前回の物語で週一で投稿するといったな。アレは嘘だ……ハイすみません。病気になったりイベントに傾倒しまくったり本を読んだり色々と……
というわけで1ヶ月ぶりです。リアルを優先していたらいつのまにかこんなに経っていました。これからもこんなペースになるでしょうがよろしくお願いします
Side 雪
「あ、ヤベェ、最近忙しすぎて忘れていたけどアプリのログインが出来ない。どうしよう」
(諦めた方が良いのでは?そもそも電波が届いているのかわかりませんし)
「だよな。にしても長いな」
先程ドッペルと戦闘を終え、元凶(幻想郷風にいうなら黒幕かな)のいる所へ行くための真っ黒な道を落下している。道って落下するものだったかな?
「お、終着するみたいだ。行けるか?白雪」
(問題ありません)
黒い道の中に少しだけ光が見えた。多分終着点なんだろう
光がどんどん大きくなっていく
光を抜けると見たことのある風景が視界に広がる。多分人里の上空……かな
「やっほー☆昨日ぶりかしらね?」
………………人里に着地したのはいいが、まさか幽々子が居るとは……最悪すぎる
「さて、捜すか。特徴とか訊いておくの忘れていたな。手当たり次第探すか。……っと」
ドッペルに訊くのを忘れていたが……さて、どう探すか。目の前にいる幽々子?ヤベー奴に関わりたくないから視界に入れないようにしてますが何か?
あたりを見ていると何処からか石が投げられた。そちらを見ると子供が家の影からこちらを覗きながら伺っていた
「ふーむ。さてさて、どうしたものかな。子供を攻撃するのは気がひけるんだけどドッペルゲンガーなんだよな」
はあ、とため息をついた時に、全方向から大量の小さな物体が襲いかかってくる
石かな?と見ると大量の弾幕だった
「マジ?」
こんなことができるのは幽々子か妖夢くらいだろうな。でも妖夢はやらないだろうな。根拠は昨日の戦闘でわかっている。アイツは正面から勝負を挑む武士道精神旺盛の剣士だからな
となると誰だ?幽々子か?
「君たちは少し下がっていてくれ。ここは私がやる」
「えーと、誰だ?」
水色の髪で長髪の女性が現れた。服装がなんていえば分かるかわからないけどワンピースかな?
「君が博咲 雪だな?」
「そうですがー?」
「私は上白沢 慧音だ。寺子屋の教鞭をとらせてもらっているものだ」
「自己紹介どうも。それで?何しにきたんだ?」
この人……いや、何かのハーフか?詳しくはわからないが人間と他の種族の気配を感じる
第一人称としては律儀な人だな……くらい
「一昨日くらいに親友の妹紅がお前と戦闘したみたいだな?」
「妹紅?あぁ、竹で串刺しにした奴か。アイツはどうしたんだ?最後に見たときは見るも無惨な風貌で目が死んでいたが」
そこまで言うと慧音から膨大な量の霊力が出て来る。もしかして逆鱗に触れたのか?
「お前は人をなんだと思っているんだ!?」
逆鱗に触れたみたいだ……
「あのさ、妹紅を傷つけられて憤りを感じるのは良いけど、それは流石に理不尽じゃないか?妹紅は少なくとも俺を殺そうとしていた。そして、俺は迎撃した」
「それは分かっているれる!ならば何故あそこまでしたのだ!?」
「念入りにやっておかないといけないからな。心を折るくらいはやっておかないと後々不死者が殺しにくると思うと怖くてな」
「妹紅は人間だ!」
「…………そうなのか?出会って早々喧嘩売ってくる奴なのにか……いや、関係なかったな。へー妹紅って人間なのか。不死者になると人が使えるのか」
「いや、妖怪を退治していくうちに妖術を使えるようになって行ったんだ」
「……藤原ってことは1000年くらい生きているってことになるな」
不死者と人間の違いに関しては、死ぬか死なないか。人間から不死者になると知り合いが死んでいく辛さを感じるんだろう。俺は知らないが。それと同時に理解者も減っていくんだろう。俺は経験したことないが。というかどっかで見たことあるけど、不死者は肉体は衰えないけど精神は衰えるって記事を見た記憶があるんだが…………いや、燈が教えてくれたんだった。そもそも不老不死の薬で不死者になったんだっけ?不老不死の薬は精神も含めてそのままに留めておくことが出来るのか?
「まあ話が逸れたが、慧音は心がポッキリ折れた妹紅の仇を討つために俺と戦うんだよな?」
慧音はコクリと縦に首を振る
「じゃあさっさと始めよう。逃げられると面倒臭いからな」
「私は逃げも隠れもしないぞ」
「…………ゴメン。この異変の元凶ってつけるの忘れていた」
雪は乱雑に頭を掻くと適当に白雪を横に振るう
「ふんっ!そんなものいくらでも見たわ!」
「へぇ」
白雪の斬撃を、姿勢を低くして回避しながら人差し指と中指に挟んでいるスペルカードを使用する
「国符 三種の神器 剣」
慧音のスペカが一振りの刀に変わる
「!」
慧音の持つ刀を見た瞬間に雪の背中に悪寒が走り、全力で背後に跳ぶ
それと同時に慧音の刀が雪の髪を擦りながら斬撃が空気を裂く
「チッ」
「三種の神器の剣って草薙剣か?素戔嗚尊が八岐大蛇を倒した時に尻尾から取った霊剣か?」
「詳しいな」
「まさか他の三種の神器を持っているなんて言うなよ?」
「……」
「否定しないのかよ」
慧音が一気に距離を詰めてくる
「こっち来んな。《真楼の居合 瞬》」
雪は草薙剣を警戒して距離を近づかせないように遠距離から、手首の返しを利用した瞬速の斬撃を繰り出すが、慧音は避ける
「やれー慧音先生やっちゃえー!」
「草刈り鎌でやっちゃえ!」
(……………………ん?は?今遠くにいる子供はなんて言った?草刈り鎌?草薙剣を?……三種の神器もこんな使い方があったんだな。そういえば白雪も草刈り鎌みたく使われたとかブツクサ言っていたような)
遠くの家の影から慧音を応援する子供の声に雪は絶句する
「固まっているとは余裕だな!」
「うおっ」
慧音が雪に接近して横に振るう。それを雪は白雪で受け止めてから、草薙剣を持っている手を蹴り上げる。草薙剣は上空に飛んで行った
「なっ」
「アンタはめんどくさいからさっさと消えろ!」
雪の靴の底から先端の尖った氷が突き出る。慧音との距離は約50センチ。それを防ぐことはもちろん、避けることも厳しいだろう
だが、慧音はまだ能力を使用していない。その事にまだ雪は気付いていない
(草薙剣を使用したことから考えられることは、神器を扱う能力とかだろ。この距離なら防がれることはない!…よな)
雪は既に慧音は能力を使用しているものだと思っていたのだ。それゆえに勝利を確信した。雪らしくもない慢心。慧音は普段他人と触れ合うことから、人の心情を察することがある程度できる。目の前に迫る尖った氷がひどくゆっくりに見えた。その視界の隅には雪の顔があり、雪の心情を瞬時に察した慧音は自身の能力を使用する
「勝利が確定するまでは油断するな!」
「は……!」
雪が驚嘆の声をあげた。その理由は、慧音の手に、『先程雪が蹴り上げたはずの草薙剣を持っている』からだ
慧音の能力は歴史を食べる(隠す)程度の能力と、歴史を創る程度の能力。前者は人間時で、後者はハクタク時。今は人間時なので前者の能力を使用できる
慧音は、『雪に草薙剣を持っている手を蹴り上げられた』という歴史を食べ(隠し)た事によって、その事実が『無かったこと』になり、慧音の手に草薙剣が存在したのだ
その事を知らない雪はその現象のことを一瞬で考察する
(なんだ今のは!スペカを使用したわけではない……はず。コイツの手元はちゃんと見ていた…………なら今のはなんだ?能力がそもそも考えていたのとは違ったのか?そうなるとどんな能力なんだ……現象を巻き戻す能力……いや、巻き戻すなら俺の体制がさっきのままになるはず。なら、離れたものを操る能力か?でも俺の視界にはそんなことは起きてなかった…どっかの大和撫子みたいな高速移動の能力……いや、座標移動みたいな点と点の移動か?それなら現象の説明はできる)
そこまで考えて、いや、考えている事に集中しすぎた事により判断が遅れた
「痛っ!」
雪の脚に鋭い痛みが走る。それでようやく、目の前で慧音が草薙剣で自分の脚が斬られていることに気づいた。草薙剣は丁度雪の脚の筋肉を斬る位置に戻ったようだ。刃は雪の脚の肉を斬って行き、骨にも達しそうだ
剣士にとって、片足を失うことは腕の次に、起こしてはいけないことだ。さらに、【真楼の型】は踏み込みを重視しているために現状は一大事なのだ
(雪!)
内側から白雪の声を聞いた瞬間に雪の目が真っ赤になる
第三者から見たら、瞬きをするよりも早い、まさに刹那、瞬間といった言葉が使われるほどの一瞬で、
慧音の両腕、両脚、胴、首が斬られていた
Side 慧音
「な……ん––––」
私は何をされた?
私は確か、能力を最大限に発揮して奴の脚を斬っていたはずだ……なのに、今は首から下の感覚が全て無くなってしまっている
「なに……を」
「は…は……はぁ、痛……後ちょっとで骨まで行ってるな……これは戦えるか……?」
今の状況が飲み込めないが、奴はうずくまって私に斬られた傷の深さを見ているようだ。そして、視界が横転する。そしてコロコロと地面、家、空、家、地面が繰り返して視界に映る
どうやら私は首を斬られたらしい
ドッペルゲンガーが消えるときは細かい粒子のようになり、一瞬で消えるらしい。だが、私はまだ消えていない。首を斬られたからといって、すぐに思考が停止するわけではなく、しばらくは脳が働くと聞くが、それが起こって私が消えていないのだろうか
だからと言って私が消える事には変わりない
ならば、最期に行っておかなくてはならないことがある
「すまない……妹紅」
仇を討つと決心した理由となった親友に向けて消え入りそうな声で謝罪すると同時に視界が真っ暗になる
Side 雪
(雪、脚は大丈夫ですか?)
「…………今すぐに手当てをしたいが………包帯もないし、氷で箇所を冷やしておくくらいしかできないな」
先ほど草薙剣に斬られた箇所を氷で凍らせて流血を防ぐ。白雪の氷は冷たさをある程度まで操ることができるのと、白雪と一緒にいるからか寒さには強い血統の博咲家。なので凍傷になることはないのと神経を麻痺させておく為。これなら真楼の型を使うときに支障は出るが、戦えないということは無くなる
傷口を氷で覆うと同時にザッと目の前で歩みを止めた音がする
まあ、堂々と戦おうとするのはあの庭師くらいか
「その脚で戦うことはできますか?」
「んー、まあ問題ないな」
問題あるが、妖夢の前で弱音を吐くつもりはない。コイツとはちゃんと戦って勝たないといけない。何故かそんな使命感みたいなものが心の中で燻る
「そうですか」
ホッと安堵の息を漏らして剣を抜く妖夢を見て俺も白雪を構える。これは真楼の型を使わないと勝てないな。そう思うほどに妖夢のプレッシャーが伝わってくる
俺はふぅ、と息を吐き出すと、目を閉じる
風と人里から遠ざかっていく人の気配。俺と妖夢の近くで1人だけ座っているのも気がつく。幽々子だろう
幽々子は手に持っている扇子を閉じる
パチン。というわざと鳴らしたであろう音がその場に響くと同時に2人の白髪の剣士が同時に動く
今回はドッペル慧音との戦闘回でした。次回はドッペル妖夢との決着です
しばらくは現幻夢は休んで、こちらを投稿していきます