※前後の二話分の予定(今度はしっかりと二話に収めます)
※今回は番外編の量が多いので本編→番外編→本編→番外編…の流れで投稿予定(あくまで予定です)
※アンケート時のタイトルが長かったので短くしました。
~case0~
[雑記メモ]
『バレンタイン』…確か萌えもん協会が商業目的で流行らせたイベントだったか。しかし長い年月は当初の目的を定かではないものとし、今では親愛なる者に対してチョコレートを贈るイベントに成り下がり、萌えもん協会も一部のトレーナーや萌えもんに対して無償でチョコレートを用意したりする始末だ。
タダでくれるなら有り難いが、この日で…贈り物がチョコレートである必要はあるのか?という疑問はある。だって………
愛の形や表し方は人それぞれだろ?
[ケイブ]
~case1~
「はいー、どうぞー」
「受け取ってくれ、主よ」
「…ありがとう。でも…」
僕はつーとろすろすから小さな包みを受け取る。中身は甘いミルクチョコレートだ。
…え?何で知ってるのか?だって………
「わざわざ渡す必要無いと思うけど………一緒に作った訳だし」
そう、このチョコは三人で一緒に作ったものだった。だから中身も知ってるし、味見もしたから味も知っている。
「いやー、感謝の気持ちだよー。でも良かったねー。今回はつーとお母さん以外から貰えたねー」
「そ、それは嬉しいけど…」
つーの言う通り僕は今までバレンタインのチョコをつーとお母さんからしか貰ったことがない。…つーの言葉からは僕を馬鹿にする様な響きがあるが純粋につーと母さん以外………ろすろすから貰ったのは嬉しかった。
「喜んで頂いて何よりだ。私もこの様な行事は初めてでな」
「…でもこういうのは一緒に作るものなのか?」
ろすろすの疑問は僕と同じものだ。一緒に作るというのは違う………気がする。他の子から貰ったことがないから分からないけれど…
「そーゆーものなのよー、ろすろすー。じゃあドラちゃんー、ホワイトデーもよろしくー」
「あ、うん…」
そうだ。ホワイトデー…バレンタインのお返しを皆と一緒に作るのだ。恐らくこの三人でお菓子を作って…そして僕からつーとろすろすに渡す。
………渡すものをつーやろすろすは知っていて嬉しいのだろうか?
「成程…な。主、よろしく頼む」
ろすろすが僕達のバレンタインとホワイトデーの仕組みを理解したらしい。…その仕組みにろすろすは従う様だ。
ならいいけど………。まぁ確定で貰えるというのは二人側からも悪くないのかな?
~
「面白い仕組みだな、つー殿。これでホワイトデーのお返しを貰える訳だ」
んー、ちょっと違うなー。ろすろすの答えは40点くらいだねー。赤点ギリギリだよー。
「まー…そうだねー」
「…楽しみだ。また主と菓子を作れるというのは」
おー、追加で30点あげようかなー、ろすろすー。これで70点だー。合格点だよー。
「そー、ドラちゃんと一緒にいれるでしょー?まー、楽しみにしてなー」
「…うむ!」
ろすろすがこの仕組みに理解があって良かったよー。まぁろすろすもあまりバレンタインに縁が無かったのが幸いしたねー。
こうやって大切な日にドラちゃんと気心の知れた仲間と一緒にいれるの…つーは好きだからねー。これで良いのさー。
…んー?
後の30点?…自分で考えなさいなー。この仕組み、チョコみたいに甘いだけじゃないのよー。
~case1 end~
コメント:後の30点は皆様の御想像にお任せします。
~case2~
「「「マスター、プレゼントです!」」」
………。
泣いた。
~
「そういえばそんな時期だったわ…うぅ」
「…あら?マスターにはあまり縁がありませんでしたかな?」
ヤドがからかう様に笑っている。でも本当に縁が無かったのよねー…。
「昔のマスターは『下らない』と一蹴してましたよね。職場でマスターに渡そうとしてる方はいましたが…」
エレの言葉で私は自分の過去を思い出す。………下らないとか言ってたわね、うん。浮かれてる同期や部下とか鼻で笑ってたわ、うん。
…ごめん!あの時の皆!チョコ貰うのって凄く嬉しい!馬鹿にしてごめん!
「…って私に渡そうとした子とかいたの!?初耳よ!?」
「いましたよ。でもマスターの態度を見て諦めてました」
「………マジかー」
知らなかった…。まさかあの頃の仕事人間だった私を慕う人がいたなんて…。余程の変わり者ね。
「………え?もしかしてあげたり、貰うのって初めてなの?」
ライが驚いている。そうなのよー、私って昔は結構真面目だったからね。あげるなんで昔の私からしたら非効率的で論外だ。
「ええ…可笑しいでしょ?」
自嘲気味に笑う。すると三人がポンポンと体を優しく叩いてくれた。
「マスター!…私も真面目な性格故、こういう行事は無視してました!これが初めてです!」
「エレ…!」
「ウ、ウチも初めてかな…。そんなに喜んで貰えるとは思ってなかったよ」
「ライ…!」
「ヤドも渡すのは初めてですぞー。いやー、泣いたのには驚きましたなー」
「ヤド…!」
私を笑う様な子はいない。皆いい子達だ。これは私もしっかりお返しをしないとね…。お返しを用意するのも初めてだけど大丈夫!この子達は喜んでくれる筈!
「ま、よく貰いはしますけどなー」
「………」
「………」
「………」
「あっ………」
「ヤドは無しね」
「異議無し」
「異議無しー」
「…えーっ!ヤドも欲しいですぞー!」
………結局私達の冗談でヤドも泣き出してしまった。冗談ということを伝えると泣き止んでくれたが…まさかこんな冗談をヤドが本気にするとはね。
ま…よくチョコを貰う子には甘いだけじゃ済まないのよ。…バレンタインはね!
~case2 end~
コメント:ヤドはヤドンの井戸のヤドン達からよく貰ってました。…ヤド爆発しろ。
後編もこんな感じです。
(ヤンデルスみたいに重くは)ないです。
後…書いていく内に気づいたのですがこの作品、ホワイトデー要素が無いかなーと…。
これは自分の作品構成力、執筆力不足です。許してヒヤシンス。