ポケットモンスターーシンオウに潜む影ー   作:きいこ

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思いつきで始めたポケモンの小説です、クオリティはあまり期待せずにお楽しみください。


第1章「フタバタウン編」
第1話「新たな驚異」


『本日、ヨスガシティのポケモンふれあい広場で起こった暴動についての続報です、警察の発表では今回の暴動での死者は10名、負傷者は30名以上にものぼるとの事です、犯人はここ最近シンオウ地方各地で凶悪犯罪を繰り返している組織、“シャドウ団”ではという見解を示しており…』

 

 

「…本当、ろくでもねぇ世の中だよな」

 

 

毎日のように流れる凶悪犯罪に関するニュース番組を見て、少年…トウヤはため息を吐く。

 

 

ギンガ団と呼ばれる組織がシンオウ地方を去ってから早3年、嘗ては時間と空間を司るポケモンを使った大事件を引き起こしてシンオウ地方中を騒がせたが、今ではすっかり落ち着きを取り戻し、いつも通りの何気ない日常が流れていた。

 

 

…しかし、その平穏は一年前に発足したある組織によって崩れ去った。

 

 

『シャドウ団』

 

 

そう名乗ったその組織は活動を始めるや否やシンオウ地方の各地で凶悪犯罪を繰り返した、殺人、テロ、ポケモンの乱獲や略奪、まさに何でもありといったその活動内容はシンオウ各地の人々を震え上がらせた。

 

 

警察は直ちに国際警察の捜査官も動員した大規模な捜査本部を設置したが、未だにシャドウ団の行動目的すら掴むことが出来ていない、団員の居場所や拠点も血眼になって探しているが、その行方は幻影を掴むかの如く捕らえ所がなく、下っ端のひとりも逮捕できていない。

 

 

 

 

…これが今のシンオウ地方の現状だ。

 

 

 

 

 

「…最近、またシャドウ団の活動が活発になってきてるみたいだな」

 

 

「今度はヨスガシティでポケモンが暴れたみたいね、怖いわ…」

 

 

その日の夕食、両親の話題は夕方のニュース番組で報道していたヨスガシティのポケモンによる暴動事件で持ちきりだった。

 

 

「トウヤもそういう事件に巻き込まれないようにしろよ」

 

 

「そうよ、トウヤはトレーナーの資格は持ってるけど、旅に出ようなんて考えないでね、旅先でシャドウ団に襲われる…なんて事になったらいやだもの」

 

 

両親はそう口々に言ってトウヤの方を見る、通常、子供は13才になるとポケモントレーナーになるための試験を受けることが出来る、ポケモンの世話の仕方やバトルに関する知識、実戦技術などを問われ、それに合格するとポケモントレーナーの資格を得ることが出来る。

 

 

尚、ここで言うトレーナーとはポケモンを所有する人全般を指すため、ここからジムを巡りポケモンリーグに挑戦する旅に出る者や、ポケモンと共に暮らしたり一緒に仕事をしたりする者などに分かれる。

 

 

そしてここにもシャドウ団の影響が出ている、シャドウ団の活動を報道で見た親が身を案じて旅に出ようとする子供を引き止めるケースが急増しており、トウヤの両親もそのパターンだ、もっともトウヤの場合は旅に出るのはもう少し先の話で、とりあえず資格だけ取ったというクチなのだが、シャドウ団が活動を始めて以降は旅に出るなと事ある毎に言ってくる。

 

 

(旅か…行くとしてもまだ先でいいと思ってたけど、こうして反対されると何だか行きたくなってくるなぁ…)

 

 

内心そんなことを考えながら、16才になっていたトウヤは夕飯を食べ進めた。

 

 

 

 

夕食を食べ終えた午後9時過ぎ、トウヤはコンビニへ行くついでに夜風に当たりながら歩いていた、トウヤの住んでいるフタバタウンはシンオウ地方の外れにある田舎町だ、辺鄙な場所にあるからなのかこの町はまだシャドウ団の手にかかっていない。

 

 

トウヤが旅立つのを両親が止める理由はここにもある、下手に余所へ行って襲われるより、遠い田舎町でシャドウ団の魔の手から逃れる方が安全だ、そう両親は考えているのだろう。

 

 

(でも、もしこの町にもシャドウ団がやってきたら、オレはどうすればいいんだろうか、ポケモンも持っていない自分が家族を守れるんだろうか…?)

 

 

旅に出ないまでも、資格を持っているのだからポケモンの一匹でも持っていた方がいいだろう、そうすればもしもの時に自分の身を守れるし、両親を守りながら逃げることも出来るかもしれない。

 

 

帰ったら両親に相談してみようか、などと考えていたとき…

 

 

 

「…ん?」

 

 

道路脇の植え込みがガサガサと音を立てたような気がして、トウヤはふと足を止める、ポケモンでもいるのだろか?。

 

 

トウヤが植え込みに近づき、その向こう側をのぞき込む、そこには一匹のポケモンが全身傷だらけで倒れていた。

 

 

「なっ…!?お、おい!大丈夫か!?」

 

 

トウヤは慌ててそのポケモンの側にかけよると、その身体をそっと抱き上げる、他のポケモンからの攻撃を受けたのだろうか、身体のあちこちから血を流し、意識も朦朧とした常態であった。

 

 

「…ここじゃ暗いな、どこか街灯のあるところへ…」

 

 

何のポケモンかを見るためにトウヤは近くにあった街灯の側まで走り、その灯りの下へポケモンを持って行く。

 

 

そのポケモンは全身が青色をしており、左目の辺りにタトゥーのような赤いバツ印がつけられていた、短い耳に長い尻尾を持っており、どことなく胴長の猫のような印象を持たせる。

 

 

「…このポケモン、もしかして…」

 

 

トウヤはそのポケモンに見覚えがあった、そのポケモンはトウヤ自身も幼い頃に絵本の中などでしか見たことがなく、身体の色こそ記憶とまるで違っているが、その姿は絵本でみたそれと同じだった、そのポケモンの名前は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ミュウ?」

 

 

絶滅したと言われている幻のポケモン、『ミュウ』だった。

 

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