未来side
「ありがとうございました」
私はアルバイトを終えて人が着いてきてないことを確認すると山の方に向かって歩き出す。
抜け忍になった私達がまともな場所で生活できる訳では無いので私達は町の近くにある山の洞窟で生活している。
今のところ食料はメンバーのバイト代と詠お姉ちゃんの育てている野菜で補っている。
抜け忍なった私達は今、焔紅蓮隊と名乗っている。
焔は紅蓮隊だけでいいと言っていたけど、焔は実質私達のリーダーなのと焔意外全員が賛同したので焔紅蓮隊となった。
山に向かって歩いていた私は突然ある気配に気がついた。
忍結界、忍が一般人に気づかれず戦闘できるのはこの結界があるからだ。
但し欠点として自分が発動した場合、相手に自分の居場所を教える結果になったり、相手が発動した場合自分が忍だとばれてしまうという欠点がある。
感じている気配からするに30人程いる。
私は愛用の仕込み傘を構える。
木の上から仕掛けて来る者、遠距離から刀を構え迫って来る者。
だけど私は油断していた。
後ろから近づいてくる、もう一人の仲間に気づかなかった。
「死ねえ」
殺られる、そう思って目を閉じた。
けどいつまでたっても痛みがこないので目を開くと、一人の少年が凡字が書かれた包帯を巻いた右腕で相手のクナイを受け止めていた。
「何者だ、お前は」
相手の忍が話しかけると少年が口を開く。
「この姿を見て悟るのなら名乗る必要もない。見て悟らないのなら、名乗るのに値しない」
この声、もしかして?
「まさか、お前は」
リーダー格の忍が何かガクガク震えながら呟いている。
「悟る者がいたか。なら、名乗る必要もないね」
そういうと少年が右手を振るうとクナイをぶつけていた忍が飛んでいった。
「リーダー、アイツは」
「引くぞ。アイツが出てきた時点でこちらは負けている」
「「「な!?」」」
相手の忍達全員が驚いていた。
「命が惜しい奴は去れ、残った奴は・・・殺してやる」
少年が口をそう言うと、全員がその場を後にしていつの間にか忍結界も消えていた。
私はその場で気が抜けてアヒル座りをしてしまった。
「未来、大丈夫か?」
焔が駆けつけてくれた。
「お前はいったい?」
「焔、安心して。この人は私の。ううん、私達の味方だから」
「そうなのか?。すまない、敵ではないといえお前に刀を向けてしまった」
すると少年は口を開き。
「いや、抜け忍としては合格だよ。反応速度は鍛えた方がいいと思うけどね」
「……ぐっ」
自分の弱点を指摘されてさすがの焔も黙っていた。
「そういえば、名前をまだ聞いてなかったな」
「ああ、名乗ってなかったね。僕の名前は風也、日向風也。未来の幼馴染みって奴だね。久しぶりだね、未来」