はにゃーん様、コズミック・イラの大地に立つ   作:ざんじばる

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うーん。ハマーン様が大佐好きすぎてポンコツが止まらない……
でもきっと。キュベレイを駆ってMS戦さえ始まればきっと。



ガンダム?大地に立つ

◇????年??月 へリオポリスコロニー工場区

 

 そうして私たちは工業ブロックをさまよっている。

 そこでこの戦闘の原因を悟ったのだった。

 何か連邦の白い悪魔っぽいMSがある。灰色だが。未塗装なのかな? 

 そしてそれを守ろうとしている軍隊と奪おうとしている軍隊が激しく戦っている。私たちは戦火を逃れてきたつもりが一番の激戦地にたどり着いてしまったらしい。市街地の方は陽動ね。これ。

 もしかしてこれはかの有名な『V作戦』!? 私は爆発のショックでタイムスリップし、大佐の(当時は少佐だが)伝説の一戦を目の当たりにしようとしているのだろうか。これは大佐と協力して憎きガンダムを撃ち、インド人の小娘のポジションを奪えというジオンのお導きなのでは?

 

 

 いえ、違う。え、なんで分かるのかって?

 第一にガンダムっぽいMSが5機ある。これはさすがに大佐でもどうしようもない。ザクマシンガンもヒートホークも効かないMSが5機なのよ?

 第二に襲っている側のMSがザクっぽくはあるけど、明らかにザクのフォルムではない。おそらくジオン軍残党がカスタマイズという名の応急修理をしながら使い続けた結果なのでしょう。

 第三は随伴している歩兵。緑のと赤いのがたくさんいる。緑のはいい。目に優しい緑色はジオン軍のスタンダードカラーだ。だけど赤いの。てめーはダメだ。赤を身にまとっていいのは大佐と百歩譲って、ジョニー・ライデン少佐だけなの。彼は紅だけど。パーソナルカラーの横取りなんてジオン正規軍ではあり得ない。それをあんなに大勢で。大方、大佐の偉業にあやかりたいだけの連中なのだろう。

 第四にタイムスリップなんてあるわけない。

 ということでこれは連邦の新型ガンダム秘密建造を嗅ぎつけたジオン残党ゲリラ部隊の襲撃だろう。それにしては、動きが良すぎる気がするのだけど。特に赤の歩兵。忌々しいことだけど赤を着るという意味を分かって、大佐にあやかるためとはいえ相当鍛えているのでしょう。そこだけは認めます。

 

 さて、どうしよう? これは少々まずいわ。私の顔は連邦に売れていないけど、ジオンにも売れていない。アクシズの外ではせいぜいサイド3の一部というところ。当然残党のゲリラ部隊が知るわけもない。下手に戦闘に巻き込まれると普通に攻撃される。これは、一刻も早くここから離れるべきね。

 そんなことを考えていると、私たちが見下ろしている先にいた女性兵士の背後に敵兵が回り込み、撃たれそうになってる。

 

「危ない!後ろ!!」

 

 ちょっ!? そんなことしたら!?

 少年の声に女性兵士は間一髪。後ろを振り返りざまに銃撃。見事に敵兵を倒した。

 だけどその後は、当然大声を出して注目を集めたこちらが狙われることに。

 案の定、銃弾と手榴弾が飛んでくる。銃弾は逸れているが、手榴弾には巻き込まれる———

 

「こうなったら———」

 

 っ!? 少年が突然私を抱き上げる。そして柵から身を乗り出して——

 って、ここから下までいったいどれだけの高さがあると思って……!?

 制止しようとするのも間に合わず、不意の浮遊&落下感が私を襲う。

 そして音を建てて着地。

 

 ————————ッは!? ほんの数秒なのでしょうけど内臓がふわっと浮き上がるようなあまりの不快感に一瞬気を失ってた!

 MSを振り回してGに耐えるのは平気だけどこれはだめ。耐えられない。

 抗議しようと少年を睨みあげるけど、彼はこっちを見ていない。

 着地と同時に私を抱えたまま前方にダッシュ。障害物の陰に滑り込む。そんな私たちの後を銃撃が追っていった。生と死の瀬戸際だったらしい。

 九死に一生を得た私たちは一息つく――いえ、つきたくてもつけないことに気づいてしまった。私たちが隠れた障害物――これ、ガンダムじゃないの!?

 

「ちょっと、あなた! なんでわざわざ敵が集まってくるところへ逃げ込むのよ!?」

「ご、ごめん。だけど一番近い障害物がこれで……」

「だからってこれじゃあすぐに敵に囲まれちゃう!」

「ほら、あそこ! さっきの兵士の人がMSに乗り込もうとしてる。僕らも乗せてもらおう!」

「えぇ!? MSに!? 大丈夫なの!?」

「MSのなかのほうがここよりは安全だよ!」

 

 それはそうなんでしょうけど。ガンダムなら頑丈だろうし。だけど民間人なんて乗せてもらえるもの? でも…… あー、もう! いくしかない!

 私たちはガンダムのハッチに向けて駆けだした。敵の死角側からよじ登り、コクピットハッチにとりついている女性へ近づいていく。

 だけどあと少しというところで横やりが入る。

 女性兵士が銃弾に倒れた。上腕を撃たれたようなのですぐに死にはしないだろうけど。その銃弾を放った歩兵――忌々しい赤を来た兵士が突っ込んでくる。

 そして私より先にハッチへたどり着いた少年にナイフを突きつけ、なぜか固まった。

 

「アスラン……?」

「キラ……?」

 

 何かつぶやきあってる? 二人の関係に興味がないではないが悠長に見守っていられる場合状況でもない。女性兵士の落とした銃を拾い上げ、赤の兵士へ牽制の銃撃を放つ。大佐の赤を騙る兵士——それも少年兵のようだ——など許したくはなかったが、ジオン関係者ではあるだろうことと、一応恩人に当たるであろう少年の関係者であるらしいことを考慮し牽制射撃とした。

 赤の少年兵は機敏に反応して飛び退いていく。3倍とは言わないがなかなかに素早い。

 相手が姿を消したのを見て、私も倒れている女性兵士と固まっている少年をハッチへと引きずり込んだ。

 

 

 

◇????年??月:ガンダム?内部

 

「歩兵が後退していった! 次はMSが来るわ!」

「はやく! 急いで下さい!」

「分かってるわよ!分かってるけど、こう狭い中に三人もいちゃ……」

 

 コックピット内部は混乱に陥っていた。

 女性兵士は慣れていないのか、MSの立ち上げに明らかに手間取っている。それを少年が急かすものだからさらにしっちゃかめっちゃか。

 少年、気持ちは分かるけどそれは逆効果よ

 

 そんな中で私は何をしているかというと心の中で大佐に詫びていた。

 申し訳ありません。大佐。ハマーンは大佐の宿敵であるガンダムに乗ってしまいました…… でも連邦は最新鋭のガンダムにまだ全天周囲モニターとリニアシートを搭載していません。技術力は我々の勝利です。

 そうしているうちにガンダムに火が入る。コックピットのモニターにはOSの起動画面が表示される。

『General Unilateral Neuro-Link Dispersive Autonomic Maneuver Synthesis System』

 なるほど…… OSの頭文字を取ってGUNDAMと呼称していたのね。最後のS二つが抜けている意味が分からないけど……

 だけど、OSの立ち上げに時間がかかる…… 一年戦争でガンダムの奇襲への即応性が低いなんて話があったかしら? 戦場への配備時は常に起動させているの……?

女兵士がガンダムを立ち上がらせる。が、その時には眼前に敵のザクもどきがいてマシンガンを掃射後、近づき実体剣を振り下ろしてくる!

 

「前!?」

「ッ!!」

 

 少年の警告に女兵士はガンダムの腕で受けさせる。ガンッ! と衝撃は走ったがさすがガンダリウム合金。装甲が破損する気配はない。ザクもどきは苛立ったように実体剣を何度も振り下ろし、マシンガンを乱射してくるがダメージはない。理不尽なまでの堅さだ。

 だけど、ガンダムは敵の攻撃に押され、のたうつばかりで一向に立ち上がって反撃することができなかった。

 

「何をやっているんですか!?このままじゃ!」

 

 その通りだ。敵は一撃でこちらを破壊することは諦め、滅多打ちにすることにしたようだ。実体剣を執拗に打ち付けてくる。さすがにこのままではまずいだろうし、援軍にビーム兵器持ちがいたらいくらガンダリウム合金でも荷が重い。このジオン軍残党がゲルググを持っていることはないだろうが、ザクスナイパーくらいなら持ち出している可能性がある。

 

「分かっているけど仕方ないじゃない! 私は正規のパイロットじゃないんだから!」

 

 いよいよ末期的だ。これは私が手を出さないとまずいか……? 目立つことは避けたいけど、命には代えられない。連邦のMSだろうと操縦できなくはないはず。そう考えていると、

 

「ッ! 僕がやります! 変わってください!!」

「え!? あなたMSの操縦なんてできるの!?」

「やるしかないでしょう!!」

 

 潮目が変わった。少し様子をみたほうがいいかしら?

 少年はまずは動作の不具合の原因を取り除くつもりらしい。制御系のシステムを片っ端から調べ始める。

 ずいぶん悠長なことだけど、それで間に合うのかな……?

 

「無茶苦茶だ!こんなOSで動かそうなんて!」

 

 少年は猛スピードでプログラムを弄ったかと思うと、ザクもどきをワンパン。さらに時間を稼いでプログラム修正を終える。見違えるように動きがよくなるガンダム。

 

「武器……後はアーマーシュナイダー……これだけか!!」

 

 ガンダムはバーニアを吹かしつつ実体剣、ヒートナイフらしきものでザクもどきを一突きに仕留めた! 戦闘中にプログラミングするのはやっぱり悠長だと思うけど、その技術も含めてたいしたものだ。

 だけど敵も然る者。素早い判断で機体を捨て後方へ待避していく。ということは──

 

「離れて! 自爆する気よ!!」

「え……?」

 

 パイロットとしての才能はありそうでもやはりそこは民間人。咄嗟の反応を期待するのは無理だった。

 

 ドオォォォォンッ

 

 爆音とともに吹き飛ばされる機体の中でもみくちゃになる私たち。だけどさすがガンダム。びくともしない。

 

 

 私? オデコうちました。痛いです。

 

 




ということでひとまずここまでです。
次回をいつ書くかは…

メインに連載している作品が別にありますのでこちらは不定期更新となります。
気が向いたらチェックしてみてください。
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