※毎秒投稿したい(届かぬ想い)
※今回は番外編の量が多いので本編→番外編→本編→番外編…の流れで投稿予定(あくまで予定です)
「ま、らーらの意見も悪くないかなー…ってー」
「…?どういうことだい?つー」
僕とつーの番になった撮影の前につーがぼーっとしながら呟く。
「ろすろすがドラちゃんのパーティのお姉さんって奴だよー。…なららーらは我が儘な妹さんだねー」
先程のらーらの話していたろすろすが口うるさい姉さんという話か。あの後は争う二人を宥めるのに苦労したものだ…。因みにらーらはしっかりとボールに戻してある。二回目は流石にテレビ側も許してくれないだろう。
………というかさっきの撮影でOKなのがおかしいのだが。そんなことを考えていると一つの疑問が頭に浮かぶ。
「…ならつーは?」
「…ドラちゃんのご想像にお任せしますー。さー、行くよー」
………つーが僕の背中を押す。その先には撮影現場、そして撮影を待つスタッフの人達がいた。…急げということか。背を押されるがままに前へと進む。
「…ん、行こうか」
~
…完全につーのペースだった。
「ごはんにするー?お風呂にするー?それとも…つー?」
「え、えっと…」
僕にはよく分からないが、つーが様々なお嫁さんのシチュエーションを演じてくる。…それに対して僕はぎこちなく答えているだけだ。なのに、スタッフやあの実況の二人が口を出さないということはこれでOKなのだろう。
「…ほらー、ドラちゃんー?つーは如何ですかー?」
「えー………」
…それにしても今日のつーは押しが強い。そんな様子に僕は押されたままだ。…どう答えれば良いのだろうか?んー…
「…じゃあ、ご飯とつーだね。一緒に食べようか………あ」
僕が頭の中でそのまま考えていた台詞が出てしまい、場が…対面のつーが固まる。…もしかして何かやらかした…かな?
「………」
「あ、やっぱり今の無し…」
慌てて前言を撤回しようとするが、固まっていたつーが顔を上げ、僕に向かって微笑む。そして…
「…うん。一緒に…ね?」
「…え?」
「あー………何でも無いよー。ドラちゃんー」
「いや、でも今…」
「………しつこい男は嫌われるよー?」
「あ、ごめん…」
「………変な所で気が回るなぁ、本当に」
「…え?」
「何でも無いよー」
『…何でこの二人ケッコンカッコカリしてないんですか!?コノヤロー!!』
『知りません。私に聞かないで下さい』
~
一番楽だと思った子が一番厄介だった。
「マスター、どうすれば………」
「うーん………」
今回の相手…エレはお嫁さんらしいものを全く知らないらしい。特に予習もしてないらしいし…どうしたものか。…このままでは撮影が終わらない。
「…考え方、変えましょうか」
「…考え方?」
エレが首をかしげて聞き返してくる。そう、お嫁さんという考え方を変えよう。エレにはその考え方が合っていない…そう感じる。
「…将来のパートナー」
「…!」
「…それなら行けるわね?」
「…はい!お任せ下さい!マスターの相手は慣れてます!」
エレが自信満々に答えに、私は頷き返す。…いや、ちょっと待って。マスター…私の相手だって?
「…え、私?」
「…はい。私はマスター以外に将来のパートナーに成り得る方はきっといないでしょう。…マスターはどうですか?」
聞いてるこっちが恥ずかしくなる様なことを堂々と言うわね、この子は………。でも間違ってはいない。
「私もエレ…貴女しかいないわ。だからこれからもよろしくね」
「…よーし!撮影行きましょうか、エレ!」
『あ!!もう終わってます!!』
「…そ、そんなっ!?折角ピンと来たのに………というか私凄く恥ずかしいこと言ってませんでした!?」
「…あ、ようやく気づいた」
「い、今の所カットで!」
『ワカリマシター』
「…ふぅ、これで大丈夫ですね」
『いや、この人絶対カットする気無いですよ。ニヤニヤしてますし』
~
「ケイブさんはさー、何か当てあるの?」
「あ?…何の当てだよ?」
「嫁さんのだよ。…もういい年だろ?」
「…うるせーな」
…痛い所を突くな、コイツは。確かに全くそういうことには縁が無いけども…。俺を煽ってきたアノプスの頭を軽く叩く。…しかし叩かれてもアノプスは目を細めて笑っている。
「痛っ!…ま、当てが無くて良かったよ」
「…それならケイブさんや皆とずっと一緒に旅が出来るな」
皆ってのはリリーラとかアイツらのことだろう。そう言ってアノプスは普段の明るい様子からは想像し難い穏やかな笑みを浮かべてこちらを見てくる。
………ずっと…か。悪いがそれは…
「…なら少しは落ち着いてくれ。うるさくて疲れるんだ、お前は」
「あーっ!酷いぜケイブさん!俺は落ち着いてるのにー!」
「…ならもっと落ち着け」
俺の言葉にアノプスが頬を膨らませ、怒ってくる。………ここでお茶を濁す俺はきっと最低なトレーナー…いや、人間なのだろうか。でも…
………あの穏やかな笑みだけは崩したくなかったんだ。
そして…
『アノプスさん!!』
「おう!何だ、ねーちゃん!」
『もっと嫁さんらしく!!撮影が長引いてます!!』
「…無理!分からねぇ!」
『なら仕方無い!!朝まで行きましょうか!!』
「…面倒臭いな、この二人…撮影終わらないぞコレ」
『…さっきので良くないですか?』
「………出来れば止めてくれ。何というか…あんまり他人には見せたくないな」
~
…俺には分かる。明らかに不機嫌だ。
「………」
「…待たせたな」
「………」
結局アノプスの撮影に時間が掛り、リリーラの相手をするのがかなり遅くなってしまった。…喋らないのはいつものこととして、少しむすっとした表情だ。
「…そりゃこんだけ待たされたらな。今度はさっさと終わらせるか」
「………」
ぎゅっ…!
「………ん?」
「………」
何故かリリーラが腕に抱きついて来た。しかも抱きつく力が強く、離れる気は無いみたいだ。………え?どうすんだ、コレ?
「い、行くぞ…?」
「………」
………ちょっと俺からも力を込めるが、離れる気配無し。…よく見たらリリーラの奴、『根を張る』の技を使ってやがる…!…使い方が違うだろ。
「あのリリーラ…さん?」
「………分かってる」
お、口を開けてくれた。ならばとリリーラに離すように俺は促そうとするが…
「………もう少し」
「…分かったよ。どれくらいだ?」
「………」
「更に根を張るのは止めてくれないか!?」
「………」
『沈黙!!それが正しい答えなんだってことですね!!』
『…絶対違いますよね』
「…ったく、しゃーねぇな。満足したら離してくれよ?」
「………ん」
『…いや、正解なのかもしれない?』
~
最後というのは気が重い様な…楽な様な…何とも言えないものだ。
「ねぇ、ツヴァイ。本当にやるの?」
「うん!やりたい!」
「そ、そう…」
目の前のやる気満々なツヴァイを見て、私は心中で溜め息を吐く。何でこんなことに興味を持ってしまっているのかしら…
正直、こんなことにツヴァイを参加させたくないというのが本音だ。テレビって何か汚れてるイメージあるし…。ほら、格好の獲物を見つけたみたいな目をしているジツキさんがそのイメージをより濃くする。
「…何でやる気なの?」
「だってお嫁さんって言ったらアレでしょ!あの…その…!」
アレ…?そのアレについての説明もせずに、ツヴァイが辺りを見渡す。そして用意されていた一つの衣装にツヴァイの視線が止まる。
「あ、あの白いヒラヒラ!…ホロねーちゃんが前に着てたのと似てるから!また昔みたいに着れる…かなって?」
ツヴァイの視線の先にある衣装は…ウェディングドレス。………まぁ本物かどうかは分からないけれど、確かにこの衣装は昔のホロン地方にいた頃の白のワンピースを連想させるものであった。
「…ツヴァイ」
「ん?」
ツヴァイが首をかしげる。
「…今日はね、あの衣装は私じゃなくてツヴァイが着るのよ」
「え!ホロねーちゃん着ないの?」
………今回の企画はツヴァイがお嫁さん役だから私があんな衣装を着る訳が無いのに。この子、それを分かって無かったわね。
私がウェディングドレスを着ないことからか、少し不機嫌になったツヴァイと目線を合わせる為、私は屈む。
「…でもね、ツヴァイ」
「また着れる…戻れるわよ、きっと」
『え!?良いですよ!!ま…ホロさんが着ても!!』
「…!良いってさ!ホロねーちゃん!」
「いや…お嫁さん二人になりますよ。それ」
「ならツヴァイがお嫁さんの逆やる!」
『それでも私は一向に構わんっ!!…です!!』
「えぇ…企画コンセプトめちゃくちゃね…」
『…この人に任せるといつもそうなるんです』
…もう一つパートあります。メインメンバー終わったけど後少しだけ。
※ヒント
『テレビ放送』
…ヒントありでも見当付かないと思います。まぁお楽しみ(?)にー