転生とかもっとこう・・・なんか違くね?   作:九十九夜

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またも始めてしまった連載

ごめん!!書きたかったんだ!!


転生とか・・・なんか違くね?

気付けば俺はよくわからない女と対面するかのように殺風景な空間で、椅子に座っていた。

 

 

「ようこそ。死後の世界へ。私は貴方を担当する女神です。えーと・・・あら?・・・っま、まあいいわ。なまえなんてささいなものだものね。ええと死因は・・・は?これもなし?どゆこと!?」

 

 

てゆーか白紙じゃないの!どうなってんのよ!!と頭を抱える青髪の女神(笑)に対してこいつに担当してもらって本当に大丈夫なのかと一抹どころかとんでもない不安が胸を埋め尽くす。

 

そんな我の心配をよそにコホンとわざとらしく咳払いをした女神(笑)。

 

「ま、まあいいわ。理由や経緯はどうあれ貴方は既に死にました。もう生き返ることはできません。

本来は此処で転生するか天国に行くかのどちらかなんだけど・・・「転生で」うんうんどっちも嫌・・・は?」

 

得意げに頷いていた女神がさび付いた蛇口のようにこちらに顔を戻す。

 

「ちょっちょっと待ってまだ第三の選択肢が「転生で」まって待って言わせて!!」

 

「あ、あなたには第三の選択肢が「て、ん、せ、い、で。」ううっ。」

 

何故我が転生押しなのか?そんなの決まっている。こんな記憶やらしがらみやらとおさらばするためだ。

いまいち記憶がおぼろげだが今までの我の人生には碌なことがなかった。

 

兄弟子の手伝いをしに日本に渡ったがその兄弟子自身が既に本業が出来ない状態に(正確には既にお陀仏状態)なっていて兄弟子が参加予定だった儀式に急遽我が参加せざる得なくなっていたり、参加したらしたでゲームマスターを名乗る男から渡されたカードは全然反応しない欠陥品だったし、おかげで自前の魔術しか手段もなく勝ち抜かなきゃだった。

いざ勝ち上がってみたらなんか黒いものに包まれてそれっきりだったし、本当に踏んだり蹴ったりである。

しかも、なにやら余分な記憶も多々ある。

見たこともない古代の都市やら、でかい牛と戦った記憶とか。なんだこれ?

家のことでもなんだかんだで殺し合いになって家から勘当されてしまったし、本当にめんどくさいことだらけだ。

 

天国に行ってもこの記憶を持ち越すくらいなら転生して記憶も消えてゼロからのスタートの方がまだ望みがある。

 

「早くしてくれ。」

 

我の声に反応したなんか天使っぽい女が魔法陣から現れる。

 

「そうですよ。アクア様。強制はしないというのが規則ではないですか。」

 

「だ、だって、だってえっ。今日のノルマがまだ終わってないのよお!!」

 

これじゃごろごろできないじゃない!!と天使に向かって言う女神。

・・・こんな奴が女神でいいのだろうか。

 

「そ、それに!!こいつなんだかんだ言っても戦力になりそうじゃないの!!なんかすごい威圧感あるし!金髪赤眼とか厨二な感じがするし!なんかすごい威圧感あるし!ね?」

 

いや我の金髪は単純にイギリス人だからなんだが。ん?赤い目・・・ていうか我?あれ?え?

 

「おい駄女神。鏡を貸せ。」

 

「か、鏡?そんなのなんに・・・は、そうよこれを願い事として聞き入れてしまえば「アクア様。」

 

どうぞと天使らしき女から手渡された鏡で自身の顔を覗き込むと・・・見たこともない美青年が映っていた。

嘘だろおい。誰かの身体かっぱらってきちまったよ。どうするよコレ。

今度は我が頭を抱えそうになった。

 

その時だった。

 

「隙ありいいい!!」

 

我の足元を赤と黒の二重になった魔法陣が覆う。

 

「ふふん、相変わらず警備が手薄なんだから。残念でした。この人の子は私たちが貰うわ。」

 

「は?へ?ちょっといきなり出てきてなに「さあ、そこの名も知らぬ貴方!貴方に使命を与えます。貴方はこれより私たち神の威厳を、そしてなによりあの弱くて群れることしか能のない人間どもから再び地上を我らのものにするための楔となってもらいましょう。さあ、行くのです!!」

 

「嫌だ。」

 

思ったより重い程度で足は動く。しかし、身体が動くよりも先に何やら背後が光りだした。

その調子で足を魔法陣の外に出そうとすると今まで唖然と見ていた何やら割って入ってきた着飾った女が焦りだした。

 

「そ、そんな!?転移呪縛陣がきいてな「ああ、そういう事か。」

 

なるほどなとわからないはずだった自身の身の上を唐突に理解する。

 

要は俺はあの黒い何かの中で潰して混ぜて煮込まれて我になったのか。と。

 

なら。

 

「ふん、ならば、貴様にかける言葉はこれだろうよ・・・図に乗るなよ、雑種。」

 

背後から数多の武器が射出される。

 

「ひっ」

 

怯えた声とともに女が魔法陣を作動したのとそんな女に射出された武器が突き刺さったのは同時であった。

 

落ちてゆく意識の中で思う。

 

―――さて、めんどくさいことになった。天の楔とは。

 

不幸な男はどうしたものかとボロボロと自我を崩壊させながら、崩れ行く意識の中で最期まで思考していた。

 

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