オーバーロード 異世界に転移したアリストテレス【停止中】 作:始まりの0
―カルネ村に着いた俺とモモちゃん……アインズはデスナイトを止めた。
結果的に先程の姉妹の両親は助けられなかった。
俺達が辿り着いた時には既に両親は殺されていた様だ。蘇生アイテムを使えば死んだ者達を甦らせる事ができるが……それは後々に面倒な事になる為にしない事にした。個人的には彼女達に同情している為に、使用してもいいと思っていたが、これをした場合のデメリットが大き過ぎる。この世界の情報が少ない状態で賢明ではないと判断した。今は自分達の命が助かった事で我慢して貰う。せめてこの後、彼女達が幸せになれる様に気を掛けるとしよう。
アインズは村長に金銭の報酬を要求したが、金銭で払うのは財政上厳しいという事なので情報を貰った。此処はリ・エスティーゼ王国のカルネ村で、番外席次の持っていた地図ではスレイン法国からかなり離れていた場所に在った。逃げる為にゲートを使い、行先をランダムに使ったからこうなった…………運が良かったのか、それとも何かによってそうなったか………分からないが、後者であるなら感謝しよう。幼馴染と再会できたのだからな。
それでユグドラシルで使っていた金貨は金としての価値はあるが、今の状態では使うのは危険だろう。それから、他の街や冒険者、神話のことなどを聞いた。聞いた事のない常識や言葉が多く、少し混乱したがそれは後ほど整理するとしよう。
因みにアインズは辺境の地に篭っていた
俺は顔を隠す為にステータス隠しの仮面をつけている、アインズは髑髏を出さない様にマスクを被っている。因みにこのマスク、ユグドラシルでクリスマスイヴの19時~22時の間に2時間以上ログインしていると強制的に所有させられる、ある意味呪われた装備品だ。通称:嫉妬マスク、ただのマスクで特に効果はない。
そして俺達はこの村を離れようとした時、騎士団が現れた。先程の輩とは違うようだが、絶対に害がないとは判断しかねる為に……村長たちと共に彼等と接触する事にした―
その騎士団は馬に乗り、やって来た。そして先頭に居た筋骨隆々な男が話しかけてきた。
「私はリ・エスティーゼ王国、王国戦士長ガゼフ・ストロノーフ。この近隣で村々を荒らし回っている帝国の騎士達を討伐するべく、王の御命令で村々を周っている者である」
「王国戦士長!?」
「ん?この村の村長だな、横にいる者達は一体なの者なのだ?教えて貰いたい」
村長が説明しようとするが、アインズが前に出た。
「それには及びません。始めまして、王国戦士長殿。私はアインズ・ウール・ゴウン、この村が襲われていましたので助けに来た
「おぉ」
それを聞いたガゼフは馬から降りた。
「この村を救って頂き感謝の言葉もない」
どうやら礼を言う為に態々降りてきた様だ。
「戦士長!この村を囲む様に敵影があります」
「なに?!」
それを聞いたアインズは一先ず村長の家へ行こうと提案した。
~村長の家~
「かなりの数の
『アレって
『みたいだな……』
メッセージの魔法を使い交信しているゼオスとアインズ。ガゼフの話では敵は恐らく、スレイン法国の『陽光聖典』らしい。
「ゴウン殿、アルドライグ殿、よければ雇われないか?報酬は望まれる額をお約束しよう」
「おことw「アインズ」ゼオス?」
アインズが断わろうとしていたが、ゼオスがそれを制する。
「どうかしたか?」
「受けようじゃないか」
「……理由を聞いても?」
「一方的に奪われる苦しみと哀しみ………そして絶望を奴等に刻んでやる」
ゼオスの瞳には言い知れぬ何かが宿っている。アインズ……いや鈴木悟はそれが何かを知っていた。そしてこういう場合、彼は何を言っても自分の意志を曲げない事も。
『勿論、デメリットは分かってる。だけどそれ以上にメリットもある。大国の戦士長との繋がり、情報、資金……まぁ金に関しては今回は止めておこう。そっちの方が印象はいい。恩を仇で返すタイプじゃなさそうだしな。
加えてこの村の危機を2度も救ったとなれば、誰かを此処に派遣しても怪しまれる事はないだろう?』
ゼオスはメッセージでそう伝えた。
「分かった………戦士長殿、今回の話、お受けしましょう」
「おぉ!本当か!」
「ただし条件があります。それを飲んでいただけるのでしたら、報酬は少額で構いません」
「なんと!?」
「まず第一に、色々と教えて頂きたいのです。我等は辺境にいた為に、この辺りの事については疎いので」
「勿論だとも!それで他の条件とは?」
「まずは村人の安全を第一に……先に村人達を避難させます。戦闘に参加するのはそれからにしていただきたい」
「では我等が敵を引き付け、村人達の逃げる時間を稼ごう」
「それではお願いしましょう………では後、これを」
アインズはそう言うと、ガゼフに木で出来た小さな彫刻を渡した。
「これは?」
「お守りの様な物ですよ」
「おぉ!貴方からの贈り物だ、ありがたく頂こう。万が一、我等がダメでも村人達の事を頼む!」
「勿論です。我が名に懸けて村人達を護りましょう」
アインズはそう言うと、ガゼフと握手を交わした。
ガセフと騎士団達は笑みを浮かべて出て行った。ゼオスとアインズはそんな騎士達の背を見送っていた。
『自分達が囮になり死ぬかも知れぬのに、村人達の心配をしていた………騎士の鏡の様な者達だな』
『ゼオス、何故受けようと言った?』
『アインズ……モモちゃん……いや、さとっちは分かってるだろう?個人的な事で受けたのは悪いと思ってるよ』
『ゼオス……いやユウちゃん。あの子達の姿を見て、思い出したの?』
『あぁ………俺もあの子達みたいに
『はぁ……ユウちゃんがそう言う目をしている時は止まらないのは知ってるよ。それに俺達にとってもメリットあるしね』
『悪いなさとっち』
『そう言えば、そう呼ばれるのは久々だな』
『俺が【さとっち】って呼ぶのはリアルだけだったからなぁ………ゲーム内では【モモちゃん】で通してたし。最近は忙しくて、リアルでも会えなかったし』
『そうだな………じゃあ、2人の時は昔みたいに呼び合おうか』
『そうするか』
メッセージにより会話している2人。端から見れば黙って並んでいる様にしか見えない。だがその様子を見ていた、アルベドは。
(アインズ様……とても楽しそうですね。至高の御方であるゼオス様との再会が嬉しかったのでしょう、ですが何故か2人の距離が近い様な……肩と肩が触れ合いそうな程近い……はっ?!
まっまさか御2人は想い合っているのでは?!いっ……いぇ、落ち着きなさい私。これは男の友情と言うもの……それ以上ではない筈……もっもしそれ以上の場合はどうすれば………あっアインズ様は男性の方が好み?……わっ私は女……いやっでも……アインズ様とゼオス様………こっこれは絵になるのでは?
でっですが、私はアインズ様を愛しています!その様な御趣味であるなら正すのも守護者としての役目!)
等と勘違いして、全く別方向に向かい悶えているアルベド。
ゼオスについている番外席次はそんな彼女を見て、疑問を浮かべ首を傾げていた。