雪「三箇所の戦いを1話にまとめるんだ」
そうですね。そうしないともっとかかりますよ
雪「それならしょうがない」
ではでは
雪&カミユ「本編へどうぞ!」
翠刹高等学校の放送室前の廊下では能力者である身長が170cmある男性2人が燈を挟むように対峙していた
「クッ…連携が取れています……か…これはやり辛いですね…」
燈の運動能力は禊に劣るが平均を大きく上回っている。しかし、男性2人は燈よりも速く動いているので攻撃がなかなか当たらない
「攻撃は当たっていますが、堪えた様子がないという事は……痛覚を遮断されているのでしょうか。それに、打撲などの怪我もあるはずなのですが……」
燈はそっと目を閉じ、1秒だけ思案するとすぐに理解する
「治癒能力…でしょうか」
燈が目星をつけ、呟くと同時に肯定するかのように男性2人が動き出す
男性2人は燈に接近し、左の拳をアッパーカットをするように動かす
(完璧にシンクロしていますね。これなら簡単に避けられます)
前と後ろからの攻撃を右に回避する燈。アッパーカットは空を切るがすぐに左腕を引っ込め、次は右の拳で的確に燈の顔に当たる軌道を描く
「そう来ると思っていましたよ!」
両側から全く同じ速さの攻撃を左に回避したことにより、前から来る男性1の攻撃の方が僅かの差で速い。男性1の攻撃をそのままの速さで右手で受け流し、半身を後ろから来る男性2に向け、僅かな差で遅れて来る拳を左手でそのままの速さで受け流す
結果、男性1の拳が男性2の胸にめり込み、メキメキッと音を立て、男性2の拳は男性1の顎に当たるが、男性1の拳が先に男性2に当たっていた為、少しだけ後ろに押し出されていたので骨を砕くまではいかなかった
「計算通りです!」
燈は男性2人の拳を1回ずつ半身になって受け流していた為今は男性2の方を向いている
男性2人は痛覚が無いためすぐに攻撃するが、男性2は肋骨の骨にヒビが入っている
燈はそれをすぐに理解し、すぐに男性2の襟と袖を掴み–––
「はあああ!」
–––男性2を背負い投げをする。後ろで攻撃しようとしている男性1の上に倒す
(いくら痛覚が無くても首の骨を砕けば動かなくなるはずです。しかし、脳は動く……では脳を潰せば問題ありません)
燈はすぐに行動に移る
男性2の額に全力で拳を振り下ろす。ゴキャッと音を立てて男性2は動かなくなった
「お次は男性1ですか」
動かなくなった男性2に押しつぶされている男性1は身動きが取れずにいた。燈は、すみません、と一言呟き拳を振り下ろす。男性2と同様に男性1は動かなくなった
「急いで残りを………まさか皆さんが倒してしまうとは……」
燈は戦闘に集中していて気付かなかったが、今は上の階から
「柔道部舐めんなああああああああああああ」「能力者がなんだ!タネがわかればなんて事ないじゃねぇか!」「〜黒棺!」「二重の極みアアアアア!」「怪我をした奴を運べーーー!」「いつまでも生徒に任せきりにできるか!」
などの声が聞こえてくる。それと同時に打撃音なども
「これなら裏口に行くことができるでしょう。私も乱入しますか!」
燈は一番苦戦しているであろう一年の階に行く
「皆さん大丈夫ですか!?」
「燈先輩が来たぞーーーー!」
「コイツらがどうしても倒せません!どうすれば良いですか!?」
一年の階に着くと2人の能力者と一年の生徒が対峙していた。治癒能力ではないのか、所々怪我が見られるが何もないように動く
燈が来ると能力者と対峙している2人の男子生徒が質問して来る
「彼らの脳を破壊することです!」
「分かりました!燈先輩は1人お願いします!」
「わかりました」
「佐藤が倒してくれ!俺が抑える!」
「わかった!田中気を付けろよ!」
佐藤と田中が1人と対峙するともう1人は燈の方を向いた
「さあ来なさい。すぐに還します!」
男性3は一歩で燈まで距離を詰める
「!(速い……ですが!)反応できないわけではありません!」
男性3に体勢を低くしながら右足で足払いをすると男性3は上に跳ぶ。その時を燈は見逃さずに右足を床に落として軸にし、左足で男性3の足の骨を砕く
男性3は横になりながら床に落ちるが気にせずに燈に攻撃するが見当違いな所にいき、空を切る
「はあああ!」
燈は横になりながら落ちている男性3に右足で踏み込み、力の限り拳を振り上げる
男性3はなんの抵抗もできずに燈の拳を受け、脳を破壊されながら天井にぶつかり床に落ち、動かなくなった
「ふぅ……そちらは…終わりましたね」
「はい。他のところに加勢しに行かないと!」
「大丈夫ですよ。此処で最後です。禊が確保した裏口に向かって下さい。私は雪の方に行きます」
「わかりました!」
佐藤と田中は裏口までの最短ルートを脱兎の如く走る
「私も行きますか」
2人を見送った燈はグラウンドまでの最短ルートを走る
翠刹高等学校裏口。そこには禊と能力者10人が戦っている
「………多い…」
禊は能力者に囲まれている状態だ。能力者の中には治癒能力者、空間操者、身体強化能力者などが居る。しかし、ほとんどが死人ではなければ死んでいる怪我を負っている
「治癒能力者を先に……」
言うのが速いか治癒能力者に接近する禊。禊を囲んでいる能力者は誰も反応せずに、治癒能力者は禊に頭を掴まれ向かいの壁に叩きつけられる
頭からメキメキバキッと鳴り、治癒能力者はピクリとも動かなくなった
「次は……空間操作」
禊の中で優先順位をつけ、高い順に倒して行く
空間操作者は手を動かさないと能力が発動しないと禊は目星をつけ、空間操作者が前に手を出した時には禊が目の前に移動しており両腕を折られる。そのまま頭を地面に思いっきり叩きつけて空間操作者が動かなくなった
その時–––
「裏口まで来たぞ!速くみんな移動するんだ!」
「2-Aと2-Bの生徒」
–––先生を先頭に2-Aと2-Bの生徒達が校舎の廊下の角から顔を出した
「禊が囲まれているぞ!みんなで加勢する…え?」
2-Aの生徒が禊に気付き声を出したが、既に目の前には身体強化者が移動していた。生徒が気付いても遅く、身体強化者の蹴りが生徒に向かっていた
「少し離れていて」
身体強化者の蹴りが生徒に当たる前には禊が後ろに移動していて、後ろから頭を持ち床に叩きつける
「禊…今どうやって…」
「急いでこっちに来た」
裏口に居る他の能力者は急いでその場を離れ、グラウンドに向かう
が–––
「行かせない」
–––禊が目の前に移動しており、能力者全員が一瞬で頭が地面に埋まっていた
「これで終わり」
禊はその場で適当に手を払い裏口に向かう。いつのまにか他のクラスの生徒が集まっていた
「禊、大丈夫か?」
「うん」
「禊君。燈君はまだ来ていない?」
「まだ」
「この後はどうするの?」
「みんなが行ったらグラウンドに行く」
「それなら此処は俺たちに任せてお前は行っていいぞ!いつまでもお前達に任せられないからな!」
「待て!まだ他の奴がいるかもしれないだろう!生徒が一人で行動するなんて危険過ぎる!」
「先生は何言ってんだよ!禊は一人で裏口を確保したんだぞ!一人でも問題はない!」
「禊が一人で!?そんな訳ないだろう!10人を一人で倒せる訳ないだろう!」
「証拠がこの場にあるだろ!」
生徒と先生が言いあっていると横からメリーが「あの…」と言い、グラウンドの方に指を向ける
「禊君ならもうグラウンドの方に行きましたよ」
「「え?」」
「2人が言い合い始めたらすぐに行ってたよ」
「行動力ぇ」
「〜!俺もグラウンドに行く!生徒だけでは危険だ!」
「あのさ、先生。今グラウンドに行っても意味無いと思いますよ?」
「宇佐見、お前まで言うのか!」
蓮子は先生を諭すように言う
「まず能力者のうちの半分はこの場で禊にやられている訳ですよ。校舎には燈が居る。なら、今グラウンドには誰が戦っていると思いますか?」
「………博咲か?」
「そうです。先生は確か…剣道部の顧問でしたよね?なら、雪がそう負ける訳ないと思いませんか?」
「だが相手は真剣を所持しているんだぞ!何も所持していない博咲は危険だ!今から俺が模造刀を持ってグラウンドに行く!」
「この際ハッキリ言いますね。あれは家族内の戦いだ。雪にとってこれは父親と最後になるんだよ。好きにさせろ」
「お前…!」
先生が蓮子に摑みかかる前にグラウンドの地面が抉られた
「アレを見ても行きますか?アレを対処できますか?」
「チッ」
先生は舌打ちをして生徒に指示を出す
「雪君…大丈夫だと良いけど…」
「大丈夫でしょ。雪なら」
翠刹高等学校のグラウンドでは金属と金属がぶつかり合う音が1秒間に数回鳴り響いている
「(クッソ!確実に強くされてる…!薬品とか使ったのかよ!)う……はあ!」
霙の力や反射神経が生前よりも確実に強化されている。さっき雪は痛覚が無くても足の機能を奪っちゃえば一気に優勢になる。と考えて、最初から足を狙うが刀でいなすか躱される
「ふう…真楼の居合・散!」
霙から距離を取り、抜刀している白雪を納刀し、すぐに抜刀し、斬撃を飛ばしたらすぐに納刀する
斬撃は霙の前まで行くと、細かくなり霙に殺到する
霙は刀に炎が纏わせ、横薙ぎに振るうと斬撃は消えた
「父さんに能力を埋め込んだのか?あの野郎!」
霙は雪の知る限り氷を使った事は知っているが炎を使った事はない
(大丈夫ですか?やはり霙を攻撃するのに戸惑っているのですか?迷いを感じます)
(あいにくと俺は模造刀では斬ったことあるがお前で斬った事はねぇんだよ)
白雪は雪に話しかける。雪は霙の攻撃をいなし続けながら白雪に答え返す
「それにしても、炎を使うときは炎髪灼眼になればシャナかよ!で言ってるのにな」
無駄なことを考えていると霙が納刀する
「!ヤバッ……う…おおお!」
霙が高速で抜刀すると真空波と斬撃が同時に雪を襲っていく。雪は白雪で斬りあげるようにし、真空波と斬撃をそらすが衝撃が腕に伝わり、腕が痺れた
(ヤバイ……腕が……)
雪が腕を痺れているときに刀を地面にさし、雪に向けて振り上げる
斬撃と大小様々な石が雪を襲う
「月牙天衝と土流閃かよ!しかも…」
痺れる腕を動かし、斬撃と大小様々な石をそらすと、すぐに後ろに跳ぶ。跳んでから一瞬、地面から炎が吹き出す。雪がその場に留まっていたら丸焦げになっていただろう
「真楼の居合・瞬!」
雪は素早く抜刀し、もの凄く小さい斬撃が霙の肩を斬り裂く。肩から血が流れ一部に氷が付いている
「(良し……あとは…)おいおい………マジか…真楼の居合・時雨」
肩を斬り裂かれても気にせずに霙は空に向かって斬撃を無数に飛ばす
雪は上から雨のように降る斬撃を納刀した状態から高速に動かし、全ての斬撃を地面にそらす
ザクッと霙の方から刀を地面にさした音がすると地面から炎が吹き出す
「白雪!」
雪は叫ぶと白雪を抜刀し、自分を襲う炎だけを凍らせた
炎はすぐに消える
「これは……」
雪がグランドを見回すと目を見開き呟く。だが霙から突き刺さるような殺気を感じ、雪は霙の方を向く
「………」
「…………わかった。それが望みなら最後に叶えてやるよ。だからさ、それで家族殺しに関してはチャラにしてくれよ」
霙が小さく、声が聞き取れるかどうか分からない程小さな声がする。雪はなんと言ったかは分からなかったが、霙の性格からなんとなく察する。それと同時に学園都市第4位のセリフを思い出す
(あー、なんとなくだけど、一方○行と麦野の気持ちがわかったかもな……あのセリフは名言すぎる)
霙は刀を納刀し、構える
雪も白雪のつばをあげ、居合の構えをとる
2人が動かずにしばらくすると昇降口から燈の視線と、グランドから裏口まで行ける道の校舎の角から禊の視線を感じると同時に2人が動く
霙が今までよりも速く抜刀すると雪がいる場所の空間が裂ける。が…雪はそこには居なかった
「今までありがとう。父さん」
「………」
雪は霙の背後に移動しており、霙に一言言うと、霙の口が僅かに動く
その意味を理解したか、雪は口の端が緩み、霙の首を斬った
今の翠刹高等学校のグラウンドには動かなくなった霙の体と呆然と立ち尽くす雪が居る
雪が霙の首を斬るところを見ていた燈と禊が雪に駆け寄る。が、
「これは……本当に凄いお人です。霙さん」
燈はグラウンドに霙が最期に残したメッセージの意味を汲み取る
「雪。これからどうしますか?といってもわかりますが」
「乗り込み」
「そうだ。相手の場所はわかってるんだ。無駄に時間を潰す必要は無い」
「私たちも行きますよ?」
「いや、2人は学校のみんなのことを頼む。そっちが終わって俺が帰ってこなかったら好きにするさ」
「釘を打つのが早い」
「2人のことはよく知っているんでね」
「それにしても霙さんは凄いお人ですね」
「ああ。じゃあ俺は行ってくる」
「お気をつけて。私たちが行ったら死体でした。なんて事にはなっていないことを願っています」
「そう思うなら速く来ることだな。あと、禊。悪いんだけどスマホ貸して」
「わかった。気を付けて」
雪は白雪を納刀し、敵の本拠地の場所が記されたグラウンドを見ると
雪の姿が消えた
〜敵の本拠地〜
「まさかもう死んでいるとはいえ、父親を斬るとはな……」
「博咲 霙はグラウンドに我々がいる場所を記したようでもうすぐ此処に来るかと」
「そうだな。俺達も準備に取り掛かるぞ」
松戒達が話していると2人がいるこの空間に電話が鳴り、松戒が出る前に勝手にスピーカーになり人間の声が響く
『松戒 廣戸。今能力者の量産はどうなっている』
「今はレベル紫を越える者が出ました。そしてソイツを焚きつけ、今からこちらに乗り込んで来るでしょう。話してみますか?」
『そうだな。ソイツと話してみたいな。しばらく待とう。どれくらいで来るのだ?』
「おそらくソイツがどれだけ速くても30分はかかるでしょう」
『わかった』
電話先からは男だと思われる低い声と松戒が話していると、モニターに近くに人がいるということを知らせる音が響く
「………対象の博咲 雪が我々の本拠地の前に居ます……」
雪は松戒達が居る建物の前に移動していた。松戒の推測では翠刹高等学校から此処までは車でも30分はかかると言っていたものを一瞬で移動していた
『どういうことだ?』
「ハハハハ……規格外だな!コイツは!どうやったんだ?!能力か!まあいい!それは今からわかる!」
「此処か……教えてやるよ。身内の死体を弄ぶのは最も人を怒らせる行為だということを!」
雪「うわー……俺があんなこと言うなんて……キャラ崩壊しまくっている
まあ人は怒っているとキャラ崩壊すると思いますよ?
雪「まあそうだとしてもな」
次回は暴れるんですからいいじゃないですか!」
雪「俺はそんなキャラじゃない!」
ではまた次回!