雪「あー……俺頑張ってるなー」
そうですねー
雪「まだ花粉が飛んでいるなーきついなー」
(あ……なるほど…どうりでやる気がないわけです)そうですねー花粉が飛んでいますねー
雪&カミユ「本編へどうぞー」
Side 雪
隣町外れの二階建ての工場みたいなところだった
「乗り込むか」
禊のスマホを録画モードにし入り口だと思われる自動ドアを破壊して堂々と乗り込む
入り口から右の手前にドア、右奥に扉があり、左は右と同じだった。更に奥には左右に廊下があり、ここからだとよく分からない。俺は何となく右手前のドアを蹴破って中に入る
「ここは仮眠室か?」
おそらく研究員とかが使うとこか?こんな手前の部屋に?
それから他の部屋に入るが特にこれといった重要なものが無かった
「特に無し。次は奥の廊下か。白雪どう思う?」
(見たところ一階よりも上に続く階段を探したほうがいいと思われます。雪の目的は松戒 廣戸と会うことですから。余計な寄り道はしないほうがいいかと)
「それもそうだな。後は燈や禊と警察の仕事だからな。でも、こういうのは上の階よりも地下とかがお約束じゃないか?」
(では地下へ続く階段を探しますか?)
「……………………可能性を潰すために上に行こうか」
(分かりました)
そんな訳で二階に行く為の階段を探すことになった訳だけど………
「見つからないな」
(見つかりませんね)
一階の部屋とか全部探したけれど全く見つからなかった。隠し通路でもあるのか?と考えてしまうほど探した気がする
こうなると考えられる可能性は、二階に続く階段は無く(悪魔野学園?)、空を飛ばないといけない。もしくはホログラムか何かで二階を映しているだけで実際は二階は存在しない
「よし、天井斬るか」
(それしかありませんね)
スパッと天井を斬る。二階と思われるところは暗く、全く見えない。四角のコンクリートを避けて、落ちて来たコンクリートの破片を天井の穴に投げる。すぐに二階の天井に当たる音がする
「二階が存在することは確定したと」
すぐに二階まで飛んで入るとすぐ横からすぐ横から光が飛び込んで来る
「ッ!照明?」
「やー。よく来たな博咲 雪。さっきは父親を斬ったようだが感想はどうなのか聞いてよろしいかな?」
「最悪の一言しか出てこないね。それにしてもよく俺の前に出て来たな。殺される覚悟くらいはできているよな?できてなくても殺すがな」
「おお、怖い怖い。俺が殺される前にお前と話したい人がいるんだが?」
「お前のバックにいる奴か?」
「そうだ。よく分かったな」
「お前だけであんな大掛かりなことはできないだろ」
「そうだな」
松戒は適当に言うと、俺と松戒の丁度間の天井に付いているスピーカーから男の声が聞こえる
『君が博咲 雪か。君と松戒の会話を聞いていたんだが、本当に性別は男か?』
「初っ端から失礼な奴だな!」
『失礼。私が知りたいことは君の能力についてだ。君は先程隣町の学校からここまでどうやって来た?』
「…………あれ?どうやって来たんだろ……?多分歩いて来たと思うけど」
「その場合は1時間半はかかるぞ」
『つまり、その1時間半の時に君は無意識のうちに能力を使っているんだろう。推測するに君の能力は『時を操る能力』だと思われる』
「ふ〜ん」
『反応が薄いな。何か引っかかる事があるのか?』
「いや、別にそう言う訳じゃないけどな。確かに俺が今まで不思議に思っていた事が時を操っていたなら納得ができる」
俺はでも、と一度区切り
「俺が松戒を殺すことに能力の判明なんて必要にならないよな?」
松戒を殺すのに能力の有無なんてどうでもいい。ただ、『松戒を殺した』という結果が欲しいだけだ。時を操る?それが何だ。松戒が対策を講じていたら意味ないじゃないか
『君、狂っているな』
「警部の人に言われたな。そんなこと」
『私からはもう無い。さらばだ』
スピーカーからプツッと音が鳴ると男の声が聞こえてなくなった
「さて、じゃあ始めるか?」
「そうだな。さっさと殺してやる」
雪と松戒が向かい合っている部屋には、トレーニングルームと仮戦闘の2つに分けられており雪が居る場所には物はあまりないが、松戒の周りにはトレーニングマシーンが多々ある。2つの境に薄い強化ガラスが張られている。そして、雪の足元に雪が下から来る時に斬った四角の落とし穴があり、他には周りに使えそうなものはない。しかし、松戒にはトレーニングマシンの至る所にボタンが1つずつある
「(さて、周りには物は無く邪魔になりそうな物は特に……アイツがこっちに来てくれたら楽なんだけどな。でもこっちには来ない。だったら)こっちに来させればいい!」
先に動いたのは雪だった。真っ先に下の階に降りてから、目測で測った松戒の場所に斬撃を飛ばす
斬撃は松戒のいる場所を的確に飛び、松戒の足場を破壊した。しかし松戒は落ちずに二階の穴から声がする
「オイオイ、いきなり無茶苦茶だな。お陰でトレーニングマシンがほとんど破壊されたぞ」
「チッ今のに当たっていれば終わってたのにな!」
「というか最初に動いた奴は負けるみたいなの無かったか?」
「あ?そんなの先に動いた方が良いだろ!(時と場合によってだが)じゃあお前は座標移動相手とやっている時に『先に動いたら負ける気がするので先に動いてどうぞ』って言うのか!?」
「ふーむ時と場合によってだな。いや、その前に例えが極端すぎるぞ」
「知るか!」
2人は話しているがその間にも雪の下からの斬撃を松戒は軽々と避けている
(クッソ!どうなってやがる?こんだけ攻撃してるのにかすりもしない…………それはそれで良いんだが………アイツは全く攻撃してこない……何を企んでいる?)
(やはりバケモノじみているな……10分間は霊力を使いながら動いているが疲れた様子を見せない…しかもまだ決定打を出していない感じだ……こっちには攻撃手段がどんどん無くなってきた。さっきからスキを見つけようとするが全く出さない……それにしても禁書目録を知っているから例えがわかりやすいな)
この時点では他のことを考えていられる松戒の方が有利だが、攻撃手段を破壊されていかれる
その時、松戒の脳内に直接言葉が送られる
(そちらに武器とレベル紫を送りました。私にはもうお役に立つ事ができないと思うので此処から出ます)
(ご苦労だった。ここから安全に脱出するんだ)
短く返答するとテレパシーは切れた
「?何だ?拳銃か?それと何人かの能力者」
「ようやく来たな。さあここからは反撃と行こうか」
雪のいる広間のようなところの左右の廊下から3人の能力者が現れた。一回の天井はほとんどが破壊されており、二階の様子を容易に見る事ができる
松戒に届けられた物は二丁拳銃で、H&KMP7だ。さらに弾薬も無数に届けられた
「は?ふざけんな!」
雪はすぐに危険だということを理解し、上の銃撃よりも目の前にいる能力者3人を先に斬るように行動する
「さーて、これをどうやって避ける!?」
松戒は二階から能力者3人と交戦している雪に向かって乱射する。弾丸の雨は的確に雪を捉えるが雪は横にいる能力者の股の下を通り銃撃を回避する
「危ねぇ……(どうする?目の前には3人、3人の後ろからは弾丸の雨。これを打開する方法は………ある!)」
雪は今起こったことを正確に把握し、打開策を考え、実行する
「どうした!次だぞ!」
松戒はまた雪に向かって乱射する。その全てが雪を捉える。雪は目の前にいる能力者の首を素早く飛ばす。首は綺麗に上に飛ぶ
「真楼の居合 衝!」
雪が叫ぶと斬り飛ばされた首が二階の天井に向かって加速し、反射して松戒の拳銃に当たる
「!しまっ–––」
「この隙があれば………」
松戒が拳銃を一丁落としてしまい、そちらに意識が向いた瞬間に、弾丸の雨をさっき首を斬り飛ばした体に隠れながら残りの2人を居合で胴体と首を素早く斬る
「まあこんなもんかな?」
「やるじゃないか!今の一瞬で3人はやられ、俺は絶体絶命まで追い込まれたぞ!」
「どうした?ついに頭がおかしくなったか?」
「いや、そういうわけではない」
そう言って松戒は後ろに移動し、トレーニングマシンのボタンを押す。雪は直感的にこの場にいるのはマズイと思い、二階に跳躍する
すると、一階の廊下が針によって埋め尽くされた
「危ねぇ…サイコ○レイクか?あとちょっとあそこにいたら死んでた」
「今のを避けるのか……直感もバケモノだな」
雪によって二階の床はボロボロになっており、今雪が立っているところと松戒が立っている周囲の床は壊れそうになっているが立つだけならば問題ない
「それにしてもお前の攻撃を避けているうちに床が壊滅的になっているんだが……どうしてくれるんだ」
「………戦闘においてはやっちまった。お前に対してはザマァ」
「いい性格してるよなホント」
2人は側から見たらさっきまで殺しあっていたなんて思わない程軽い口調で話し合っている。が、心の中では–––
(取り敢えず二階には来れたが……これはやっちまったな。足場がほとんどない…松戒の奴が空を飛べるなんて事がなければ問題はない。拳銃は跳んでいなければ回避できる。あとは追加の武器くらいか?もしかしたらまだあるかもしれない。トレーニングマシンはもう全て破壊したな)
(チィッ!二階に来たか……どうする?もう武器の追加はない。トレーニングマシンの仕掛けが生きているものはもう無い。周りに残骸が散乱しているくらいか?弾薬はまだあるが、コイツには意味はないだろう)
–––それぞれで策を考えていた。雪は二階と自分の今の状況を冷静に把握している。対して松戒は最初は焦ったがすぐに冷静になって周りを把握する
「そうだ。まだ訊いていなかった事があったな。どうして父親を斬ったんだ?死んでいるとはいえお前の親だった奴だぞ」
「………はあ、簡単だよ。学園都市第四位が言っていた事だ。相手を綺麗に終わらせるために自分の手を汚せ。ってやつだよ。例え俺を殺したとしてもその後はお前達に使われる。だったら俺が誰の手も届かないようにするだけだ」
「だが、それはお前のエゴを押し付けただけだろう?」
「そうだが、まあこの世はエゴにまみれているからな。そう気にすることはないさ」
雪はそれだけ言うと静かに白雪を構える。それを見た松戒も静かに拳銃を上げ、雪に狙いを定める
これはさっき松戒が言っていたことだが、先に動いたら負けると言っていたが、居合を得意とする雪と、狙いを定め、指に少し力を入れれば弾丸が発射するこの状況ではどうなるのか
「真楼の居合 瞬!」
「クッ……」
雪の素早い斬撃を松戒は自分の直感で寸でのところで回避をすると右手に持っている拳銃を雪に乱射する。全て雪を捉えるが、雪はそこには居なかった
「なっ……!どこに–––」
「後ろだ。あばよ、クソ野郎!」
素早い斬撃を放ってから雪は松戒の背後に移動しており、松戒が後ろを向く前に両腕とアキレス腱を斬る
「グガァァァァァアアアアアアアアアアアア!!」
悲痛の叫びをあげながら松戒はその場に前から倒れる。雪はそれを見下ろす
「今お前は腕が無く、立って移動することもできない。さらに腕から噴水のように出ている血からお前はもうすぐ死ぬだろうな」
「グッ……な、何故今…殺さ……ガァ…ない…」
「お前を殺せればそれでいい。つまり、俺が殺したという結果だけが欲しいんだ。だったら少しでも苦しんで、恐怖しながら、自分の行いに後悔しながら、死んでも、俺が殺したことに違いはないだろう?」
松戒は本物の化け物をみるような目で雪を見上げるが力が抜け、その場に崩れ落ちる
松戒の最期を見た雪はポケットにしまっている禊のスマホを取り出す
「あれ?録画が止まってる。どこからだろう」
雪は禊のスマホを操作して録画しているところの最初から流す。『乗り込むか』〜〜『時を操っているなら納得ができる』のところまでだった
「どうして勝手に止まったんだ?まさかスマホに意思があったりして……なんて無い……よな?」
雪は首をかしげるがそんなことよりもやっておかないといけない事がある。もう一度録画モードにして–––
「あー聞こえているか?まあ録画していること前提で話すけどさ。まず、松戒は出血多量で死んでいるから。次に松戒を支援している奴がいるから。それに関しては一個前の録画してあるやつ聞いてね。そんなとこかな。禊のスマホはわかりやすいとこに置いておく様にしてあると思うけどさ、あとはよろしくな」
それだけ言うと雪は録画モードを止める。と、同時にその場に倒れてしまう
(雪!?どうしましたか!?大丈夫ですか!?)
(ヤバ……白雪の声が遠くに聞こえる………いきなりどうしたし。俺の体全く動かないんだけど……これ寝たらあの世にいましたみたいな展開かな?まあ、こっちは人殺しているから文句は言えないけどな)
その時点で雪は意識を手放す
雪「おい!ついに俺が人殺しちゃったよ!どうするんだよ!」
まああなたならやりかねないというか何というか……
雪「面倒くせぇよーこれから異世界転移だろ?さらにめんどくさくなるじゃんかー」
次回はこの後のことになりますね。雪は出ません
雪「おい、無視すr…」
ではまた次回!