アッカ)、ヤドランです。
…誰だよ!って感じの強い面子かもですがanotherだからこれ位の面子が良いのです。前回と同じく趣味全開の作品でございます。
後編は三か四人の予定。…悩んでいる一人はデザート的な甘いものだから書くかはまだ未定です。