Fate/cross wind   作:ファルクラム

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第19話「遥かな未来で君を待つ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 盟約の羽織を纏い、身体能力を強化した響。

 

 その手元で鍔鳴りが鳴った。

 

 次の瞬間、

 

 少年は数メートルの間合いを詰め、段上のロムルスへと斬りかかっていた。

 

 瞬きすら追い越すほどの速度。

 

 まさしく神速。

 

 抜刀から繰り出される、逆袈裟の斬撃。

 

 その一撃が、

 

 ロムルスは手にした槍を振るい、打ち払う。

 

 少年暗殺者に襲い掛かる、凄まじいまでの横殴りの衝撃。

 

 吹き飛ばされる響。

 

 だが、

 

「んッ!?」

 

 すぐに体勢を入れ替えて着地。間髪入れずにロムルスへ斬りかかる。

 

「えッ!? 響ッ!? えッ!?」

「フォウフォウッ!!」

 

 遅れて、ようやくサーヴァントの動きに動体視力が追い付いた凛果が、驚いきの声を上げる。

 

 その腕に抱かれたフォウも、興奮したように吠えている。

 

 と、

 

「凛果ッ 急げッ 響が押さえてくれているうちに!!」

「あ、う、うんッ」

 

 立香に促されて、凛果は振り返る。

 

 見れば、立香はネロに肩を貸して立たせている。

 

 そのネロはと言えば、傍目にも判るくらいに項垂れていた。

 

 確かに、響の言う通りだ。今の彼女を、このまま戦場に置いておくわけにはいかない。撤退は妥当な判断だった。

 

 そんな中、

 

 響は動きを止めずにロムルスへ斬りかかる。

 

 ロムルスが打ち下ろす巨大な槍の一撃を、横滑りで回避。

 

 同時に横移動で得たベクトルを、そのまま斬撃に変換して強烈な横なぎをくらわせる。

 

 鋭い斬撃。

 

 しかし、

 

 その一閃をも、ロムルスは槍を立てて受け止める。

 

 激突する両者。

 

 衝撃波が室内に吹き荒れる。

 

 響とロムルス。

 

 共に武器を構えたまま、至近距離で睨み合う。

 

 ぶつかり合う視線。

 

 と、

 

 そこでロムルスが、口を開いた。

 

「お前も、ローマか?」

「ん、日本人」

 

 そう言う意味じゃないと思う。

 

 だが、

 

 ロムルスは何かに納得したように頷く。

 

「良い。それもまた、ローマだ」

 

 言い放つと、膂力任せに響の体を振り上げる。

 

 天井近くまで吹き飛ばされる響。

 

 だが、

 

 視線は尚も、眼下のロムルスを睨む。

 

 と、

 

 宙返りの要領で体勢を入れ替え、天井に「着地」。

 

 同時に刀の切っ先をロムルスへと向ける。

 

 たわめた膝の筋力を最大開放して天井を蹴ると、一気に加速。眼下のロムルスへ、彗星の如く襲い掛かる。

 

 強烈な一閃は、

 

 しかし、ロムルスがとっさに後退した事で空を切る。

 

 だが、

 

「まだッ!!」

 

 着地と同時に、追撃の逆袈裟を放つ響。

 

 振り上げる剣閃。

 

 対して、

 

 ロムルスも槍を繰り出して応じる。

 

 激突する互いの刃。

 

 両者、衝撃波に押されるようにして後退する。

 

「んッ!?」

「・・・・・・・・・・・・」

 

 呻く響。

 

 ロムルスは無言。

 

 互いに刃を向けたまま、睨み合ったまま、次の攻撃のタイミングを計っていた。

 

 

 

 

 

 一方、

 

 響の援護の下、立香は一旦、ネロを連れて玉座の間から撤退していた。

 

 立香に肩を支えられて走るネロは、今にも崩れ落ちそうなほどに頼りない。

 

 いつも溌剌として、傍若無人に振舞っていた少女とは思えないほどの消沈ぶりだ。

 

 背後から付き従う凛果、マシュ、美遊も心配そうに見つめている。

 

「立香・・・・・・・・・・・・」

 

 そんな中、

 

 走りながら、ネロが話しかけてきた。

 

「余は・・・・・・余は、どうしたら良い?」

「ネロ・・・・・・」

 

 弱弱しい少女の声。

 

 今のネロはまるで、暗闇で親とはぐれた迷子のようだ。

 

「正直に言おう。余は、本音を言えば、神祖に降ってしまいたい。余の全てを神祖が受け入れてくれると言うのなら、そうしてしまいたい」

 

 少女の消え入りそうな言葉に、立香は初めて理解する。

 

 皆が、ネロの事は自由奔放で傍若無人な、我が道を行く皇帝だと思っていた。

 

 だが、そうじゃない。

 

 彼女もまた、か弱い1人の少女に過ぎない。

 

 その少女が皇帝と言う殻を被り、常に糸を張り詰めて生きてきたのだ。

 

 その、ネロを支えていた糸が今、切れようとしている。

 

 もし、糸が切れてしまえば、彼女は二度と立ち上がる事ができなくなるだろう。

 

「ネロ」

 

少女を床に座らせ、立香は正面から少女を見る。

 

「君が背負っている重みや、君が歩いて来た苦難は、俺には判らない。たぶん、誰にも分からないかもしれない」

「先輩、何を・・・・・・」

 

 戸惑ったように、立香を見るマシュ。

 

 このタイミングで、ネロを否定するようなことを言ってどうしようと言うのか?

 

 ネロを励ますなら、もっと他の事を言うべきじゃないのか?

 

 そう告げようとするマシュ。

 

 だが、

 

 そんなマシュを横から伸びた手が制する。

 

「凛果先輩?」

「ここは、兄貴に任せて。きっと、大丈夫だから」

 

 そう告げる凛果の眼差しは、兄の背中へと注がれている。

 

「こういう時、兄貴って誰よりも頼りになるんだから」

 

 2人のやり取りを背中に、立香はネロに向き合い続けている。

 

「けど、君が作って来た物、守りたかった物なら、俺にも判る」

「立香・・・・・・・・・・・・」

「このローマに来て、君に色んな物を見せてもらった。いろんな場所に連れて行ってもらった。君が好きなローマ、君を好きなローマ。そこには、たくさんの笑顔が溢れていた」

 

 ネロが目指し、ネロが作り、ネロが守ろうとしたローマ。

 

 それはどこまで華やかで、果てしなく幸せにあふれる世界だった。

 

 ネロは皇帝として、そんなローマを愛している。

 

 そしてローマの人々もまた、ネロを心から愛している。

 

 誰もが愛し、愛され、幸せになれる世界。

 

 それこそが、ネロのローマに他ならなかった。

 

「君は確かに皇帝で、皇帝は君1人しかいない。けど、君自身は、あんなにも多くの人に囲まれていた。それは紛れもなく、ネロだからこそ、できた事だと俺は思う。君じゃなければ、今のローマは無かったはずだ」

 

 顔を上げるネロ。

 

 その視界の中では、立香が少女を真っすぐに見据えているのが見える。

 

 大丈夫。

 

 どんな事があっても、俺達が君を支えるから。

 

 少年の目は、そう語っているようだった。

 

 その時だった。

 

 突如、

 

 強烈な魔力の閃光が走り、壁が大きく吹き飛ばされた。

 

「敵ッ!?」

「来ますッ 先輩達。警戒を!!」

 

 美遊とマシュが身構える中、

 

 緑のコートを着た魔術師が、ゆっくりとこちらに向かって歩いてくるのが見えた。

 

「見付けたぞ、ドブネズミ共。わざわざ足を運んでおいて逃げ出すなど、失礼にも程があるだろう」

 

 言いながら、手を掲げるレフ。

 

 その手のひらに、魔力が収束する。

 

「せっかく来たんだ。少しは楽しませてくれよ。何しろ・・・・・・」

 

 言い放つと同時に、収束した魔力を解き放つレフ。

 

 その一撃が、王城の壁を容赦なく吹き飛ばす。

 

「簡単に終わってしまってはつまらないだろう。君らのせいで味わった私の屈辱を、僅かなりとも晴らす為、君達には多少なりとも善戦してもらわんとね」

 

 レフが言い終える前に、

 

 剣を振り翳した美遊が斬りかかる。

 

 鎧を付けず、白いドレス姿の少女が一気に駆け抜ける。

 

「ヤァァァァァァァァァァァァ!!」

 

 振り下ろされる剣閃。

 

 その一撃を、

 

 レフは、

 

 こともあろうに素手で受け止めてしまった。

 

「なッ!?」

 

 驚愕する美遊。

 

 対して、

 

 レフは口元に侮蔑の笑みを浮かべる。

 

「何を驚くのかね?」

 

 言いながら、

 

 美遊が持つ剣を素手で掴む。

 

「この、私がッ!!」

 

 そのまま、少女の体を振り回す。

 

「たかが英霊如きに、後れを取るはずが無かろう!!」

 

 そのまま放り投げ、美遊を壁へと叩きつけるレフ。

 

 少女の体は成す術もなく、吹き飛ばされ、壁を大きく破壊する。

 

「かはッ!?」

 

 背中に強い衝撃を受け、顔をしかめる美遊。

 

「美遊さん!!」

 

 とっさに、少女を助けようと前へと出るマシュ。

 

 だが、

 

 そこへレフが放った魔力弾の嵐が、矢継ぎ早に襲い掛かる。

 

「クッ!?」

 

 とっさに盾を掲げて防御に入るマシュ。

 

 盾の表面に魔力弾が一斉に着弾し、マシュを押し返す。

 

「舐めないで貰いたいなッ!!」

 

 魔力弾でマシュを牽制しつつ、体勢を立て直して再び斬りかかって来た美遊をもあしらいながら、レフは小ばかにした口調で告げる。

 

 美遊が牽制している隙に距離を詰めたマシュも、盾を翳してレフへとお襲い掛かる。

 

 左右から攻撃を仕掛ける2人の攻撃。

 

 しかしレフは、その全てに対応して見せる。

 

「たかが英霊如きが、この私に勝てるとでも思っているのかね!!」

 

 そう告げるレフの顔には、凶悪な笑みが刻まれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 不意に、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 視界が開ける。

 

 周囲に何もない。

 

 一面の白い空間に、ネロは1人、立っている。

 

 いったい、ここはどこなのか?

 

 見回すネロ。

 

 と、

 

『セイバー』

 

 不意に、声を掛けられ振り返る。

 

 果たしてそこには、

 

 見覚えの無い1人の少年が立っていた。

 

 明るい茶色がかった髪を、少し中途半端に長く伸ばした少年。

 

 どこにでも居そうな、平凡な外見の少年だ。

 

 だが、

 

 その少年の姿に、ネロはどこか懐かしさを覚える。

 

『俺は、セイバーの生き方、好きだよ』

「そなた・・・・・・・・・・・・」

 

 ゆっくりと、近付いてくる少年。

 

 その腕が、少女の体を優しく抱きしめる。

 

『忘れないでくれ。いつでも、どこにいても、決して君は1人じゃない。みんなが、仲間が、そして、俺がいるって事を・・・・・・』

 

 ゆっくりで良い。

 

 無理しなくたって良い。

 

 疲れたら休んだって良い。

 

 なぜなら、

 

 君の周りにはこんなにも、多くの人々がいる。

 

 君が倒れれば、彼らが君を支えてくれるだろう。

 

 君が前に進めば、彼らは君に着いて来てくれるだろう。

 

 なぜなら君こそが、

 

 君こそが、このローマで最も愛された皇帝、ネロ・クラウディウスなのだから。

 

『さあ、行くんだ、セイバー』

 

 そっと、ネロを放す少年。

 

 その姿が、徐々に薄らいでいく。

 

「待ってくれッ そなたは、いったいッ!!」

 

 手を伸ばすネロ。

 

 しかし、指先は少年には届かず、虚しく空を切る。

 

 遠ざかっていく少年。

 

『待っているから』

 

 最後に、優しく微笑む。

 

『遥か先の未来で、俺は、君が来るのを待っているから』

 

 

 

 

 

 目を開ける。

 

 そこは、相変わらず城の中だった。

 

 視界の先では、美遊とマシュがレフ相手に戦闘を行っている。

 

 その背後では、立香と凛果が援護をしている様子が見て取れた。

 

 戦況は、あまり芳しくない。

 

 レフはサーヴァント2騎相手に、たった1人で互角に戦って見せていた。

 

 今も美遊が振り下ろした剣をあしらい、マシュに反撃の魔力弾を放っている。

 

 正直、怖い。

 

 神祖に刃を向ける事になるのが。

 

 だが、

 

 それでも良い

 

 怖くたって良い。

 

 人は、その恐れを呑み込んで、戦う事ができるのだから。

 

 直撃を受け、大きく吹き飛ばされるマシュ。

 

「どうしたカルデアッ!! その程度の実力で挑もうなどと、とんだお笑い種じゃないか!! それでは我が主の足元にも届かんぞ!!」

 

 言いながら、自身の中にある魔力を高めるレフ。

 

 身構える、美遊とマシュ。

 

 そこへ、一斉に魔力弾が放たれる。

 

 放射状に飛んで来る魔力の礫。

 

 対して、

 

「やらせません!!」

 

 マシュは盾を翳して、とっさに防御に入り防ぎ止める。

 

 だが、

 

「ぐッ!?」

 

 重い。

 

 一撃一撃が、砲弾のように重い。

 

 まさか、レフにこのような力があるとは、思ってもみなかった。

 

「美遊さん、大丈夫ですか?」

「な、何とか」

 

 剣を構えながら、美遊は健気に答える。

 

 まさか、2人掛かりで怯ませる事すらできないとは。

 

 対して、

 

「どうした、もう終わりかね?」

 

 更なる攻撃の体勢を取りながら、レフが挑発するように告げる。

 

「楽に死ねる。などとは思わぬことだ。戦闘力を奪った後、じっくり、じっくりと嬲り殺しにしてやろう。我が屈辱を、少しでもお前たちの体に刻み込んでやる」

 

 凶悪な笑みと共に、レフは魔力を解放しようとした。

 

 次の瞬間、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほう。余の前で、随分と不遜な事を言えたものだな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 振るわれる緋の斬撃。

 

 横なぎにされた大剣の一閃が、レフへと襲い掛かる。

 

「ぬおォォォッ!?」

 

 とっさに攻撃をやめ、回避するレフ。

 

 振るわれた剣の一閃は、レフの肩を霞める。

 

 魔術的防御を施したコートが斬り裂かれ、僅かに鮮血が飛び散る。

 

「ぐッ!?」

 

 うめき声を漏らすレフ。

 

 その視界の中で、

 

 大剣を振り切た状態で佇む、赤き皇帝の姿があった。

 

「ネロ・クラウディウス・・・・・・よくもッ」

 

 激高したようにネロを睨むレフ。

 

 だが、

 

 当のネロはと言えば、レフなど眼中に無いと言わんばかりに、視線を外して立香達を見やった。

 

「ネロ、戻ってくれたのかッ」

「すまなかったな立香、凛果。もう大丈夫だ」

 

 そう言って、立香に笑いかけるネロ。

 

 大地を踏みしめて立つ少女。

 

 目には力が宿り、掲げた刀身からは闘志の炎が迸る。

 

 いったい何があったのか、立香達には推し量る事が出来ない。

 

 だが、そこには常に溌剌とした、いつも通りのネロ・クラウディウスが立っていた。

 

 その姿に、立香も自然と笑みを見せる。

 

 何となく、ローマの民が彼女を慕う訳が判る。

 

 この人なら大丈夫。

 

 この人に着いて行けば何とかなる。

 

 そう思わせるだけの物を、ネロ・クラウディウスと言う少女は持っているのだ。

 

 一方、

 

「おのれ・・・・・・・・・・・・」

 

 斬られた肩を押さえながら、レフは怨嗟の声を上げる。

 

「所詮は叩き潰されるだけの虫けらが何を足掻くかッ 黙って滅びの時を待っていれば良い物を!!」

 

 呪詛が混じったかのような言葉。

 

 だが、

 

 それをネロは、一笑の伏す。

 

「馬脚を現したな宮廷魔術師とやらッ 僅かな想定外ですら取り乱すあたり、所詮、貴様は小物に過ぎぬと言う事を、貴様自ら証明した訳だ」

 

 ネロの言葉に、レフは歯を噛み鳴らす。

 

 プライドの高い男だ。自身より下だと思っている相手に見下されるのは、さぞかし矜持を傷付けられる事だろう。

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

 スッと、目を落とすレフ。

 

 同時に、

 

 周囲の空気が、張り詰めるのを感じた。

 

 何か、ある。

 

 特殊班の一同が身構える中、

 

 レフはゆっくりと、顔を上げた。

 

「・・・・・・・・・・・・良いだろう。そこまで言うなら見せてやろうではないか。抗いようのない、恐怖と絶望をッ そして自分たちの無力さを呪いながら死んでいくがいい!!」

 

 言い放つと同時に、レフの中で魔力が高まるのを感じる。

 

 同時に、

 

 レフの背後の空間が、大きく避けるのが見えた。

 

「出でよ、情報を司りし者ッ!! 36の軍勢を率いいし、地獄の大侯爵よ!!」

 

 レフが詠唱を終えた。

 

 次の瞬間、

 

 避けた空間から、

 

 巨大な影が姿を現した。

 

 影はたちまち成長し、城の壁や天井を破壊、文字通り天をも衝く勢いでそそり立つ。

 

 それは一言で言えば「柱」だった。

 

 地上に根を下ろし、遥か天空まで伸びる巨大な柱。

 

 見る人が見れば「バベルの塔」を連想するかもしれない。

 

 人が作りし神の住まい。

 

 その不遜を神が怒り、崩壊した塔。

 

 だが、

 

 その姿は、ひたすらに嫌悪と怖気を呼ぶ物だった。

 

 表面は泥のように黒々として脈打ち、まるで巨大な爬虫類の体表を思わせる。

 

 縦割れした隙間から巨大な深紅の眼球が、いくつも飛び出し睨んでいる。

 

 まるで古の伝説にある、世界をも滅ぼす魔獣が顕現したような姿。

 

 人間が持つ醜悪感を極限まで醸成し、複合させ、混濁させた姿がそこにあった。

 

 そして、

 

「改めて、名乗らせてもらおうか、人類諸君!!」

 

 現れた柱の前に立ち、レフは謳い上げるように名乗る。

 

「我が名はフラウロスッ レフ・ライノール・フラウロス!! 偉大なる王に仕えし、魔神の一柱なり!!」

 

 

 

 

 

第19話「遥かな未来で君を待つ」      終わり

 


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