※前後の二話分の予定…だったけど三分割になりました。相変わらずのガバ予定。
※今回は番外編の量が多いので本編→番外編→本編→番外編…の流れで投稿予定(あくまで予定です)。
~case4~
「お姉様ぁ!!ネールでございます!!」
また来た…。ハガネールさんがこちらに近づいて来る。…最近しつこいんだよねー。ちょっと釘刺しとこうかな。
「…で、出たな!クソレズ鉄蛇女!」
「………え?あの…」
彼女の足が止まる。…そして顔を伏せてしまった。さ、流石に言い過ぎたかな?でもしつこいしなぁ…
「………」
「…あ、ごめん。冗談だよ!冗談………」
…やっぱり可哀想だ。私は自分の立場になって考えた上で、そう思う。謝る為に私はハガネールに声をかけるが…
「…構いませんよ」
その前に、彼女が顔を上げた。
「…え?」
「ワタクシに会うや否やその名前を出したということはお姉様はその名前を予め用意していたのでしょう。鉄蛇萌えもんというハガネールの名称まで御存知とは、事前の下調べあってのことです。その情報はトレーナーさんに教えて貰ったのですか?…教えて貰ったということは少なからず、ワタクシに対しての意識があるということです。ならばお姉様はワタクシを罵倒する為、追い払う為にワタクシに意識を向けて下さったことになります。素晴らしく、尊きことです。ならばお姉様がワタクシのことを考えて作り出した名前、有り難く頂戴しましょう。…好意など大層なものは望みません。お姉様がワタクシの存在を頭の片隅にでも置いてくれて、少しでも意識してくれればいいのです。
…それが無上の幸せですよ、お姉様」
「…今日の君はいつにも増して面倒臭いな!!」
~case4 end~
コメント:(多分)平常運転、以上。
~case5~
彼が怖かった。…でも彼は優しかった。
「…よし、ここまでだ。戻って来い、チョンチー」
「は…はいっ………!」
彼の一声で、木に向かって電撃を放つ訓練が終わる。力を使ったことによる体の疲労は少なからずあるものの、私は彼の元へとすぐ戻る。
彼の元へと戻ると、彼は私と目線を合わせるために屈んだ。今日はどうだった…かな…?
「チョンチー…まだ電撃が弱い。あれではバトルの際、相手の萌えもんにダメージにはならないだろうね。もっと力を込めて打ってみるんだ、…いいね?」
「…はい」
やはり彼は怖かった。…いつも私の行動に対してのダメ出しから入るのだ。そして彼は私ではなく、電撃を放った木の方を見る。………無視されている様な気がして心苦しくなる。
「…でも今の電撃の力具合、それは覚えていてくれ。相手にダメージは与えられないが、行動を制御するには使えそうだ。…悪くないぞ」
「!…はい………」
やはり彼は優しかった。木の方を指差し、私に伝えてくる。今くらいの感覚…あれは結構力を振り絞ったものであったが、普段から使えない程ではない。………感覚をしっかり覚えておこう…。
今度は優しい彼を見る為に。
「………どうでしたか?御主人様?」
私達の様子を見ていたウインディさんが彼の側に密着する程、寄って問いかけた。………?何だろう?何かおかしい。普段は訓練後、私を労ってくれる優しいウインディさんが私に何も言わない………まるで彼しか見えてないみたいだ。
「…悪くない。電磁波はもう使えそうかな?………後は威力のある電気技だ。それが使えれば、メインウェポンがとりあえず整う。それで充分な戦力になってくれるだろうね」
「………それは良かったです。…彼女には頑張って頂きたいですね」
………ウインディさんが私を見下す様に見てくる。
やはり何かおかしい。…いつもはこんな接し方をすることは無いのだ。普段は優しく、時に厳しいけど、頼りになるパーティの先輩…それがウインディさんなのに。
………彼の足りない部分を補ういい女気取りか。大層なものだ。
………え?
意識もしてない言葉が私の頭の中に響いた。…その言葉に私は周囲を見渡すが近くには私に対して話した気配のない、彼とウインディしかいない。気のせい………かな、うん…。
「そうだな。…早く使える様になって、一人立ちして欲しいな。そうしたら訓練は終わりだ。後はウインディ、ヘラクロス…君達に任せよう。しっかり教えてやってくれ」
「…畏まりました」
………。
…え?
終わりになんか、させないよ?
…意識もしてない言葉は既に消え、聞こえなくなっていた。
~
その夜…
「っ…おい!何をしているんだ………!」
あ、まだ喋れるのね…。
やっぱり彼の言っていた電磁波…?はまだ完璧ではなさそうだ。…やっぱり一人立ちにはまだ遠いよ。
「…おい!」
口は動くものの体は動かない彼は私を見て、呼びかけている。………が、それを無視して彼を押し倒し、跨がる。痺れている彼を押し倒すのば簡単なことだった。
「っ…止めろ…!どうしたんだよ…?」
彼の言葉が大きくなった。そして止めろと私を脅しながらもどうしたんだと気遣う彼がいる………うるさいなぁ。彼の顔をじっと見る。
彼の顔が徐々に近づく。
「終わらせ…ないから…」
「………え?」
うるさい彼の口を塞ぐ。…その際に目前にいる彼と目が合う。
…口を塞ぐのを止めると彼は私を見て、驚愕の表情を浮かべている。そして震えてながら口を開いた。
………さて。
彼からの発せられる言葉は…怖い彼のものだろうか?…それとも優しい彼のものだろうか?
~case5 end~
コメント:彼(エリト)のチョンチーとか本編では一言も喋ってないのに書く勇気。一応キャラ設定は用意してました。因みに普段はこんな子じゃないです………多分。
急遽三分割にしてしまってすみません。
後編は二人の予定。その後にやる番外編はバレンタイン&ホワイトを予定しています。それが終わったらお嫁さん企画…って感じで。
もうホワイトデーも旬が過ぎてる…。
………なるべく早めに書く様にはしますねー。