オーバーロード 異世界に転移したアリストテレス【停止中】   作:始まりの0

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EP20 星の守護者、語る

 ―ある者達の話をしよう。

 

 未だユグドラシルが始まった頃の話だ。プレイヤーの間では異形種を一定数PKすることで事でなれる職業があった、それが当時はかなり強かったので、異形種狩りが起こっていた。

 

 後に不死王(オーバーロード)と呼ばれるモモンガもそれに巻き込まれ、当時はウンザリしていた。

 

 そんな時に立ちあがったのが、後に公式チートの1人としてゼオスと肩と並べるたっち・みーだった。彼はモモンガを含めた仲間達と共に異形種狩りを怖れずに立ち向かった。

 

 これがギルド・アインズ・ウール・ゴウンが始まったきっかけである―

 

 

「これがアインズ・ウール・ゴウンの始まり……そして後に俺やタブラさん、ペロロンチーノが入団したんだ」

 

 アルベドはそれを黙って聞いてた。それは自分達NPCが決して知る事ない話だからだ。

 

「(さて此処からだな)……さて、アルベドよ。此処から先は俺達だけしか知らぬ世界の真実だ、スケールがデカすぎて信じられないかも知れんがな」

 

 そう言うと、彼は頭をフルに回転させ、伝説(筋書き)を考える。

 

「俺やアインズ、タブラさん、たっちさんと言った至高の存在(プレイヤー)と言うのは、日常的に2つの世界を行き来していたんだ」

 

 

「!?」

 

 アルベドは一体、何を言っているのか分からなかった。世界を行き来している?その様な事は不可能だと言う答えに行きつく。

 

「まぁ、普通は信じられんだろう。だが事実だ、俺もアインズも、タブラさんも、【リアル】と言う世界、そして【ユグドラシル】の世界に身体を持っていた。この2つの世界にある2つの身体を意識が行き交っていた」

 

 

「2つの世界を……」

 

 

「それが日常だったからな、俺も皆も疑問なくそれを行っていた。だが世界を越えるなんて事はな、本来できる訳がないんだ。だから無理が祟ったんだろうな、ギルドのメンバー達は段々と世界を越える能力を失った」

 

 

「なっ!?」

 

 

「俺やモモンガはなんとか能力を喪う事はなかったがな。だが他の皆は…………」

 

 

「そっそんな……では至高の方々は」

 

 

「来たくても来れなかったんだ……リアルでの生活(色々な事が重なってな)

 

 

「私は……私は………そんな…ことも………知らずに……なんという……ぅう………あぁぁぁぁぁ!」

 

 アルベドはモモンガを除くアインズ・ウール・ゴウンの全てを恨んでいた。

 

 その理由は簡単だ、【自分達(NPC)は捨てられた】そう思っていたからだ。だが今、そうでないと知った。そして、自分達の元へ来れない理由があった。だと言うのに、自分は何も知らず……いや、知ろうともせずに自分達を捨てたと決めつけ、至高の御方を、創造主であるタブラ・スマラグディナを憎んでしまった。

 

 そんな自分に対する嫌悪感と罪悪感が彼女の中で暴れ回る。

 

「アルベド………1つだけ言っておく、自害等考えるなよ。今のナザリックにはお前が必要だ、死んで詫びようなどと考えるな」

 

 

「………………」

 

 何とか泣き止んだ彼女にそう言うゼオス。しかし、今の彼女に何と言っていいのか分からない至高の存在。なので、冷めてしまった紅茶を入れ直し、彼女に差し出した。

 

「アルベド…………未だ、タブラさんや他の皆の事がまだ憎いか?」

 

 

「そっそれは………」

 

 アルベドはゼオスにそう言われて、言葉が出なかった。直ぐにその答えは出ない。

 

「まぁ直ぐには答えは出ないか。それでも構わない……俺が同じ立場なら困惑する。こういう事は時間が解決してくれるからな………だがこれだけは覚えておいて欲しい。

 

 タブラさんはお前やルベド達を愛している」

 

 ゼオスはそう言い切った。そしてその理由を続いて述べた。

 

「お前達は知らないだろうけどな………俺は殆どのNPC達の創造に関わってるんだ」

 

 

「!?」

 

 

「だから俺は知ってる。シャルティアを創造する時にペロロンチーノがどれほど(どうすれば運営に目を付けられないか)悩んだか、アウラとマーレを創造する時に茶釜がどれだけ(男の娘にする為に服装に)細心の注意を払ったか………。

 

 お前を創造する際なんて、タブラさんも苦しんでたんだぞ。設定は自分で考えていたが、装備やアイテムの素材を集める為に他の皆に頭を下げてな。お前が嫁に行ったらどうするんだって、言われた時は泣きながら喧嘩してたんだぞ」

 

 

「タブラ・スマナグディナ様が………そんな事を」

 

 

「今は頭が一杯一杯だろうから、何も言わん。だがタブラさんがお前達に与えた愛だけは嘘でないと分かっていてくれ………俺が望むのはそれだけだ」

 

 ゼオスはそう言うと、席を立った。

 

「ぜっゼオス様!どうか!どうか!私に罰をお与えください!私は至高の御方に憎しみを抱きました!それは許される行為ではありません!」

 

 

「今は自分に与えられた使命を全うしろ。

 

 お前の答えが出た時、罰を与えてやる」

 

 ゼオスはそう言うと、そのまま執務室を去って行った。

 

 そんなゼオスをアルベドは一礼し見送った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ~アルベドside~

 

 私は憎んだ………私達を捨てた至高の御方達を。

 

 創造された身には決して許されないことだ。創造して下さった方々への叛逆心だ。

 

 私はそれを必死に隠した、アインズ様に、ゼオス様に悟られない様に。でも見抜かれてしまった。

 

 そして、ゼオス様から真実を聞かされた。至高の方々は2つの世界を行き来し、数々の偉業を成された。だがその力は弱り、私達の居た世界に来れなくなってしまったと。

 

 それを聞かされた時、私は何も知らずに御方々を恨んでいた己を恥じ、そんな自分を何よりも憎んだ。

 

 だが、そんな私には死は許さず、時間を与えられた。ゼオス様は、時間を掛けて答えを出せばいいと仰って頂いた。

 

 それにより、私は苦しむだろう、悩むだろう、それでも答えを出さねばならない。だが、今はアインズ様やゼオス様に与えられた命を全うする。

 

 それが至高の方々に与えられた私の役目だから。

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