実験的に改行位置を調整しました。スマホ等、環境によっては表示が変になるかもしれません。
朝。廃旅館の一室、畳敷きの部屋。
かばん、サーバル、アライグマ、フェネックが座卓のまわりに座って会話していた。
サーバル 「ふあーあ」
サーバルがあくびをした。かばんは眠そうな顔で目をこすっていた。
フェネック「ねむそうだねーふたり」
かばん 「きのうはちょっと夜更かししちゃって……」
フェネック「たのしそうだったねー」
かばん 「え?」 ※1
サーバル 「かばんちゃんは夜もすっごいんだよ! いっぱい気持ちいいこと考えてくれるの!」
かばん 「うわーあ!!」
サーバル 「わたし、“ けもののやりかた ” しか知らなかったけど、この体だと、いろんな
ことができるんだよ。かばんちゃんと遊んでると、新しいやりかたを考えてくれ
るの! すっごく気持ちいいし、たのしいよー!」
かばん 「はずかしいからやめてよ……」
かばんは顔と耳を赤くしてうつむいた
フェネック「うらやましいねー」
アライグマ「うらやましいのだ!」
サーバル 「ふたりもかばんちゃんに教えてもらうといいよ。フェネックとアライグマなら、相性
ばっちりだよ!」
アライグマ「ばっちりなのだ!」
かばん 「なに言い出すのサーバルちゃん!」
フェネック「それってー、女の子同士じゃできないやつじゃないかなー?」
サーバル 「だいじょうぶだよ!かばんちゃんなら女の子同士でできることも考えてくれるよ!」
かばん 「ぼくには無理だよ……」 ※2
フェネック「でもアライさん夜行性なのにすぐ寝ちゃうんだよねー」
アライグマ「昼間ずっとおきてるからしょうがないのだ!」
かばん 「それなら、昼間やる、っていうのはどうでしょう?……て、なに言ってんだぼく!」
フェネック「いーねー。それだと泊まる場所をはやく探さないといけないなー」
サーバル 「いますればいいじゃない。わたしたちはちょっと休んでるよ」
かばん 「休めるのはいいんだけど、ふたりとも、声とか気にならないんですか?」
アライグマ「なんで気になるのだ?」
サーバル 「気持ちいいとおっきい声が出ちゃうんだよ」
フェネック「きのうはすごかったもんねー。サーバルは野生にかえったみたいだったよー」
かばん 「次からはちょっとおさえようね……」
かばんはサーバルの方を見て苦笑いした。
サーバル 「えー、思いっきり大きい声出したほうが気持ちいいよー」
フェネック「まー、大きな声が出ちゃうとちょっとはずかしいけど、べつにかまわないさー」
アライグマ「なんではずかしいのだ?」
フェネック「アライさん、これからなにするのかわかってるのかなー」
アライグマ「よくわからないけど、たのしいことなのだ!」
かばん 「間違ってはいないね……」
サーバル 「かばんちゃん、ふたりにアドバイスしてあげてよ」
かばん 「ええー! ………うーん、おしえるの、むずかしいっていうか……やってみないと、
女の子同士でどうすれば気持ちよくなるのかわからないし……でもその場にぼくが
いたらものすごく気まずいし……」
アライグマ「たのしいこと、おしえてもらうなら、4人いっしょにすればいいのだ!」
間。
サーバル 「それ、すっごいたのしそう!」
フェネック「アライさんさすがだよー」
かばん 「…………いいかも」
サーバル 「じゃあ、まずはキスからだね」
かばん 「やっぱりそこからなんだ……」
かばんは顔に右手をあてた。
アライグマ「きすってなんなのだ?」
フェネック「かわいーねアライさん。プレーリー式のあいさつだよー」
アライグマ「えー!! なんでそんなことするのだ!」
フェネック「わたしもなんでなのかわからないけど、アライさんとできるならうれしいよ」
サーバル 「準備運動だよ。かばんちゃん、するたびにうまくなっていって、すっごく気持ちいい
んだよ! 味もおいしいし」
フェネック「ほほーう」
かばん 「サーバルちゃんのほうがおいしい ※3 、じゃなくて! すっごくはずかしいよ!」
サーバル 「このぐらいではずかしがってちゃだめだよかばんちゃん。これからもっとすっごーい
ことするんだから!」
アライグマ「もっとすっごいこと……フェネックと……」
アライグマは顔を赤くした。
サーバル 「かばんちゃん、お手本見せてあげようよ」
かばん 「え? ……そんなことできないよ!」
サーバル 「お手本じゃよくわからないかな? わたしが、直接おしえてあげるよ。ふたり、
どっちが先にする?」
フェネック「じゃあ、わたしがー……」
サーバルとフェネックが向かい合い、体を近づけ始めた。
かばん 「だめだよ!!」
アライグマ「やめるのだ!!」
かばんがサーバルの肩をうしろから掴み、アライグマがフェネックの肩をうしろから掴んだ。
かばん 「サーバルちゃんのくちびるはぼくのものなの!!」
かばん 「……あ」
サーバル 「……かばんちゃんの、もの……」
サーバルは、はにかんで、少しうつむき、自分の唇を指でなぞった。
サーバル 「そうだよね。ごめんねかばんちゃん」
サーバルが振り返って、かばんの方を見て笑顔になった。かばんは顔と耳を真っ赤にしていた。
フェネックも振り返って、アライグマの方を見た。
フェネック「アライさん、冗談だよー」
フェネックは、おどけるでもなくいつもの調子だったが、少し笑っているように見えた。
アライグマ「えー!」
サーバル 「くちびるだけじゃなくて、わたしのからだは、全部かばんちゃんのものだよ!」
フェネック「おおー」
サーバル 「からだだけじゃなくて、こころもかばんちゃんのものだね」
アライグマ「こっちがはずかしくなってくるのだ……」
かばん 「……もう、やめてよ……」
かばんはうつむいて、泣きそうな声だった。
サーバル 「じゃあ、やっぱりわたしとかばんちゃんがお手本を見せるよ」
かばん 「……サーバルちゃん、こういうのはふたりきりのときだけにしようよ。べつにキス
しなくてもできるし」
フェネック「やらないのー? ざーんねん」
サーバル 「だってかばんちゃん、くちびるとか舌をうごかす練習になるって……」
かばんはサーバルの目をじっと見つめた。そしてやさしい声で言った。
かばん 「ごめん、ごめんねサーバルちゃん、ほんとはぼくが、サーバルちゃんとキスしたかっ
ただけなんだ。キスをしても歌の練習にはならないんだよ」
サーバル 「え?」
サーバルが一瞬、目を見開いて固まった。そして、サーバルはすぐに横を向いて、かばんから
目をそらした。
サーバル 「ひどいよ……。キスしたいって言ったら、いつでもしてあげるのに……」
かばんがサーバルに顔を近づけた。
かばん 「サーバルちゃん」
かばんは、サーバルの頬に手をあてて、自分の方へ顔を向かせた。
ふたりの顔がゆっくりと近づき、ふたりが目を閉じて、唇が重なった。
フェネック「キスしたい、なんて言わなくてもいいんじゃないかー」
アライグマとフェネックは、キスをしているふたりを見ていた。フェネックはいつも通りの顔に
見えた。アライグマは両手で顔を覆って、指の隙間からキスをしているふたりを見ていた。
フェネック「なるほどー。くちびるは押しつけるだけじゃなくて、動きに変化をつけて、あんな
ふうに舌をからませるんだねー」
アライグマ「だいすきが、まざってくのだ……」
フェネック「ふたりがお手本を見せてくれたからー、こっちもやってみようかー」
フェネックがアライグマの方を見た。
アライグマ「え? ……えー!!」
アライグマがフェネックの方を見た。
アライグマ「フェネック! 必要ないのだ! 歌を歌うのにキスをする必要はないのだ!」
アライグマはうしろに手をついて、少し後ずさった。フェネックがアライグマににじり寄り、顔
を近づけていった。
ドタ、と音がした。アライグマとフェネックが音のした方を見ると、かばんとサーバルが畳に
横に倒れていた。ふたりは抱きしめ合ってキスを続けていた。かばんは、右手をサーバルのわきか
ら服の中へ差し込んだ。
サーバル 「みゃっ!」
ふたりの唇が離れた。
サーバル 「だめだよかばんちゃん! 見てる! ふたりが見てるよ!」
かばん 「お手本、見せてあげるんだよね? ……んっ、んっ」
ふたりはちゅっちゅっ、っと小刻みにキスを始めた。
サーバル 「……んっ、ここまで見せなくても……」
かばん 「……ぜんぶぼくのものだから……」
サーバルの服の中へ差し込まれたかばんの右手が、もぞもぞと動いていた。
サーバル 「みゃっ、んっ、みゃあっ、みゃあ……んっ、んん……」
ふたりは再び情熱的なキスを始めた。
フェネック「かばんさん、きりかわっちゃったねえ」
サーバルのしっぽが上がって、ぱたぱたと動いていた。いつの間にかサーバルのスカートがめく
れて、下着が見えていた。
アライグマ「あんなこと、できないのだ……」
フェネックが、呆然としているアライグマを見た。
フェネック「わたしたちは、わたしたちのペースでやればいいのさー」
フェネックが、両手でアライグマの頬をおさえて、顔を自分の方へ向かせた。
アライグマ「フェネック……する必要、ないのだ……」
フェネック「アライさん、これほんとに歌の練習になるんだよー」
ふたりの顔が近づいていった。ふたりが目を閉じた。
アライグマ「なら、しかたないのだ……んっ」
ふたりの唇が重なった。
おわり
※1 夜は、かばん・サーバルのペアと、アライグマ・フェネックのペアはかなり離れた部屋で寝
ていました。これはフェネックの配慮(策略?)によるものです。この畳敷きの部屋には、アライ
さんとフェネックが泊まっていました。
※2 かばんちゃんは女の子です。
※3 フレンズによって味が違うようです。
あとがき
読んでいただきありがとうございます。
はずかしい内容になってしまいました。最初は歌を歌うなんて話ではなかったのですが、書いているうちに、そんなふうにもできるんじゃないか? と思いついたため、こうなりました。「キスしたい、なんて言わなくてもいいんじゃないかー」で終わらせたほうが良かったかもしれませんが、かばんちゃんとサーバルちゃんは、書いていると勝手にいちゃいちゃし始めるんです。そのせいでのびてしまいました。
このあと4人は歌を歌ったのかもしれないですし、もっとすっごいことになったのかもしれません。
〈 としうえ 〉にそっくりな部分があります。あれとは違う形にするために、サーバルちゃんの胸をはだけさせようか、と思ったのですが、服のつくりがよくわからないのでできませんでした。
サーバルちゃんの服の、胸の部分は、多分ボタンでとまっていると思うのですが、公式絵ではボタンが描かれていません。絵では省略したのか、ジッパーなのか、あるいはボタンが隠れるつくりなのかもしれません。
改行位置などの調整は、これでよかったのか不安です。環境によっては、かえって変になってしまうかもしれません。ちょっと手間がかかって修正がしにくいやりかたなので、今後はどうしようか迷っています。
[ 初投稿日時 2018/06/15 18:00 ]