※リアルが忙しかったので初投稿です(大嘘)
※失踪する気はありません。これだけははっきりと真実を伝えたかった(遅れてごめんね)
※今回は番外編の量が多いので本編→番外編→本編→番外編…の流れで投稿予定(あくまで予定です)
断る。
最初にコガネデパート屋上にてジツキさんから企画の話を聞いた時に、ろすろすが言い放った言葉だ。
他の皆の反応は意外と乗り気なつー、どうでも良いと主張するらーらだった。結果としてつーに押されて、ろすろすも参加することになったのだが…
「に、似合わんか…?」
「いや、似合ってるよ」
「そっ、そうか…」
ろすろすが頭の角を動かしながら頭を伏せる。そんなろすろすの格好はいつもの茶の服にエプロンを付けただけだ。だからあまり似合ってるかどうかと言うのも…
うーん、あまり変わってない気が…
「…嘘でも嬉しいものだな、主よ。この様な衣装、私には似合うまい」
「い、いや!嘘じゃないよ!…可愛いって!」
「っ…何を言うか!私が可愛いなどと…!」
ろすろすがそっぽを向いてしまう。でもろすろすの角はよく動いていた。………えーとつーに教えて貰った話によると確かこんな時は…
「嬉しい…の?」
「…な、な…そ、そんな訳あるかっ!…私はこんな萌えもんだから似合わんと思っただけだっ!」
「いや、似合ってるよ。…何か母さんみたいだ」
そう、このろすろすのエプロン姿からは僕の家の母さんを連想させるものがあった。…見た目は母さんとは違うがエプロン姿だからだろうか?
そういえば母さん…と父さんは元気だろうか。勝手に家を飛び出してしまったことを思い出し、後ろめたい気持ちに駆られる。そんなことを考えているとろすろすの顔が真っ赤になっていた。…角も忙しなく動いている。
「わ、私が主の母上…?それは無いだろっ、馬鹿…!」
いや、今のは例えで…と僕は弁明しようとすると予想もしてない声が替わりに答えた。
「無いね。どちらかと言うと口うるさい姉さんだ」
「らーら!?いたの!?」
「うん。それがぴったり」
「…おい、何故主の背中にいるのだ?らーらよ」
「好きだから」
「…今は私の番だろ?」
「でもスタッフ止めなかったし、主人も何も言わなかった」
「…主?どういうことだ?私との撮影はつまらんと思ったか?先程の発言は嘘なのか?なぁ?」
「…え?ご、ごめん!気付かなかった!…って怖いよ、ろすろす!」
「ほら、やっぱり口うるさい姉さんだ」
『ジツキさん、スタジオが荒れてますが』
『大丈夫です!!萌えもん協会にはそういうのを支持する層もいます!!』
『…修羅場を支持する層はいないと思います』
~
他人事の様に二人で見ていた。
「…やー、あーはなりたくないものですなー」
「そうねー」
ドラ君が手持ちの萌えもんと揉めてるのを見たヤドの呟きに緩く返す。
「…で、ヤド。貴女は大丈夫なの?貴女も結構不安よ、私は」
ライとヤド。
私がこの企画において不安だったのはこの二人だ。でもライは意外なことに予め予習してたみたいだし、ヤドもきっと…
「ハハ、きっと大丈夫じゃないですぞ」
「………分かったわ。頑張りましょ」
…駄目だ。私はけらけら笑っているヤドに期待するのを止める。ま、この子は予習とかしないわよねぇ…。あー、不安だわ…
しかしその予想は覆される。
何とヤドはライと同じ…いや、それ以上のお嫁さんっぷりを発揮し、瞬く間に撮影を終わらせることになった。その様子にあの周りのスタッフや実況の二人組も文句無しみたいだ。
「…と終わりですな。いやー、緊張しましたなー」
「あ、うん…」
撮影が終わったからかヤドは緊張している様子も無く、私に語りかけてきた。正直いつもあの嫁さん状態でいて欲しいような物足りなさがある…。それだけ完璧だったのだ、ヤドの演技は。
「…上手かったわよ、ヤド。やっぱり練習してたの?」
「いーや、全く。………ヤドはねー」
「昔にヤドにしてくれたことをヤド自身がやろうとしただけですぞ」
「…いい環境だったのね」
「…はい!」
…道理で手慣れてる訳だ。ヤドはその環境、その様子を間近で見てきたのだから…。………あれ?今までヤドにそうしてくれたのって誰?
「…ねぇ、昔のヤドにそうしてくれた人って誰?」
「ハハハ、ヤドランっておばさんですぞー」
「…あああああ!!!頭が痛いっっっ!!!あああああ…」
「ヤ、ヤド!?急に頭抱えてどうしたの!?」
「あああああ!!!すみませんでしたぞー!!!冗談、冗談です!!!」
「…え?え!?」
『おおーっと!!ヤドさんはどうしたのでしょうか!?』
『………これは恐らく遠隔からのサイコパワー…ですね。それもかなり高位のものかと』
「ああああああああああ!!!………ヤドランサマハワカワカシイデスゾ」
「…ヤド!何か目が虚ろよ!?」
「ヤドランサマハワカワカシイデスゾ。ダカラタスケテ」
「ちょっとこれを治せる人呼んで!!…早く!」
~
「ではいってらっしゃいませ、お嬢」
「…ん、ありがとう」
「カッート!!OKです!」
…スタッフの一人がそう宣言した。周りのスタッフや人々も安堵している。それはこのドライと私の撮影がつつがなく終わったからだろう。さっきから修羅場やら休憩所送りやら色々あったからね…
さて、セーレさんのヤドンの様子を見に行きましょうか。明らかに普通じゃなかったし…大丈夫かしら?
そして周りに挨拶を欠かさずにスタジオを出ようとした時…
『何か足りないなぁ。良かったけどもー………んー』
『…ジツキさん?』
普段のうるさい声の持ち主である実況の一人、ジツキさんが静かに呟いた。…その普段とは違う様子に私含めて周りも彼女に注目する。でもドライの演技にケチを付けられる場所は無かった…様に見える。それなら他の子の方が問題点が多かった。
『………あ!!ひ…ホロさんは大丈夫です!!お疲れ様でした!!』
「…そうですか。お疲れ様です」
…ドライに指示しかけたサイコカッターのサインを解く。良かったわ、彼女が少しは頭が回るみたいで。
『…ただ、ドライさん!!少しいいですか?あまりお時間取りませんから!!』
「…お嬢、どうします?」
「………行ってきなさい。私は先にセーレさん達の所に行ってるわ」
…まぁ大丈夫かしら。変なことされそうになったら逃げて、そうドライ伝えて、私はスタジオを後にした。
~
「…で、何で俺なんだよ、うるさい嬢さん」
俺はまだ撮影の時間でも無いのに、急遽呼ばれたことの理由をその原因である彼女に聞く。
『ピンと来ました!!以上!!』
「…この一点張りだ。訳分からん」
ドライが呆れた様子で俺を見てくる。…俺も訳分からんよ。…どうすれば彼女は満足するんだ?
「どうするよ、ドライ。…やるか?」
「…乗り気なのか、貴様は」
俺の言葉にドライが驚いた様子だ。相変わらずじっとこちらを見ている。
「ま、お前相手なら信頼出来るかなー…とは」
「………さっさと終わらせるぞ、ケイブ。お嬢に追い付かねばならないからな」
『…!!やっぱりピンと来てます!!この二人!!…さぁどうぞっ!!』
見せものじゃねーんだけとなぁ…いや、撮影だから見せものか。…まぁ彼女が満足してるんならいいか、ドライの言う通り、とっとと終わらせるか。ドライは何も言わずに撮影場まで向かっている。そこまで急ぎで撮影を終わらせたいのか…、俺も同じ意見だ。
「よし、分かった。…頼むぜ、ドライ」
「………フ、分かったよ。旦那様」
『…これって必要でしたか?』
『必要です!!…ほら、あの子も生き生きしてますよ!!』
『…でもこれをどうやって放送するんですか?』
『………浮気現場っ!!』
『は?』
『浮気現場ですっ!!』
『…テレビで流す内容ですか?それ』
『大丈夫です!!萌えもん協会にはそういうのを支持する層もいます!!しかしこの派閥は非常にデリケートッ!!浮気する側かされる側かで日夜闘争が繰り広げられてるとか!!』
『どうでもいいです。でも生き生きしてるのは分かる…気がします』
「…旦那様。頼りにしてるよ」
「ありがとな、俺もだ」
とりあえず今回は以上ー。投稿遅れてごめんなさいー。…上でも話したけど失踪する気は無いです。ストーリーも大筋は完成しているので、皆さんが見てくれて、応援してくれるなら大丈夫だと思います。