オーバーロード 異世界に転移したアリストテレス【停止中】 作:始まりの0
~村の近く~
崖の上から、村を見降ろしているユウとベルンカステル。
「さてと………始めるとするか」
「でも、さっき言ってたモンスターが襲うって……そんな都合がいい事が起きる訳ないんじゃ」
「そりゃそうだ……なら、故意に起こせばいい。さて、誰がいいか?」
ユウは自分の両手の指に嵌めている9個の指輪と、両腕に付けている腕輪を見た。合計11個の装飾品、それぞれには何かの印が描かれている。
「よしっ……決めた。来い、
ユウの指に嵌めている指輪の内、2つが光を放つ。すると彼の目の前に魔法陣が展開し、そこから巨大な白い蠍と、人間の成人男性5人分はある大きな黒い獅子が出現した。
「大きい………」
「スコーピオン、お前は森の奥へと向かい、モンスター共へ狂乱の毒を使え」
【ショウチ………主の……命令………実行】
白い蠍はそう言うと、森の奥へと消えて行った。
「さて、レオ。今回のお前の役目はモンスターから村人を護る事だ、いいな?」
【グルル……ゴロゴロ】
体格からしてユウを一撃で潰せそうなくらい大きな獅子が、猫の様に主であるユウに擦り寄っている。
「お前、分かってるのか?」
【ガゥ!】
任せろ!と言わんばかりにオルタ・レオは吠える。
「よしっ………行くか」
ユウはオルタ・レオに跨った。そして、ベルンカステルに向かい手を差し出す。
「お前も行くぞ」
「うっ………うん」
少し顔を赤くしながら、軽く飛ぶとユウの手を握って彼の後ろに乗った。
【グルル】
「えっ?此奴は何者か?………協力者だ、お前も覚えておけ。それと他の守護獣にも伝えておく様に」
「獣の言葉が分かるの?」
「あぁ……此奴等は特別だからな。おっ?」
「モンスターの群れの足音………向こうから来る」
ベルンカステルがそう言うと、グオス・スコーピオンが消えて行った方向を指差した。
「100くらいか…………良い運動になりそうだな」
「でも強い奴いないわよ………面白くない」
「いいから、いいから。レオ、ゴォー!」
【グオオォォォォン!】
ユウがそう言い、村の方を指差すとオルタ・レオは村の方へ向かい駆け出した。
「大変だ!村長!森の方からモンスターがやってくるぞ!物凄い群れだ!」
「しかも、やたらと興奮してやがる!?」
「なっなんじゃと?!どう言う事か、説明せぃ!」
村の若い連中が村長の元に訪れ、そう報告した。村長が動揺している若い村人達を落ち着かせて、話を聞いた。
この2人が夜、寝付けなかったので散歩に出たらしい。森の中を歩いていた時にモンスターの群れに遭遇し、走って逃げた。その時のモンスター達の様子が明らかに可笑しかったと言う。
「このままじゃ、村は全滅だ!早く逃げないと!」
「むぅ………そうじゃな」
村長の決断は早かった、このままでは、家も、村の収入源の薬草も、全てモンスター達に蹂躙される。しかし命あっての物種だ、死んでしまっては元も子もないからだ。
「どうした?」
村長達が声が掛けられ、その方向を見ると巨大な獅子がいた。それを見て、全てが終わったと思った村長達。
「ももももも……もぅ、来たのか!?」
「おいおい、喋ったのはこっちだ」
獅子の上から顔を出した、ユウとベルンカステル。
「おぉ、貴方は」
「よっと………どうやらモンスター達がこっちに向かっている様だな」
「こっこのモンスターは……?」
巨大な獅子に脅える若い村人達は、降りてきたユウにそう聞いた。
「此奴は俺の従える使い魔だ、俺の敵以外には襲わん様に言っているので安心しろ。それより早く避難を………俺と彼女がモンスターを始末する」
「しっしかし」
「あの家族には、一宿一飯の恩があるからな、それにモンスター退治は冒険者の務めでもある。しかし相手は多勢、万が一に1匹でも通れば犠牲が出る事になる」
「分かりました……直ぐに避難を始めます。お前達は村の者達に伝えるのじゃ!」
「「はっはい!」」
村長の言葉で若い2人が他の者達に伝える為に走って行った。
「なんと、お礼を申し上げればいいか」
「礼は全部終わってからだ」
ユウはそう言うと、ベルンカステルとオルタ・レオを連れてモンスターの来る方向に向かい歩いて行った。
使い魔達のステータスなどは後々、別で記載します。