東方終焉雪   作:カミユ

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第35話 vs雪(ドッペルゲンガー)

 幻想郷に存在する妖怪の山で2つの存在をかけた戦闘が開かれていた

 

 1つは3日前に幻想入りした外来人と、異変開始時点から外来人が来るまで小康状態のままで、外来人が来てからどんどん倒されていって少なくなったドッペルゲンガーの戦力達との勝負

 

 もう1つは3日前に幻想入りした外来人のおかげで、異変解決されるまで目前となった本物の幻想郷の戦力達と、3日前に幻想入りした外来人のドッペルゲンガーとの勝負

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 〜ドッペルゲンガー雪vs幻想郷の戦力達〜

 

「紫!そっちに行った!」

「くっ」

「残像だ」

 

 こちらの戦闘では、雪(ドッペルゲンガー)は地面を凍らさずに細かい氷の粒を辺りに飛ばしながら戦闘をしている。白雪の力を使用するが、刀としては使用せずに己の肉体のみで戦っている。これだけを聞けば、ドッペルゲンガーとはいえ人間である雪は、人外魔境に飛び込んでいるようなものだが、白雪が生成した氷に自分専用で使用できる瞬間移動を用いて人外魔境の中を神出鬼没に攻撃していおり、脅威以外の何者でもない。一撃でも触れられれば即倒されるのがさらに脅威になる

 雪は紫の背後に瞬間移動し、それを直感的に察した霊夢は紫に伝え、紫はスキマを後ろに展開する。雪はそれをみて今度は紫の目の前に瞬間移動する

 

「メイド秘技 殺人ドール!」

「火符 アグニシャイン!」

「禁弾 スターボウブレイク!」

「紅符 スカーレットシュート!」

 

 紅魔組の全員がスペルカードを使用して弾幕で雪の攻撃を妨害するが、雪は氷の壁で弾幕を阻みながら少し遠くに瞬間移動する

 

「鬼火 超高密度燐禍術」

「光鬼 金剛螺旋!」

 

 瞬間移動した先の近くにいた萃香と勇儀による高熱のスペカを、雪は上空に瞬間移動して回避する

 

「あー、クッソ……めんどくせぇさっさと消すか」

 

 雪は落下しながら足元に巨大な針を無数につけた分厚い板を思いっきり踏みつける

 結果、氷の針が全て落下する。そして、落下した針のところにまた新しい針が形成される

 

絶え間無く落下する氷の針壁(エンドレスアイス・シンウォール)

 

 上空からあくびをしながら作業するかのような攻撃に幻想郷住民は難なく対処する

 紫のスキマで氷の針を雪の頭上に飛ばしたりして少なくなったところに、超火力を打ち込む

 

「恋符 マスタースパーク!」

「元祖 マスタースパーク!」

幻朧月睨(ルナティックレッドアイズ)!」

「蓬莱 凱風快晴 –フジヤマヴォルケイノ–!」

 

 妹紅はスペカで一気に氷の針を溶かしながら雪の目の前まで出る。その瞬間に妹紅の隣に、仇敵である輝夜が現れ、離れたところにいる永琳がスペカを発動する

 

「不死 火の鳥 –鳳翼天翔–」

「新難題 エイジャの赤石」

「天網蜘網捕蝶の法」

 

 3人の蓬莱人によるスペカは、はたから見れば逃げ道がなく防御するすべが無ければ即死するであろう攻撃が雪に向かって集中砲火する。雪はふぅ、と一度息を吐き、拳を構えて3つのスペカに叩きつける

 それと同時に大爆発が起こり、辺り一帯に爆風が吹きすさぶ

 

「やったか!?」

「まだよ!!」

 

 爆発してしばらくすると、爆発地点から衝撃波が氷になったらこうなるんだろうな、と思うほどの大量の氷が打ち出される

 それを回避できなかった妹紅と輝夜は身体中に突き刺さり、全身が凍りつく

 

「逃げ場をなくしてから、高火力で一気に倒すって寸法だったのか。まあ初見殺しには違いないんだろうが俺にはあまり関係ないな。輝夜を倒せたのはデカイな、これでかなり楽になった」

 

 爆発地点から疲労の気配を一切出していない人間の声が響く。この場の全員は今ので完全に倒したのかと思ったが、本人は意にも介していないようだ

 

「次は私が前に出るからみんなは奴が私から離れたところを攻撃して」

「それは良いが、私ともやらせてくれよ?本物には適当なこと言われているからできないだろうし、チャンスだと思うからな。それにアイツ自身私から離れているみたいだし」

「私も雪とはやってみたいからね。できれば本物でも良いんだけど鬼と同じ理由で戦えないだろうしね」

「分かったわよ」

 

 煙が晴れた瞬間に霊夢が一気に前に出て雪の目の前でスペカを発動する

 

「宝符 陰陽宝玉!」

「おっと危ない」

 

 手の先に停滞するエネルギー弾を、雪は軽く触れて、エネルギー弾を凍らせた後に右脚で蹴り砕く。そして、そのままの勢いで左脚で攻撃する

 

「空中だっていうのに身軽ね!」

「そっくりそのまま返すよ」

 

 霊夢は雪に触れられないように細心の注意をしながら接近戦をする。札を投げては人間離れした反射神経で触れられ、凍らされてしまう

 

「鬱陶しい!」

「じゃあ離れろよ」

 

 雪の言葉に従って一旦下がる霊夢。その瞬間に視界を埋め尽くすほどの弾幕が雪に襲いかかる

 

「んー、さっきから思うけどさ。数撃ちゃ当たる戦法でくること多いけど、そういうのあんまり意味ないんだよね」

 

 雪は1番前に出てきた弾幕にデコピンするかのように爪で軽く弾く。するとその弾幕が一瞬で凍りつき、前方に粉々に砕け飛ぶ

 

「白雪の沢山あるうちの真骨頂。連鎖」

 

 白雪の力によって粉々に砕け飛んだモノは当然雪に襲いかかる弾幕に当たる。その瞬間に氷に触れた弾幕が凍りつき、砕ける。またその砕けた氷に弾幕が触れると凍りついて砕けるの繰り返し。これが白雪の数あるうちの真骨頂の連鎖

 

「そして、その氷はこっちの戦力になるわけだから……」

 

 数秒と経たずに全ての弾幕が凍りついた光景に唖然としている幻想郷住民に氷の向きを変えて、躊躇なく放つ

 

「こうなるわけだ」

 

 雪の戦力となった弾幕に、霊夢と紫たちが結界を張って、他はいつでも弾幕を吹き飛ばせるように準備をする

 

 そしてついに結界が破壊される

 

「ま、こんなもんだろ。つまんな」

 

 その言葉が聞こえたのは紫の背後だった

 白雪の作り出した氷に自分専用の瞬間移動をしたのだ。先ほどの結界を張った後と、氷は後方が高火力で消してくれると思っていたので、紫と霊夢の頭は真っ白になった。後方の高火力組は一瞬の出来事で方向を変えることもできずに氷に向かって弾幕を放っている

 

 これも全て雪の掌の上だった

 

 雪は白雪を取り出しており、すでに紫の服の一部を斬り裂いている。それがスローモーションのように見えている住民たちは気づいた

 

 一本の細長い氷柱が白雪に向かっていることに……

 氷柱は白雪に衝突すると綺麗に砕ける

 

「うおっ、マジか。タイミングよすぎるだろ。つーか狙ってやった可能性があるぞ」

 

 白雪を弾かれた雪はバックステップですでに遠くに避難している

 

 

 

 

 

 

 

「まさか俺のドッペルゲンガーができるなんてな。予想はしていたがタイミングに悪意を感じざるを得ないな」

『しかし、やることに変わりはありません。ドッペルゲンガーを倒してしまいましょう』

 

 

 

 

 

 

 砕けた氷から1人の人間が出てくる。先ほど幻想郷の戦力と対等に渡り合っていた人物と同一の人物。違うことを上げれば目が真っ白で、どこからともなく年端もいかない少女の声が響いていることくらいだろうか

 

「雪!」

 

 その人物に紫は驚きの声を上げる

 

「ハイハイ、本物の博咲 雪の登場だよ」

 

 その人間は幻想郷の住民たちに背を向けてひらひらと手を振りながら自分のドッペルゲンガーと向き合っている

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