オーバーロード 異世界に転移したアリストテレス【停止中】   作:始まりの0

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EP11 星の守護者、見てはいけない物を見る

~朝~

 

「………はい?」

 

ゼオスは朝起きると、横を見た。可愛い少女が眠っている………そして思い出していた。用意したベッドで寝ていた………1人でだ。

 

「俺は確かに1人で寝てた筈だ…………なのに何故、番外席次(此奴)が此処で寝てるんだ?多分、あそこで残骸になっているドアから入ってきたんだろうけど」

 

そう言うと、ゼオスは木片と化しているドアを見た。

 

「こうしてれば可愛いんだけどな」

 

そう言ってゼオスは番外席次の頬を撫でる。

 

「フム…………」

 

―ぷにっ、ぷにっ、みょ~ん―

 

「存外に楽しいかも………」

 

彼女の頬を突いたり、引っ張りして、その柔かさを楽しんでいるゼオス。

 

「………これって端から見たら変な奴だな。さて、朝飯の用意をするか」

 

彼はそう言うと、番外席次に布団を掛け直すと部屋を出て行った。ちゃんと扉を直してだ。

 

「ッ#%!#~~~~」←起きてた

 

―可愛いって言われた、可愛いって……可愛いって、可愛いって―

 

産まれて初めて(?)、男に可愛いと言われた故に悶絶している番外席次。この数秒間で、ゼオスの「可愛い」と言う言葉が幾度もリピート再生されている。

 

「えっ……えへへ」

 

自然と頬がだらしなく緩んでしまう番外席次。

 

「可愛い……可愛い……うふふっ」

 

 

 

 

 

 

 

~数十分後~

 

「可愛い……可愛い」←未だ、リピート再生中。

 

―コンッ、コンッ―

 

「起きてるか?」

 

 

「起きてるわ……」←無表情(若干、口元が弛んでる)

 

 

「ん?何か、口が弛んで「ないわ」しかし「ないから」えっ「ない………いいわね?」はい」

 

彼女の圧力によりゼオスはそれ以上、追及しなかった。

 

「とっ取り敢えず、朝飯が出来た………起きたならこっちへ来い」

 

ゼオスはそれだけ言うと、出て行った。

 

「あっ……危なかった。あんなだらしない顔見られたら、恥ずかしくて死んじゃう………」

 

緊張が解けたからか、へなへなと力が抜けた様にベッドに倒れ込む番外席次。

 

「…………誰かと一緒に居るのって………楽しいのね、ふふふ」

 

 

 

 

 

 

 

~朝食後~

 

朝食を終えた2人は、家を出した時と同じく精霊達に頼み家を片付け、再び王都へ向け足を進めたのであった。

 

「雨か……」

 

 

「雨ね」

 

再び出発したのだが、途中で雨が降って来た為、大きな木の下で雨宿りしていた2人。

 

「まぁ……雨なら仕方ないな」

 

そう言うと、ユウは太い木の根に腰かけた。ベルンカステルもその横に腰掛ける。

 

「別に隣に来なくていいんじゃないか?」

 

 

「べっ別にいいでしょ、此処が座り易そうだったからよ」

 

 

「そうか……」

 

相変わらず、会話が続かない。ユウは別に会話することがないからだが、ベルンカステルは話したくても何を話せばいいのか分からないのである。

 

「取り敢えず、様子を見るか………雨具を出して、直ぐに仕舞う事になるのは御免だし」

 

そう言うと木にもたれ掛かり、周りの風景を見だした。

 

「………」

 

 

「………」

 

そして再び、沈黙が続く。

 

「それでベルンカステル………先程からもぞっもぞっとしているが、トイレならそのh「フン!」」

 

ベルンカステルがユウを殴り、木にめり込ませた。彼女の行動は当然だろう………どうやらユウにはデリカシーがない様だ。

 

「痛くはなかったが、俺じゃなきゃ死んでるぞ?」

 

 

「……私は悪くないわ」

 

 

「よっ……と」

 

木から出ると、服についた埃を払うユウ。

 

「ねぇ………誰か、近付いて来てるけど?」

 

 

「あぁ……みたいだな」

 

人外レベルの彼等の耳に雨音とは違う音を拾った。

 

「馬車の音だな」

 

これからどうするかと考えるユウ………さて、彼はどう動くのだろう?

 

 

 

 

 

 

―俺とベルンカステルはやって来た馬車に乗り、近くの村へとやって来た。

 

乗せてくれたのは、村の家族だ。夫婦と子供1人の家族で、商業をしている様で、荷を運ぶついでに王都へ出かけた帰りだったそうだ。中々、人の良い者達だ。他の村の者達も、良い人達で余所者の俺達にも普通に迎えてくれた。

 

何でもこの村では農業が盛んで、様々な野菜等を王都へ出荷しているらしい。

 

村の中は歩いても構わないらしいが、西側には立ち入り禁止だそうだ。まぁ入るなと言われてる場所に無理に入る事はしないがな。

 

だが…………妙な視線が幾つかある。普通の人間ではない、冒険者とか、そう言った力を持った存在だろう。唯、弱い。多分、瞬殺できるくらいだ。後、村の外に幾つか力を感じるな。そっちの方が強いな、俺やベルンカステルと比べると弱いが………雨を凌げる部屋を用意してくれた家族には恩があるし………少し動いてみるか―

 

 

 

 

 

 

~深夜~

 

「眠いんだけど」

 

 

「だったら部屋で寝てろ。俺は用があるから出るだけだ」

 

 

「だって貴方、戦うつもりでしょう?だったら傍で見たいもの(私も戦いたいけど)」

 

雨が止み、星が輝いている夜空の下でそう言い合う2人。2人は村の外にある力を持つ存在の元へ向かう事にしていた。理由は、この村に危険を齎す存在ならば排除する為だ。

 

そして村の隣にある森へ向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くっ……魔剣キリネイラム、お前に私の身体は渡さんぞ!例えお前が一国を滅ぼす魔剣だとしても、神に仕えし我が聖なる力で抑え込んでくれる!」

 

と金髪の女性が剣に向かい言っていた。

 

それを見て固まるユウ。そして咄嗟にベルンカステルを引っ張り木の陰に隠れた。

 

「ねぇ……アレ、何してるの?剣に向かって何か言ってるけど………乗っ取るとか、魔剣とか言ってるんだけど………特に剣からそんな危険な力は感じないわ」

 

 

「確かに……(アレってもしかして)」

 

 

「ぐぅ………凄まじい力だ。だが私は決して屈しはしない!神に与えらし聖なる指輪よ!私にちか……ら………を」

 

 

「「あっ」」

 

ユウと女性の目が合った…………そして世界が停止した。

 

時間にして数秒……だがそれが数十分、数時間に感じた。

 

「(この世界で中二病を見ることになるとは……そっとしておこう)………ごっ………ごゆっくり」

 

 

「ねぇ、アレ、何してるのよ?」

 

 

「ほっほら、行くぞ。人を指差さない」

 

ベルンカステルを連れて去ろうとするユウ。チラッと先程の女性の方を見てみる。

 

「(顔真っ赤だ。羞恥だろうな)いやあの………本当にすいません。見るつもりはなかったんです、直ぐ忘れるんで安心して下さい」

 

 

「ぅ………ぃ………」

 

 

「剣に向かって独り言って………変な人」

 

 

「だから指差すな………ほらっ!あの人、顔が真っ赤だ!羞恥で死にそうな顔してるから!」

 

女性は顔だけでなく、耳も真っ赤にしておりぷるっぷるっと震えている。

 

「ぃ………いやぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

この日、森に女性の悲鳴が響いた。




と言う訳で例のあの人と邂逅しました(気まずい空気で)。

あの人は既に死にそうですが
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