萌えもん~multi travel~   作:マクドール

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※番外編です。本編とは関係無いです
※三分割のラストです。
※今回は番外編の量が多いので本編→番外編→本編→番外編…の流れで投稿予定(あくまで予定です)。


番外編:『萌えもん達がヤンデルスに感染した様です。 another 後編』

 

~case6~

 

 

 

何処か、引け目を感じていた。

 

 

何者にも怯まずに挑む友達、自分を曲げずに飄々としている友達。

 

 

表面ではそんな友達のことを呆れて笑っていたが、内心は羨ましかった。私に無いものを持っているからだ。

 

 

一方で友達は私のことを高く評価してくれたが、それが一層私に引け目を感じさせた。友達は純粋に私を見ているのに、私はそれを出来てない様に感じたからだ。

 

 

………私は友達には勝てない。そう内心で思っていたんだ。

 

 

だから…

 

 

君が友達ではなく、私を選んで…

 

 

大会で優勝した時…

 

 

 

 

とても嬉しかったんだ。

 

 

 

 

 

 

「どうだ?ヘラクロス」

 

 

「…筋はいい。だが実戦を経験させたいな」

 

 

「…もう少ししたら僕の指示の元でバトルに出してみるかな。しっかり指示を出せば応じてくれる筈だ」

 

 

「…それがいい」

 

 

どうやら私の発言は彼には不要だったみたいだ。彼は新しくパーティに入ったチョンチーのことを理解している。それが分かると私は目の前で訓練しているチョンチーから目を離した。

 

 

チョンチーを見ている彼の横顔が目に入る。彼は育成やバトルにおいて優れた手腕を持っていた。…それでもあのコガネルーキーカップで勝てなかったのは準決勝の少女の萌えもんが何処か違和感を持っていたこと…それと少女の指示の的確さだろう。あの少女の腕も確かなものだった。…彼女の優勝は頷ける。

 

 

「………ん?どうした?」

 

 

「…何でもない」

 

 

私の視線に彼は気づいたのかこちらに顔を向けた。

 

 

「…何でもないってことはないだろ。普段のお前は僕をじっと見たりしないだろ?」

 

 

「………そうだな。…ウインディのことだ」

 

 

…見てるよ。恥ずかしいから表にはしないけど。でも彼のその発言は私を理解はしていないが理解しようとする意思を感じた。…それが堪らなく嬉しかった。そんな彼に応えようと話の為に適当な話題を持ち上げる。

 

 

「…何かおかしい。…彼女はウインディになってから大人しくなったがそれにしても普段より静かなんだ」

 

 

「………そ、そうか」

 

 

先程会った彼女…ウインディは普段とは何処か違った様子だった。ガーディからウインディに進化した時に大人しくなったがそれにしてもだ。

 

 

………まぁどうでもいいな。

 

 

彼の為の適当な話題だ。

 

 

 

 

「………なぁ?」

 

 

「どうした?」

 

 

「お前は…大丈夫か?」

 

 

「…?どういうことだ?」

 

 

 

 

 

 

「………やけに僕に近くないか?」

 

 

「普通だ。気にするな」

 

 

先程から彼に向けていた顔が、体が彼との距離を詰めようと何もおかしくない。普通だ。

 

 

 

 

…普通ではない?分かってるさ。とうに私はおかしくなっている。

 

 

 

 

…でも問題ないだろう?私は分別の付く萌えもんだ。彼や他者に危害を加えたり、何かを強いることもしない。彼の道を見守り、それを手伝おう。…何か問題があるか?

 

 

「…いや、でも…」

 

 

「大丈夫だ。気にするな」

 

 

そう、気にするな。君は君のまま。私は私のままだ。何も変わらない。

 

 

だから…

 

 

いつも通り…

 

 

 

 

私を選んでくれた君を慕わせてくれ。

 

 

 

~case6 end~

コメント:無害型ヤンデレ(でも爆発するとヤバいタイプ)。ヤンデルスの違和感、感染に気づいたが敢えて受け入れた感じ。

 

 

 

~case7~

 

 

 

鏡の中の自分と目が会う。

 

 

 

 

整った顔立ち、綺麗なブロンドヘアー、仲間に比べると少し劣るがスタイルも悪くない。着ている豪勢な赤服がそれを際出させていた。

 

 

 

 

醜い。

 

 

そう思い、鏡から目を逸らした。

 

 

 

 

 

 

あの頃は良かった。

 

 

 

 

今よりも大変だったけど私は楽しかった。未熟な私を御主人様は受け入れてくれた。我儘を言っても何だかんだで受け入れてくれた。

 

 

そんな御主人様だったから私も精一杯頑張った。頑張って、頑張って…ちょっぴり挫けたりもしたけど…

 

 

楽しかった。

 

 

 

 

今は…

 

 

私も成長して…その分頑張って、頑張っても…彼はそれを当たり前としていた。そして彼は私を見ずに、他の子を見ている。

 

 

 

 

つまらなかった。

 

 

 

 

「………がう」

 

 

私の呟きに返答は無かった。今、周りに誰もいないのだから当たり前だ。………でも返答が欲しかった。

 

 

…欲しかった。

 

 

 

 

 

「…ウインディ?」

 

 

「………ご、御主人様!?…い、いつから!?」

 

 

「いや…、今だが………」

 

 

 

 

 

「何かあったか?最近皆がお前のことを心配していてな…」

 

 

彼は来てくれた。

 

 

私が呼んだら来てくれた。

 

 

そうだ。私が呼んだら彼は来てくれる。助けてくれる。見てくれる。今も昔も変わらない。変わらないじゃないか。ちょっと我儘を言ったって許してくれる。

 

 

『少し寂しかったんです、御主人様』

 

 

…伝えよう。変わらない為に伝えよう。私を不安そうに見ている御主人様の方を向き、口を開く…

 

 

 

 

 

「ま、今のお前はしっかりしてるし、大丈夫だろうけどね」

 

 

 

 

 

 

 

…嫌だ。

 

 

私は御主人様を呼んだら来てくれる私が欲しい。

 

 

今の私はつまらない。醜い。こんな私は…

 

 

 

 

要らない。

 

 

 

 

 

 

「がう」

 

 

「…え?」

 

 

「がう、がう!御主人!」

 

 

「…ウ、ウインディ?…どうした?」

 

 

「…がう!好きだ!」

 

 

「…え!?おい!噛み付くなって!」

 

 

あぁ。

 

 

 

 

やっぱりいい。しっくりくる。

 

 

御主人様も私のことを見てくれる。心配してくれる。

 

 

「がう、がう…!」

 

 

「…おい!本当にどうしたんだ!?」

 

 

…どうもしませんよ?

 

 

 

 

さぁ、昔みたいに未熟な私を受け入れて、少しだけ我儘を言っても受け入れて下さい。私を見て、心配して下さい。私は手間のかかる駄目な萌えもんなのです。進化して力を得てもそこは変わらないのです、御主人様。

 

 

 

 

だから今の私とはさよならです。

 

 

 

「がう!」

 

 

 

………。

 

 

がう、がう!

 

 

 

~case7 end~

コメント:こちらは逆に面倒臭い子。幼児退行とかそういうジャンルになるのでしょうか?(自分でもよく分かってない)

精神崩壊してるからヤンデレ度は高そう。




以上でヤンデルスanotherは終了です。次の番外編はバレンタイン&ホワイトです。

………今回は良心枠がマリルしかいないなぁ。後はクソレズ鉄蛇女。
※ギャグっぽく書きましたが結構病んでます。


後の面子はそれなりに病んでると思います。
今回も自分の趣味全開の作品でしたが皆さんにお楽しみ頂けたのなら幸いです。
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