だが、その天罰で彼女のアクセサリが中破してしまう。
しかも彼女のアクセサリは旧型で、その型番の部品保有期間はとっくに過ぎており、修理は不可能だった。
それでも諦めきれなかった彼女は、フラタニティの手を借りて違法改造に着手するも、臨時メンテナンスでPTにその事実を知られ、アクセサリの再資源化が正式に決定。
しかし、違法改造の費用が消えるわけもなく、彼女は借金を返済すべく戦場へと足を運ぶ日々を送ることになるのだった。
そんな浅はかで、ありふれた女の武器の話。
■前作「薔薇と堆肥」よりほんの少し前の話になります。
■女のオリジナル主人公です。
■ゲームに出てくる主なNPCは一切出てきません。世界観を借りただけのお話になります。
■オリジナル設定が含まれていますので、苦手な方は十分にご注意下さい。
■設定等で不備などありましたら、ごめんなさい。
前作→https://syosetu.org/novel/58449/
広瀬 隆『クラウゼヴィッツの暗号文』より
この世界は、食料よりも武器のほうが多いのではないかと思うことがあります。
子供の頃に侵攻で両親とはぐれ、流れ着いたモザイク街の片隅で餓死しかけた身としては、きれいな水やご飯をたくさん作った方がいいのではないかと心から思います。
しかし、どれだけたくさんの食料や水を作っても、天罰や侵攻によってそれらの資源を持って行かれてしまっては意味はなく、それらを守るため、取り戻すため、手にするため、武器を求める現実です。
しかも、昔からずっとそうであったことは、私達の社会を形作るPT法からも想像がつくというもの。
とりあえず、PT法を作った皆様と、天罰を引き起こす天獄のお偉方の脳みそを、一人残らず釘打ち機(バーバラ)で木っ端微塵にできたらさぞ気持ちが良いだろうに。
心身ともに酷く疲れた時に湧き上がる、そんなどす黒く物騒で、幼稚な八つ当たりの気持ちをも燃料にして今まで戦い続け、何とか生き延びてきました。
そして今日もまた、他のPTから資源を略奪しに行き──作戦内容には奪還とありましたが、誰がどこから見ても私達が加害者側でした──それを阻む人たちを何回も傷つけ、何度もリスポーンに追いやり、最終的には確実に息の根を止めて資源の略奪に成功。作戦は無事に終了しました。
これが私の日常です。
そして、死に追いやった──ロストと言う言葉は好きではありません──咎人か二級市民もまた、PT法の傘の下にいる以上、私と似たような日常を送っていたことでしょう。
なら、殺したその人の姿は、未来に起こりうる私の姿であると言えます。
そして、私が帰りの護送車で野良チームの皆さんと雑談をしているこの状況は、殺したその人の過去か未来の姿だったのかもしれません。
敵も味方もお互い様。
どんな事情があっても、戦場に立ち武器を人に向ける以上、死者を背負うことなかれ、同情することなかれ。
咎人だった亡き叔父から、戦場に立つ心構えとして教わったことで、今もしっかり覚えています。
覚えているのですが。
「さっきのチームもそうだったけど、どいつもこいつもバーバラちゃんばっかだよな」
野良チームの二級市民さんの台詞に、我に返りました。
私の今日のメインの武器が、そのバーバラちゃんだからです。
それに気づいたガタイのいい年輩の二級市民さん──身体形成がありますので実際の性別や年齢は不明です──が、口の端を上げつつ目線を険しくします。
「バーバラ持ちを前に、バーバラディス始めんのか? 武器マニアってやつぁ度胸あんのな。なあ」
「あ、いや、バーバラちゃんをディスるつもりはねーよ」
言葉選びがまずかったことに気づいて慌てる武器マニアさん。
「実際、俺達が扱える小銃の中では最大火力だし、近接武器のように気軽に使えるし、アブダクター相手ならまず持っておきたい一本だ」
「野良でアブダクターと連戦するなら、鉄板のチョイスですよね」
私の隣りに座る思春期真っ只中の年下の少年さん──身体形成がありますので以下略。もちろん二級市民です──の合いの手に、武器マニアさんは何度も頷きます。
「そうそう。バーバラちゃんが強いから、それを持つ人が多いのはわかる。わかるんだけど、武器にこだわりのあるニンゲンとしては、ちょっと寂しいなって思っただけだよ」
「寂しいだあ?」
「そう。俺としては、他にもいい武器はいっぱいあるんだから、色んな武器を知って触って欲しいなって思っているんだよ」
「ほう」
年輩さんが太い腕を組み、面白そうに武器マニアさんを見やります。
「じゃあ、そんなこだわりをもつテメェのオススメの武器を教えてくれよ」
「あ、僕も知りたいです。ね」
隣りに座る少年さんが、こちらに笑顔を向け同意を求めてきたので、私も笑って素直に頷きます。
「そうですね。是非参考にさせていただきたいです」
「そ、そうか」
武器マニアさんは少し戸惑ったようですが、そこはマニアの性とでも言うのでしょうか、武器を語れる喜びは隠しきれない様子。
わかりやすいです。
「オレのオススメといったら、やっぱりアイゼン」
「はい! 解散です!」
え?
いきなりきっぱりと宣言する少年さん。
「どうした小僧」
「何だよ突然」
戸惑う私たちに、少年さんは腰に両手を当てて、武器マニアさんを見据えます。
「貴方、アイゼン信者ですね」
「だから何だよ。アイゼンいい武器揃ってんだろうが」
「火力は他のメーカーに比べて一歩譲りますがね」
「その分、汎用的に取り回せるだろ」
アイゼンとは、Eisen und Zwolf社のこと。
この世界で代表的な武器メーカーの一つです。
少年さんと武器マニアさんが指摘したとおり、火力においては他のメーカーより劣るものの、尖った部分と癖がなく、初心者でも扱いやすいという利点があります。
特に小銃のカッツェは、その代表と言えるでしょう。
長い年月をかけて考え抜かれた思想とデザインは無駄がなく、誰もが安心して取り扱える武器を揃えたメーカーなのです。
でも、少年さんの口調は、今までとは打って変わってトゲがあるように思えました。
どうしたというのでしょう。
疑問に思った次の瞬間、ある考えが閃きます。
もしかして、少年さんも武器マニアで、武器マニアさんにライバル心が生まれたとか。
と、武器マニアさんがハッとして少年さんを睨みました。
「そういやオマエの武器……、まさかプラス信者、しかも過激派か!?」
「ようやく気づきましたか。さっきから骨董デザイン見せつけられて不愉快だったんですよね」
「やっぱりそうかあああああ!!」
ああ、そういうことでしたか。
確かに、少年さんが先程使っていた槍はエクソダスで、遠距離武器はパルサーでしたね。
プラスとは、この世界では名だたる大企業Plus社のこと。
アクセサリ、荊、ウィルオードライブといった咎人の兵装は元より、ウィルオーに関するインフラ技術は、この企業なくしては語れません。
パルサーやファランクスあたりが、この企業の特徴がよく出ていると思います。
ピカピカ光っていて、どこか不思議だけど使いやすくて、火力もそこそこにあって、あらゆる作戦の兵装候補に必ずいる優秀さ。
最新の技術を積極的に取り入れ、改良を重ねて現実に対応する姿勢は、この企業の紛れもない強みです。
しかし、それに相反する思想を持つアイゼンとは当然仲が悪く、思想の違いから離れたデッドチャンネルともよそよそしい関係。
なので、それぞれの企業を贔屓する二人が激突するのは必然と言えば必然なのですが、まさか目の前でそれを見ることになろうとは。
「何で上から目線なのかは知らんけど」
武器マニアさんが鼻で笑います。
「まともな重火器作れるようになってから言えよ。何だよ、ファランクスとブラスターの体たらく。取り柄は何だ、光ることだけか? カタログスペック倒れか? あぁ?」
「あんたバカですか? コウシン相手ならファランクスが最適解でしょうが! ブラスターだって、どこかの可哀想なイーゲルよりよっぽど使いやすいですよ!」
「それいつの情報だよ! コウシンは火炎放射器で焼き払うのが今のトレンドだろうが! ファランクス(笑)でコウシン狩りに出てくんなよ。効率悪くてかなわんからな!」
「こ、この! よくも、よくも言ってくれましたね、この、頭カチコチで旧時代の骨董愛用者が!」
「何だと貴様あっ!」
「あの、お二人ともに落ち着いて」
二人の言い争いが始まりました。
止めようと声をかける私を、年輩さんは目で制します。
その目は、雄弁に「放っておけ」と告げていました。
ちなみに、火炎放射器を製造しているのは先程少し触れたデッドチャンネル──正確にはDead Channel──です。
火炎放射器の他にも、小剣では最高の火力を誇るダマスカスナイフ、どこか不吉なデザインのロンギヌスがお馴染みではないかと思います。
プラスとは思想の違いで分かれていて──幻想を打ち破るのは、また幻想である。とか言い出して分かれたとか──プラス信者、しかも過激派の方からしたら、面白くない話でしょうね。
少年さんは顔を真っ赤にしつつ、それでも強気の姿勢を崩しません。
「そっちこそ、まともな近距離武器を作れるようになったらどうですか。小剣一本、しかもチェーンソーって! どこのメーカーのデザインをパクったんですかね」
「お前、もう一度言ってみろ。変声期前のガキの声じゃなくて、変声期後の大人の声で言ってみろ!」
醜い言い争いが本格化しそうです。
私と年輩さんはアクセサリさん席を変わってもらって彼らから距離をおきました。
だってうるさいですし。
改めて向かいに座った年輩さんが、腰についているウィルオードライブから水筒を取り出し、水を一口飲みます。
「テメェで話し振っておいてなんだが、オススメを聞かれても、一通り武器を触って好きなもん使えとしか言えんよなぁ」
「ですよね。それぞれの長所も短所も、モジュラーしだいでどうにかなりますし」
「そのモジュラー付けが、また面倒くせぇんだけどなあ。常々、あの仕様を採用した輩に助走つけてドロップキックをかましてぇと思っている」
「お気持ちはわかりますよ」
モジュラー付けは、何故か運の要素もあってストレスをあげる作業です。
何故昔の人は、あの仕様で良しとしたのでしょう。
きっとよほど暇だったのか、疲れていたのだと思います。
ここで愚痴っても、現実は変わりません。
相変わらず言い争う二人に視線を向け、疑問に思っていたことを聞いてみることにしました。
「あの二人、何でわざわざ煽り合って諍いを起こしているんでしょうね」
すると、年輩さんは呆れた表情で彼らに視線を飛ばしました。
「アレはメーカーへのシンコウもあるだろうが、派閥に分かれてのディスりあいを楽しんでいるんだろ。殺伐コンテンツってぇの? 娯楽の少ねぇPTでは貴重なコンテンツだからな」
「はあ」
見方を変えれば、武器が好きな人たちの口汚い馴れ合いと見えなくもない、かな。
本来、武器や兵器は、ヒトを殺傷しモノを破壊する忌避すべきモノ。
それを理解した上でなお、好む人はかなり多く存在していると思います。
無駄を省いた冷たく美しいフォルムにひそむ、圧倒的な支配と暴力。
機械的な部分でのカスタマイズやメンテナンスも、好きな人にはたまらなく好きなのだと思います。
見た目の良い力を持つことで得られる自信と安心は、危険で不安な世界に住むヒトにとって、抗いがたい魅力に満ちたモノなのです。
ですから、私がよく使用する手榴弾や閃光弾、トラップ系になると、その愛好者の数はぐっと減ると思います。
威力はあっても、お世辞にも使い方や形、かっこいいとは言えませんしね。
ええ、何事も見た目は大事です。
「おい、おめぇらいい加減にしろ。連戦して疲れてんのに狭ぇ場所でギャースカ喚きやがって。うるせぇよ」
こうしている間にも罵りあう二人を、年輩さんが厳しい口調でたしなめると、二人は揃って不満げに私達を見ます。
「でも」
「だってコイツが」
「でももだってもねぇよ。そろそろPTに着くぞ。支度しろ」
年輩さんが睨みつけると、二人は不満そうにしながらも言い争いをやめて、身支度をはじめました。
こうして、二人の不毛な争いは終了したのかと思ったのですが。
「おい。後でセルガーデンに来いよ。どちらが上か、勝負しようぜ」
「いいですよ。ギャーン言わせてみせます。怒ることも泣くこともできないようにしてやりますからね」
「上等だ」
PTのいつもの広場に到着した二人は、腹の虫が収まっていなかったようで、結局セルガーデンで決着をつけることになったようです。
それぞれがそれぞれに、使いやすい武器を使って結果を出せればいいでしょうに。
年輩さんの言うとおり、実はこの方たち、殺伐コンテンツを楽しむ仲良しさんなのかも。
「まだやんのかよ。仕方のねぇ奴らだな」
全くです。
呆れる年輩さんに、私も無言で同意します。
そして、挨拶をしてチームは解散。
年輩さんとフェローカードの交換をし、明日またご一緒させていただくことになりました。
明日は、私の知人も来ますし、年輩さんもご友人を連れてくるとのこと。
無茶なボランティアを選ばない限り、安心して戦うことができそうです。
年輩さんと別れ、アクセサリのエイノさんにウィルオードライブを預けて独房へ帰します。
一人になった私は、既に暗くなりつつある広場をぐるりと見渡しました。
ある事情から借金持ちの私には、憂鬱なお仕事がまだ残っているのです。
そろそろ、そのお仕事のお相手が来ると思うのですが……まだいらっしゃっていないようです。
では、焚き火で温まりつつ待ちましょう。
焚き火周辺は、いつでも誰かしら人がいるもので、今も、おサボりの市民さんが端末を抱えたまま座って居眠りし、咎人とおぼしき男女二人が雑談をしていました。
一声かけて、お邪魔させてもらいます。
「ねえねえ、見ててどうだった? しばらくアブダクター戦で使ってみようかなって思ってるんだけど」
「んー、武器を振り回しているっていうより、振り回されているって感じで、端から見るとかなり危なっかしかったぞ。被弾も結構してたろ」
「それは仕方ないじゃん。初めてだし重いんだもん。でも、後もう少しでコツを掴めそうだし、慣れてくれば多分大丈夫っしょ!」
「オレに聞くまでもなく使う気満々じゃん」
「だってえ」
水筒の水を飲みつつ、思わず会話に耳を傾けていました。
どうやらこちらも武器の話をしているようです。
内容から察するに、大剣でしょうか。
「使いたかったら使えばいいけど、移動が遅い分、敵を、よく見て、敵に、上手いことコンクリの塊を当てて、レッツ貢献してくれ。間違っても味方に当てるなよ」
『敵』の部分をしっかり強調しつつ、冷静に助言をする男の人に、女の人は唇を尖らせ、素直にわかりやすく不満の意思を表します。
「もーっ! マイキーってば超ノリ悪ーい!」
「は?! いやお前、オレに何を求めてんの?」
「そういう冷めた態度、かっこいいと思ってるなら止めた方がいいよ。許されるのは十代前半のお子ちゃままでだよ」
「いやいやいや、お前とは今日初めて会ったばかりだろ。さっきから思っていたけど、お前ヒトとの距離の取り方おかしいぞ」
「いいもん! ピロリンに励ましてもらうんだから!」
「……ピロリン?」
「あたしのアクセサリだよ。最近権利取ったから名前つけたの。呼びやすくて、覚えやすくて、響きも可愛いじゃん! ね、あたしってば超ネーミングセンス良いと思わない?」
「あーはいはい、そっすね」
「でしょ!」
突っ込みどころが満載の会話です。
名付けには、大いに共感できるところもあるのですが。
それにしても、ミマースですか。
ミマースは、ギガス──正確にはGiGaS──という謎多き武器メーカーの大剣です。
大きなコンクリートの塊に鉄棒を差した……、そう! 素材の持ち味を活かした見た目をしていて、一部の方々には人気のある武器なのですが、剣と分類するのはかなり無理があります。
槍のグラティオンは、ドリル風味ではありますが槍のイメージを保てているのに対し、大剣は何がどうしてこうなったのでしょう。
メーカー自体も謎なら、当然武器の理念や設計思想も謎です。
二人は会話をしつつその場を去りました。
思わず見送ってしまったのは、あの二人の姿に、過去の私と誰かの姿が重なったからです。
感傷を振り払うように、先程から聞こえている異音の主に目線を向けます。
市民さんは完全に眠ってしまったようで、イビキをかいていました。
ずいぶんお疲れの様ですが、PTに近いとはいえ無用心なのでは?
「これはまたトラブル上等な市民様っすなー。期待に応えて、何かイタズラでもしてみるっすか?」
突然横に人の気配と軽薄な声。
ギョッとしつつも気配の主を見ます。
「しませんよ。毎度毎度、何で気配を殺してヒトに近づくんですか」
「毎度毎度やっているのに、いつになったら気づいてくれるんすかね」
気を抜いた途端にこれです。
不覚としか言いようがありません。
気配なく立っていたのは、黒いヘルメットとスーツに派手な色のシャツを着た男の人。
この世界では知らぬ者なき組織、フラタニティの構成員にして、これから始まる憂鬱なお仕事のお相手です。
「今日は旦那と一緒じゃないんすか?」
「ライズさんなら、ここ数日連戦続きだったので今日はお休みです。御用があったんですか?」
「いや。旦那は将来の金づる候補っすけど、いないならいないで別にどうでもいいっす」
身も蓋も情もないお言葉。
普段はうざがられてもめげずに営業しているのに、この態度はどうしたものでしょう。
「旦那がいなくても、ちゃーんとお使いはできたっすかー」
ヘラヘラ言いながら、派手な色の手袋に包まれた手で私の顔に触れようとする彼を、やんわりと制しつつ答えます。
「おかげさまでつつがなく」
「結構っす。んじゃ、今日は別の場所に行くっすよー」
あっさりと手を引っ込め、そう言って歩き出す彼の黒く広い背中に付いていきます。
私に拒否権はありません。
「別の場所って」
「今日はいつもより時間が遅いっすからね。いつもの場所だと遠くて、お前の住処の門限に間に合わなくなるっす。ちょっと値は張るけど、たまにはいいっしょ」
「そうですか」
門限を考慮していただけるのは、ありがたいと言うべきなのでしょう。
現在の私は、ある事情で目をつけられやすいですから。
ともあれ、本日最後のお仕事に向かいました。
◆
コトを終えて体を拭き、服を身につけてベッドから離れました。
そして、テーブルに置いてあった彼の端末を起動し、白湯を飲みながら情報を見ます。
そもそも色味が少ないPTに、色はあってもどこかくすんでいるモザイク街。
そんな現実世界とは違い、画面の向こうの世界は色とりどりで、キラキラしていて目映い限りです。
しばらくあちこちの情報を見ていましたが、あまりの目映さに目が疲れて画面から目を離すと、室内灯のほんわりとした光に照らされた部屋を眺めます。
中層にあるこのお部屋は、いつもの下層のお部屋と比較して、広さは同じくらいでも、あらゆるモノが上等で居心地は抜群です。
ただ、せっかく備わっている水道は、先月の大規模な天罰でビルの水道管が壊され、復旧も遅れているらしく使えません。
そのため、お水とお湯は下層のお部屋同様、ポットでの提供です。
いつもこれくらいのグレードのお部屋なら、もう少し気持ちも楽に……ならないか。
やっていることがアレだし、窓がないのはPT暮らしで慣れているものの、やっぱり閉塞感は気になります。
しかし何より、お部屋代が基本折半なので、出費がいつもより嵩むのは、借金持ちには痛いのです。
何でもかんでも、お金と資源とウィルオーありきの嫌な世の中です。
本当に嫌な世の中です。
昔もそうだったのでしょうか。
ベッドで身動きする気配を感じて目を向ければ、先程までお相手していた彼が寝返りをうったところでした。
室内灯の光に照らされた彼の表情は、人畜無害の安らかなもの。
布団から出ている砂嵐のような濃い肌の色に、明るい砂漠の砂の色の髪。
整った顔立ちと体には、嫌な意味で注目を浴びるであろう火傷痕が、顔を含めた左半身を覆っています。
彼の稼ぎなら、モザイク街の施設にある身体形成で火傷痕を消すことも可能なはずなのに、それをしようとしません。
つい先日のこの時間、消す気はないのかと尋ねたところ、ないと素っ気なく答えられました。
それどころか、
「コレを見て相手がどんな反応をするのか観察するのが面白い。物好きが誘ってきた時に、コレをみてドン引く様を見るのが楽しくてならない」
とも言っていました。
他人のことは言えませんが、本当に心から残念なヒトです。
視線をテーブルの端末へと戻します。
この大きな端末は彼のもので、上級市民がたまに持ち歩いているものと同じものだそうです。
言うまでもありませんが、PTでの情報の閲覧は、その立場によって大きく変わってきます。
その手の技術に明るければ、違法承知で閲覧範囲の外を覗き見ることは可能でしょうが、私にそんな技術は当然ありません。
しかし、フラタニティの持つ技術なら市民レベルの情報取得は容易なようで、技術のない私は、こうして彼の端末から範囲の外をこっそり見せてもらっています。
そしてたまに、モザイク街で支給されるクーポン券をもらって節約生活の足しにもしているのです。
この事は彼も承知していて、むしろ積極的に使えと言います。
彼なりの意図があってのことでしょうが、私としても彼に取られていくだけでなく、彼から何かを得たいと思っています。
取られていくばかりでは、あまりに寂しいですし、情けないじゃないですか。
と、再びベッドで身動きする気配がありました。
うつ伏せになって呻く彼。
うなされているのかと身構えましたが、彼は手で目元を擦り、ゆっくりと両目を開きます。
夜空に浮かぶ月の色をした両目は、しばし
ぼんやりとしていましたが、私を捉えると焦点をしっかり合わせたようです。
起きましたか。
「おはようございます。早いですね」
「……どのくらい寝てた?」
先程のアッパーで軽薄な口調から一転。
低く重くローの極みのような声はかすれていました。
「一時間も寝てないですよ。……四十分くらいです」
端末の時計を確認して告げると、ああそうと呟いて布団から這い出た彼は、髪をかきあげ大きく欠伸をしました。
「水、飲みますか?」
「くれ」
「わかりました」
この部屋は綺麗ではあるのですが、ずっと換気しているらしく結構乾燥をしています。
備え付けのカップにポットのお湯と水を注ぎ、彼に手渡します。
「なに見てた?」
一口口に含み、しばらくして飲み込んだ彼の声は、かすれのない元の声に戻っていました。
「今日は武器メーカーのサイトを訪問してました」
「何か変わったことはあったかね」
「いえ、特には。あ、マスターピースのサイトが変わってました。ほら」
端末を持ち上げてマスターピースのサイトを見せます。
「ハ。載せる情報といったらIRくらいだろうにマメなことで。そして相変わらずのオシャレデザインですこと」
端末を受けとり、つまらなさそうにいう彼。
「もしかしてお嫌いですか」
「別に。たまにその洒落っ気が鼻につく時があるってだけだ」
こちらの彼、テンションは最低レベルな上に表情は乏しく、性格も気難しいので普通に取っつきづらいです。
何より、ふとした瞬間に見せる真っ黒く煮えたぎった獰猛な何かの気配。
安心安全とは無縁の、怖い存在です。
私も怖く感じる時がありますが、今はその気配がないので気楽にしていられます。
「でも、今回は武器の紹介動画も変わってましたよ」
「……何でよりによってナンブなの。チョイス微妙すぎるだろ」
「使って欲しいからじゃないんですか?」
「お前、これ見て使うか?」
「いいえ」
使いませんとも。何故私が?
「あ。でも、手持ちの武器がなくて、ナンブしかないなら使いますよ」
「だったら、そこらの廃材で戦った方がシンクオブスマートだ」
彼は小さく息を吐き出しました。
「ここ、近距離はそこそこ良いのにな」
「何でそんなことになってるんでしょうね」
「奇人変人の職人どもが寄り集まって好き勝手に作ってんだからそうなるわな」
端末を私に渡すと、彼は再び水を飲みました。
マスターピース──正確にはMASTER×PEACE──とは、武器メーカーの一つです。
彼も触れましたが、ここは企業ではなく、一つの共通した思いを持つ職人さんが、立場を越えて集まっているとか。
周辺の評価としては、丈夫で長持ちで傑作揃い。ただし、単純な火力は今一つな印象。
使いやすさと、カスタマイズのしやすさに力を入れているらしいです。
デザインもシンプルでスマートでありながら、どこか独特な雰囲気を持ち、誰もが知る小剣ムラサメシリーズはその代表と言えましょう。
と、彼がこちらを見ました。
「何で武器メーカーのサイト見てんだ? 変わってないのはわかってんだろ」
「今日のボランティアと、先程の焚き火前で武器の話が出たので何となくです」
先程のことを話すと、彼は表情なく水を飲みつつ聞いていました。
「何だかんだで、皆さん武器には思い入れやこだわりがあるんだなって。この話になると盛り上がること多いし」
「そりゃ、自分の命を預ける大切な道具だからな。嫌でも関心ごとになろうさ」
性差や年齢、立場に関係なく共通の話題にできるのは、そのことに知識と関心と興味があるからです。
でも、本当にそうでしょうか。
早速試してみましょう。
「お勤め先、武器の取り扱いしてますよね」
「主力商品だよ」
「好きな武器ってありますか?」
「……あーそうね、……特定の武器はないけど、メーカーなら八甲とプラスかな」
「八甲ですか」
ちょっと意外なセレクトです。
「得意先」
「ああ」
そういうことですか。またドライな。
八甲は、プラスと並ぶこの世界の大企業、八甲重機のことです。
創業は旧時代からとも言われ、武器の他にもプラントやブースターなどの製造も行っています。
無骨なデザインと扱いづらい武器が多い中、その種類の豊富さと火力は抜きん出ており、ロケットランチャーのAAWや狙撃銃のSRシリーズは一度は手にしたことがあるのではないかと思います。
「八甲はプラスと同じくらい武器いっぱい出してますよね」
「販売停止になってる小銃とナックルも足したら、プラスよりも多いぞ」
「あれってそうなんですか?」
「ああ。検索すりゃすぐに出てくる。後で自分で調べてみな」
そう言って、空になったカップを私に渡すと、彼は再び布団へモゴモゴ戻っていきます。
そのまま寝る様子もなく、肘をついて手のひらに頭を乗せる姿勢で私を無表情に見ました。
「それで、お前の好きな武器って何なの?」
そりゃ聞かれますよね。
この質問、あまり好きではありません。
それでも、いつもはよく使うバーバラを始めとした小銃で場を持たせるのですが、今回は話が膨らまないことを承知で正直に答えます。
「実はこれといったものはないです。苦手なのはありますけど」
「何」
「重い近距離武器はあまり触れないですね。移動できないこと、ストレスになるし。でも、使えなくはないです」
「つまり、目的に応じてどんな武器も使いこなすけど、武器それ自体に愛着はないと」
「それは違いますよ」
彼の発言に異を唱えます。
「愛着はありますよ。今使っている武器、強化とモジュラー付けにどれだけの時間と資源と労力を費やしたことか。一からやり直しになったらと思うとゾッとしますよ」
「でもそれ、おまえが好きでやったわけじゃなくて、生きるために必要に迫られてやったんだろ」
思わず口をつぐみます。
その通りだからです。
「昔のお前は、どんな道具も使えれば何でも良いっていうスタンスだったからな。今でもそうかと思っていたけど、案の定か」
「……こだわり、もった方がいいんでしょうか」
先ほどからあったわだかまりを口に出します。
「全員とは言いませんけど、結構そういう人が多くて。こだわりがないどころか、武器自体あまり好きじゃないから、後ろめたいというか何と言うか」
自分が持つ武器の知識は、ユートペディアと野良で組んだ皆さんとの雑談、そして私が実際に使って得たものです。
彼の言うとおり、仕事に必要だったから得た知識であって、私は武器そのものはあまり好きではありません。
こんな仕事、しているのに。
もっと言うなら、人殺しをすること自体があまり好きではないので、それにまつわる道具が好きになれない、というのが正しいです。
だからでしょう、楽しそうに話題にしている人たちを見ると、モノとして愛好しているのだとわかっていても、どうしても後ろめたさとか違和感とか、そんなことを感じてならないのです。
眠いのか呆れているのか、私を座った目で見ていた彼は口を開きました。
「後ろめたいのは、本音を隠しているからだろ。たかがその場限りのチームの雑談で気にしすぎ。いいんだよ、んなもんは適当に受けて適当に流しときゃ」
大きな欠伸を語尾にくっつけて、心からどうでもよさそうに答える彼に、私の弱い部分がなおも言い募ります。
「それはわかっていますし、今もやっています。私が言いたいのは」
「まさか、今さら人殺しは嫌ですとでも言いたいのか」
「違」
「別に皆やっているし気にする必要ないだろ。実際、PT法の範囲内。インローだしな」
彼の顔にも口調にも、相変わらず表情はありません。
しかし、はっきりと悪意を感じました。
「いざとなったら、周囲のせいにして自分の責任は全力回避すりゃいい。それこそ、皆やっていることだろ」
「私は、法律の範囲であろうとなかろうと、自分のやったことに目を背けはしませんよ」
私にとっては当たり前のことです。
どんなに大層な理由があろうとも、どんなに綺麗な言葉で飾ろうとも、善も悪も関係なく、武器を手にしてヒトを殺し、モノを破壊したという事実は変わりません。
そして、敵も味方も関係なく、同じ地平で武器をもって戦ったヒトの命を背負うことなどできないし、高みから同情することもできません。
生きるためとはいえ、こんなですからロクな死に方はしないでしょう。
エイノさんのコトワザの言葉を借りるなら、インガオウホウというのだとか。
でも、それを恐れて武器を手にして戦場に立てるかという話です。
……本音を言えば怖いですし嫌です。
でも、仕方がありません。
武器を持ってヒトを傷つける以上、ロクでもない死を迎える覚悟はできているのです。
彼は、砂色の髪に手を突っ込んでかきあげました。
「はあ。また真面目なこって」
「ええ、つまらない話ですよ。ですから、この話は終わりにしましょう」
呆れ半分に茶化されて、気分がいいわけありません。
話を打ち切ろうとしましたが、彼は手をヒラリと振りました。
「何勝手に打ち切ろうとしてんだよ、続けるぞ。それで、アナタがゴネている理由は何なの?」
「ゴネてるって」
「……殺しと略奪の日々に疲れたってか」
容赦なしに核心をついてきました。
彼とは、十年のブランクがあるとはいえ昔馴染みです。
でも、それにしても察しが良すぎです。
そんなに私は、分かりやすいのでしょうか。
事実単純バカですけど、何か嫌です。
ていうか、ズルくないですか、この人。
押し黙る私を、彼は髪を掻きながら見据えていました。
「ふーん、気持ちの切り替えできてないのか。お前にしちゃ珍しい。今日、何人殺したよ」
「……三人です」
「三人ねぇ。ま、今までの積み重ねもあるだろうけどな」
台詞自体は、私の境遇に理解を示しているものですし、彼の口調も表情もどこまでも静かです。
しかし、喉元に刃物を突きつけられたかのようなプレッシャーに息を飲みます。
「でも、そんなの知ったこっちゃねえからな。今お前がいる場所と状況は、他ならぬお前自身が選んだものだ。好きも嫌いも疲れたもクソもねえよ。やれ。続けろ。自分可哀想している暇あるなら、さっさと資源かき集めて借金払え」
素っ気なく突き放した物言い。
確かにそうですけど、言っていることは正しいですけど、言い方ってものがあるでしょうに。
グチグチジメジメする心をしばし見つめ、思い切り蹴り上げました。
私の思いを知らない彼は、枕に頭を沈めると、再び大きく欠伸をします。
と、指を私に向かって指しました。
いえ、正確には端末を指しています。
「クーポン、好きなの使っていいから、今日中に整理つけとけ。そんな調子だと明日死ぬぞ」
……さっきは突き放した言い方したくせに。
彼なりの気遣いなのでしょうけど。
ふん、いつもより多く取ってやりますもん……三枚くらい。
目を擦り、再度欠伸をする彼。
内心で頬を両手で叩き、気持ちを切り替えます。
「お休みになりますか」
「ああ限界。次、αC型の素材を頼むわ」
「αC型って、確か眩燿(ラディアン)素材ですよね」
「あの新顔の素材、何かと入りようでな。何でもいいから一週間以内に取ってきてくれ。あればあるだけいい」
簡単に言ってくれますね、この人は。
眩燿は、他のPTでは侵攻の切り札として運用されているアブダクターです。
一見、空飛ぶ箱なのですが、何かと嫌らしい攻撃をする殺傷専用の機体で、誘拐者(アブダクター)というより、ただの兵器ではないかと。
それはともかく、今の私に彼の要求を拒否する権利はありません。
そうなると、またどこかのPTを侵攻することになるのですね。
……本当に嫌な世の中です。
「三日以内に、どこかのPTが、このPTを侵攻するっていう情報がある」
「え。どこかって」
「どこかだろ。詳しいことは知らんよ。ただ信用できる筋のものだ。間違いなく来る。だから、ちゃんと備えて五体満足で生き残れ。そんで資源もガッツリ取ってこい」
古代のコトワザでいう、カモネギというものでしょうか。
ちゃっかりしてますね。
でも、どこかのPTってどこでしょう。
本当に、彼も彼の組織も、そしてこの世界も謎だらけです。
とりあえず、彼を寝かせてあげましょう。
「わかりました。おやすみなさい」
「おやすみ」
彼が完全に眠るのを待ち、先に帰ることを端末に残して部屋を出ました。
帰る途中、彼のクーポンでお肉いっぱいの温かい夕飯と、私の好きなコーヒーフロートを半年ぶりに食べました。
とても美味しかったです。
◆
「へえ。そんなことがあったのか」
未だウィルオー灯が明るく映える翌朝。
広場の焚き火で皆さんを待つ間、程なくしてやって来たライズさんに、昨日のボランティアと、その後の護送車での話をしました。
「ライズさんは、好きな武器はありますか?」
「うーん、そうだな」
一呼吸おき、ライズさんは答えました。
「よく使うのはカッツェだけど、面白いなって思ってるのはハンドメイトの武器かな」
「ああ、わかります。名付けも面白いですよね」
「だよな」
ライズさんは屈託ない笑顔を、整った顔に浮かべます。
これにやられる女性、それなりの数いるようで、私も気を付けなきゃです。
ハンドメイト──正確にはHandMate──は、この世界の武器メーカーの一つです。
規模としては大変に小さく、ほぼ全ての工程を手作業でやっているらしいのですが、本当にそうなのかは不明です。
性能は尖っているものの、使いやすく、ピンポイントに刺さりやすい印象。
お馴染みのバーバラシリーズはもちろん、対人支援火器クリーミーシリーズも有名で、ユニークな名称がついているのが特徴です。
そうしてライズさんと話をしている間に、年輩さんがご友人──やはり年輩の男性です──を連れてやって来ました。
一通り自己紹介をし、ボランティアを選んで護送車へと向かいます。
「なあ、試したい武器があるんだけど、使ってみていいか?」
年輩さんのご友人が、年輩さんへ尋ねます。
「んだよ」
「牙龍」
「んなもん持ち出しやがって」
「昨日モジュラーで、いいやつくっついたんだよ。試してみてぇじゃん」
牙龍とは、プロトタイプ──正確にはPROTOTYPE──から出ている武器です。
大きな鉄杭を射出する武器で、主にアブダクターの装甲を壊す際に使用することが目的だとか。
しかし、それを実際に持ち出すとは中々のマニアと言っていいでしょう。
この会社も、プラスや八甲に負けず劣らずたくさんの武器を出していますが、使っている人はベテランが多い印象。
デザインに派手さはないものの、大剣の残影シリーズを始めとして、玄人好みの渋い武器を作ることに定評があるようです。
「へえ! どんなモジュラーくっついたんすか?」
年輩さんたちの会話に、するりと混じるライズさん。
ライズさんの言葉に、ご友人さんが白い歯を見せてニヤリと笑います。
「対脚部ダメージアップ特大! 脛殴りが捗るぜー」
「わーお、鬼畜ぅ」
「趣味悪ぃだろ、コイツ」
男三人で笑い合います。
恐らく今日のボランティアが終わっている頃には、年輩さんたちとお酒を飲めるところまで仲良くなっていることでしょう。
羨ましくなるコミュニケーション能力です。
ふと気づきます。
これは、ライズさんの武器と言えるのではないかと。
この厳しい世界を生きていくために、自分はもちろん、他人も活かす立派な武器です。
そして思います。
私は、自分の身は活かせても、他人を傷つける武器しか持てていないのだと。
どうせ持つなら、自分も他人も活かせる武器を持ちたいもの。
支配と暴力の象徴を使わずにことが進むなら、その方が絶対にいいはずです。
しかし、現実は何故か、それを手にして戦うことが大前提。
そこに様々な事情が積み重なって、今日も私は武器を手にして戦場に赴きます。
いつか、自分と他人を活かす武器を持つことができるのでしょうか。
そして何よりも、今日も無事に生き延びることができるのでしょうか。
ええ、生き延びてみせます。
誰かのためではなく、己自身のために。
それこそが、私が武器を手にする唯一の理由なのです。
<ありふれた女の武器の話:終わり>
最後までご覧頂きまして、ありがとうございます。
いつものことではありますが、誤字、脱字、言い回し等に変更があった場合は、都度手を入れさせていただきます。
久しぶりに書いた二級市民の話は、相変わらず薄暗く辛気臭い風味になりました。
内容も、ゲーム発売当時には幾つか作品になっていた武器の話という今更な内容ではあります。
書こうとしたきっかけは後ほど綴るとして、久しぶりの創作ではあったため、取り掛かりやすいテーマではありました。
でき云々はともかく、楽しく最後まで書くことができて良かったなと。
これを機に、書きかけたままの話も、続きを書けるといいなと思っています。
ただ、久しぶりに前作を読み返したら、クリティカルに不味いところや、書き換えたい部分がありました。
何故、気づかなかった当時の自分。
いずれ改修していきたいですが、やっぱり長編書ける人、凄いな。
武器の話を書こうとしたきっかけは、ナンブの夢を見たからです。
正確には、ナンブを愛好し、その武器愛を語るイラストサイトの夢を見たからです。
いついかなる時もナンブを手放さず、あらゆるボランティアにナンブを使った、ナンブ愛溢れるプレイヤーさんのサイト。
凄かったです。
カラーイラスト付きの楽しいプレイ日記。
各ボランティアでのナンブの立ち回りと、各属性やモジュラーの性能を数字付きで詳細に記した攻略情報。
一通り見て、うわ、ヤバい、ガチだ。すげえ! どうしよう、語り合いたい。あーでも、ナンブ勧められたらどうしよう。何より、こんなひねくれた奴に声かけられても迷惑だろうし、うがあああああ! て、これって夢じゃん。とセルフツッコミが入って目が覚めました。
何故ナンブだったのかは未だに不明ですが、強烈にインパクトに残っていて、武器の話、書いてみようかなと思った次第です。
そのわりには、ナンブの扱い微妙なんですけどね。
個人的に好きな武器は、以前の後書きで触れましたが、MG-M7やEZ-ヴォルフといった機関銃です。
好きなあまり、機関銃愛好会みたいな部屋を建てて、語り合ったり、高難度ボランティアで敵に蹴散らされたりする場を設けたかったのですが、人見知りが祟って実行できずじまいでした。
アクセサリも含めて、みんなで弾幕はりたかったなあw
この二級市民の話は、一次創作とも二次創作とも呼べない、世界観だけを借りた物語です。
内容も稚拙なことはもちろん、かなり人を選ぶものであることは承知しています。
それでもネット上にこっそりアップしているのは、結局、自分が読みたいだけ、書きたいだけであり、自己満足でしかありません。
今後も告知を打つことなく、飽きるまでは淡々とマイペースに書いては不定期にアップします。
アクセス解析、全然見てないから、未だに見に来る人がいるか不明ですが、もし見にいらっしゃる方がいましたら、またお暇な時に覗きに来ていただければ幸いです。
次の作品でお会いできることを願いつつ、それではまた。